<2025年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>
■カバー(株) <6月25日>
複数の拠点を集約する新物流センターの運用を開始/トランスコスモス(株)の協力で実施、SCM全体の効率化と品質管理強化を実現
カバー(株)は6月23日、トランスコスモス(株)の協力のもと、自社運用複数倉庫拠点を集約する新たな物流センターの本格運用を開始した。
同社はVTuber関連事業を展開しており、主力事業の一つに所属VTuberのグッズ販売を行うマーチャンダイジング分野のサービスがある。今回の物流拠点再編については、VTuberの人気拡大に伴うグッズ取扱量の増加や、多様化するニーズに対応するための重要な転換点となると認識。物流機能をトランスコスモスの物流センターに集約することで、在庫管理や入出荷オペレーションの柔軟性が高まり、データと商品の流れがよりシンプルになるとともに可視化される。同社はこれによりSCM全体の効率化と品質管理の強化を実現し、顧客体験のさらなる向上を目指す。また、今回の物流拠点再編は、同社の事業成長を支える基盤強化の一環であるとしており、コスト削減効果も見込んでいるという。
■日栄インテック(株)<6月26日>
岡山県岡山市に新たな物流拠点「岡山ロジスティクスセンター」を開設、6月23日に稼働開始/中国地方における物流サービスの向上図る、引取サービスにも対応
日栄インテック(株)は、岡山県岡山市に配管支持金具の新たな物流拠点「岡山ロジスティクスセンター」を開設し、6月23日に稼働開始させたと発表した。
同社はこれまで、中国地方への物流配送は四国・関西から行ってきた。近年、中国地方の建築資材需要は拡大しており、より充実したサービスを求める顧客ニーズに対応するため、今回新たな配送・引取拠点を岡山に設けることにしたもの。新拠点では、岡山県下に特化した営業配送および引き取りにも対応し、地域密着サービスを展開する。
同社は現在、配管支持金具の配送ネットワークとして、北海道から沖縄まで全国に23の営業拠点と4つの物流センターのほか、3つのロジスティクスセンターを保有し、運営している。建築資材を必要とする顧客に、より利便性の高い物流サービスを提供するため、今後も地域ニーズに対応した拠点拡充を進める意向だ。
※「岡山ロジスティクスセンター」の施設概要
所在地:岡山県岡山市北区辰巳27-103
専有面積:198.80㎡ (60.1坪)
稼働開始日:2025年6月23日
取扱商材:各種 配管支持金具、および省施工商材
■ダイセーエブリー二十四(株)<6月30日>
関東エリア戦略の新拠点「五霞ハブセンター」を開設/圏央道ネットワーク強化の第一歩、環境配慮と災害対応を両立
ダイセーエブリー二十四(株)は、関東における物流ネットワークの再構築と強化のため、茨城県五霞町に新たな物流拠点「五霞ハブセンター」を開設し、8月5日に稼働させる予定だと発表した。
新拠点は、従来の「幸手ハブセンター」と「埼玉ハブセンター」の機能を統合・集約したもので、物流オペレーションの効率化とサービス品質の向上を企図したもの。今後の関東展開の起点として、同社事業の成長を支える重要拠点と位置付けられている。
同社は、関東一円の安定供給を支えるため、圏央道を中心とした自社便と共同配送のネットワーク拡充を進めている。新拠点はこの構想の中核を担い、圏央道内側での配送効率化に加え、圏央道の外側もカバー範囲に含めることで、関東に留まらず甲信越エリアまでを視野に入れた広域物流体制の構築に寄与する。
同社はこの取り組みにより、関東における新たな拠点展開を本格化させるとともに、サプライチェーン全体の最適化と顧客サービスの強化を目指すとしている。
○施設の特長:環境・災害対応のハイブリッドモデル
①サステナブルな次世代物流センター
