■物流施設 投資関連情報2025版<1.30~2.5>

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<2025年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>

■小津産業(株)<1月30日>
千葉県佐倉市の物流施設「千葉物流センター」の売買契約を締結/経営資源の有効活用と財務体質の強化が目的、譲渡益は1億2,500万円


 小津産業(株)は1月30日付で千葉県佐倉市の物流施設「千葉物流センター」の売買契約を締結した。経営資源の有効活用と財務体質の強化を図るのが目的。譲渡先は非公表で譲渡益は1億2,500万円。物件の引き渡しは3月31の予定となっている。

※「千葉物流センター」の施設概要
所在地:千葉県佐倉市小篠塚字満井118-1、千葉県佐倉市木野子字後臺271-3
土地:6,250.91㎡
建屋:鉄骨造 亜鉛メッキ鋼板葺2階建て
延床面積:2,466.69㎡

■NIPPON EXPRESSホールディングス(株)<1月30日>
インドのグループ会社のNXロジスティクスインド(株)がバンガロール東部のホスコートに新倉庫を開設/インド最大級の新興クイックコマース企業 Zepto社との業務を開始


 NIPPON EXPRESSホールディングス(株)は、インドのグループ会社 NXロジスティクスインド(株)(以下NXロジインド)がバンガロール東部のホスコートに新倉庫を開設したと発表した。これに伴いNXロジインドはインド最大級の新興クイックコマース企業 Zepto社との業務を開始したとしている。
 Zepto社は食料品から玩具まであらゆる商品を10分で届けるデリバリーサービスで2021年に創業。現在ではインド最大のクイックコマース企業の1社に成長したスタートアップ企業だ。インドで幅広い物流サービスを提供するNXロジインドの物流ノウハウとZepto社の革新的なビジネスモデルを組み合わせることで、インドの物流業界に新たな価値を提供する。
 今回開設した倉庫は、主要な交通網へのアクセスが良好なバンガロール東部に位置しており、総面積は1万6,608㎡に達する。食料品やFMCG(消費財)、家庭用品の保管・配送に使用され、入出庫、ピッキング、梱包などあらゆる倉庫業務において高い運営基準の維持に専念したチームを配置した。データ分析を活用し、物流ワークフローを最適化することで、Zepto社のバンガロール地域におけるサプライチェーン強化に貢献する。
 
※新倉庫の施設概要
所在地:Sumadhura Logistics Park, 11, Chinthamani-Hoskote Road, Hoskote, Bangalore, Karnataka – 562114
面積:1万6,608㎡
業務内容:倉庫、配送サービス

■ニッコンホールディングス(株)<1月30日>
物流施設の新ブランドを「WALRE」と命名し展開開始/新ブランド第1号施設「WALRE 宇都宮」が竣工、賃貸借契約締結したテナントが既に入居し業務開始


 ニッコンホールディングス(株)は、同社保有物流施設の新ブランドの名称を「WALRE(ウォーレ)」とし、今後同シリーズを展開すると発表した。また、同シリーズ第1号施設として栃木県宇都宮市ゆいの杜で建設を進めていた「WALRE 宇都宮」が竣工し、 1 月 29 日に竣工式を行ったことも明らかにしている。
 同社グループは顧客に最適で高品質なサービスの提供するため、業務の「手の内管理」の実現を進めている。設備の「自前主義」を掲げるのもその一環。梱包・運輸・倉庫等の主要事業に必要な物流施設をグループ内各社で数多く建設してきた。その経験とノウハウを活かして建設したのがWALRE 宇都宮だ。
 同施設は入居テナントからの要望を踏まえ、省人・省力化を図るための荷役機器として垂直搬送機を7台導入している。また、そのうち3台にはトラックアンローダーを併設し、特に積込・荷卸に関する作業効率向上を図った。自家使用を目的とした太陽光発電設備(800kwh)を導入するなど、 環境にも配慮した建物仕様としている。
 1階の一部プラットホームでの電動ドックレベラー、2階の一部区画での作業用空調、全館での緊急時用自家発電装置の追加導入のための準備工事は施工済み。入居テナントのニーズに合わせて追加設置することができる。
なお、同施設についてはテナントと賃貸借契約を締結しており、既に入居し業務を開始しているという。

