物流施設 投資関連情報2021版<11.11~11.17>

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<2021年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

■センコー (株)<11月11日>
⇒千葉・印西市に物流拠点を増強、「印西第2ロジスティクスセンター」を開設

センコー(株)は、千葉県印西市の物流施設「グッドマンビジネスパーク 印西ステージ5」内に「印西第2ロジスティクスセンター」を開設した。
新センターは、東関東自動車道「千葉北IC」から16㎞、常磐自動車道「柏IC」から21㎞にあり、首都圏への配送拠点として、また、東京港、成田国際空港など貨物の輸出入拠点からもアクセスが良い立地にある。2019年に同社が開設した印西ロジスティクスセンターに隣接し、周辺30㎞圏内には同社の物流拠点が多数あることから、グループのネットワークを活かした物流サービスを展開していく。住みやすい街としても人気が高い印西市は人口の増加が続いており、新センターの人材確保を優位に進めることができる。また、新センターは内陸部に位置するものの、四方を東関東自動車道、圏央道、常磐自動車道、東京外環自動車道に囲まれて交通の便が良く、さらに千葉県内陸部は地盤が強く、地震・災害時の代替輸送にも対応しやすいことから、顧客へ高レベルのBCP対策も提供していく。
新センターでは、主にスポーツアパレル商品を取り扱う予定で既設印西ロジスティクスセンターと合わせて、スポーツアパレルの物流プラットフォームを構築し、事業拡大を進めていく考えだ。

※「印西第2ロジスティクスセンター」の概要
所在地:千葉県印西市鹿黒南1-2グッドマンビジネスパーク印西ステージ5
建物構造:鉄骨造 5階建
延床面積(賃借部分):2万4,762㎡(5階エリア)

■JP楽天ロジスティクス(株)<11月11日>
⇒「楽天スーパーロジスティクス」の物流センターを神奈川県大和市で稼働開始

楽天グループ(株)と日本郵便(株)の合弁会社であるJP楽天ロジスティクス(株)は、「楽天市場」出店店舗向けの総合物流サービス「楽天スーパーロジスティクス」の物流センターとして、神奈川県大和市の「Rakuten Fulfillment Center Chuorinkan(楽天フルフィルメントセンター中央林間)」を稼働開始した。
「楽天スーパーロジスティクス」は、「楽天市場」出店店舗の商品の保管から出荷までを一括して受託する総合物流サービス。「ワンデリバリー」構想のもと、千葉県市川市、流山市、習志野市、大阪府枚方市および兵庫県尼崎市の物流センターで、商品の保管から出荷まで、高品質な物流サービスを提供し、安定したEC店舗運営に寄与してきた。これらの既存の物流センターが順調に稼働率を上げていることから、このたび新たに物流センターを開設し、同サービスのさらなる処理能力向上を図るものだ。
新センターでは、これまで培ってきた倉庫内オペレーションのノウハウを生かし、倉庫運営のさらなる効率化・省人化に取り組む。「楽天スーパーロジスティクス」の拠点は、今後も順次拡大していく予定だ。

■(株)ロジランド<11月11日>
⇒羽生シリーズ一棟目の『LOGI LAND 羽生Ⅰ』が満床竣工

 (株)ロジランドは、2021 年 10 月 29 日、埼玉県羽生市に建築していた物流施設「LOGILAND 羽生Ⅰ」を竣工した。同施設は、地上2階建て延床約2万㎡の物流施設で、サンエス建設(株)が設計監理と施工を担当。一棟貸倉庫として、大手日用品メーカーへ10月29日に引き渡され、運用が開始されている。同施設の立地は、東武伊勢崎線「南羽生駅」より約1.3㎞、東北自動車道「羽生IC」より約6kmで国道122号線に面しており、物流拠点としてのアクセスに優れている。
(株)ロジランドは、東北自動車道、圏央道のアクセス性の高さから、物流適地として羽生市に着目し、ドミナント戦略として市内に 3 棟の物流倉庫を開発している。開発手法として、土地を安価で仕入れて倉庫運営者に魅力的な賃料として反映させるため、市街化調整区域での開発を積極的に行っている。同施設は、市街化調整区域において開発許可及び農地転用許可を取得し、物流施設を開発した。また、倉庫運営者の要望を受け、倉庫内に危険物倉庫を設置し、引き渡した。
同社はこのほか、「LOGI LAND 羽生Ⅱ」「LOGI LAND 羽生Ⅲ」等、全国8物件の開発に着手しているほか、引き続き、関東、関西、中部、九州を中心に約5,000~1万坪の中規模の開発を年間 300 億円程度手掛けていく方針で、コンセプトの一つである、テナントに寄り添った使い勝手の良い物流施設を最適地・適正賃料で提供していくとしている。

