■物流施設 投資関連情報2023版<10.5~10.11>

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<2023年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 

■大和ハウス工業(株)<10月5日>
神奈川県横浜市で開発を進めてきた物流タウン「DPL新横浜プロジェクト」が完成
計3棟のマルチテナント型物流施設で構成

 大和ハウス工業(株)は、2020年7月から神奈川県横浜市都筑区で開発を進めていた、計3棟のマルチテナント型物流施設からなる物流タウン「DPL新横浜プロジェクト」が、3棟目となる「DPL新横浜Ⅲ」の2023年9月29日の竣工をもって完成したと発表した。

〇DPL新横浜プロジェクト
 本プロジェクトは、計3棟の物流施設からなる物流タウンの開発。下層から上層にかけて明るいグラデーションの外観を全棟で採用するなど、建物の圧迫感を緩和し、周辺環境に馴染むデザインとすることで一体感のあるまちづくりを推進してきた。
 立地面では、東京都心から30km圏内、首都高速湾岸線「横浜港北出入口」から約100m、第三京浜道路「港北IC」から約300mと至近で、東名高速道路や首都圏中央連絡自動車道(圏央道)にもアクセスしやすく、利便性が高い。都心部や東京国際空港(羽田空港)、横浜港へも車で30分以内でアクセス可能。近距離輸送だけでなく海外輸送にも適した立地のため、グローバルSCMに対応可能な施設として利用できる。
 また、物流施設内には、テナント企業の従業員専用の保育施設やカフェテリア、祈祷室、オールジェンダートイレなどを完備し、多様な働き方や価値観にも配慮した設計となっている。さらにBCP対応として、免震システムの採用や非常用発電機を設置したほか、全棟に太陽光発電システムを搭載するなど、防災面・環境面にも配慮した施設となっている。

※「DPL新横浜Ⅲ」の施設概要
所在地:神奈川県横浜市都筑区川向町2001-14外
敷地面積:1万6,281.95㎡
建地区面積:6,787.75㎡
延床面積:3万5,470.37㎡
賃貸面積:2万9,545.25㎡
構造・規模:柱RC梁S造一部S造、地上6階建
建物用途:マルチテナント型物流施設
着工日:2022年6月15日
竣工日:2023年9月29日

■小田不動産(株)<10月5日>
福岡県の同社初の物流施設「小田急不動産ロジスティクスセンター福岡志免」が竣工/建物は2つのテナントが分割利用できる汎用瀬高い設計

 小田不動産(株)は、福岡県糟屋郡志免町で建設を進めていた物流施設「小田急不動産ロジスティクスセンター福岡志免」が竣工したと発表した。
 同施設は、九州エリアの物流の大動脈である九州自動車道「福岡IC」と「大宰府IC」の中間に位置し、福岡都市高速を利用しての福岡市内へのアクセス性に優れている。加えて、福岡空港至近に所在することから、日用品等のほか、航空貨物の配送拠点としても需要が高いエリアだ。
 建物は2つのテナントが分割して利用できる汎用性の高い設計。事業ステージに応じた幅広い拠点ニーズに対応できる空間となっている。また、大型トラックと普通自動車用の出入口を完全に分離することにより、安全で効率的な動線を確保している。
 同施設は環境にも配慮し、外壁材にサンドイッチパネルを採用した他、LED照明と事務所部分に高効率空調機器を設置したことで、国土交通省が定めた「建築物の省エネ性能表示のガイドライン」に基づく第三者認証制度BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)で最高ランクの5つ星を取得している。

※「小田急不動産ロジスティクスセンター福岡志免」の施設概要
所在地:福岡県糟屋郡志免町田富2-391(地番)
用途:倉庫業を営む倉庫
規模・構造:鉄骨造3階建
敷地面積:6,209.29㎡
延床面積:1万1,366.05㎡
耐床荷重:1万5,000N/㎡
柱スパン:10.5m×11.0m
梁下有効天井高:4.1m~5.6m
トラックバース:10台
トラック待機:2台
垂直搬送機:2基
荷物用エレベーター:2基
駐車場:普通乗用車:26台分

■SBSホールディングス(株)<10月5日>
ECプラットフォーム事業の第1号戦略拠点「EC野田瀬戸物流センター」を2024年2月に開設/2024年1月竣工予定の「(仮称)野田瀬戸物流センター」内に