※「WALRE 宇都宮」の施設概要
所在地:栃木県宇都宮市ゆいの杜8-3-67
竣工:2025年1月7日
構造規模:RC+S造、地上2階建て
敷地面積:3万9,526.07㎡
建築面積:2万1,913.43㎡
延床面積:4万3,384.77㎡
倉庫耐荷重:1.5t/㎡
梁下有効高:6m (テナントで設置したシーリングファン設置箇所は5.6m程度)
垂直搬送機:7台(うち3台はトラックアンローダーを併設)
貨物用EV:2台(最大積載荷重3.5t、高さ3.0ⅿ、横幅3.0ⅿ、奥行4.0ⅿ)
乗 用EV:2台(最大乗用人員11名)
接車バース:40台(トラックアンローダー専用バース含む)
駐車場:乗用車111台、トラック待機場20台
駐輪場:バイク10台、自転車30台

■JR貨物東北支社<1月31日>
盛岡貨物ターミナル駅に「積替ステーション」を開設/一般トラックでの荷物持込・引取を実現、鉄道コンテナ利用の利便性向上で貨物鉄道輸送によるモーダルシフトを促進


 JR貨物東北支社は鉄道コンテナ利用における利便性向上のための施設「積替ステーション」を盛岡貨物ターミナル駅内に開設する。同施設の開設は、JR貨物が「JR貨物グループ長期ビジョン2030」で社会に提供する4つの価値の1つであるとした「物流生産性の向上」に向けた取組の一環。こうした具体策を通じSDGs の実現や物流を取り巻く諸課題の解決に向けた貢献を進める。

〇「積替ステーション」とは
「積替ステーション」は、貨物駅構内あるいはその近隣に位置する貨物上屋・倉庫で一般のトラックと鉄道コンテナの間での貨物積替作業を行うため、場所とコンテナ移送等の付帯サービスを提供する施設。同施設開設で鉄道コンテナ利用の利便性が向上するため、鉄道輸送との組み合わせによるモーダルシフトの促進につながる。

〇「積替ステーション」利用のメリット
・従来は、客側が自社施設で鉄道コンテナに荷物を積み込み、鉄道コンテナ専用トラックで荷物を貨物駅まで持ち込む必要があった。「積替ステーション」では荷主またはトラック運送事業者様が普段利用している一般トラックで直接荷物を持ち込むことができる。
・トラック運送事業者は長距離区間を貨物鉄道輸送に振り替えることでトラック運転手の長時間労働の緩和、働き方改革の推進につなげることができる。
・貨物輸送量(トラックの積載率)に合わせて最適個数のコンテナを利用することができる。

※盛岡貨物ターミナル駅「積替ステーション」の施設概要
所在地:JR 貨物 盛岡貨物ターミナル駅内/岩手県盛岡市永井30-39
利用時間:6:30~20:00
利用開始:2025年 2 月 1 日~
利用者:荷主、物流事業者、利用運送事業者

■霞ヶ関キャピタル(株)<1月31日>
神奈川県内で物流施設開発用地を取得/同社初のHAZMAT倉庫開発プロジェクトを始動、同社経験・ノウハウを活かした自動化も検討


 霞ヶ関キャピタル(株)は1月31日、神奈川県内で物流施設開発用地を取得した。同開発用地での物流施設開発プロジェクトは同社として初めての HAZMAT (危険物)倉庫の開発になるとしている。
 今回のプロジェクトは同社として初めてコスメ・リチウムイオンバッテリー等の保管をメインとする HAZMAT 倉庫を開発するもの。HAZMAT 倉庫は家庭商品(コスメやスプレー缶、アルコール消毒液等)を扱う企業のコンプライアンス意識の高まりを受け、それら商品の保管先倉庫としての利用が進んでいる。またハイブリッド自動車・電気自動車に搭載するリチウムイオンバッテリー需要の急増とその生産工場の国内回帰で急速に HAZMAT 倉庫の需給ギャップが高まり、新規供給が望まれる状況となっている。
 特に神奈川県は都道府県別 HAZMAT 倉庫所管面積変動率で最も増加率が高く供給不足が顕著。同社が今回 HAZMAT 倉庫の開発用地を神川県内で取得したのもこのためだ。同開発用地におけるHAZMAT 倉庫では同社が蓄積してきた経験・ノウハウを活かした自動化も検討する。開発投資家を招聘し、今後開発を進める予定だ。

