物流施設 投資関連情報2021版<9.30~10.6>

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<2021年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

■佐川急便(株)<9月30日>
⇒千葉県流山市に流山営業所を新設

佐川急便(株)は、日本GLP(株)が提供する「GLP ALFALINK流山8」に流山営業所を新設し、10月1日から業務を開始した。 流山営業所は同社429カ所目の営業拠点。流山営業所の新設で当該エリアにおける顧客との距離が縮まることにより、営業所受取サービスなどの利用が容易になるとしている。また、流山営業所には、同社が運営する新たな輸送サービス「TMS」を特段効率よく運用できる倉庫機能を備えられており、近隣物流施設群の顧客の波動的な物量の変化に対応できるほか、営業所で取り扱える荷物との便種の切り分けが容易になる見込みだ。さらに、周辺物流施設におけるルート配送やJIT納品の利用も可能になるなど、顧客利便性向上につながるとみている。
同社は、2020年12月に日本GLPと災害時における緊急物資支援輸送などに向けた相互協力協定を締結。流山市を加えた官民3者で新たに2021年2月より災害時の協力体制を構築している。今回はこうした中での「GLP ALFALINK流山8」への入居となるため、止めない物流を通じて地域社会へ貢献できると同社では考えている。

※「流山営業所」の概要
営業所面積:8,882.21m2(2,625.79坪)
集配区域:千葉県流山市
従業員数:66名
車両台数:34台

■佐川急便(株)<9月30日>
⇒相模原緑営業所を移転・新設

佐川急便(株)は、日本GLP(株)が開発する多機能大型物流拠点「GLP ALFALINK 相模原Ⅰ」に相模原緑営業所を移転・新設し、10月1日より業務を開始した。
相模原緑営業所では、最新マテハン導入により、業務効率化に加え、安定かつ高品質な集配サービスの提供を実現。神奈川県内の集配区域も再編成し、集配業務の効率化も図られている。
同社はまた、日本GLPと相互協力協定を締結し、BCP機能が備わった災害に強い物流施設に入居することで、災害時における事業の継続性の確保ならびに被災地の住民や企業の安心・安定にも貢献できるとしている。同社は今後も効果的な施設展開により、業務の効率化やBCP対策の強化を図り、地域に密着したきめ細かいサービスを顧客に提供していくとしている。

※「相模原緑営業所」の概要
集配区域:神奈川県相模原市中央区、緑区
営業所面積:6,461.35m2(1,954.61坪)
従業員数:187人
車両台数:95台(軽車両含む)

■福岡運輸(株)<9月30日>
⇒「南九州物流センター」が竣工、自動倉庫と急速凍結庫を設備

 (株)福岡運輸ホールディングスは9月30日、福岡運輸(株)「南九州物流センター」の竣工式を行った。南九州物流センターは、牛・豚を中心とする畜産の輸送効率化及び安定供給を目的として建設したもの。九州における同社の冷凍冷蔵倉庫は、佐賀県基山町、鳥栖市、福岡県北九州市に続き、南九州物流センターが4カ所目となる。福岡運輸グループとして初めて自動倉庫と急速凍結庫を備えた冷凍冷蔵倉庫になっており、南九州で従来以上の高品質物流サービスが提供できるとしている。

※「南九州物流センター」の概要
所在地:鹿児島県曽於郡郡大崎町菱田字向田3700
倉庫スペック(有効t数):冷凍庫 1万1,516t、チルド庫 6,789t、ドライ庫 718t
バース数:13バース          
構造:鉄骨造2階建

■安田倉庫(株)<9月30日>
⇒東京・大田区に倉庫用地を取得、医療機器物流の高度施設開設へ

安田倉庫(株)は、東京都大田区内で倉庫用地を取得した。取得用地は東京モノレール「昭和島駅」に隣接し、首都高速道路羽田線「平和島IC」、「空港西IC」 至近に位置し、羽田空港や東京湾岸地区へのアクセスに優れており、立地環境は航空輸送を多用するメディカル物流に最適。同社の大井地区・平和島地区の物流拠点も至近距離にあり、近隣物流拠点との連携によるスケールメリットを活かした運営が可能だ。2020年6月に開設した東雲営業所、2021年1月に開設した東雲営業所辰巳倉庫と同様、医療機器物流に関わる全ての業務が担える「メディカルロジスティクスセンター」として、取得用地に「羽田営業所(仮称)」を開設する予定。同社では、成長事業であるメディカル物流サービスの更なる拡大を目指すとしている。