 SBSグループは2024年2月、2024年1月竣工予定の「(仮称)野田瀬戸物流センター」内にECプラットフォーム事業の大型戦略拠点「EC野田瀬戸物流センター」を開設する。また、同センター開設に先駆け、同社先端ロボットソリューション検証施設「LTラボ」の限定公開ツアーの開催も行う。
 急成長するEC市場で、EC事業者は競争激化、物量波動、在庫最適化、配送コスト増、人手不足など数多くの経営課題に直面している。同社は、これら課題の解決でEC市場の一層の成長に貢献するとし、自社の3PL事業で培った倉庫管理や配送のノウハウに加え、先端物流技術を駆使した物流DXを組み合わせ、業界別に最適化されたプラットフォーム「EC物流お任せくん」を2022年12月に発表しており、以来、EC物流事業への提案を加速している。2024年2月にオープンする同センターは、同プラットフォームが持つ多彩なサービスを一気通貫で実現する、第1号戦略拠点と位置付けられている。
 同センターは、EC専用区としてはSBSグループ内で最大規模となる1フロア1万坪(約3万3,000㎡)の大型エリアがあり、EC事業者が共同運営型の物流センターとして相乗り利用することが可能。センター内は、常温のみならず3温度帯や定温保管機能を備えており、特殊商品の保管可危険物倉庫、返品商品の格上げ(補修)や細かい流通加工に対応する各種設備、さらに薬店や撮影スタジオも設置される。アパレル、食品、化粧品、健康食品、医薬品、雑貨など幅広い業種への対応が可能。200超のEC業務のサービスメニューとサステナブル対応を通じ、利用事業者は多彩なメリットを享受することができる。
 同センターの最大の特徴は、同社の現場で導入効果や機能性を評価してきた、各現場仕様のロボットやマテハンの導入・運用ノウハウと、専用の検証施設「LTラボ」で収集した実証データにより選定したLT設備が多数導入される点。商材別に機器同士の相性もふまえ、パフォーマンスの最大化と高いサービスレベルを実現する。

※「(仮称)野田瀬戸物流センター」の施設概要

(「EC野田瀬戸物流センター」は4F全区画及び1Fの一部区画)
建築面積:4万3,595.72㎡
施工床面積:16万8,398.09㎡
賃貸面積:14万5,389.94㎡
最高高さ:31.38m
構造:RCS造 地上4階建
梁下有効高:5.5m
床荷重:1F:2.0t/㎡ 2~4F:1.5t/㎡

■オリックス不動産(株)<10月10日>
100%再エネ由来電力利用が可能な環境配慮型「京田辺ロジスティクスセンター」が完成/(株)バンテックが特定荷主専用の商品供給拠点として1棟利用

 オリックス不動産(株)は、京都府京田辺市の物流施設「京田辺ロジスティクスセンター」が完成し、総合物流企業の(株)バンテックが同施設を特定荷主専用の商品供給拠点として1棟利用することを発表した。
 同施設は、京奈和自動車道「田辺西IC」から約0.6km、第二京阪道路「枚方東IC」から約3.9kmに位置する。2027年度には新名神高速道路の全線開通が予定されており、関西エリアの広域配送だけではなく、東日本と西日本の結束点としてさらなる交通利便性の向上が期待できる。
 同施設は地上3階建てで、延床面積は2万15.54㎡。1階には最大19台が同時接車できるバースを備えている。屋上には太陽光発電設備を設置。発電した電力を同施設内で利用できる体制を整えた。天候の影響や夜間などで発電量が不足する場合は、オリックス(株)が非化石証書付き(トラッキング付き)電力を供給するため、入居テナント企業は使用電力の100%を再生可能エネルギー由来電力として利用できる。
 建物はCASBEE (新築)Aランクを取得。さらに災害などの停電時にも24時間稼働が可能な非常用発電機を設置し、BCPにも対応するものとなっている。

※「京田辺ロジスティクスセンター」の施設概要
所在地:京都府京田辺市甘南備台2-14-8(田辺西工業団地区内)
敷地面積:1万2,479.90㎡
延床面積:2万0,015.54㎡
規模・構造:地上3階建、S造
駐車場台数:普通車44台、大型トラック待機場10台
その他:トラックバース19台(17台:10t車、2台:4t車)、床荷重:1.5t/㎡、梁下有効高:5.5m以上、全館LED完備、非常用発電機完備、太陽光発電設備実装、電気自動車(EV)充電スタンド2基設置
着工:2022年8月1日
竣工:2023年9月29日

■アサヒロジスティクス(株)<10月10日>
2024 年6月、福島県郡山市に「郡山共配センター(仮)」を開設/2027年度までに東日本全域の食と農を支える物流インフラの確立を目指す
 

 アサヒロジスティクス(株)は2024年6月、福島県郡山市に「郡山共配センター(仮)」を開設する予定であることを発表した。同社は中期経営ビジョンで「2027年度までに東日本全域の食と農を支える物流インフラの確立」を掲げており、新規拠点開設はこの実現に向けたもの。福島県内初の自社設備による共配センターで、東日本全域を結ぶ共配機能の強化に加え、安定した物流の提供に資することが期待されている。
 同社は1945年の創業以来、食品物流に特化し、関東を中心に事業を展開しており、2011年の東日本大震災を契機として東日本全域の物流インフラの拡充を目指し、準備を進めてきた。2023年4月の経営計画発表会では、「2027年度までに東日本全域の食と農を支える物流インフラの確立」を中期経営ビジョンとして掲げている。

※「郡山共配センター(仮)」の施設概要
所在地:福島県郡山市侍池台2-60-3
敷地面積:1万3220.05㎡
延床面積:2,375.88㎡
構造:鉄骨造 2階建
その他:給油スタンド
取扱温度帯:冷蔵・冷凍

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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