※同物流開発用地の概要
所在地:神奈川県内
予定用途:物流施設(HAZMAT 自動倉庫)
敷地面積:約 7,000 ㎡

■(株)シーアールイー<1月31日>
京都府京田辺市でマルチテナント型の大規模物流施設「ロジスクエア京田辺 B」を着工/2026年8月末に竣工予定、隣接する「ロジスクエア京田辺A」と合わせ総延床面積は約24万㎡超に


 (株)シーアールイーは、京都府京田辺市で開発を進めているマルチテナント型の大規模物流施設「ロジスクエア京田辺 B」の建設に着手した。竣工は 2026 年8月末の予定。同開発プロジェクトでは隣接する「ロジスクエア京田辺 A」(テナント内定率100%、2025年 2月15日竣工予定)と合わせた2棟合計の総延床面積は約24万㎡超に達する。両施設を合わせた開発プロジェクトは関西エリアにおける物流施設開発としては同社最大規模になるとしている。

〇開発地
 京都府南部にある京田辺エリアは人口集積地である大阪北摂エリアや京都中心部へのアクセスに優れ、物流拠点立地としての優位性を備える。また、同開発予定地は多くの工場・倉庫が立地する大住工業団地に隣接。府道八幡木津線(府道22 号線)経由で第二京阪道路と新名神高速道路の「八幡京田辺JCT(「八幡京田辺IC」・「京田辺松井IC」)まで約 3.5km、「八幡東IC」(上り)まで約 3.5km、京奈和自動車道「田辺北IC」まで約 1km と高速道路へのアクセスにも優れる。広域道路の結節点として交通ネットワークの利便性に恵まれている立地だ。
 また、将来的には新名神高速道路の全線開通(八幡京田辺JCT・高槻JCT間〔2027年度予定〕、城陽JCT・大津JCT間〔2028 年度以降〕)で神戸・名古屋間がつながり、新名神高速道路を軸とした新たな広域物流ネットワークが構築され、本開発予定地の更なる利便性向上が期待できる。新名神高速道路沿線では既に開発や企業立地が活発化している。中期的な人口増加も見込まれるため、京田辺市の新たな物流エリアとしての発展が見込まれる。

〇施設計画概要
 同社はロジスクエア京田辺Bを地上4階建て延床面積 9万498.32 ㎡(2万7,375.74 坪)の物流施設として開発する。2 階および 3 階への大型車両の直接乗り入れが可能なランプウェイを設け、1階および2階、3 階にはトラックバースを設置。建物内中央車路両側にはトラックバースを設け、大型車162 台の同時接車を可能とする。また22 台分のトラック待機場と合わせ効率的な入出庫オペレーションを実現する。
 倉庫部分の基本スペックとして、外壁に金属断熱サンドイッチパネルを採用する。また床荷重を 1.5t/㎡(2.5tフォークリフト走行可)とし、有効高さは1階~3階で6.0m、4 階で5.5m以上を確保する計画。テナント区画は最小約 1,300 坪からの利用が可能で最大 12 テナントの入居が予定されている。
 3~4 階部分には荷物用エレベーター(4.1t)を計 8 基設置。1~4 階を通した各階停止可能な荷物用エレベーターの追加設置や事務室の増設、庫内空調設備設置の際の配管ルートや室外機置場等の確保など入居テナントの将来ニーズにも一定の対応可能な仕様とする。多様な物流ニーズに対応できる機能性・汎用性を兼ね備えた同社基本スペックを満たす計画だ。
 アメニティ面では4階に休憩室を2カ所設ける。施設内ワーカーの就業環境向上が目的。またロジスクエア京田辺A敷地内の木造共用棟には施設内ワーカーおよびドライバー専用の売店、休憩室があり利用できる。
環境対策面では、全館 LED 照明や人感センサー、節水型衛生器具などを採用。BELS 評価やZEB、CASBEE-建築(新築)の認証も取得する予定だ。エンバイオ C・ウェスト(同)が提供する太陽光発電システムの導入も予定しており、ロジスクエア京田辺Bの屋根に設置する太陽光パネルで発電した自然エネルギーは同施設で自家消費する計画だという。
 ロジスクエア京田辺プロジェクトではパート・アルバイト等の労働力確保の観点からロジスクエア京田辺Aの竣工に合わせ、バス運行事業者との連携のもと JR 「松井山手駅」からの送迎バスの運行を予定している。ロジスクエア京田辺Bでは従業員の通勤用として乗用車駐車場を約 270 台設置する計画。休憩室などのアメニティ施設の充実と合わせ入居企業の雇用確保にも寄与する意向だ。

