YKK AP(株)/ 物流拠点「首都圏DC」を開設/物流DX・ロボティクス化推進により「物流の2024年問題」に向けた安定供給体制の構築を実現

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 YKK AP(株)は、首都圏エリアに向けた住宅用商品の供給体制を強化するため、配送拠点「ESR加須ディストリビューションセンター2」内に、物流拠点「首都圏DC(Distribution Center)」(埼玉県加須市)を開設し、10月2日に稼働させた。
 「首都圏DC」では、物流DX・ロボティクス化を推進し、「物流の2024年問題」に向けた安定供給体制の構築を実現する。物流業界では人材不足や長時間労働、宅配物の急増や環境問題など様々な課題がある。こうした課題に対し、同社では2016年度から配送効率を高める新型輸送パレットの開発に着手し、2019年度からは国土交通省が推進する「ホワイト物流」推進運動に賛同するなど、物流効率化や生産性向上を進めてきた。こうした取組のうえに首都圏エリアの供給体制を強化するため開設したのが首都圏DCだ。
 これまで1都7県の首都圏エリアへの供給は、全国各地の製造拠点や物流拠点から商品を輸送していたが、保管型物流拠点となる首都圏DCの開設により、受注に応じて保管在庫から当該商品を出荷する体制に移行するこで、トラックドライバーの夜間・長距離輸送の回数を削減する。また、アイテム別や納期別など、細分化した需要予測に基づいて適正在庫を管理し、リードタイムを確保。リードタイム別に適切な輸送方法を選択し、輸送距離700km以上は輸送方法をトラックから鉄道や船舶に転換するモーダルシフトを推進する。首都圏DC開設を契機に各物流拠点の在庫バランスの適正化を図るとどもにモーダルシフトを推進し、2025年度CO2排出量の30%削減(2022年度比)を目指す。
 構内作業においては棚搬送型ロボットを導入し、作業者のいる場所へロボットが在庫保管棚を運んでくるGTP(Goods To Person)システムを運用。これにより定位置にいながらピッキングとトラック100台分の方面仕分けを一度に実施し、構内作業の省人・省力化を実現する。

〇「首都圏DC」の特長
・在庫管理の効率化によるトラックドライバーの夜間・長距離輸送の回数を削減
・リードタイムを確保しモーダルシフトを推進、CO2排出量削減に貢献
・仕分けの細分化を実現したGTPシステムの導入による構内作業の省人・省力化

※「首都圏DC」の施設概要
所在地:埼⽟県加須市下樋遣川6000-4 「ESR加須ディストリビューションセンター2」内 1階・2階の一部
使用面積:2万6,202㎡(1階1万5,094㎡㎡、2階1万1,108㎡)
設備投資:2億円
開設:2023年10月2日

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