フロン類の規制が国際的に強化される動きに対応し、新拠点では、冷凍冷蔵機器に地球温暖化係数の低い自然冷媒(CO₂)を採用している。さらに、屋上には太陽光パネルを設置し、省エネと環境負荷低減を両立する仕組みを構築する。
②BCP(事業継続計画)を支える災害対応力
災害時でも物流を止めない体制を構築するため、新拠点には最大20時間給電可能な非常用発電設備と大容量のインタンク式燃料設備を備える。これにより、停電・災害時でも自社オペレーションを維持し、食品の安定供給を実現する。
※「五霞ハブセンター」の施設概要
所在地:茨城県猿島郡五霞町幸主630番
稼働開始日:2025年8月5日
構造:地上2階建て、S造(鉄骨)
専有面積:1万8,891.12㎡(約5,714坪)
倉庫面積:4,749.99㎡(約1,436坪/冷蔵813坪、冷凍448坪、定温100坪、事務所75坪)
バース数:21基
■TC神鋼不動産(株) <6月30日>
尾坂不泉佐野市で建設を進めていた物流施設「AS-LOGI りんくう」が竣工/延床面積約1万㎡超の5階建てBOX型、上下階の荷物搬送でも十分な能力を確保
TC神鋼不動産(株)は、物流施設竣工第4号物件となる「AS-LOGI りんくう」が6月30日に竣工したと発表した。同施設は、1階にバースを設けたBOX型の物流施設で、延床面積は1万581.13㎡。すでに(株)ロジクエスト の入居が決定している。
○立地特性
同施設は「りんくうタウン」に位置しており、関西国際空港島中心部までおおむね8km、阪神高速4号湾岸線「泉佐野南IC」まで約450mの距離にあり、関空税関支署管轄の保税地域であることから航空貨物を取り扱う広域集配拠点として期待されている。最寄り駅のJR関西空港線/南海電鉄空港線「りんくうタウン駅」からは徒歩13分で、地域の通勤者に対する利便性も備えており、雇用者確保にも期待できる環境となっている。
○倉庫計画
同施設は、大型車5台のトラックバースと大型車3台のトラック待機場と8台の一般駐車場を備えた地上5階建てのBOX型物流施設。荷物用エレベーターを3基設けることで、上下階の荷物の搬送に十分な能力を確保している。レイアウトの自由度を考慮し、倉庫内にブレースは設置しておらず、1階床荷重2.0t/㎡(2~4階1.5t/㎡)、梁下有効高5.5m(4~5階5.0ⅿ)を確保するなど、汎用性の高い仕様となっている。
○施設設備計画
施設内ワーカーが働きやすい環境を提供するため、倉庫内(1階除く)には作業用空調を実装。また、執務環境に配慮し、各階に事務所および給湯室を設けたとしている。
※「 AS-LOGI りんくう」の施設概要
所在地:大阪府泉佐野市りんくう往来北2-2
敷地面積:4,545.69㎡ (1,375.07坪)
延床面積:1万581.13㎡ (3,200.79坪)
階数:S造・5階建てBOX型
着工:2024年4月
竣工:2025年6月
■日本通運(株)<6月30日>
京都府伏見区で新倉庫「NXLF伏見横大路」を着工 /5階建てのマルチテナント型物流施設、敷地内には危険物倉庫も併設予定
日本通運(株)は、京都市伏見区において新倉庫「NXLF伏見横大路」の建設に着手した。
同施設は、京都中心部に近接し、名神高速道路・第二京阪道路・新名神高速道路(開通予定)へのアクセスに優れる。「京都南IC」「伏見IC」「巨椋池IC」からの利便性も高く、関西広域への配送拠点として最適な立地だという。
同施設は5階建てのマルチテナント型物流施設で、延床面積は6万9,921㎡、敷地面積は約2万5,290㎡となっている。1階と3階には、車両の乗入れが可能なスロープや低床・高床バース、梁下有効5.5mの高効率設計を採用。敷地内には危険物倉庫も併設予定で、製造業向け門前倉庫やパーツセンターなど多様なニーズに対応することができる。
※「NXLF伏見横大路」の施設概要
所在地:京都市伏見区横大路千両松町181
敷地面積:2万5,289.72㎡
延床面積:6万9,920.97㎡
