■物流施設 投資関連情報2022版<9.8~9.14>

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<2022年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

■日本梱包運輸倉庫(株)<9月8日>
北上営業所 第二倉庫 を竣工、東北地方のネットワークの強化と拡充


 日本梱包運輸倉庫(株)は、岩手県北上市の北上営業所で第二倉庫を竣工した。
同倉庫は、既存倉庫の東側の位置に設置した。延床面積は1万5,180㎡(4,591.95坪)で、貨物用エレベーターや垂直搬送機のほか、低床/掘込型でドックレベラーを備えたコンテナピット、トラックピットなどが導入されている。降雨/降雪時等の荷役に備え、倉庫南側をキャンティレバー方式としたほか、西側には長大な16mの庇を設置。また、積雪地であることを考慮し、庇等の先端には柱を設置することでより安全性を高めたとしている。
 北上営業所は東北自動車道の北上・金ケ崎ICより4分(1.8km)とアクセスが良好で、岩手県内はもとより東北各地を広くカバーできる利便性の高いロケーションにある。今回の第二倉庫の竣工により、今後さらに業容を拡大するとともに、東北地方のネットワークの強化と拡充を図り、多様化・高度化する顧客の物流ニーズに対応していく方針だ。

※北上営業所「第二倉庫」の概要
所在地:岩手県北上市相去町山根梨の木43-155
敷地面積:3万8,699.93㎡
構造規模:鉄骨造 2階建
延床面積:1万5,180㎡
有効高さ:最大6.6m
主要設備:貨物用エレベーター、垂直搬送機、コンテナピット

■大和ハウス工業(株)<9月12日>
「(仮称)Dプロジェクトみえ朝日町」が「ABINC認証」を取得、中部地方の物流施設で初の認証取得


 大和ハウス工業(株)は、三重県三重郡朝日町で開発を進めている「(仮称)Dプロジェクトみえ朝日町」が中部地方の物流施設として初となる「いきもの共生事業所認証(ABINC 認証)」を日本トランスシティ(株)とともに取得した。
 本施設は、大和ハウス工業が開発中の生物多様性に配慮した物流施設。計画地およびその周辺に生息する植物や鳥類、昆虫類などを対象に自然環境調査を実施し、周辺環境との調和や地域の生物多様性に配慮した整備、地域共生活動を計画した。整備計画では地域の生態系に配慮して、コナラやヤマザクラ、ツツジ類、ヤマハギなどの在来種から草木を選定したほか、本計画地の三重県が準絶滅危惧種に指定するコチドリの生息地に近接することから、コチドリの営巣環境を整備するために砂や小石を敷いた環境を整備予定だ。
 地域共生活動では、地域住民の方々と連携して、周辺の水田や水路などに生息するメダカ、ドジョウなどの生き物を、敷地内に整備した水辺のあるビオトープエリアに放流する予定。また、長期的に保全活動が維持されるよう、自然観察イベントや環境教育プログラムなど地域住民と連携した維持管理を計画している。
 同社では、こうした生物多様性保全への取り組みが評価され、中部地方の物流施設で初となる「ABINC認証」が取得できたとしている。

※「(仮称)Dプロジェクトみえ朝日町」の施設概要
所在地:三重県三重郡朝日町大字埋縄
開発面積:7万7,403.45㎡(約2万3,414.54坪)
延床面積:6万4,203.81㎡(約1万9,421.65坪)  
構造・規模:鉄骨造 3階建  
着工:2022年7月1日  
竣工予定:2023年6月30日

■東急不動産(株)<9月12日>
「LOGI’Q南砂町」が竣工して満床稼働、「LOGI’Q柏」もすでに満床で着工


 東急不動産(株)は、シリーズ展開している物流施設「LOGI’Q(ロジック)」ブランドにおいて、新たに「LOGI’Q南砂町」を2022年6月に竣工し、満床稼働したほか、「LOGI’Q柏」(千葉県柏市)についても2022年9月1日に満床で着工したと発表した。
 「LOGI’Q南砂町」は、同社独自開発として初の都市型開発物件で、ボックス型の地上6階建の倉庫として建築。今年6月に竣工し、大手物流会社による一棟での入居が決定しているという。
 本施設は、首都高速中央環状線「清新町IC」から約2.8km、首都高速9号深川線「木場IC」から約4.0kmと都心部エリアはもちろん、関東全域へ即日配送可能な立地環境にある。加えて、東京メトロ「南砂町駅」から約1.4km、最寄りの都営バス「葛西橋バス停」から徒歩1分と、倉庫内で勤務する人材の確保に恵まれた立地であることもテナントに評価された。
 BCP対策としては非常用発電機を設置したほか、河川の氾濫に備え、高圧受電設備(キュービクル)や、室外機等の各種設備機器及び防災センターを同社想定浸水ラインよりも上部に設置することで、災害時の影響を抑制し、オペレーション機能回復までの時間が短縮できるものとした。
 また、セキュリティーを重視するテナント企業向けに「入居前から建物セキュリティプランの妥当性・安全性を客観的に評価したい」との要望への対応から、セコム(株)と連携し、世界的認証機関であるSGSグループである日本法人SGSジャパン(株)が認証する「竣工前評価証明書」を取得している。
 「LOGI’Q柏」は「柏IC」至近で、首都圏の大動脈である国道16号線と常磐自動車道とのクロスポイントに位置する。関東・東北方面への広域配送に加え、東京都心への即日配送も可能な立地で、バス・自転車等での通勤により、倉庫内で勤務する人材の確保でも優位性がある。施設内は、2層使い可能なスロープ型で保管ニーズ、通過型ニーズにも対応しており、1階バースと2階バースへの動線を分離し安全性も確保する。竣工は2023年8月末予定。着工の段階で一棟貸しによる入居テナントが決定したという。