※「LOGI LAND 羽生Ⅰ」物件概要
所在地:埼玉県羽生市須影193-1
延床面積:2万4,389.60 ㎡(7,377.85 坪)
構造・規模:鉄骨造・地上2階建
竣工:2021年10月29日

※「LOGI LAND 羽生Ⅱ」物件概要
所在地:埼玉県羽生市大字下新郷1951番1
延床面積:2万4,991 ㎡(7,560 坪)
構造・規模:鉄骨造・地上3階建
竣工予定:2022年2月末
※「LOGI LAND 羽生Ⅲ」物件概要
所在地:埼玉県羽生市大字小松18番
延床面積:3万5,828㎡(1万838坪)
構造・規模:RCS造・地上4階建
竣工予定:2022年7月末

■大和ハウス工業(株)<11月12日>
⇒マルチテナント型物流施設「DPL岩手金ケ崎」を開発

 大和ハウス工業(株)は、マルチテナント型物流施設「DPL岩手金ケ崎」を着工する。
同社は、岩手県内で「DPL岩手北上」や「DPL岩手花巻」などのマルチテナント型物流施設やBTS型物流施設など7棟、総敷地面積約17万7,500㎡となる物流施設の開発を手掛けている。 今回着工するマルチテナント型物流施設「DPL岩手金ケ崎」(鉄骨造平屋建て、延床面積2万308.31㎡)は、東北自動車道「北上金ケ崎IC」から約3.7km、医薬品や半導体、自動車の3大産業が集積している「岩手中部(金ケ崎)工業団地」内に位置する。同社は、同工業団地内の約7万8,700㎡の敷地を2021年1月に取得。同敷地に物流施設や工場など計3棟建設する予定で、このたび1棟目となる「DPL岩手金ケ崎」を建設することとなったものだ。
同施設には最大6テナントの入居が可能で、1区画約2,700㎡~約4,300㎡、各区画に事務所を設ける。施設内にはトラックバースを設けるため、天候の影響を受けずに荷物の積み下ろしが可能となる。半導体・自動車部品関連やインターネット通販事業者、小売業者、東北方面への配送を手掛ける事業者等、複数のテナント企業の入居を想定したマルチテナント型物流施設として、昨今の物流業界における市場環境の変化に伴った幅広い物流ニーズに対応することができるとしている。
同社は今後もBTS型・マルチテナント型の物流施設を積極的に提案するとともに、安全・安心な地域づくりを目指し、防災に対する啓発活動への貢献にも取り組んでいくとしている。

※「DPL岩手金ケ崎」の概要
所在地:岩手県胆沢郡金ケ崎町西根森山3番
敷地面積:3万6,517.00㎡ (1万1,046.39 坪)
建築面積:2万1,607.70㎡ (6,536.33 坪)
建物寸法:9.9m高、161m幅、126m奥行
延床面積:2万308.31㎡ (6,143.26 坪)
賃貸面積:2万114.83㎡ (6,084.74坪)
構造・規模:鉄骨造平屋建て
建物用途:マルチテナント型物流施設
着工:2021年12月1日
竣工予定日:2022年9月15日
入居予定日:2022年10月上旬予定