※「ロジスクエア京田辺 B」の開発プロジェクト概要
所在地:京都府京田辺市大住池島、他
敷地面積: 3万9,867.27 ㎡(1万2,059.84 坪)
用途地域:工業専用地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:鉄骨造 地上 4 階建て
延床面積:9万498.32 ㎡(2万7,375.74 坪)(予定)
着工: 2025 年 1 月 31 日
竣工: 2026 年 8 月 31 日(予定)

■アサヒロジスティクス(株)<2月3日>
大阪府茨木市に物流センター「(仮名)アサヒロジスティクス株式会社 茨木共配センター」を開設/関西における配送・倉庫機能兼備の物流センター開設は同社初


 アサヒロジスティクス(株)は2026 年 2 月、大阪府茨木市に物流センターを開設する。関西における配送・倉庫両機能を持つ物流センターの開設は同社として初めて(配送機能のみの営業所は3カ所保有)。1月28日に設立 70 周年を迎え、これを契機に新たなステップとして「次の 10 年に向けて東日本から中部・関西もカバーできる体制を構築する」ことを目指し、東日本と関西を結ぶ機能を構築することで安定した物流を提供し貢献していく。

※「(仮名)アサヒロジスティクス株式会社 茨木共配センター」の施設概要
所在地:大阪府茨木市南目垣・野々宮区画整理事業地内(「GLP ALFALINK茨木3」内1階)
開設日:2026年2月(予定)
倉庫面積:2,155.70坪
取扱温度帯:常温・冷蔵・冷凍

■トラスコ中山(株)<2月4日>
愛知県北名古屋市で建設を進めていた物流センター「プラネット愛知」が竣工/延床面積2万6,802坪で同社物流施設としては最大規模、最先端物流機器導入で「ニアワセ+ユーチョク」サービスをさらに強化


 トラスコ中山(株)は愛知県北名古屋市で建設を進めていた同社最大の物流センター「プラネット愛知」が竣工したと発表した。
 同施設は同社29カ所目の物流センターで2026年7月に稼働する予定。延床面積は2万6,802坪(8万8,602㎡)で、最先端の物流機器導入により約100万アイテムの在庫保有と1日約10万行の出荷を実現する。1カ所で保有できるアイテム数の大幅増に伴い現在強化中の「ニアワセ+ユーチョク(荷物詰め合わせ+ユーザー直送)」をより強化し、全国各地のユーザーに必要商品を直送できる即納体制を整え物流負荷軽減と環境保全に貢献する意向だ。
 プロツール流通では「荷分かれ」による出荷個数増加など、様々な課題が顕在化している。同社が「ニアワセ+ユーチョク」サービスの強化を進めているのもこのためだ。「ニアワセ+ユーチョク」は、問屋である同社が販売店(小売業)の先のモノづくり現場ユーザーに対し複数商品を可能な限り1つの箱にまとめて出荷するサービス。同施設では在庫アイテム数を現在の61万アイテムから約100万アイテム(現在の約2倍)に拡大し1箱でニアワセできる商品の数を増やすことで「荷分かれ」による出荷個数増加を抑える。さらに、卸売業から販売店(小売業)経由の配送省略によりサプライチェーン全体の効率を高め、納期、梱包資材、配送運賃、環境負荷、作業負荷の半減を実現する。

※「プラネット愛知」の施設概要
所在地:愛知県北名古屋市沖村白弓1-1
敷地面積:1万2,595 坪(4万1,634 ㎡)
延床面積:2万6,802坪(8万8,602 ㎡)
建物構造:複合構造(柱 RC 梁 S 構造)、免震構造
階数:倉庫4階、事務所4階
能力:出荷行数10万 行/日、保管点数100 万アイテム
建屋竣工:2025年2月
稼働:20267月(予定)