※取得用地の概要
所在地:東京都大田区昭和島二丁目 11 番地 19
敷地面積:4,206 ㎡(1,272 坪)
用途地域:工業専用地域

■大和ハウス工業(株)<10月1日>
⇒マルチテナント型物流施設「DPL福岡久山」を着工

大和ハウス工業(株)は、福岡県糟屋郡久山町の「原第二工業団地」内でマルチテナント型物流施設「DPL福岡久山」を着工した。福岡県内でのマルチテナント型物流施設の開発は今回が6棟目。同社は今後も福岡県をはじめ、九州地域においてマルチテナント型物流施設の開発を強化していく方針だ。
「DPL福岡久山」は、地上2階建て、延床面積2万1,931.40㎡の規模で、テナント企業が2社入居できるマルチテナント型物流施設。立地は、九州自動車道「福岡IC」より約3kmと近接しており、九州各地への輸配送に優れる。「福岡空港」と「博多港」についても車で約25分圏内と、陸路輸送だけではなく、空路・海路輸送にも対応が可能だ。福岡市中心部からは車で約30分圏内の距離にあり、職住近接の就労環境が整っていることから、テナント企業の労働力確保にも有利だという。
大和ハウスグループは物流拠点の開発に止まらず、マネジメントシステムや庫内管理設備など物流DXを活用した最適なサービスの一括提案が可能。具体的には、自動搬送ロボットでの搬送の効率化や各種設備のIoT化による適正管理など、倉庫内のオペレーションから物流の運行管理システムまで一気通貫のサービス提案を展開し、差別化を図っている。
福岡県を中心とする九州地域では、EC(電子商取引)関連の物流量増加を背景に、迅速な拠点開設が可能なマルチテナント型物流施設への需要が堅調に推移。同社では、福岡県内の物流施設の空室率が2018年から減少傾向にあるほか、九州全域をカバーできる物流拠点の適地として、福岡県は今後も根強い需要が見込まれるとしている。

※「DPL福岡久山」の概要
敷地面積:1万8,263.80㎡(5,524.80坪)
延床面積:2万1,931.40㎡(6,634.24坪)
賃貸面積:2万1,006.22㎡(6,354.40坪)
構造・規模:鉄骨造 2階建て
建物用途:マルチテナント型物流施設
着工:2021年10月1日
竣工:2022年7月31日(予定)

■佐川急便(株)<10月1日>
⇒千葉県流山市に流山営業所を新設

SGホールディングスグループでロジスティクス事業を展開する佐川グローバルロジスティクス(株)は、物流ネットワークの拡充による安定的な物流サービスを提供するため、新たに3か所の物流センターを開設した。
新物流センターは、神奈川県相模原市の「相模原SRC」、埼玉県加須市の「加須営業所」、茨城県下妻市の「下妻営業所」。これら新物流センターは、同社近隣施設との連携により、季節波動による急な物量増加やスポット業務等、顧客ニーズに合わせて倉庫空きスペースや人的リソースなどを柔軟に活用することで安定した物流サービスが提供できるとしている。

※「相模原SRC」の概要
所在地:神奈川県相模原市中央区田名字赤坂3700番地1
面積:2601.57坪(倉庫・事務所)

※「加須営業所」の概要
所在地:埼玉県加須市豊野台1丁目317番地6
面積:3820.71坪(倉庫・事務所)

※「下妻営業所」の概要
所在地:茨城県下妻市大字高道祖字柏山310-4
面積:1014.09坪(倉庫・事務所)

■(株)NTTロジスコ<10月1日>
⇒「メディカルディストリビューションセンター大阪」を開設

(株)NTTロジスコは、医療機器物流の主要拠点である「メディカルロジスティクスセンター平和島」および「神奈川物流センター」に次ぐ西日本エリアの中核拠点として「八尾物流センター」内に「メディカルディストリビューションセンター大阪」(以下、MDC大阪)を開設した。
MDC大阪の開設は、医療機器物流における西日本エリアの流通網の強化で、特に大規模市場である大阪の中核拠点の設置すること、また、大規模自然災害発生時のBCP拠点の確保等といった顧客からの要望に応えたもの。MDC大阪で提供する主なサービス内容は、①薬機法及びISO13485に準拠した入出荷・製造等の医療機器に関する物流業務、②薬事ライセンス(医療機器製造業、高度管理医療機器販売業・貸与業)、③医療機器物流に最適なWMS(倉庫管理システム)、④医療機器共同配送サービス「メディカルライナー®」、⑤医療機器24時間緊急配送サービス、⑥東京、大阪の両拠点で運営する業務についてWMSのデータ連携、同一仕様でのオペレーションによる拠点ごとの品質レベルの標準化――の6項目となっている。
なお、MDC大阪開設に伴い、従来の「メディカルロジスティクスセンター平和島」、「神奈川物流センター」については、それぞれ「メディカルディストリビューションセンター(MDC)東京」、「横浜物流センター」に名称を変更する。