■ESR(株)<11月12日>
⇒ESR九州初のプロジェクト「ESR 福岡甘木ディストリビューションセンター」建設に着工

ESR(株)は、福岡県朝倉市一木の「ESR福岡甘木ディストリビューションセンター」建設に着工した。
同施設建設は、ESRとして九州地方初のプロジェクト。敷地面積4万266㎡(1万2,181坪)、延床面積7万724㎡(2万1,394坪)の3階建てマルチテナント型物流施設で、2021年11月1日に着工し、2022年12月27日に竣工する予定。総投資額は約125億円。立地は、大分自動車道および県道33号線沿いで、大分自動車道の「甘木IC」から約1.7km(車で約4分)、大分自動車道と九州縦貫自動車道(九州自動車道)、長崎自動車道や国道3号など、九州の東西南北を結ぶ交通結節点で九州の物流の要所で、「鳥栖JCT」から約14km(車で約14分)に位置し、九州全域への配送を網羅できる。また、JR「博多駅」、「福岡空港」、「博多港」まで車で40分圏内と、陸路・空路・海路の輸送インフラも整っており、食品配送、輸出入貨物、在庫拠点やe-コマースまで幅広いニーズに対応できる物流拠点として強みを有するという。
同施設内の従業員の主な通勤手段は自家用車と想定されるため、人材確保の施策として、隣接する土地を駐車場用地として取得し、敷地内と合わせ305台の駐車場を用意する。また、周辺には飲食店、ホームセンターやショッピングセンターが揃っており、入居企業の人材定着率の向上にも寄与する。さらに甘木鉄道・西日本鉄道「甘木駅」とJR「田主丸駅」を結ぶ路線バスの最寄り停留所から徒歩3分、と公共交通機関を利用した通勤も可能だ。
同施設は、スロープで2階まで直接アクセスすることが可能。1階はクロスドックにも対応できるよう建物両面にトラックバースを配置し、2階は天候に左右されることなく入出庫が可能な中央車路式を採用している。トラックバースには1階と2階を合わせ、大型車が最大86台、4tトラックが最大124台接車できる。また、敷地内に大型車の待機スペースを20台確保することで、安全性に配慮した効率的な入出庫オペレーションを実現する。
倉庫部分については、1階を作業効率の高い最大約5,300坪のワンフロアオペレーションタイプとし、2階と3階は保管効率の高いメゾネットタイプとするほか、各区画に荷物用エレベーター2基と垂直搬送機1基を標準装備し、高い縦搬送能力を備えた設計にしている。床荷重は、1階が2.0t/㎡、2階と3階が1.5t/㎡で、梁下有効高は1階と2階で6.5m、3階で5.5m~7.5mを確保。柱ピッチは間口11m×奥行10.2mとするなど、多種多様なオペレーションに対応できる汎用性の多い計画となっている。また、自動化・省人化のためのロボティクス導入や冷蔵冷凍倉庫ニーズ、ハイスペックのシステム導入等を見据え、高圧電力を供給する。最小賃貸区画は約1,500坪、最大8テナントに分割が可能だ。
同施設でも同社の基本理念「HUMAN CENTRIC DESIGN.(人を中心に考えたデザイン)」に基づき、ワーカーがリラックスできる休憩室、ドライバー休憩室やシャワー室を設けるなど、施設利用者が快適に過ごせる物流施設とする計画。環境負荷低減にも配慮し CASBEE3Aランク評価基準を満たす建築計画で、全館照明LED採用や、トイレ・共用部に人感センサーを設置するなど環境配慮型照明システムを導入するほか、断熱性能の高いサンドイッチパネル、ヒートポンプ式空調、節水器具など省エネルギーの設備機器なども積極的に採用する。照明においては電力の見える化にも進め、自家消費型太陽光発電システムも導入する予定だ。その他、従前より同施設敷地内に設置されている井戸から緑地散水を行うなど、地域の豊富な地下水の有効活用にも取り組む計画で、持続可能な物流施設を目指すとしている。
BCP(事業継続計画性)対策については、非常用自家発電機を完備し、停電時でも防災センター、荷物用エレベーター、2階トラックバース前電動シャッター、トイレ等が最大24時間使用可能とし、災害機能を維持できるものとする。また、建物は大きな地震にも耐えられる耐震基準を満たした座屈拘束ブレースによる耐震構造とし、地盤面の十分な嵩上げを行うことで豪雨による浸水被害リスクを極力抑えるなど、地震・水害にも強い施設とする方針だ。
同社は施設運営・管理のスペシャリストであるプロパティマネジメントチームを内製化しており、同施設においても入居企業とワーカーに安心・安全な施設環境を提供するとしている。

■(株)関通<11月12日>
⇒物流センターの新設及び物流設備等の固定資産取得を決議

(株)関通は、先日開催の取締役会で、貸主との建物賃貸借契約により物流センター((仮称)関西新物流センターⅡ)を新設し、また物流設備等の固定資産を取得することについて決議した。
同社は、関西圏及び首都圏に自社運営拠点として 16 拠点の物流センターを展開し、主に EC・通販事業を展開されている顧客に対し、EC・通販物流支援サービスを提供している。今回は、EC市場における物流サービスの需要の高まりに対応し、新規顧客の獲得を強化するため、新たに貸主との建物賃貸借契約により物流センターを新設して、物流設備をはじめとする固定資産を取得し、円滑な物流センターの運営を図っていくとしている。

※新設する物流センターの概要
所在地:兵庫県尼崎市道意町六丁目36番地1
賃貸借期間:2023年11月1日~2034年10月31日(予定)
(定期建物賃貸借契約による賃貸借)
拠点名称:仮称「関西新物流センターⅡ」
賃貸面積:[倉庫部分]8,274.86 坪
[事務所部分]426.00 坪
構造:耐火構造 地上4階建
サービス提供開始日:2023年11月1日(予定)
設備等の取得の概要:敷金 2億3,700万円(2023年10月までに支出予定)
物流設備及び付帯設備:2億500万円(2023年10月~2025年2月に支出予定)
支出予定合計:4億4,200万円