■日本GLP(株)<2月4日>
千葉県習志野市の「GLP 習志野Ⅱ」再開発で着工/建替により汎用性・環境性能の高い最新物流施設へのバリューアップ実現へ


 日本GLP(株)は千葉県習志野市で延床面積約13万㎡のマルチテナント型物流施設「GLP 習志野Ⅱ」の再開発プロジェクトに着手し、2026年12月に竣工予定であると発表した。
同施設は1991年にアパレル企業が自社利用を目的に建設した施設。2013年にGLPグループであるGLP投資法人が取得した。同施設は関東圏でも有数の物流適地に立地しているが、多額の修繕費の発生懸念や、特定業態専用仕様のため、収益力低下の懸念があった。同社は今回の再開発プロジェクトを通じ環境性能と汎用性の高い最先端物流施設に建て替え、同施設の収益力を最大化し、物件のバリューアップを図る意向だ。

〇同施設の立地
・東京都心部まで30km圏内の場所に位置し、京葉道路「花輪IC」から約5km、東関東自動車「谷津船橋IC」から約4km、首都高速湾岸線「高谷JCT」から約10kmと3路線の高速道路にも近接した関東圏でも有数の物流適地に立地し、広域配送拠点として優れた立地。
・周辺には物流関連会社が多く周辺企業との連携によるサプライチェーンの効率化が図れる環境。

〇同施設の特長
・地上5階建てのマルチテナント型施設で最大15社が入居可能。
・各階アクセスが可能なダブルランプウェイを備え、入居企業の効率的な輸配送をサポート。
・有効天井高は約5.5m、床荷重は1.5t/㎡として様々な荷種に対応できる汎用性の高い設計。
・特別高圧受電採用により2回線供給となるため、信頼性の高い電力供給を実現。MH設備等の電力消費の大きい設備導入への対応力が高く、省人化にも寄与。
・免震構造採用のほか、車路の液状化対策、地盤かさ上げ等によりBCP性能を向上。
・全館空調設備を導入。1階にコンビニ、2階にラウンジを整備する予定。施設内ワーカーの満足度向上、就労環境のバリューアップも同時に企図。
・ラウンジには茜浜の緑道と海に臨む開放的な窓を採用。ウェルネスに配慮した施設環境を整備。
・最寄り駅のJR京葉線「新習志野駅」からシャトルバスの運行予定。乗用車駐車場約300台分の設置も予定しており、施設内ワーカーの通勤利便性を確保。

〇同施設のサステナビリティ
 同社はGLPグループが掲げるサステナビリティ原則に沿ってカーボン・ニュートラル実現や地域社会への貢献、BCP対策等、「持続可能な資産の開発・運営」のための取組を推進しており、同施設では以下対応を予定している。
・災害への対応:BCP面では、浸水を考慮した高さに受変電設備を配置するなど被害を最小限に             とどめる設備計画を実施。また、免震構造を採用しランプウェイまでもプレストレストコンクリート化し、高い事業継続性を確保。
・再生可能エネルギーの活用:LED照明を設置。入居企業のサステナブルな取組をサポー   ト。
・環境認証の取得:CASBEE認証、ZEB認証を取得予定。
 GLPグループは効率的で環境負荷を低減した社会の実現を目指し、サステナブルな物流の推進に注力してきた。GRESBやLEED、ZEBといった様々な外部認証を取得し、省エネ対策やウェルネスに配慮した設備設計により災害拠点としての機能も備えた先進的な物流施設として評価されている。
 また、かなり前に建設された物件の取得や再活用にも注力し既存物件でも環境負荷軽減や物流オペレーション効率化を図るリニューアル、建て替えなどを推進している。カーボン・ニュートラル実現に向け今後も新規開発と既存物件の両面で環境性能の向上を図り、多様なニーズに対応する管理・運営に取り組むとしている。

※「GLP習志野Ⅱ」の施設概要
所在地:千葉県習志野市茜浜3-34-3
敷地面積:約5万5,000㎡
延床面積:約13万㎡
構造:地上5階建て、免震構造
着工:2025年2月
竣工:2026年12月(予定)
認証取得:CASBEE認証(予定)、ZEB認証(予定)

■プロロジス<2月4日>
茨城県古河市でHAZMAT倉庫10棟からなる物流施設「プロロジスパーク古河7」を着工/リチウムイオンバッテリーや化粧品、アルコール類などの保管にも対応


