■物流施設 投資関連情報2025版<1.16~1.22>

  • URLをコピーしました!

<2025年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>

■日鉄興和不動産(株)<1月16日>
都内最大の街づくり型物流施設「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」を資金使途とする同社初のグリーンボンドを発行/気候変動や資源枯渇などの環境問題に積極的に取り組むことで自然と環境に配慮した街づくり推進


 日鉄興和不動産(株)は、2024年9月30日に竣工した物流施設「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」を使用使途とする「日鉄興和不動産株式会社 第8回無担保社債」(社債間限定同順位特約付、以下グリーンボンド)を発行すると発表した。
 グリーンボンドの発行は同社として今回が初めて。グリーンボンドの発行日は1月23日。償還期限は5年後の2030年1月23日で、利率は1.570%。発行総額は150億円になるとしている。資金は、「グリーンファイナンス・フレームワーク」の適格クライテリアを満たすプロジェクトである同施設の建設資金として借り入れた短期借入金の返済に充てる。なお、グリーンボンドの格付は(株)格付投資情報センター(R&I)により「A-」を取得している。

※「 MFLP・LOGIFRONT東京板橋」の施設概要
所在地:東京都板橋区舟渡4-3-1
敷地面積:9万1,255.58 ㎡(約2万7,604.81 坪)
延床面積:25万6,157.63 ㎡(約7万7,487.68 坪)
竣工:2024 年9 月30日
規模・構造:地上6階建て・S造(倉庫)・免震構造

■センコー(株)<1月17日>
トラック中継輸送専用大型施設「TSUNAGU STATION浜松」が2月1日から本格稼働/WEB予約システムリリースにより1月17日から会員登録受付と2月1日以降の利用予約受付を開始


 センコー(株)は2月1日、新東名高速道路 浜松SA・SIC近くに設置したトラック中継輸送専用大型施設「TSUNAGU STATION 浜松」を本格稼働させる。同社はこれに先立ってWEB予約システムをリリースし、1月17日から会員登録の受付と2月1日以降の利用予約の受付を開始した。
 同施設は、2024年8月1日のプレオープン後、トレーラー交換またはドライバーの乗り替わりのための場所として提供されてきた。今回の本格稼働後は、貨物積み替えによる中継輸送に対応するため、荷役作業の実施に加え、貨物の一時預かりにも対応する。また、同施設に持ち込まれた貨物を、センコーが納品先へ配達するサービスも提供。このサービスについては静岡県・愛知県・三重県・岐阜県での提供から着手し、配達可能エリアを順次拡大して全国に広げる予定だ。
 同施設には、トイレやシャワールームを完備したドライバー専用の休憩施設も開設する。昨今の大型車専用駐車場の逼迫による休憩場所の不足問題への対策として活用する意向だ。

※「TSUNAGU STATION 浜松」の施設概要
所在地:浜松市浜名区都田町7816-1(新東名高速道路浜松SA・SICから約1km)
開設時期:2025年2月1日 ※WEB予約システムは2025年1月17日にリリース
設備・サービス:下記①~⑥
①トレーラー・トラック用駐車スペース(約50台分)〔2024年8月開設済み〕
②トレーラー交換、ドライバー乗り替わり用駐車スペースの提供
③荷捌き・貨物一時預かり用設備(倉庫棟1階部分:約700坪)
④貨物の配達代行(静岡県・愛知県・三重県・岐阜県〔順次拡大予定〕)
⑤ドライバー専用休憩施設(休憩スペース、自動販売機、トイレ付シャワールーム、トイレ)
⑥上記サービスを予約するWEBシステムの提供

■F-LINE(株)<1月21日>
宮城県仙台市の「仙台低温物流センター」に設置した太陽光発電設備が稼働開始/同社初の自家消費型太陽光発電システム、発電電力はEV車両の充電にも活用


 F-LINE(株)は、宮城県仙台市の「仙台低温物流センター」に設置した太陽光発電設備が2024年12月24日に完成し、このほど稼働を開始したと発表した。同設備は同社初の自家消費型太陽光発電システムで、発電した電力はEV車両の充電にも活用する。これによりCO2排出量を年間約97.8t削減できる見込みで、この取組は「令和6年度物流脱炭素化促進事業(国土交通省)」の対象となったとしている。