■旭機器サービス(株)<11月12日>
⇒ジンマー・バイオメット(同)の新拠点「関西配送センター」業務を受託、アジア太平洋最大級の大型物流施設「ESR尼崎ディストリビューションセンター」内で

 旭器機サービス(株)は、ジンマー・バイオメット(同)から関西配送センター業務を受託し、兵庫県尼崎市にあるアジア太平洋最大級の大型物流施設「ESR尼崎ディストリビューションセンター」において2022年4月から業務を開始すると発表した。ジンマー・バイオメットは、事業の拡大に伴う物量の増加による狭隘化などをきっかけに、既存の物流体制を刷新して新たな物流体制を構築するため、旭器機サービスを物流パートナーとして選定した。旭器機サービスは、医療機器の安全性と品質を確保するための国際標準規格ISO13485 に加え、医療機器製造業、高度管理医療機器等販売業・賃貸業などの許可証を取得し、メディカル関連企業(医療機器メーカーや医療機器卸など)各社に、メディカルに特化した物流サービスを提供している。今回の受託により、ジンマー・バイオメットの物流パートナーとして、ジンマー・バイオメットのソリューションや最先端の医療技術を医療従事者や患者に迅速に届けるため、新たな倉庫管理システムを導入し、物流コストの削減やサプライチェーン全体の改善にも取り組む方針だ。

※施設概要
名称:ジンマー・バイオメット合同会社 関西配送センター
倉庫面積:6,301.71㎡(1,906.27坪)
バース面積:749.26㎡(226.65坪)
事務所面積:444.04㎡(134.32坪)[関連部分も含む]
面積合計:7,495.01㎡(2,267.24坪)
※「ESR尼崎ディストリビューションセンター」の概要
所在地:兵庫県尼崎市末広町1丁目5-1
竣工日:2020年6月30日
敷地面積:19万4,428.20 ㎡ (5万8,814.53 坪)
延床面積:38万8,570㎡(11万7,542坪)
賃貸面積:35万4,277㎡(10万7,169坪)
構造:地上6階建、RC+S造、耐震構造

■三菱地所(株)<11月15日>
⇒「ロジクロス大阪交野」建設に着工、冷凍・冷蔵倉庫の開発を積極的に推進

三菱地所(株)は、大阪府交野市星田北において、冷凍・冷蔵機能を備えた物流施設「ロジクロス大阪交野」の建設に着工した。竣工は 2022 年 11 月の予定。竣工後は、荒木運輸(株)が一括で借り上げることが内定している。
 同施設は地上 4 階建てのBTS型物流施設で、冷凍・冷蔵・常温の 3 温度帯に対応した冷凍・冷蔵倉庫とする。また、国土交通省が定めた「建築物の省エネ性能表示のガイドライン(建築物のエネルギー消費性能の表示に関する指針)」に基づく第三者認証制度の一つである「BELS」を取得する予定だ。
同施設の位置する交野市は、京都府と大阪府のほぼ中央に位置する希少性の高い大阪内陸部の物流適地で、大阪都心(梅田駅)から 20km 圏内、京都都心からも 30km と二大消費地をカバーする。名神のバイパスであり産業集積地門真へのダイレクトアクセスが可能な第二京阪道路「交野南 IC」、「寝屋川北 IC」に近接しており、大阪・京都へスムーズに到達できるため、広域配送も可能。最寄駅である JR学研都市線「星田駅」から徒歩約10分、また駅周辺には居住性がみられることから雇用を確保しやすい環境にある。
同社は、物流事業へのニーズの多様化に対応し、開発事業を進めている。昨今のライフスタイルの変化やコロナ禍での巣ごもり需要の高まり、既存施設の老朽化などから、冷凍・冷蔵倉庫の需要は今後も拡大が見込まれるとしており、今後もあらゆるテナントニーズに対応するため、冷凍・冷蔵倉庫の展開にも積極的に取り組んでいくとしている。

※計画概要
所在地:大阪府交野市 東部大阪都市計画事業 星田北土地区画整理事業
10 街区 7-1~70 画地(仮換地)、9 画地(保留地)(地番)
施設形態:BTS 型
規模・構造:地上4階建・ボックス型、S造
敷地面積:約1万200㎡(約3,100坪)
延床面積:約2万800㎡(約6,300坪)
着工:2021年11月15日
竣工:2022年11月(予定)

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