■物流施設 投資関連情報2026版<10.1~10.7>   

  • URLをコピーしました!

<2026年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>

■(株)エクシーク<10月1日>
化粧品医薬部外品に特化した「境古河フルフィルメントセンターⅠ」が稼働/製造業許可を活かした高付加価値サービスでEC流通の品質向上とリードタイム短縮を実現へ/ 圏央道「境古河IC」至近の立地と人材確保力を備えた境町を新拠点とする戦略的展開

 フルフィルメント事業を手がける(株)エクシークは、化粧品・医薬部外品に特化した新拠点「境古河フルフィルメントセンターⅠ」を茨城県境町に開設し、10月に正式稼働させた。EC市場で同分野の流通額が増加するなか、同社は新センターの稼働により幅広いEC事業者の流通拡大を支援する体制を整えた。
 同センターは「化粧品製造業許可」「医薬部外品製造業許可」などを取得しており、日本語ラベルの貼り替えやセット組み、仕掛品の保管といった許可保有拠点でしか対応できない業務を一気通貫で行える点が特徴だ。これまでのフルフィルメントサービスに付加価値を加えることで、品質管理の高度化、流通加工コストの削減、リードタイムの短縮を実現する。3カ月間のトライアル期間では既に複数社との契約が成立しており、需要の高さがうかがえる。
 立地選定の理由は、圏央道「境古河IC」から約2.3km(車で約5分)という東日本全域を見据えた配送効率の高さだ。国道354号や古河境バイパスなど周辺道路網が充実しており、高速道路の通行止め時でも一般道への迂回ルートを複数確保できる点を評価した。EC通販で求められる「配送が止まらない」体制を担保する要素となる。境町は移住促進や子育て支援策が奏功し、若い現役世代の人口流入が続く。物流業界で労働力不足が深刻化するなか、地元から優秀な人材を継続的に採用できる環境が整っていることも強みとなった。
 同社は今後、新センターを軸に美容・健康分野を中心としたEC事業者への高付加価値サービスを拡大していく方針だ。

※「境古河フルフィルメントセンターⅠ」の施設概要
所在地    :茨城県猿島郡境町下小橋838-3
延床面積 :11万3,291.90㎡(約3万4,270坪)

■日本郵政(株)、日本郵便(株)<10月2日>
「集配拠点再編と連動した不動産開発」に向けた新たな物流施設を取得/「新東京郵便局」と新施設との一体運用で企業間物流を強化/「銀座局」「京橋局」の機能移転により総合物流企業への進化加速

 日本郵政(株)と日本郵便(株)は、5月15日に公表した「JPプラン2028」で掲げる重点戦略である「集配拠点再編と連動した不動産開発」を進めている。両社はその一環として、都内の「銀座郵便局」や「京橋郵便局」などの集配機能を再編するほか、日本郵便が新たに物流施設を取得したと発表。これら一連の取り組みは「企業間物流の強化」を目的としたもので、これを機に都市部の拠点再構築を本格化させる。
 日本郵便が今回取得した物流施設は東京都江東区新砂に位置し、その規模は敷地が約5万9,000㎡で、建物の延床面積が約15万㎡に達する。建物の構造は鉄筋コンクリート造地上5階建てで、竣工は2017年1月。「新東京郵便局」の敷地約8万㎡に隣接しており、日本郵便は今後、両施設を一体的な物流拠点として運用する方針だ。
 「新東京郵便局」は首都圏の広域物流を担う中核拠点。隣接する新施設との連携により、荷物処理や輸送動線の効率化が期待されている。企業間物流の強化により、郵便・物流事業の競争力向上につなげる。
 グループ会社である日本郵便輸送(株) 東京支社(敷地約2万9,000㎡)との連携も強化する。集配・輸送・仕分けの一体運用を進め、グループ全体での相乗効果を引き上げる。
 「銀座局」(土地1万2,700㎡、延床面積6万800㎡、1967年竣工)や「京橋局」(土地2,500㎡、延床面積1万5,300㎡、1971年竣工)の郵便・物流機能は、今回取得した施設や近隣郵便局に移転する計画で、「銀座局」の移転は2028年度までに実施する。跡地では不動産開発を推進し、都市部での拠点再編と収益基盤の強化を図る。

