(株)椿本チエイン、KDDI(株)⇒物流倉庫DXを実現する合弁会社「(株)Nexa Ware」を設立/ベンダーフリーの最適設計とデータドリブンな物流倉庫自動化ソリューションのワンストップ提供へ

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 (株)椿本チエインと、KDDI(株)は、次世代型の物流倉庫自動化ソリューションを提供する「(株)Nexa Ware(ネクサウェア)」(本社:東京都港区、社長:北村隆之氏)を合弁で設立し、2024年4月1日(予定)から事業を開始する。

 両社は、物流倉庫内の効率化や最適化を実現するため、2022年11月に業務提携。多様なメーカーや機器に対応したベンダーフリーな次世代型の物流倉庫自動化ソリューションの提供により、物流倉庫のDX推進を目指してきた。今回は、両社の強みを生かし、迅速な事業展開とさらなる事業拡大を図るため、合弁会社設立の運びとなったものだ。

 新会社は、両社の技術力を結集し、自動化システムの構築から通信、ネットワーク、データに基づいたコンサルティング、運用保守までをワンストップで提供し、物流倉庫のDXを推進する。社名のNexa Wareの「Nexa」には次世代、「Ware」には倉庫という思いを込めており、新しいテクノロジーを活用して次世代の物流倉庫の実現を目指すという新会社の事業の方向性を示すものとなっている。

1.背景

 EC市場拡大で物流需要が増大するなか、物流業界は慢性的な人手不足や物流2024年問題への対応に迫られており、物流倉庫の省人化や作業の効率化を図るための物流倉庫自動化ニーズは高まるばかりだ。ただ、従来型ソリューションは、特定機器によるパターン化された組み合わせが主体で、倉庫全体の自動化に最適なMH機器やロボットの選定・導入の障壁となっているとの指摘もある。一方、自動化の進展に伴い、複数物流拠点の統合管理や、全体最適化、遠隔操作・監視のための高度なネットワークやセキュリティが必要となっているほか、倉庫内の工程変更や人員配置の見直しなど、実績データに基づいた分析、可視化、業務の最適化も求められるようになっている。

2.新会社の事業内容

 新会社は、ベンダーフリーで最適な物流倉庫自動化ソリューションを実現する椿本チエインのエンジニアリング力やメンテナンスサービスと、KDDIのもつ、高品質なネットワーク・セキュリティサービスや定量的な業務の分析・可視化を実現するデータ分析サービスや、運用保守をサポートするマネージドサービスなどのDX技術を組み合わせ、ベンダーフリーでデータドリブンな物流倉庫自動化ソリューションをワンストップで提供。顧客への継続的なサポートを通じて、常に最適な物流倉庫の環境構築の実現を支援する。新会社はさらに、自動化ソリューションの標準化や、顧客の国内外の複数物流拠点の共通運用を目指すほか、デジタルツインを活用したシミュレーションの実施などを通じ、物流倉庫DXを加速するとともに、物流2024年問題などの社会課題解決に寄与していく。

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