■(株)日新<1月20日>
取締役会で兵庫県神戸市での新倉庫建設を決議/関西地区における幅広い化学品・危険物ニーズへの対応で危険物倉庫主体の構成に


 (株)日新は、1月20日開催の取締役会で兵庫県神戸市での新倉庫建設を決議した。新倉庫建設は第7次中期経営計画の成長投資の一つ。関西地区における幅広い化学品・危険物のニーズに対応し、国内および輸出入の需要を取り込むため、危険物倉庫を主体とした施設構成とする計画だ。

※新倉庫の施設概要
所在地:兵庫県神戸市西区見津が丘6- 26-1,2,3
敷地面積:3万1,271 ㎡
延床面積:8,116 ㎡(危険物倉庫 常温 4棟、危険物倉庫 冷蔵 1棟、高圧ガス倉庫 1棟、普通倉庫 1棟)
危険物屋外貯蔵所:4,116 ㎡
建物構造:倉庫⇒平屋、事務所棟⇒2階建て
環境負荷低減設備:太陽光発電設備(予定)
着工予定:2025年9月
竣工予定:2026年9月

■C&W<1月21日>
茨城県猿島郡境町で傘下のCWAMが建設を進めていた物流施設「LF境古河」が竣工/茨城県猿島郡境町との間で「災害時等における緊急避難場所の施設使用に関する協定」を締結


 クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(以下C&W)は、グループ傘下のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド・アセットマネジメント(株)(以下CWAM)が境古河ファシリティ特定目的会社を通じ、茨城県猿島郡境町で建設を進めていた物流施設 「LF境古河」が竣工したと発表した。1月20日には同施設の竣工式を行ったほか、茨城県猿島郡境町との間で「災害時等における緊急避難場所の施設使用に関する協定」を締結している。

〇同施設の立地特性
 同施設は、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の「境古河IC」から約2.3 kmの距離にある下小橋工業団地内に位置している。現在、圏央道は「久喜白岡JCT」以東の4車線化工事が順次進捗。慢性的に渋滞の多かった「久喜白岡JCT」~「幸手IC」の工事は完了しており、既に内回り・外回りともに渋滞が緩和されているという。また、国道354号境岩井バイパス、新4号国道に接続する古河境バイパスの開通も予定されており、関東および東日本の広域配送拠点設置に適することから、境古河エリアは今後、物流拠点の集積が進むものと期待されている。

〇同施設の特徴
 同施設は、地上4階建て・延床面積約11万3,000㎡の、大型ランプウェイを備えたマルチテナント型物流施設。バースには45Ftコンテナ車を含む大型車両が各階へ直接接車可能。テナント区画は1フロア最大約2.4万㎡で、フロア分割により施設全体で最大16テナントが入居できる。駐車場は約460台を確保。倉庫空調の全館設置に対応する電気容量を備えるなど、テナントの様々なニーズに柔軟に対応できる仕様となっている。建物共用部にはカフェテリア・売店などを設置し、さらに倉庫内には大型シーリングファンや一部空調を実装するなど、施設内ワーカーやドライバーにも配慮した快適な空間を提供するものとなっている。

〇同施設におけるサステナビリティへの取組
 同施設は、CASBEE(建築環境総合性能評価システム)Aランク認証、BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)6スター、ZEBを見据えた先進建築物を示すZEB Ready(省エネ基準の50%以下までエネルギー消費量を削減した建物)認証を取得している。また、太陽光発電事業者による屋根への太陽光発電設備のほか、BCP対策として災害時に備え受変電設備・非常用発電機を建物上部に設置するなど、事業用不動産における持続可能性を備えた施設となっている。

※「LF境古河」の施設概要
所在地:茨城県猿島郡境町下小橋838-3
土地⾯積:5万183㎡
用途地域:工業専用地域
延床面積:11万3,291㎡
構造:地上4階建て、鉄骨造
着工:2023年7月
竣工:2025年1月
認証取得:CASBEE Aランク(新築)認証、BELS 6スター、ZEB Ready認証

■長谷川工業(株)<1月22日>
群馬県邑楽郡千代田町に新物流施設「関東物流センター」を開設/「群馬工場」近接で「北関東営業所」オフィスも併設、生産・営業・物流一体化により業務運営を効率化