 プロロジスは茨城県古河市でHAZMAT(危険物)倉庫10棟からなる物流施設「プロロジスパーク古河7」の建設に着手した。
 同施設は、多用途で利用可能なマルチパーパス型ロジスティクスパークとして開発を進めている「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」のエリア(総敷地面積約17万7,000㎡)内に開発する。コンプライアンス順守の観点から安全な保管場所の需要が急増しているリチウムイオンバッテリーや化粧品、アルコール類などの保管にも対応可能。竣工は2026年2月となる見込みだ。
 プロロジス古河プロジェクト フェーズ2では、マルチテナント型物流施設「プロロジスパーク古河4」が稼働中。2024年12月にはHAZMAT倉庫8棟からなる「プロロジスパーク古河6」が竣工している。
 プロロジスパーク古河7の開発で同地のHAZMAT倉庫は19棟になる。先行開発した隣地の「プロロジス 古河プロジェクト フェーズ1」では10棟のHAZMAT倉庫が稼働中。物流不動産プロバイダーが複数棟構成のマルチテナント型HAZMAT倉庫群を開発するのは極めて珍しい試みだという。
プロロジスパーク古河7開発の背景にはHAZMAT倉庫の供給不足に加え、ドライ倉庫とHAZMAT倉庫の一体運用に対するニーズの高さがある。危険品の対象商品は年々増加しており、危険品を扱う企業の法令順守意識も高まっている。賃貸型HAZMAT倉庫の供給に対し需要超過状態となっているのが現状。特に効率的な運用が可能なドライ倉庫とHAZMAT倉庫が近接した物流拠点の供給不足はさらに深刻で希少性が高い。
 プロロジス 古河プロジェクト フェーズ2では、(株)丸和運輸機関とプロロジスが2024年9月にプロロジスパーク古河4の一部とプロロジスパーク古河6全棟について賃貸契約を締結している。丸和運輸機関が普通品と危険品を同じ敷地内で一体運用できる両施設の利便性を高く評価し、入居を決めたという。
 プロロジスは今後、プロロジスパーク古河7およびプロロジスパーク古河4の残区画についても引き続き入居企業を募集するとしている。

※「プロロジスパーク古河7」施設計画概要
開発地:茨城県古河市北利根
敷地面積:約2万2,500㎡(約6,800坪)
計画延床面積:約1万1,500㎡(約3,400坪)⇒HAZMAT倉庫棟 10棟合計
構造:地上1階建て、鉄骨造
着工:2025年2月
竣工:2026年2月

■コリアーズ・インターナショナル・ジャパン(株)<2月5日>
リーシングマネジメント業務受託物件である「つくば東光台物流センター」の満床稼働を達成/周辺調査から適正な賃料設定、広告・内覧会展開、テナント候補企業との交渉、契約締結までの一貫サポートで


 コリアーズ・インターナショナル・ジャパン(株)はリーシングマネジメント業務を受託している「つくば東光台物流センター」の満床稼働を達成したと発表した。
 同施設は圏央道「つくば中央 IC」出入口から約5km、常磐自動車道「谷田部 IC」出入口から約9kmに位置し、関東全域や東京都心まで車で約1時間での配送が可能。荷物用エレベーター2基と垂直搬送機4基が設置されており、効率的で迅速な庫内業務が行える。梁下有効高5.5m、床荷重1.5t/㎡で、高床式バースやドッグレベラー4基を設置するという基本スペックを有する。
 同社のインダストリアルリーシングは短期間での周辺マーケット把握により、2024年6月には物流やサプライチェーンマネジメントサービスを提供する(株)エー・エム・エスの自社物件拡張のための4,400坪の賃貸借契約締結を完了。さらに2025年1月には物流施設の仲介・サブリースを行うディールエージェント(株)との2,200坪の賃貸借契約締結を完了しており、2025年2月からの満床稼働にこぎ着けた。
 首都圏だが茨城エリアの物流施設の空室率は高く、テナント誘致の競合環境は厳しい。こうしたなかでの適切なリーシング期間での満床稼働は周辺エリア調査から適正な賃料設定、広告展開、内覧会、テナント候補企業との条件交渉、契約締結までの一貫サポートを同社が行った結果だと見られる。

※「つくば東光台物流センター」の施設概要
竣工:2023年2月末
構造規模: 鉄骨造3階建て
敷地面積:1万2,002.50㎡(3,630.75 坪)
延床面積:2万2,130.10㎡(6,780.46 坪)