※「LOGI’Q 南砂町」の物件概要
所在地:東京都江東区東砂 6-11-18
用途地域:準工業地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
敷地面積:5,554.89㎡(1,680坪)
延床面積:1万6,100.82㎡(4,870坪)
建物構造:S造 6階建
着工:2021年5月25日
竣工:2022年6月
トラックバース:14台
駐車場:普通自動車34台、トラック待機場2台
バイク置き場:10台
駐輪場:40台

※「LOGI’Q 柏」の物件概要
所在地:千葉県柏市柏インター東1-10 他
用途地域:準工業地域・工業専用地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
敷地面積:1万3,691.93㎡(4,141坪)
延床面積:3万3,954.68㎡(1万271坪)
建物構造:S造 4階建
着工:2022年9月1日
竣工:2023年8月31日 (予定)
トラックバース:34台
駐 車 場:普通自動車64台、トラック待機場2台
バイク置き場:15台
駐輪場:48台

■(株)IHI、野村不動産(株)<9月12日>
大規模物流施設「(仮称)Landport横浜杉田」の計画が始動、立体型自動倉庫による保管などのシェアリングサービス導入も予定

 (株) IHIと野村不動産(株)は、物流の労働力不足の解消とさらなる物流効率化への貢献を目指し、自動倉庫のシェアリングサービスをはじめとした取組を行う大規模物流施設「(仮称)Landport 横浜杉田」の開発に着手した。自動倉庫のシェアリングサービスは、両社の物流施設開発において初めての取組だという。
 本施設では、総合物流機器メーカーである(株) IHI 物流産業システムをはじめとした IHI グループの技術力と、カテゴリーマルチ型物流施設の開発・施設運営の実績とまちづくり全般への深い知見をもつ野村不動産のノウハウを融合し、近年、物流業界の抱える課題に対し、多様な選択肢を提供していく。IHI と野村不動産の物流施設開発における協業は今回が初めてだが、今後も両社の強みを活かした物流施設開発の展開を検討していく考えだ。
なお、本施設の特徴は以下のとおり。
1.高い配送利便性
〇首都高速湾岸線「杉田 IC」より約 0.9km と近く大消費地である横浜や東京都内へのアクセ
スが良く配送利便性に優れた立地。
〇1階に両面バースを設置し、宅配・配送事業者の入居を想定した設計。
〇各フロアから 1 階に荷物の移動が可能な搬送機を設置し、施設内においても配送効率性を
高めた施設計画。
2.物流効率化、省人化への取組
〇賃貸物流施設に於いて初となる立体型自動倉庫を施設内にビルトインで設置し、季節波動や生産波動に合わせた利用を実現する保管サービスの提供を予定。それにより入居企業は、機動的な保管容量の確保とフレキシブルな保管期間を実現できる。
〇EC テナント特有の必要機能や各種自動化機器のシェアリングも検討中。
3.事業継続性の確保
〇免震構造・80㎡を超える防災備蓄庫・非常用発電機(72時間)設置・津波対策も実施し、
災害時における被害を最小限に防ぎ事業継続性に貢献。
4.地域社会との共生に向けた取組
〇大規模高機能型物流施設として地域の新たな雇用創出に貢献。
〇施設稼働後も、地域交流の仕掛けづくりやイベントなどを行い地域社会との接点を作る。また、災害時には本施設内のカフェテリアや屋上を地域住民に開放を予定しており、地域防災に貢献。
5.環境への取り組み
〇屋上への太陽光パネルの設置や内装の仕上げ材に木材や再生材料の採用を検討するなど、環境に配慮した施設づくりを目指す。

※「(仮称)Landport 横浜杉田」の施設概要
所在地:神奈川県横浜市金沢区昭和町3174
敷地面積:7万1,034.94㎡(2万1,488.06坪)
延床面積:約16万3,000㎡(約4万9,000坪)
構造・規模:RCS 造 地上 4 階建・免震
着工:2023年4月(予定)
竣工:2025年2月(予定)