※取得施設の概要
所在地:東京都江東区新砂2-4-17
面積: 土地 約5万9,000㎡、建物 約15万㎡
構造等:鉄筋コンクリート造 地上5階建て
竣工:2017年1月

■日本GLP(株)<10月2日>
熊本県菊池市で開発を進めていた先進的物流施設「Marq 熊本菊池」が竣工/セイノースーパーエクスプレス(株)が専用施設として1棟利用へ /半導体関連企業を中心に高まる物流需要に対応、九州地域の産業成長に寄与

 日本GLP(株)は、熊本県菊池市で開発を進めていた先進的物流施設「Marq 熊本菊池」が竣工し、竣工式を実施したと発表した。 同施設には、セイノースーパーエクスプレス(株)が専用施設として入居し、温度管理が必要な製品を中心としたロジスティクス拠点として活用する予定。同施設の立地優位性や日本GLPの柔軟な提案力、物流関連課題解決支援ソリューション「Marqコンシェルジュ」による荷主企業紹介などを評価したという。
 同施設は地上2階建てのボックス型施設で、1社占有型のハイセキュリティ仕様を備える。2層使いにより効率的な搬出入作業が可能で、1階には10tトラック19台分、4tトラック29台分 の片面バースを設置している。庫内には垂直搬送機2台と荷物用エレベーター2台を備え、全館空調設備により精密機器など温度管理ニーズにも対応。従業員用休憩スペースや乗用車約100台分の駐車場も整備し、快適な就労環境を提供する。
 同施設の立地は半導体関連工場のJASM(TSMCが過半数出資する半導体受託製造会社)まで10分圏内で、新設予定の大津熊本道路「大津西IC(仮称)」から約2.8km。国道325号線沿いに位置し、「熊本空港」から約12km、九州縦貫自動車道「熊本IC」から約15kmと、九州全域をカバーする広域配送拠点として優れた条件を備える。
 日本GLPはこれまで、九州地域で「Marq」ブランドの物流施設を9棟開発・運営しており、今後は「Marq 福岡ICプロジェクト」が順次竣工に至る予定だという。これにより延床面積は合計約40万㎡に達する見込みで、半導体関連企業を中心に高まる物流需要に応え、地域の成長に寄与する方針だ。

※「Marq 熊本菊池」の施設概要
所在地:熊本県菊池市旭志川辺字下蛙石900-1外
敷地面積:1万8,972.70㎡
延床面積:1万8,119.86㎡
構造:地上2階建て、BOX型、耐震S造
着工:2025年7月
竣工:2026年9月末
認証取得:CASBEE Aランク、BELS 6☆、ZEB Ready認証取得

■プライム ライフ テクノロジーズ(株)、トヨタホーム(株)、住友商事(株)<10月2日>
3社で共同開発を進めていた消費地近接型物流施設「SOSiLA横浜港北Ⅱ」が竣工/希少な都心近接立地で全区画ですでに入居が決定/危険物倉庫併設で多様な物流ニーズに対応、就労環境配慮と地域共生も両立

 プライム ライフ テクノロジーズ(株)(=PLT)、トヨタホーム(株)、住友商事(株)の3社が共同開発を進めてきた消費地近接型物流施設「SOSiLA横浜港北Ⅱ」が2026年9月に竣工した。延床面積約11.2万㎡のマルチテナント型施設で、竣工時点で全区画の入居が決定している。
 EC市場の拡大で物流施設需要が高まる一方、配送トラックやドライバー、庫内就労者の不足が課題となるなか、住友商事は「人と社会をつなぐ物流施設」をテーマに物流施設ブランド「SOSiLA」シリーズを展開している。「SOSiLA横浜港北Ⅱ」については、住友商事の物流施設開発ノウハウと、PLTおよびトヨタホームが住宅事業で培ったまちづくりの知見を組み合わせ、開発がすすめられたという。
 同施設の立地は首都高速横浜北線「馬場IC」から約12分、第三京浜「港北IC」から約15分で、一都三県の主要エリアへ60分以内でアクセス可能だ。5km圏内の人口は100万人を超え、大消費地へのラストワンマイル配送に適するほか、就労人材の確保にも優位性がある。
 設計・仕様についてはWランプウェイ型を採用。上り専用と下り専用のランプウェイを設けることで各階へのスムーズなトラック動線を確保した。倉庫中央部に車路とバースを配置し、作業音や走行音の周辺への影響を抑制。敷地内をトラックが周回できる動線を整備し、入庫待ち車両の前面道路滞留を抑え、近隣交通負荷の軽減を図った。危険物倉庫も併設しており、多様な物流ニーズに対応できる拠点となっている。
 就労環境にも配慮し、最上階3カ所にラウンジを設置。敷地内には近隣住民も利用できるコミュニティパークを整備し、地域とのつながりを重視した施設づくりを進めた。
 住友商事は物流不動産を不動産事業の「第4の柱」と位置付け、計24物件・総供給面積約45万坪規模で物流不動産事業を展開している。「SOSiLA横浜港北Ⅱ」は「SOSiLA」シリーズ最大規模で、3社は今後も地域特性を踏まえた物流施設開発を推進する。