 長谷川工業(株)は2月3日、群馬県邑楽郡千代田町に新たな物流施設「関東物流センター」を開設する。
 同施設は、同社「群馬工場」の通りを挟んだ向かいに立地している。同工場で生産された製品を迅速に同施設に移送できる体制が整えられており、製品出荷までのリードタイム短縮の実現とともに納期対応力向上が見込める。
 同施設内には1月に稼働開始した同社「北関東営業所」のオフィスが併設されており、生産・営業・物流の一体化を図ることで効率的な業務運営が行えるとしている。
 同施設が立地する群馬県邑楽郡千代田町は東京から約60分とアクセス良好。災害も少ないため、製造工場や物流倉庫等が数多く立地している。同社はこの立地環境のメリットを活かし、サプライチェーン全体の効率化と強化をさらに進める。

※「関東物流センター」の施設概要
所在地:群馬県邑楽郡千代田町上中森652-1

■伊藤忠都市開発(株)<1月22日>
伊藤忠商事(株)と共同で北海道千歳市内に物流施設開発用地を取得/物流施設「(仮称)アイミッションズパーク千歳」として開発進める


 伊藤忠都市開発(株)は、伊藤忠商事(株)と共同で北海道千歳市内に物流施設開発用地を取得した。今後は同用地で物流施設「(仮称)アイミッションズパーク千歳」の開発を進める計画だ。
 今回は、伊藤忠グループが手掛ける物流施設として北海道で初の案件。半導体工場進出等で千歳市では今後さらなる物流施設需要の増加が見込めるため、伊藤忠グループとして北海道への進出を決めた。
同開発用地は千歳市の工業団地「千歳美々ワールド」(産学官連携の研究開発拠点かつ半導体工場予定地)から約 4km の好立地に位置している。また、道央自動車道「千歳 IC」より約 5km と高速道路へのアクセスもよく、広域配送にも利用しやすいエリアだ。
 同物件は約 1,000 坪~2,000 坪の区画割が可能で、半導体関連をはじめ多様なニーズに柔軟に対応できる仕様。セキュリティシステムや非常用発電機も導入し、災害時にも稼働可能な設備となっている。2026 年春に着工し、2027 年春に竣工する予定。今後開発事業を推進するとともにテナントの募集を実施する。

※「(仮称)アイミッションズパーク千歳」の施設概要
所在地:北海道千歳市流通 1 丁目
敷地面積:約 1万7,366 ㎡(約 5,253 坪)
延床面積:約 1万6,120 ㎡(約 4,876 坪)(地上 2 階建て)
竣工予定:2027 年春

■三井物産都市開発(株)<1月22日>
大阪府茨木市で建設を進めていた物流施設「LOGIBASE茨城彩都」が竣工/西日本をカバーする広域配送拠点としての活用が可能、大阪市街エリアへの高頻度配送対応にも適する


 三井物産都市開発(株)は、事業主の三井物産(株)と(株)長谷工コーポレーションからプロジェクトマネジメント業務を受託し、大阪府茨木市彩都で開発を進めてきた物流施設「LOGIBASE茨木彩都」が竣工したと発表した。
 同施設は、新名神高速道路「茨木千提寺IC」、名神高速道路「茨木IC」までアクセス良好な立地にあり、西日本をカバーする広域配送拠点としての活用が可能。また、重要地方道路である府道46号へのアクセスも良好なことから、大阪市街地エリアへの高頻度配送対応にも適する。
 同施設の6階層のうち、1~5階には効率的な積み下ろしが可能なランプウェイ式を、5~6階には保管効率の良いメゾネット式を採用している。5~6階部分についてはワンフロア約3,500坪の大きさに対し、垂直搬送機と荷物 用EVを4基ずつ設置するなど垂直搬送に適する設計とした。

同施設の主な仕様・設備
床荷重 : 1階 2.5t/㎡、2階~6階 1.5t/㎡ (倉庫エリア)
天井高 :4階⇒梁下有効6.5m、1~3階・5~6階⇒梁下有効5.5m
搬送機 :5~6階⇒垂直搬送機 4基、荷物用EV 2基
駐車場 : 乗用車駐車場 101台
バース台数 :1~5階⇒28台/階

※「LOGIBASE茨城彩都」の施設概要
所在地:大阪府茨木市彩都はなだ2-3
用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
用途地域:準工業地域
竣工:2025年1月
敷地面積:3万8,543㎡(1万1,659坪)
延床面積:8万9,967㎡(2万7,215坪)
規模・構造:RCS造(柱鉄筋コンクリート造 梁鉄骨造)、地上6階建て

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

目次