■TC神鋼不動産(株)<2月4日>
神戸市西区で建設を進めていたマルチテナント型物流施設「AS-LOGI 神戸Ⅱ」が竣工/延床面積 2万1,276.35 ㎡で最大2区画まで分割対応が可能、同社物流施設として竣工第3号物件


 TC神鋼不動産(株)は神戸市西区で建設を進めていたマルチテナント型物流施設「AS-LOGI 神戸Ⅱ」が竣工した。同施設は同社が手掛ける物流施設の竣工第3号物件。延床面積は 2万1,276.35 ㎡で最大2区画まで分割対応が可能。現在テナントを募集中で 2 月 13 日に完成披露内覧会を実施する予定だ。

①立地特性
 同施設は神戸市が造成した「神戸テクノ・ロジスティックパーク」内に位置し、周辺には物流施設や工場等が集積している。三宮まで約 27 分、大阪まで約 50 分、山陽自動車道・神戸淡路鳴門自動車道「神戸西IC」まで約 1.5kmとアクセスに優れており、広域集配拠点としての期待が大きい。最寄り駅の神戸電鉄栗生線「木津駅」から徒歩約 6 分、三宮からの直通バスが運行しているバス停「木見中央公園前」から徒歩約 6 分で、通勤者の利便性も高い。
②倉庫計画
 同施設は鉄骨造地上 4 階建で、1階と2階にそれぞれにバースを設置し、2階につながるスロープも整備することでマルチ対応を可能にした。床荷重 1.5t/㎡、梁下有効高 5.5m、標準スパンの間隔は 11.5m×10m 確保。荷物用EVおよび垂直搬送機を各 2 台確保し、汎用性の高い仕様とした。
③環境配慮、BCP 対策
 全館LED照明や節水型衛生器具を採用。CASBEE 神戸 「A」ランク認証、ZEB Ready を取得している。停電時の稼働を支える48 時間対応非常用発電機も導入するなどBCP 対策にも配慮した。将来的には屋根上に太陽光発電設備を設置する予定だ。
④将来的オペレーション対応
 倉庫内空調新設に対応したキュービクルの電気容量を確保したほか、配管ルートや室外機置場を備えておりスムーズな倉庫内空調実装が可能だ。さらなる拡張性に備えキュービクル増設スペースの確保や垂直搬送機の追加、事務所の増設などが可能な計画となっている。
⑤施設設備計画
 施設内ワーカーの満足度向上のため、各階女性トイレにパウダーコーナーを設置。各階に給湯室、2~4 階には自販機コーナーを設置している。バース階には利便性とセキュリティを両立させるためドライバー用トイレを別途設けた。
⑥内装デザインコンセプト
 見津が丘の大地と光をイメージし、親和性をもたせつつ新たな発展の場として洗練されたオフィスの配色・設えを目指した。建物の顔となるエントランスは、同社物流倉庫ブランドのコンセプトにある「明日(アス)」にまっすぐ進む意志、その強さと硬さを水平性で表現した。 ⑦付属施設・サービスの特徴
 働きやすさに配慮してカフェテリアを設置(倉庫テナント入居に合わせてオープン予定)。カフェテリア内の無人売店では軽食や菓子、加工食品などの購買をキャッシュレス決裁で行えるレジを設置し運営する。内装の家具および植栽などのレイアウト・デザインはコクヨ(株)が監修。「見津が丘の森の休憩場」をイメージコンセプトとし、休憩場所を自由に選べる配置とした。カフェテリアは一般開放をするほか、敷地内でのキッチンカー運営(不定期)も予定するなど地域活性化にも寄与できる施設とする方針だ。

※「AS-LOGI 神戸Ⅱ」の施設概要
所在地:兵庫県神戸市西区見津が丘 1-17
敷地面積:9,688.05 ㎡(2,930.64 坪)
延床面積:2万1,276.35 ㎡(6,436.09 坪)
階数:S造・4 階スロープ型
着工:2024 年 2 月
竣工:2025 年 2 月