※「SOSiLA横浜港北Ⅱ」の施設概要
所在地:神奈川県横浜市港北区師岡町760-4
延床面積:11万2,603㎡(約3万4,062坪)
竣工:2026年9月

■(株)ホウスイ、(株)電巧社<10月2日>
ホウスイの冷凍冷蔵倉庫で太陽光発電を実現/電巧社の超軽量フレキシブル太陽光発電システム「フレキシブルソーラーG+」を導入/年間約34万kWhを発電、 断熱屋根への設置課題を解消

 冷蔵・冷凍倉庫事業を展開する(株)ホウスイは、「市川物流センター」と「厚木物流センター」に、(株)電巧社が提供する超軽量フレキシブル太陽光発電システム「フレキシブルソーラーG+」を導入した。
 企業の脱炭素経営が進むなか、物流施設でも再生可能エネルギー導入のニーズが高まっている。ただ冷凍冷蔵倉庫は、防水層直下に厚い断熱材が施工される特殊な屋根構造や耐荷重制約があるため、従来のガラスモジュールによる架台工法では設置困難なケースが多いという。両センターでも同様の課題があったが、モジュール重量3.0kg/㎡の超軽量設計で、架台不要の接着工法を採用する「フレキシブルソーラーG+」を採用することで導入にこぎ着けた。
 同システムは建物への荷重負担を大幅に軽減し、防水層への影響も抑制する。冷凍冷蔵倉庫など従来設置が難しかった屋根への対応力が特徴。東京都の助成金「地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入促進事業(都外設置)」も活用したという。
 設備容量は「市川物流センター」が240kW、「厚木物流センター」が80kWの計320kWで、年間想定発電量は33万9,653kWh、年間CO2削減量は148.8tを見込む。

■東京建物(株)<10月5日>
「T-LOGI」シリーズとして関東最大の物流施設「T-LOGI南船橋」が竣工/湾岸の複数IC近接で広域配送に適した高効率立地、小規模区画や冷凍冷蔵区画の整備で多様な物流ニーズに対応

 東京建物(株)は、千葉県習志野市で開発を進めていた環境配慮型物流施設「T-LOGI南船橋」が9月30日に竣工したと発表した。
 同施設は竣工済みの「T-LOGI」シリーズとしては関東地方最大規模。物流施設需要が堅調な東京湾岸エリアに位置し、東関東自動車道「谷津船橋」ICと京葉道路「花輪」ICに近接する。各IC方面に出入口を設けることで移動距離を最小化しており、首都圏および広域配送に適した高い配送効率を確保している。
 同施設はランプウェイを導入したマルチテナント型。倉庫エリアは全12区画に分割されており、最小分割面積を約2,800㎡とすることで小規模区画の賃貸ニーズにも対応できる。1階には両面トラックバースを備えた区画や冷凍冷蔵設備を整備し、食品物流やEC物流など多様化するニーズに応える。冷凍冷蔵設備はリーシング活動で把握したニーズの高まりを受け、BTS型物流施設の開発で培ったノウハウも生かしつつ、一部区画へ導入した。
 3・4階のメゾネットタイプ区画には荷物用エレベーターや垂直用搬送機を各1基または2基設置し、効率的な荷物運搬動線を実現する。区画内を分割利用できる設計とし、転貸ニーズにも柔軟に対応する。
 就業環境にも配慮し、JR京葉線「南船橋駅」から徒歩約11分の立地に加え、3・4階に従業員専用ラウンジを計3カ所設置した。ラウンジから「谷津干潟」を望められる眺望の優位性に加え、Wi-Fiや電源設備、無人コンビニも備えることで入居企業の人材確保に寄与する。
 環境面では屋上太陽光パネルによる自家消費を行い、余剰電力を「トフロム八重洲 タワー」や「ハレザタワー」へ送電する。再生可能エネルギーを余すことなく活用する仕組みで、これにより「BELS」最高ランクの「ZEB」認証と、「CASBEE」Sランクを取得した。
 東京建物は湾岸エリアですでに「T-LOGI習志野」と「T-LOGI習志野Ⅱ」の2物件を供給しており、今後さらに2物件の物流施設開発を計画している。「T-LOGI習志野」と「T-LOGI習志野Ⅱ」は満床稼働しており、2027年竣工予定の「T-LOGI船橋南海神」も竣工前に満床となる見込み。2028年竣工予定の「(仮称)新習志野駅前物流施設計画」も複数企業が入居を検討しているという。