構造:RC-S造(柱RC、梁S)、地上5階建て
用途:営業用倉庫、危険物倉庫、事務所
竣工:2027年5月15日(予定)
■ラサール不動産投資顧問(株) 、(株)NIPPO<6月30日>
マルチテナント型物流施設「ロジポート名古屋 2」竣工/「ロジポート名古屋」とともに東海地域の物流をリードする一大物流拠点が完成、日本の東西物流を効率化する結節点に
ラサール不動産投資顧問(株)と(株)NIPPOは、特定目的会社を通じて両社が共同開発したマルチテナント型物流施設「ロジポート名古屋 2」が竣工したと発表した。2023年7月に竣工した隣接施設「ロジポート名古屋」と合わせ、延床面積合計約43万㎡の一大物流拠点が完成したことになる。
同施設は「名古屋駅」から約4.8kmと名古屋市中心部に近接していることに加え、名古屋高速5号万場線「烏森IC」から約1.7kmの位置にあり、高速道路網へのアクセスに優れる。この立地特性により、東海エリア全域をカバーする広域配送拠点としての機能に加え、首都圏と関西圏を結ぶ戦略的な中継拠点にも適する。また、名古屋市営地下鉄東山線「岩塚駅」・JR「八田駅」・近鉄名古屋線「近鉄八田駅」から徒歩12分と交通利便性も高く、テナント企業の人材確保においても優位性がある。
1階と2階がバース式になっており、大型車両がスロープで2階へ直接乗り入れ可能。荷物用エレベーター、垂直搬送機をそれぞれ4基設置しており、効率的な物流オペレーションを実現している。1階は通常の常温倉庫としての利用に加え、低温度帯を想定した床防熱処理が施されており、バースにはパワーゲート車の接車にも対応するなど、冷蔵倉庫設備が導入しやすい設計となっている。2階はプラットフォームの高さを1.0mとし、梁下有効5.5mを確保することで、汎用性の高い空間を提供することができる。
防災面では、揺れに強い制震構造を採用し、地震による揺れを大幅に低減。洪水・高潮リスクに備え、受変電設備を2階に設置するとともに、72時間稼働可能な非常用発電機を設置し、災害時でも事業継続を可能にする高い防災性能を備えている。
環境面では、大和エネルギー(株)を事業者とするPPAスキームにより、最大発電出力1.5MWの太陽光発電設備を同施設屋根に設置し、施設内で使用する電力を供給する。こうした環境配慮により、CASBEE「Aランク」、およびBELS最高位ランク「ZEB」の取得を見込んでいる。
※「ロジポート名古屋2」の施設概要
所在地:愛知県名古屋市中村区岩塚町字竜子田11-3
敷地面積:40,012.60㎡ (約12,103坪)
延床面積:80,865.13㎡ (約24,461坪)
構造:鉄骨造一部鉄筋コンクリート造、地上 4階建て、制震構造
用途:マルチテナント型物流施設
着工:2024年 2 月 1 日
竣工:2025年 6 月30 日
■UI JAPAN(株) <6月30日>
滋賀県湖南市で「UI湖南ロジスティクスセンターⅡ」が竣工/滋賀県最大のマルチテナント型物流施設、柔軟で効率的な運用を可能とする高規格仕様
UI JAPAN(株)は、滋賀県湖南市で延床面積約18万8,000㎡の物流施設「UI湖南ロジスティクスセンターⅡ」が6月30日に竣工したと発表した。
同施設は、名神高速道路「栗東湖南IC」から約2.1km、「栗東IC」から約5.0kmに位置するマルチテナント型物流施設。大阪市内へ約60分、名古屋市内へ約100分で配送可能など主要都市をカバーし、名神高速道路への接続は幹線である国道1号栗東水口道路を介し、交通混雑等の少ない安定したアクセスを提供する。
同施設の建物は4階建てで、1フロアあたり約4万5,000㎡を最大で6テナント、全体では24テナントの分割が可能であり、中央車路を介した1フロア単位での大規模な運用から小分割のテナント区画まで柔軟に対応することが可能。車両専用のランプウェイを上り・下りそれぞれに設けることで各階への大型車接車が可能となり、すべてのテナントに円滑な物流動線を提供することができる。