■プロロジス<9月12日>
愛知県東海市でマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク東海1」と「プロロジスパーク東海2」の開発を計画


 プロロジスは、愛知県東海市で進められている「東海太田川駅西土地区画整理事業」区域内でのマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク東海1」と「プロロジスパーク東海2」の開発計画について、当該土地区画整理事業の施行者である東海太田川駅西土地区画整理組合と、進出に関する確認書を締結したと発表した。
 「プロロジスパーク東海1」と「プロロジスパーク東海2」の開発地は、愛知県東海市の中核駅である名鉄常滑線「太田川駅」の玄関口に位置する、約34.4haの区域を整備する「東海太田川駅西土地区画整理事業」内の産業物流地区内になる。当該土地区画整理事業の施行区域は、伊勢湾岸自動車道・名古屋高速4号東海線が接続する「東海JCT」から約4.3㎞の地点に立地しており、開発区域西側の「西知多産業道路」は、名古屋中心部と中部国際空港をつなぐ地域高規格幹線道路で、2027年の全線開通に向け整備事業が進行している。今回の土地区画整理事業の施行に合わせて、土地区画整理事業区域に隣接する位置に西知多産業道路の新たなインターチェンジ「(仮称)大田IC」の開設が予定されている。
 当該開発地は、名古屋市中心部から約15kmで、名古屋高速を利用すれば約30分で到達できる。、伊勢湾岸道路から新東名高速道・新名神高速道を利用することで、東西への広域配送も可能だ。西知多産業道路の全線開通時には、中部国際空港へ約20分で到達できる見込みだ。
 「プロロジスパーク東海1」は、約7万2,800㎡の敷地に5階建て、延床面積約15万4,600㎡のマルチテナント型物流施設として開発する計画。1フロア最大約8,000坪、ダブルランプウェイにより、敷地内は一方通行でスムーズな車両動線を確保。大型車両が各階にアクセスでき、小区画分割にも対応可能な施設計画となっている。
 隣接する「プロロジスパーク東海2」は、約2万9,300㎡の敷地に4階建て、延床面積約6万3,700㎡のマルチテナント型物流施設として開発する計画。1階および3階にトラックバースを設け、スロープで大型車両が3階にアクセス可能な設計とする。また、 入居企業の要望により特殊仕様に対応したBTS施設としての開発も可能な計画とする予定だ。
 両施設とも入居企業の事業継続性や地域の防災性向上にも配慮し、同社の最新鋭のマルチテナント型物流施設の仕様に基づいた防災設備や、ワーカーが便利で快適に就業できる環境を整える計画だという
 同社は、土地区画整理組合、東海市、他の事業提案企業等と共に地域の課題解決に寄与するまちづくりに取り組んでおり、賑わいを生み出す施設の整備や近隣住民の憩いの場所となる公園など、両施設の敷地内に新たな機能や仕組みの導入も検討していく。
なお、プロロジスは2020年2月、当該事業において、土地区画整理組合、東海市、業務代行者とともにまちづくりを進めていく事業提案企業に選定されている。

※「プロロジスパーク東海1」の施設概要
開発地:愛知県東海市「東海太田川駅西土地区画整理事業」区画内
敷地面積:約7万2,800㎡(約2万2,000坪)
延床面積:約15万4,600㎡(約4万6,700坪)
構造:地上5階建
着工予定:2024年春
竣工予定:2025年冬

※「プロロジスパーク東海2」の施設概要
開発地:愛知県東海市「東海太田川駅西土地区画整理事業」区画内
敷地面積:約2万9,300㎡(約8,800坪)
延床面積:約6万3,700㎡(約1万9,200坪)
構造:地上4階建
着工予定:2025年春
竣工予定:2026年夏

■(株)アスコット<9月14日>
埼玉県加須市で「アスコット・プライム・ロジスティクス加須」を着工、ラストワンマイルの一端を担う物流施設開発事業の第1号


 (株)アスコットは、2021年に新規参入した物流施設開発事業の第1号案件である「アスコット・プライム・ロジスティクス加須」の建設に着手した。竣工は2023年夏の予定。
 本施設は、東北から東京への入り口として、東京都心より約50km圏の埼玉県北東部に位置し、東武伊勢崎線を利用するベッドタウンにあり、埼玉県内に加え、首都圏全域への集配送が可能な利便性の高い立地環境にある。最寄駅から徒歩圏内であり、住宅エリアにも近いことから、子育て中の女性も働きやすく、物流施設の雇用確保および地域の雇用創出の場としても期待できる。

※「アスコット・プライム・ロジスティクス加須」の施設概要
所在地:埼玉県加須市土手2-1329-5
敷地面積:5,035.29m²、約1,523坪
延床面積:8,782.98m²、約2,657坪
建物構造:鉄骨造・地上3階建
用途:倉庫・事務所
竣工予定:2023年夏

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