■(株)シーアールイー<10月1日>
⇒マルチテナント型物流施設「ロジスクエア枚方」を着工

(株)シーアールイーは、大阪府枚方市で開発を進めている物流施設「ロジスクエア枚方」の建設に着手した。設計・施工はJFEシビル(株)で、2023年1月下旬の竣工を目指し、建設を進める。
ロジスクエア枚方の開発予定地は、大阪府枚方市の中部に位置し周辺は大規模な工場が立ち並ぶ 24時間操業可能な工業専用地域。西側の国道1号線より約1.5km、東側の第二京阪道路(国道1号線バイパス)「交野北IC」より約3.0km、「枚方学研IC」より約4.1kmに位置し、主要な幹線道路へのアクセスにも優れる。大阪市内、京都市内への配送はもとより第二京阪道路経由での近畿自動車道、中国自動車道、阪神高速道路の利用により関西エリア全域をカバーする広域物流拠点としての評価も高い。2023 年度には第二京阪道路と新名神高速道路が接続予定で、交通利便性のさらなる向上も見込める。 JR 学研都市線「津田駅」より約2.3km、京阪交野線の「郡津駅」より約 2.4kmと複数鉄道路線駅からアクセス可能。枚方市の人口は約40万人で、ロジスクエア枚方周辺エリアの人口も多いことから、雇用確保でも優位性を備えると同社ではしている。
  ロジスクエア枚方は、2万1,144.78㎡(6,396.29坪)の敷地に地上4階建て、延べ面積4万5,841.68㎡(13,867.10坪)の物流施設として開発する予定。施設には、大型トラックが直接2階へ乗り入れ可能な車路スロープを設ける。トラックバースは1階で22台、2階で26台、計48台の同時接車が可能で、1階トラックヤードの5台分の待機スペースと合わせて、効率的なオペレーションを実現する。
レンタブル面積(倉庫・バース)は、1階3,144坪、2~4階で9,169坪、合計 1万2,313坪とし、最小賃貸区画面積1,415坪、最大4テナントへの分割賃貸(1階1,415坪・1,729 坪の2区画、2~4階4,160坪・5,009坪の2区画)も可能。
倉庫部分の基本スペックとして、外壁には金属断熱サンドイッチパネル、倉庫部分の床荷重は1.5t/㎡(2.5tフォークリフト対応可)、有効高さは各階5.5m以上、照度は平均250ルクスを確保する予定。昇降設備については、2~4階で荷物用エレベーター(積載荷重4.1t、45m/min)を4基(うち、2基は1~4階での利用可)実装する計画だ。さらに、将来的なオペレーションの対応として、垂直搬送機3基(いずれも1~4階での利用可)やドッグレベラーの増設を可能とする構造、庫内空調設備設置の際の配管ルートや室外機置場・キュービクル増設スペース等の確保、事務所スペースの増床を想定した法的な対応等、入居テナントの将来ニーズにも一定の対応ができる仕様とし、様々な物流ニーズに対応し得る機能性・汎用性を兼ね備えた同社基本スペックを満たす計画となっている。また、通勤利便性を考慮し、敷地内には普通車119台、バイク10台、自転車53台分の駐車スペースを用意するという。
環境対策としては、全館LED照明、人感センサー、節水型衛生器具を採用し、環境や省エネルギーに配慮した施設計画とし、CASBEE-建築(新築)の評価認証を取得予定。屋根全面に太陽光発電システムを導入して自家消費するとともに、(株)エンバイオC・エナジーから再生可能エネルギーを調達することでロジスクエア枚方の使用電力を100%グリーン電力とする計画だ。

※「ロジスクエア枚方」の概要
所在地:大阪府枚方市春日北町一丁目
敷地面積:21,144.78㎡(6,396.29坪)
用途地域:工業専用地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:鉄骨造 地上4階建て
延ベ面積:45,841.68㎡(13,867.10坪)(予定)
着工:2021年10月1日
竣工:2023年1月下旬(予定)

