(株)アルペン(株)⇒2024年春にEC旗艦倉庫「中京フルフィルメントセンター」(愛知県稲沢市)を開設/成長するEC市場と多様化する顧客ニーズに対応

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 (株)アルペンは2024年春、愛知県稲沢市に延床面積1万坪のEC旗艦倉庫「中京フルフィルメントセンター」を開設する。同社は、新物流戦略の一つに「ECのサービスレベルの向上」を掲げており、新倉庫開設はその一環としての取組で、中京エリア初の自社EC専用倉庫だとしている。
 同社は、アパレル、シューズ、小物(フィットネス用品等)、大物(キャンプ用品等)など、非常に幅広いカテゴリの商品を取り扱っており、これら商品の迅速かつ効率的な供給のため、アイテムや大きさなどの種類別に物流網を整流化し、物流システムの再構築を図る新物流戦略を立案、実行している。この実行で目指しているのは、①店舗までの供給リードタイムの短縮化の実現、②梱包方法の改善による店舗品出しまでの作業簡素化、③出荷物量コントロールによる庫内作業人数および配送の最適化、④成長を続けるECのサービスレベルの向上―の3点。なかでも③については、ビジネスの成長に応じた段階的な自動化と省人化へ投資が必要との判断から、EC物流拠点である「東日本フルフィルメントセンター」(千葉県印西市)を2018年に立ち上げている。
 今回の中京FC開設は、西日本エリアへの配送リードタイム短縮を図ることが目的。愛知県にはメイン拠点となるDCがあるため、千葉県にある東日本FCよりも迅速に商品の供給、および店舗向け在庫との共有が可能なことから、取扱アイテムの拡大と在庫高のコントロールを実現し、ユーザーのニーズに柔軟に対応していく。また、旗艦倉庫として延床面積1万坪の広さを確保し、ささげ機能の一部であるEC商品の撮影スペースを拡張するほか、様々なカテゴリの商品の販売サイト登録を迅速に行えるようにすることで、これまで以上に強固で効率的な物流体制の構築を目指す。
 同社は、東日本FCに(株)ギークプラス社製の自動搬送ロボット「EVEシリーズ/P800R」を導入しており、現在216台の同ロボットを稼働させている。これにより、2023年時点(2018年対比)で生産性が4倍向上し、出荷リードタイムも1/2に短縮することに成功したとしている。その生産性や保管効率の高さ、需要に合わせて流動的に倉庫内レイアウトを変更できる点に加え、同社のオーダー特性に応じたロジックの変更・プログラミングの構築など、これまでの東日本FCにおける実績を踏まえ、新倉庫の中京FCでも同ロボット継続して導入することを決めた。新倉庫立ち上げ段階ではロボット29台で運営を開始し、ECビジネスの成長に応じて順次拡張する。さらに導入するロボ棚の高さを1.2倍に変更し、保管スペースを増加したことで、保管効率向上も図る。
 同社は今後もギークプラスとの協業を一層強化し、ギークプラスからソリューションベンダーとしての継続的な支援を享受しつつ、国内トップレベルの作業生産性とサービス向上を目指す。

※導入ロボおよびロボ棚の詳細
〇「EVE P800R」の特徴
・外形サイズ:L1,095mm 、W830mm 、H275mm
・重量:162kg
・可搬重量(耐荷重):1,000kg(最大)
・走行速度:2.0m/s(empty) 1.6m/s(load)
〇新規導入ロボ棚
・外形サイズ:D1,020mm * W1,220mm * H2,800mm

※「中京フルフィルメントセンター」の施設概要
所在地:愛知県稲沢市堀之内町流1番1
延床面積:3万3604.90㎡(約1万165.48坪)
建物階数:地上3階建て
竣工式:2024年2月14日 丸徳産業(株)で挙行

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