(株)フレームワークス⇒物流施設整流化システム「PeakPerformPro」を2024年7月に販売開始/物流施設内における整流化阻害要因の迅速・正確把握によりオペレーション能力を最大化

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 大和ハウスグループの(株)フレームワークスは、物流施設内における整流化を阻害する要因を素早く正確に把握することで、オペレーション能力を最大限に発揮しながら、事業を円滑に継続できる物流施設整流化(※)システム「PeakPerformPro(ピークパフォームプロ)」を開発した。同システムは、物流施設内での実証を経た後、2024年7月に販売を開始する予定だ。

 昨今、労働人口の減少や高齢化など、現場における人員確保が課題となるなか、「物流2024年問題」が目前に迫り、物流業界においてはさらなる効率化が求められている。また、少量多品種の商品を取り扱う大型物流施設においては、人手不足対策として自動搬送ロボット等を使用した業務の自動化が進んでいる。一方で、物流施設で取り扱う商品の変化や物量の増減など、日々発生するイレギュラー対応が増える状況下、より複雑なマネジメントが求められ、現場のオペレーションが難しくなっている。

 こうしたなか、同社は各種物流システムであるWMSやWES、WCSによる作業工程の効率化、ロボットやMH機器による機械化・自働化など、物流施設運営全体の効率的な運用を実現するため、「物流施設の整流化」に着目。物流施設内における整流化を阻害する要因を素早く正確に把握できれば、オペレーション能力を最大限に発揮しながらの事業継続が可能になることから、同システムの開発に取り組み、このほど完成にこぎ着けたものだ。

 同社は今後、同システムにより蓄積されたデータを活用することで、物流施設内の自動化における制約や特性を分析し、物流施設全体のさらなる効率化・生産性向上の実現に向けた新たなソフトトウエアサービスを提供する意向だ。

※ 生産や物流工程において、モノや情報の停滞を排除し、淀みなく流れている状態にすること。

<ポイント>
1.物流施設内のオペレーション情報を倉庫管理システムやスマートフォン等に接続し可視化
 物流施設内の作業においては、オペレーションの正確な実績値を把握できなかったり、進捗状
況が遅れたりしても、すぐに解決に向けた行動ができないことが課題となっている。同システ
ムでは、オペレーションの計画値に対する実績値を起点として、整流化に阻害要因が発生した場
合、発生事象や工程、場所などの事実情報を、WMSをはじめとするシステムとスマートフォン等
の各種デバイスを連携・蓄積させることで、すぐに解決策に向けた行動ができるよう可視化と通
知を行う。従来は蓄積できなかった音声等のオペレーション情報も各種デバイスと接続し、
事実情報を同システムに蓄積させることで、可視化できる範囲が広がり、有益な情報も入手する
ことができる。

2.事実情報の蓄積と評価
 同システムにより、可視化された事実情報が蓄積されることで、計画値の妥当性や対処結果の
評価などの分析を容易に行うことができる。また、事実情報には定量的な情報も含まれるた
め、特定の工程における自動化を検討されている企業において、効果検証の計算根拠としても利
活用でき、省人化など効率的なオペレーションの促進につながる。また、取引先企業などと
の条件交渉においても蓄積された情報を元に提案できる。

3.効果の高いコマンドを提案(バージョンアップに伴い順次実装される機能を含む)
 同システムを継続的に利用し、蓄積された情報を活用することで、各種デバイスへ適切なタイ
ミングで通知されるようになる。また、複数事象の因果関係を分析し、整流化阻害要因の予
兆検知などを行うことで、人員の適切な配置等、より効果の高いコマンドが同システムから提案
される。あわせて、属人化傾向にある物流施設のセンター長をはじめ、マネジメント業務の負
荷軽減にも寄与できる。

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