同施設は保管効率や物流性能の面でも高い機能性を備えており、有効梁下高さ6.0mにより高積み保管にも対応可能な保管空間を確保することで高い保管効率を実現。荷物の積み下ろし場所(バース)の間口スパンに11.5mを確保し、1バースあたり10t車3台の同時接車が可能な仕様とすることで、効率的な物流オペレーションを支える。1階部分では両面バースを採用し、床荷重を2.5t/㎡とすることで、多様な荷役ニーズに対応可能な高機能な物流空間を提供する。
倉庫内に空調設備を設置するほか、ラウンジ、24時間無人コンビニ、シャワー室、ドライバー用トイレなど、充実したアメニティを整備し、施設内ワーカーにとって快適な職場環境づくりに努める。バースには、入居企業の従業員が不在の場合でも荷物の積み降ろしが可能な「置き配バース」も設置し、ドライバーの待機時間の短縮に寄与する。
災害時の停電など不測の事態に備え、非常用発電設備を設けるなど、事業継続性にも配慮している。環境面では、断熱性の高い外壁材の採用や人感センサー付きLED照明の設置など、省エネルギー対策を積極的に講じることで、電力消費量と環境負荷の低減を図り、環境認証を取得。さらに屋上には、屋根置き型太陽光発電所設置を予定しており、地域社会への電力供給を通じて低炭素社会の実現に寄与し、地域と共生・発展する持続可能な物流施設を目指す。
※「UI湖南ロジスティクスセンターⅡ」の施設概要
所在地:滋賀県湖南市石部緑台1-12-1
敷地面積:9万9,061.77㎡
延床面積:18万8,140.65㎡
構造:柱RC梁S造、地上4階建て、耐震構造
トラック待機場:10tトラック76台、40ftトレーラー10台
着工日:2023年11月1日
竣工日:2025年6月30日
認証取得:CASBEE Aランク、BELS 6スター、ZEB Ready
■センコー(株)<6月30日>
京都府長岡京市で物流拠点「京都PDセンター」を開設/京都市中心部まで30分でアクセス可能、関西での配送網強化へ
センコー(株)と京都センコー運輸(株)は6月30日、京都府長岡京市で物流拠点「京都PDセンター」の竣工式を行った。京都エリアには「京都長岡営業所」(平成5年開設)と「京都八幡営業所」(平成30年開設)の2つの拠点があり、今回開設した新拠点は同エリアで三つ目の拠点になるとしている。
新拠点は国道171号線に隣接し、名神高速道路・京滋バイパス「大山崎IC」から3.5km、JR「長岡京駅」から1.8kmの好立地で、京都市中心部まで30分でアクセス可能。大阪、滋賀、奈良へも1時間圏内と、関西全域の配送をカバーできる京都エリアで希少な拠点となっている。
新拠点には全館空調を導入し、流通加工にも対応できる従業員が働きやすい環境を整備する。新拠点の運営は、京都を中心に事業を展開する京都センコーが担い、立地を活かし顧客ニーズに合わせた物流サービスを提供していく。
※「京都PDセンター」の施設概要
所在地:京都府長岡京市馬場餅田8番地
建物構造:鉄骨造:地上4階建て
敷地面積:8,437.00㎡
延床面積:1万6,796.44㎡
主要設備:垂直搬送機3基、貨物用EV2基、乗用EV2基、ドックレベラー2基、全館空調設備、トラックバース16台
■アマゾンジャパン(同)<7月1日>
新たにDS6拠点・当日配送配送専用16拠点を開設/夜間注文商品の翌日配達オプション対象地域も2025年中に順次拡大
アマゾンジャパン(同)は、より迅速な配送を実現するため、Amazon配送拠点である「デリバリーステーション(DS)」を日本全国6カ所に新たに開設するとともに、商品の保管・梱包を担う物流拠点の「フルフィルメントセンター(FC)」の一部機能とDSの機能を担い、当日配送を提供するための新しい拠点を16カ所で展開する。また、夜間注文商品を翌朝に受け取ることができる配送オプションの対象地域を2025年中に順次拡大していく。