※「T-LOGI南船橋」の施設概要
所在地:千葉県習志野市茜浜1-1-2
敷地面積:3万8,200.71 ㎡(約1万1,500 坪)
延床面積:9万6,391.85 ㎡(約2万9,100 坪)
規模:4 層ランプ型(3・4階メゾネット)
着工:2024年11月12日
竣工:2026年9月30日
構造:RC・S造
耐震区分:耐震
プラットフォーム:1階 高床式1.0m
梁下有効天井高:各階5.5m(一部を除く)
柱スパン:11.5m(W)×10.5m(D)
床荷重:1.5t/㎡
ドックレベラー:1~3階 各4基
バース数:1 階 100台、2階 76台、3階 76台
普通駐車場:157 台(軽自動車専用を含む)
トラック待機場所:7台
アメニティ:従業員向けラウンジ

■(株)ニトリ<10月5日>
家具インテリア類を資源化する「リサイクルセンター(仮称)」を2028年度に稼働/製造物流IT小売業のビジネスモデルに“循環”のピースを追加、年間1万t超の分解分別処理で循環型商品開発につなげる

 (株)ニトリは、家具・インテリア類の資源循環を担う新拠点「リサイクルセンター(仮称)」を埼玉県本庄市に開設し、2028年度に稼働させる。顧客から回収した家具・インテリア類を自社物流で運搬し、施設内で徹底的に分解・分別することで、年間1万t以上の資源化を目指す。複雑な構造や重量のある家具類は資源化が進みにくく、リサイクル率が20%未満と低い水準にとどまる社会課題がある。同社はこうした課題に向き合い、可能な限り資源として次につなげる仕組みを構築する。
 同拠点に併設する研究施設では、分解・分別のノウハウを蓄積し、環境配慮型の商品開発に活用する。ニトリグループで循環を完結できる体制は、「つくる」段階から環境配慮を組み込める点でも強みとなる。同グループは創業以来、「製造物流IT小売業」という一気通貫のモデルを確立してきたが、今回の拠点はその次のピースを“循環”と捉えた新たな挑戦となる。
 ニトリはグループで掲げる経営計画「NITORI Group Green Vision 2050」で、2050年までに環境配慮を前提とした商品開発を100%とすることを目指している。すでに「かんたん分別マットレス」など、使用後に自ら分解・分別できる商品を展開しており、資源化を考慮した設計を進めている。新拠点で蓄積した資源化技術を商品開発へ反映することで、環境配慮型商品の拡大を図る。
 家具を手放す際に「まだ使えるのに捨てるのはもったいない」という声は多い。同社は販売後の「つかいおわったあと」まで責任を持つ姿勢を明確にし、循環型社会の実現に向けて家具やインテリアの価値を次世代へつなぐ取り組みを進める。

※「リサイクルセンター(仮称)」の施設概要
建設地:埼玉県本庄市児玉町
操業開始:2028年度上期予定
回収拠点:関東圏の物流拠点及び店舗(物量1万t以上/年)
施設構成:資源化施設2棟、事務所兼研究施設1棟
事業主体:ニトリグループで自前運営(運営:(株)ニトリファシリティ、収集運搬:(株)ホームカーゴ(予定))

