日本出版販売(株)/「物流再編プログラム」の第1弾として2024年秋に新拠点を開設/ロボティクス活用や新倉庫管理システムの導入などで拠点機能を高度化

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 日本出版販売(株)は、先般発表した「物流再編プログラム」の第1弾として、2024年秋にロボティクスの活用や新しい倉庫管理システムの導入などにより高度化された新拠点を埼玉県新座市に開設する。
物流再編プログラムは、持続可能な出版流通の実現に向け、日販グループ全体の物流コストを低減するとともに、取引先のニーズに合わせた最適化な物流を提供するために策定したもの。新拠点の特長などは下記のとおりだ。
新拠点の特徴
①書店様の売場展開に合わせた文具・雑貨商品などの出荷拠点を拡張し、保管・仕分・出荷などの物流機能を効率化する。
②GTPなどのロボティクスを先行的に導入し、商品ピッキング作業の生産性を現状に比べて約3倍に向上させることを目標とする。同時に、作業者が歩く距離をできる限り少なくするなど作業者にかかる身体的な負担を軽減する。
③今後、グループ共通となる新しい倉庫管理システムをこの拠点から導入する。これにより業務フローを標準化し、さまざまな状況に応じた物流サービスの効率的に提供する。
④.半径3km圏内に日販グループの拠点が4つ集積し、延べ1万7,000坪あまりの作業拠点が集中する。これにより拠点間輸送などの輸送距離が短縮されるとともに、繁閑に合わせた作業スペース、人員の融通などが可能。また、近隣には出版社の倉庫も多く隣接しており、すでに将来的な物流連携の検討を開始している。
⑤今回入居する拠点は、法令で定められた耐火性能を有するほか、耐震性や強度、遮熱性、遮音性に優れた性能をもっており、安全で快適な就業環境を提供する。また、構内に災害用備蓄品を常設し、災害が発生した時には構内の従業員のみならず、近隣住民への支援を行うことも想定している。
〇今後の予定
 新拠点に導入するロボティクスや倉庫管理システムを、この先5年程度を目途として順次、他のグループ物流拠点にも展開し、物流機能を整理・統合していく計画。これにより、さらなる効率化、コスト低減を図るとともに、経年劣化が進む出版流通を、高度化された物流へと進化させていく。併せて、様々な企業とのアライアンスを志向し、日本政府が提唱するフィジカルインターネットの実現にも対応できる、しなやかで柔軟な物流へと生まれ変わらせる予定だ。

※2024年開設予定の新拠点の概要
名称(仮):2024年度 新拠点(名称は今後発表)
所在地:埼玉県新座市中野1-13-20
延床面積:7,670坪
稼働予定:2024年10月より順次
主要業務:文具雑貨商品等の保管および仕分・出荷
     出版社様からの物流受託事業の拡張
      他社からの物流業務受託(3PL)

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