AmazonのDSは、顧客から注文された商品を全国の物流拠点であるFCから集約し、周辺地域の顧客玄関先まで配送するAmazonのラストワンマイルの起点となる拠点。今回新設される6拠点のうち、石川県でのDS開設は同県で初めて。岡山県に開設されるDSでは、従来拠点に比べてより温室効果ガス削減につながる様々な技術を導入する。具体的には、太陽光パネルの設置、高窓による自然採光の導入、人感センサー付きの照明、電気自動車専用の充電施設、断熱性の高い壁の取り入れや、水使用量削減につながる雨水再利用タンクなどの導入が挙げられており、今後、オペレーションの脱炭素化を強化する。
一方、当日配送専用の16拠点では、入荷から出荷までのオペレーションを簡略化することで、最大数万点の商品の当日配送サービスを、より多くの顧客に提供することが可能になるとしている。
※配送拠点の一覧(名称は仮称)
○岡山南デリバリーステーション(岡山県):4月開設予定
○千葉柏デリバリーステーション(千葉県):4月開設予定
○福岡北九州デリバリーステーション(福岡県):5月開設予定
○北海道北広島デリバリーステーション(北海道):8月開設予定
○東京江東2デリバリーステーション (東京都):9月開設予定
○石川野々市デリバリーステーション(石川県):9月開設予定
■アマゾンジャパン(同)、三菱地所(株)<7月1日>
名古屋市に物流拠点を新設、8月に稼働開始/Amazon西日本最大の拠点、国内最大規模の地中熱空調やAmazonとして世界初となる壁面太陽光発電を導入
アマゾンジャパン(同)と三菱地所(株)は今夏、愛知県名古屋市にAmazonの物流拠点(FC)を新設する。
同拠点は、三菱地所の物流施設「ロジクロス名古屋みなと」をAmazon専用に設計したもので、稼働開始は8月の予定だ。延床面積は約12万5,000㎡、商品保管容量は約137万立方フィートで、西日本で最大のFCになるとしている。
同拠点では、アマゾンジャパンと三菱地所が協働し、地中熱空調システムや壁面設置の太陽光発電設備など、より持続可能な施設運営のための技術を導入する。これにより、施設の運営に係る温室効果ガスの排出およびエンボディドカーボン(建築物の資材調達から輸送・建築・修繕・廃棄等、建築物の運用以外で発生するCO2)削減を見込む。また、同拠点では日本の建物として初めて、国際的な認証であるInternational Living Future Institute(Living Future)のゼロカーボン認証取得を見込んでいる。
同拠点は、自然光を多く取り入れた設計になっているほか、カフェテリアやマザーズルーム(搾乳室)やプレイヤーズルーム(礼拝室)、バリアフリー対応のトイレを備えるなど、施設内ワーカーの心身の健康、そして包括性に配慮した施設となっている。また、従来のFCと同様、ロボットが商品棚を持ち上げて移動する「Amazon Robotics」や、紙袋の自動梱包機等のテクノロジーも導入し、業務を効率化することで、現場オペレーターの負荷軽減を図る。
■西濃運輸(株)<7月1日>
「横浜支店」を移管した新ターミナルがオープン、7月14日から業務開始/ロジスティクスと輸配送を融合した次世代型物流拠点が誕生
西濃運輸(株)は、旧横浜支店の跡地である神奈川県横浜市都筑区に建設していた新ターミナルが完成し、建て替えのため一時移転していた「横浜支店」を新ターミナルに移管し、横浜支店としてオープンした。7月8日に竣工式を行い、7月14日から新ターミナルでの業務を開始する。
新ターミナルは、従来のトラックターミナル機能に加え、倉庫保管・在庫管理・流通加工などのロジスティクス機能を融合した「ロジ・トランス一体型」の物流拠点。延床面積は、従来の約8,000㎡から約2万8,000㎡へと、約3.5倍に拡張されている。これにより、保管から配送まで一貫して対応可能な体制が整ったことから、物流業務全体の効率化とスピードアップ実現が図れるとしている。