■スズキ(株)<10月5日>
全国7拠点目となる補給部品供給拠点「スズキ部品センター大阪」が稼働開始/関西エリアの配送時間短縮と安定供給を図る広域部品センター、物流効率向上でドライバー不足とCO2削減に寄与

 スズキ(株)は、四輪車の純正補修部品・用品の供給拠点となる広域部品センターとして「スズキ部品センター大阪」(大阪府大東市)を新設し、10月5日に稼働させた。全国7拠点目となる同センターは、スズキが管理・運営し、全国の販売会社へ補給部品を供給する物流拠点として機能する。
 関西エリアではこれまで「スズキ部品センター神戸」と「スズキ部品センター愛知」の2拠点から補給部品を供給していた。大阪府内に新拠点を設けたことで、関西エリア内での配送時間短縮と供給の安定化が進み、お客様満足度の向上につながる体制を整えた。
 広域部品センターの拡充は、物流効率の向上にも寄与する。配送ルートの最適化により、物流業界で深刻化するドライバー不足への対応を図るほか、輸送効率の改善によるCO2排出量削減にもつながる。また、災害などの緊急時には他拠点からバックアップすることで、補給部品の安定供給を維持できる体制を構築した。
 補給部品は自動車の安全・品質維持に欠かせない要素であり、安定供給は販売会社のサービス体制を支える基盤となる。新センターの稼働により、関西エリアの部品供給網が強化され、地域の整備現場における迅速な対応が可能となる。

■福岡運輸(株)<10月6日>
「名古屋支店」第Ⅱ期工事の地鎮祭を実施/総床面積を1万4,855㎡に増床、冷凍冷蔵倉庫を2倍規模に拡大/自動倉庫導入で定温物流の高度化を図る

 福岡運輸(株)は、「名古屋支店」の増設第Ⅱ期工事に向け、10月2日に地鎮祭を行った。
 「名古屋支店」は2018年4月に竣工した第Ⅰ期と今回の第Ⅱ期を合わせ、総床面積1万4,855㎡となる。従来比で2倍以上の規模となる冷凍冷蔵倉庫を整備し、同社が強みとする定温物流の拠点機能を大幅に強化する。同社は増床計画に従い4月に「名古屋営業所」を「名古屋支店」に昇格させており、今後は全国5支店23拠点の体制で事業を展開する。
 第Ⅱ期工事では冷凍冷蔵倉庫の設備を全面的に自動倉庫化し、効率的な保管・搬送体制を整える。竣工予定は2029年1月。食品物流の高度化と安定供給に向けた基盤整備を進める。長年培ってきた定温物流のノウハウを生かし、安全・安心な食品物流を支えるとともに、環境に配慮したコールドチェーンの構築にも取り組む方針だ。
 同社は国内で初めて冷凍車を導入した企業として、低温輸送の領域で事業を拡大してきた。今回の「名古屋支店」の増設は中部圏での需要増に対応するもので、広域輸送と保管機能の強化により、さらに安定的な食品物流体制を構築する。

※「名古屋支店」増設第Ⅱ期工事の概要
所在地:愛知県一宮市丹陽町重吉東堂寺401-1
☆冷凍冷蔵倉庫のスペック
敷地面積:第Ⅰ期 1万3,158㎡、第Ⅱ期 2,435 ㎡、計 1万5,593㎡
建築面積:第Ⅰ期 3,289㎡、第Ⅱ期  2,278㎡、計 5,567㎡
延床面積:第Ⅰ期 6,578㎡、第Ⅱ期  8,277㎡、計 1万4,855㎡
バース数:第Ⅰ期 15、第Ⅱ期  9、計 24
構造:第Ⅰ期 鉄骨造3階建て、第Ⅱ期  鉄骨造2階建て
温度帯:第Ⅰ期  -25℃~+5℃、第Ⅱ期  -25℃~+5℃

■佐川グローバルロジスティクス(株)<10月6日>
2027年4月に「大府営業所(愛知県大府市)を開設/製造業の物流需要拡大に対応する広域配送拠点、保管流通加工配送を一体化したサービス提供体制の構築へ