■(株)住友倉庫<2月5日>
住友倉庫九州(株)・箱崎埠頭営業所内に新設した倉庫が稼働/福岡県内の交通アクセスに優れ多様な物流ニーズに対応


 (株)住友倉庫は、子会社の住友倉庫九州(株)が箱崎埠頭営業所(福岡市東区箱崎ふ頭)内で建設を進めていた新倉庫が稼働したと発表した。
 住友倉庫グループは、第5次中期経営計画の事業戦略に基づき事業基盤である倉庫への投資を進めている。特に九州地区では、生産拠点への設備投資の活発化や物流の「2024 年問題」を背景とした在庫の分散化需要の高まりなどを受け、今後もおう盛な物流需要が見込まれるとしている。
 今回稼働させた新倉庫は、博多港の国際海上コンテナ貨物の約 9 割を取り扱う香椎パークポート・アイランドシティやJR貨物「福岡貨物ターミナル駅」に至近であるほか、九州自動車道や福岡空港へのアクセスに優れ、多様な物流ニーズに対応可能。物流総合効率化法に定める「総合効率化計画」の認定を受けているため、今後物流フローの効率化およびそれに伴う温室効果ガス排出量の低減を図るとしている。

※「箱崎埠頭営業所 400 号倉庫」の施設概要
所在地:福岡市東区箱崎ふ頭1-8-6
敷地面積:1万1,834 ㎡(約 3,580 坪)
構造:鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)4 階建て
延床面積:1万2,206 ㎡(約 3,692 坪)
その他:建築環境総合性能評価システム(CASBEE 福岡)Aランク取得、
太陽光発電システム(発電出力:81.6kW)、非常用自家発電設備(72 時間)

■クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド・アセットマネジメント(株)<2月5日>
茨城県つくば市で建設を進めていた物流施設「LF谷田部」が竣工/茨城県内への地域配送のほか都心方面および関東圏全域への広域配送でも優位性発揮


 クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド傘下のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド・アセットマネジメント(株)(以下CWAM)は谷田部ファシリティ特定目的会社を通じて建設を進めていた茨城県つくば市の物流施設 「LF谷田部」が竣工したと発表した。

〇立地特性
 同施設は、つくばエクスプレス「みどりの駅」から約2kmに位置し、通勤利便性に優れる。常磐道「谷田部IC」から約6km、同「谷和原IC」から約10km、圏央道「つくば中央IC」から約7kmに位置しており、茨城県内への地域配送はもとより、常磐道および圏央道を使用することにより都心方面および関東圏全域への広域配送でも優位性を発揮する。今後、圏央道「つくば西SIC」、常磐道「(仮称)つくばみらいSIC」が設置される予定でアクセスのさらなる向上も期待できる。隣接地には「圏央道インターパークつくばみらい」工業団地(開発面積約70ha)が順次開発中。これを契機に今後谷田部エリアのさらなる産業集積が進むことが期待されている。

〇同施設の特徴
 同施設は、地上4階建て・延床面積約8万㎡・1~2階スロープを備えたマルチテナント型物流施設。柱スパンは間口11m×奥行10m、倉庫の梁下有効高さ5.5m、床荷重1.5t/㎡を確保し、建物全体で荷物用エレベーター6基、垂直搬送機12基を実装している。テナント倉庫区画は1棟貸し、また1階及び4階、2階及び3階の2層使用で各階2分割または3分割が可能で最大6テナントの入居が可能だ。普通車駐車場約170台およびトラック待機場7台を確保し、倉庫空調の全館設置に対応する電気容量を備えるなど、多様なテナントニーズに柔軟に対応できる仕様だ。建物共用部にはカフェテリア・売店などを設置し、施設内ワーカーやドライバーにも配慮した快適な空間を提供する。

〇サステナビリティへの取組
 同施設は、BELS6☆、ZEBを見据えた先進建築物を示すZEB Ready認証を取得しており、CASBEE Aランク認証も今後取得する予定だ。また太陽光発電事業者による屋根への太陽光発電設備の設置、BCP対策として災害時に備え非常用発電機を設置するなど、事業用不動産における持続可能性を備えた施設となっている。

※「LF谷田部」の施設概要
所在地: 茨城県つくば市みどりの南21-1外
土地面積:3万6,434㎡
用途地域:工業地域
延床面積:8万873㎡
構造: 地上4階建て、 鉄筋コンクリート造一部鉄骨造
着工: 2023年8月
竣工: 2025年1月
認証取得: CASBEE Aランク(新築)認証(取得予定)、BELS 6☆、ZEB Ready認証

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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