○「横浜支店」の特徴
新ターミナルは、東名高速道路・圏央道へのアクセスが良好。東日本全域および東海エリアへの配送で優れたリードタイムを提供することができる。また、「横浜港」「東京港」「羽田空港」にも近接しており、輸出入貨物の一時保管や在庫管理に適する。国際輸送を展開する顧客にとっても、戦略的な物流拠点としての活用が見込める。
横浜・川崎エリアには製造業を中心に多くの企業が立地しており、物流機能の外部委託を検討する顧客にとって、新ターミナルは物流の最適化を実現する拠点として活用することができる。また、倉庫とターミナルを同一施設内に備えているため、従来発生していた拠点間の「横持ち輸送」にかかるコストや時間を削減し、効率的でシンプル、かつ環境にも配慮した物流システムの実現が期待できる。
※「横浜支店」の施設概要
所在地:神奈川県横浜市都筑区川向町982
構造:地上4階建て(RC+S造、耐震構造)
敷地面積:1万9,277.84㎡(5,831.55坪)
延床面積:2万8,063.24㎡(8,489.13坪)
担当エリア:横浜市(港北区、都筑区、青葉区、緑区、旭区、保土ケ谷区、戸塚区、泉区)、川崎市(多摩区、高津区、中原区、宮前区)
■福岡地所(株) <7月2日>
福岡県糟屋郡須恵町で計画中の物流施設 「ロジシティ須恵」の新築工事に着手/汎用性と快適性を備えた倉庫スペック
福岡地所(株)は、福岡県糟屋郡須恵町に計画中の物流施設「ロジシティ須恵」に関し、7月1日に 新築工事に着手したと発表した。同社が開発する物流施設「ロジシティ」としては、2024年7月に竣工した「ロジシティ小郡」に続く4棟目の物件。「ロジシティ」シリーズのデザインは、国際的な多分野にわたる物件設計で実績のある設計事務所 スノヘッタに委託しており、ロジシティ須恵からは外観デザインおよびロゴを刷新する。このデザインは今後の「ロジシティ」シリーズの開発物件にも採用する予定だ。
同施設は、福岡都市圏および九州広域へのアクセスが良好な糟屋郡須恵町に位置しており、九州⾃動⾞道「福岡IC」から約3km(⾞で約6分)圏内、福岡都市高速「粕屋」出口から約4km(⾞で約8分)と、福岡都市圏および九州広域への輸送・ 配送に有利な⽴地だ。また「福岡空港」まで約6km・「博多港」まで約15kmと、陸路輸送だけでは なく、空路・海路輸送にも対応可能な高い利便性を有している。
倉庫部分は、梁下有効天井高5.5m(3階のみ6.5m)、床荷重1.5t/㎡、倉庫内柱間11.5mを確保した3階建てのBOX型常温倉庫で、最大2テナントの入居が可能。 庫内には、垂直搬送機2基、荷物用エレベーター2基を設置することで、効率的な上下階移動 を実現する。将来的な垂直搬送機の増設や複数階にまたがるコンベヤの導入を想定した開口可能なエリアの確保等、様々な物流ニーズに対応できる機能性・汎用性を備えている。また、2階と3階の庫内に作業用空調設備を完備したほか、外壁には⾦属断熱サンドイッチパネルを設置し、施設内ワーカーにとって快適な環境を整備する。
環境面では、建物屋上へ太陽光発電設備を設置し、発電した電⼒を施設で⾃家消費する。また、BCP対策として非常用発電機を設置するなど、事業用不動産における持続可能性を備えた施 設とする計画だ。
※「ロジシティ須恵 」の施設概要
所在地:福岡県糟屋郡須恵町大字植木字豆塚1501-1 他
敷地面積:1万731.74㎡(3,246.35坪)
延床面積:1万9,817.24㎡(5,994.72坪)
賃貸面積:1万9,728.70㎡(5,967.93坪)
構造・階数:S造・ 地上4階建て(倉庫3階建て、中2階事務所)
着工:2025年7月1日
竣工:2026年9月30日(予定)
倉庫タイプ:常温マルチテナント型
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。