 佐川グローバルロジスティクス(株)は2027年4月1日、愛知県大府市に「大府営業所」を開設する。
 中京圏では製造業の集積を背景に物流需要が継続的に拡大しており、特に大府市周辺では荷主企業による物流施設への入居ニーズが高まっている。大府市は伊勢湾岸自動車道や知多半島道路へのアクセスに優れ、中部圏の広域配送拠点として高い利便性を持つ。近隣には豊田市をはじめ自動車関連産業の集積地が広がり、部品・資材・完成品の物流需要が増加を続けていることから、広域配送と保管機能を兼ね備えた拠点整備が求められている。
 「大府営業所」の開設はこうした中京圏の事情を踏えたもので、中京エリアの輸配送ネットワークを強化する拠点として位置付けられる。製造業をはじめ幅広い業種に対し、保管・流通加工・配送を一体化した物流サービスを提供し、十分な倉庫スペースを活用して物流効率化や在庫配置の最適化、拠点集約などの課題に対応する。柔軟かつ安定した物流体制を構築することで、企業のサプライチェーン最適化に寄与するとしている。

※「大府営業所」の施設概要
所在地:愛知県大府市共和町児子廻間4-10
面積(賃借部分):5,568.41坪

■阪神電気鉄道(株)、阪急阪神不動産(株)<10月7日>
冷凍冷蔵対応のマルチテナント型物流施設「ロジスタ鳴尾浜」を着工/温度帯可変と自然冷媒採用で高度な冷凍冷蔵物流を実現へ/旧「阪神鳴尾浜球場」跡地に整備する港湾近接の新拠点

 阪神電気鉄道(株)と阪急阪神不動産(株)は、兵庫県西宮市の旧「阪神鳴尾浜球場」跡地で、冷凍冷蔵対応のマルチテナント型物流施設「ロジスタ鳴尾浜」の新築工事に着手した。両社物流施設「ロジスタ」シリーズでの冷凍冷蔵型施設の開発は初めてで、竣工は2028年10月末となる予定だ。
 冷凍・チルド食品市場は家庭用から外食チェーン向け、高級食材のEC販売まで拡大している。一方で既存倉庫の老朽化やフロンガス規制への対応が課題となり、新規供給が追いつかない状況が続く。こうした環境を踏まえ、同施設では倉庫内の全冷凍区画で-25℃~+5℃の温度設定が可能な可変対応とし、食品や医薬品など厳格な温度管理が求められる物品の多様なニーズに応える。
 立地は大阪港と神戸港のほぼ中間に位置し、港湾物流との連携に適する。阪神高速5号湾岸線「鳴尾浜IC」から約0.6kmと近く、関西圏への広域配送が可能だ。公共交通機関による通勤利便性も高く、阪神電車「武庫川団地前駅」から徒歩約16分、阪神バス「鳴尾浜北停留所」から徒歩約1分に位置する。周辺は住宅地が集積し、安定した雇用確保が見込める。
 施設計画では、1棟利用から最大6区画までの分割利用に対応する。3階へのスロープを設け、1階と3階に計36台のトラックが接車できるバースを配置する。荷物用エレベーター(W4.0m×L4.0m、積載荷重4.1t)や垂直搬送機を各区画に備え、床荷重1.5t/㎡、梁下有効高5.5m、柱間隔11.4m×10.4mとすることで作業性と保管効率を高める。陽圧除湿システムや遮熱用エアカーテンにより結露や霜の発生を抑制し、冷却負荷の低減を図る。
 共用部は乃村工藝社が監修し、旧球場の黒土をアップサイクルした土壁左官工法を採用するなど、レガシーと先進性を融合した空間とした。従業員用ラウンジにはサーカディアンリズム照明を導入し、採暖室やドライバー休憩室も設置する。
 BCP面では非常用発電機により停電時でも48時間の事務所稼働を可能とし、重要設備を2階以上に配置して浸水対策を講じる。自然冷媒の採用や太陽光発電設備による創エネにより、BELS認証の最高位「ZEB」の取得を予定している。

※「ロジスタ鳴尾浜」の施設概要
所在地:兵庫県西宮市鳴尾浜1-3-9(地番)
敷地面積:約2万400㎡(約6,200坪)
延床面積:約4万4,700㎡(約13,500坪)
構造規模:鉄骨造・地上5階建て(倉庫4層)
施設タイプ:スロープタイプ
倉庫タイプ:マルチテナント型冷凍冷蔵物流施設(全館)
着工:2026年10月1日
竣工:2028年10月末(予定)

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

目次