■(株)ロジランド<10月5日>
⇒物流施設「LOGI LAND 春日部Ⅰ」が満床竣工

  (株)ロジランドは、埼玉県春日部市に建築していた物流施設LOGI LAND春日部Ⅰ」を竣工した。「LOGI LAND春日部Ⅰ」は、地上3階建て延床2万㎡の物流施設。一棟貸倉庫として、トナミ運輸(株)に10月1日に引き渡しされ、運用が開始されている。立地は、国道16号線と4号線の交差する庄和インターエリアに位置し、東北自動車道「岩槻IC」まで車で約14㎞、常盤自動車道「柏IC」まで車で約18㎞、東京外環自動車道「草加IC」まで車約18㎞でアクセスでき、広範囲なネットワークにより各地域への配送可能だ。
同社は、物流最適地として春日部市に着目し、ドミナント戦略として市内に3棟の物流倉庫を開発している。開発にあたっては、土地を安価で仕入れ、それを賃料に反映させるため、市街化調整区域と借地の活用を積極的に推進。今回の「LOGI LAND 春日部Ⅰ」の開発についても、河川法が適用される水路の存在がネックだったものの、自治体、警察、関係省庁との協議同意を得て河川に橋を新設したほか、交差点を整備し、信号を付け替えることで物流施設を開発する道筋を付けた。また、敷地内に危険物倉庫を設ける等、倉庫運営者に寄り添った「利用し易い施設」を実現している。
同社はこのほか、「LOGILAND 春日部Ⅱ」「LOGILAND 春日部Ⅲ」等、全国 8 物件の開発に着手しており、引き続き、関東、関西、中部、九州を中心に約 5,000~1万坪の中規模の開発を年間 300 億円程度手掛けて進めていく方針で、コンセプトの一つである、テナントに寄り添った使い勝手の良い物流施設を最適地・適性賃料で提供していくとしている。

※「LOGI LAND 春日部Ⅰ」物件概要
所在地:埼玉県春日部市下柳字田中 1818-1
延床面積:20,513.45 ㎡
構造/規模:鉄骨造/地上3階建

■(株)ビバホーム<10月4日>
⇒猪名川物流センターが西日本の物流拠点として稼働、将来的にアークランドサカモトグループ小売店舗の物流効率改善も目指す
(株)ビバホームは、「猪名川物流センター」を稼働させた。同センターは仕分けセンターと保管センターの機能を兼ね備えた物流センターで、同社が運営するホームセンター「ビバホーム」の西日本店舗への輸入商品の供給効率化及び、最新設備導入による庫内業務効率化が図るのが目的。将来的には、アークランドサカモト(株)が運営するホームセンター「ムサシ」への商品供給も行い、グループ全体でのシナジー創出を目指すとしている。
猪名川物流センターは、西日本店舗への出荷を集約し東日本エリアからの長距離輸送を削減するとともに、最新の物流設備を導入し、仕分けの効率化を実現した。これにより2022年度は年間2億円の物流費用削減が見込めるという。また、将来的には同社及びアークランドサカモトの国内主要3拠点のエリア最適化を行い、グループ全体で年間5億円超の物流費用削減する意向だ。

※「猪名川物流センター」の概要
面積:建屋面積 約 158,646 ㎡
賃貸面積:約 54,778 ㎡ 1 階・2 階
稼働開始時期:仕分けセンター 2021 年 10 月 4 日
保管センター 2021 年 11 月 15 日
管轄店舗:中部・関西・九州の 29 店舗

■三菱商事都市開発(株)<10月6日>
⇒大阪府吹田市南吹田に物流施設開発用地を取得
三菱商事都市開発(株)は、2021年9月15日付で大阪府吹田市に物流施設開発用地を取得したと発表した。計画地は、大阪府中心部に至近の物流開発用地として北摂地域や尼崎方面の市街地へのアクセスに優れ、四方を消費地に囲まれた希少性の高い物流適地。周辺労働人口も豊富であり、最寄り駅は徒歩圏であることから雇用確保の面でも優位性のある立地だとしている。
同社は今後も三菱商事グループで長年培った物流施設の開発・運営ノウハウ、情報力を最大限駆使し、テナントや投資家のニーズに沿った優良な物流施設を供給すべく、継続して開発事業を進める。

※物件概要
所在地:大阪府吹田市南吹田4丁目4500-21他
敷地面積:3万6,139.18m²(約 10,932.10 坪)
着工時期:2022 年秋
竣工時期:2023 年末(予定)

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