■物流施設 投資関連情報2023版<7.20~7.26>

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<2023年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 

■(株)アクシージア<7月20日>
加工型物流センター「富士山麓PLC」の新設工事に着手、物流拠点BCP対応や物流コスト抑制に加えて輸出向け各国法定表示対応の加工などを目的に


 (株)アクシージアは、静岡県小山町に第1期として建設を計画していた加工型物流センター「富士山麓PLC」の新設工事に着手した。本施設は、物流拠点のBCP対応、物流コストの抑制、輸出向け各国法定表示対応の加工などを目的に、2024年2月末に完工、同年4月に稼働する予定だ。

※「(株)アクシージア 富士山麓PLC」の施設概要
所在地:静岡県駿東郡小山町湯船字下原959-1
敷地面積:1万1,388.43 ㎡
延床面積:2,131.81 ㎡
建物構造・階数 :鉄骨造 ・1階
予定工期:2023 年7月19日~2024年2月29日

■ニチレイロジグループ<7月20日>
「船橋物流センター」に太陽光発電システムを導入、CO2排出量を年間約1,850t削減できる計算


 ニチレイロジグループは、地球環境に配慮したCO2排出量削減活動の一環として、「船橋物流センター」に太陽光パネルを設置した。これまで稼働した拠点と合わせた総発電電力量は年間約390万kWhとなる見込みで、CO2は年間約1,850tの排出削減につながる計算。発電した電力は自家消費し、自然エネルギーの自給率を高める。同社は今後も持続可能な社会の実現に向け、さらなる環境負荷の低減に取り組むとしている。

■プロロジス<7月20日>
マルチテナント型物流施設と一体運用可能な8棟のHAZMAT(危険物)倉庫で構成される「プロロジスパーク古河6」の開発を計画、「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」の敷地内に」


 プロロジスは、茨城県古河市で化粧品やアルコール類などの危険物保管に適したHAZMAT倉庫8棟で構成される物流施設「プロロジスパーク古河6」の開発を計画しており、2024年2月着工、同年12月竣工を目指すと発表した。
 本施設の敷地面積は約6,400坪(約2万1,100㎡)。同社が、多様な用途で利用できるマルチパーパス型ロジスティクスパークとして開発を進めている「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」の敷地(総敷地面積約17万7,000㎡)内に開発する。
 〇安全な保管場所
 危険物は、成分容量によってはヘアスプレーや化粧水、香水も含まれることがあり、対象商品は年々増加してきている。そのため、取扱企業は、サプライチェーンの最適化への要望や法令順守の意識が高まり、全国的にHAZMAT倉庫への需要が急増しているという。ただ、独自建設には労力や時間がかかり、資産として見通しも立ちにくいのが現状。そこで、安全で、受託期間や荷量に応じて賃貸できる賃貸型HAZMAT倉庫のニーズが強まってきていると同社では分析している。
 同社はHAZMAT倉庫の開発・運営で約15年に及ぶノウハウを蓄積しており、様々な方法で危険物保管のニーズに対応してきた実績がある。今回開発を計画している「プロロジスパーク古河6」は泡消火設備を装備し、コンプライアンス順守の観点から安全な保管場所の需要が急増しているリチウムイオンバッテリーや化粧品、アルコール類などの保管にも対応可能だ。
〇 一般倉庫との併用で配送効率向上・物流コスト削減を実現
 5月に竣工したマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク古河4」併設のHAZMAT倉庫は竣工と同時に満床となり、さらなる保管ニーズへの対応が必要になっていた。「プロロジスパーク古河6」の整備はこのためで、「プロロジスパーク古河4」の入居企業向け施設として、普通品と危険物の一体運用をサポートするとしている。
 隣接地でのHAZMAT倉庫の併用は、倉庫管理者の人的負担が軽減されるほか、輸配送面でも輸配送距離を短縮につながるため、合理的で効率的な運用が可能だ。
〇「プロロジス古河プロジェクト フェーズ 2」について
 「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」では、「プロロジスパーク古河4」や「プロロジスパーク古河6」、現在開発中のBTS型物流施設「プロロジスパーク古河5」のほか、2棟の物流施設の開発を計画しており、現在入居企業も募集している。このように様々な用途で利用できるマルチパーパス型ロジスティクスパークとして開発を進めるとともに、「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」の各施設へ送電するため、特別高圧電力を受電する計画もある。これにより、冷凍冷蔵倉庫、工場用途、大規模なマテハンや自動倉庫の導入、館内全域への空調設備など、大量の電気を使用する用途にも対応可能となる。また、工業用水や中圧ガスなどのインフラも充実しているという。なお、北東隣にある「プロロジス古河プロジェクト フェーズ1」の合計約10万6,000㎡の敷地には3つのBTS型物流施設「プロロジスパーク古河1・2・3」が稼働中だ。

※「プロロジスパーク古河6」の施設概要
開発地:茨城県古河市北利根16番地
敷地面積:約2万1,100㎡(約6,400坪)
計画延床面積:約7,800㎡(約2,360坪)
構造:地上1階建、鉄骨造
着工予定:2024年2月
竣工予定:2024年12月

■(株)日新<7月20日>
栃木県芳賀郡芳賀町で「芳賀物流センター(仮称)」建設に着手、モビリティのEV化に対応した物流拠点としてバッテリー管理のための温湿度管理や急速充電などの機能を付与する計画


 (株)日新は、栃木県芳賀郡芳賀町で「芳賀物流センター(仮称)」の建設に着手した。
本施設は、モビリティの EV 化に対応した物流の拠点として企画・建設されるもので、バッテリー管理を含む温湿度管理・急速充電・充放電機能を付与する。また、脱炭素・循環型社会の実現に向けた取組として、太陽光発電設備やEV充電設備等の環境負荷低減設備を導入し、環境配慮型物流施設として運営する計画。営業開始は2024年11月の予定だ。
 同社は、本施設を「北関東地区における中核拠点」として位置付け、今後さらに高まることが予想される次世代モビリティ物流のニーズに応えていくとしている。 

※「芳賀物流センター(仮称)」 の施設概要
所在地 : 栃木県芳賀郡芳賀町大字下高根沢4676-2
施設内容 : 一般物流倉庫 保税倉庫
建物構造 : 倉庫=平屋建、事務所=2階建
敷地面積 : 4万6,180.53㎡²
延 床 面 積 : 2万4,534.10㎡
開業予定 : 2024年11月

■シービーアールイー(株)<7月21日>
アジア諸国をまたぐ大型の物流ポートフォリオ売却をサポート、海外拠点とのネットワークを活かして実現


 シービーアールイー(株)(CBRE)のキャピタルマーケットは、日本、オーストラリア、韓国に所在する8棟の先進的な物流施設で構成されたポートフォリオの売却を、海外拠点と連携してサポートしたと発表した。アジア諸国をまたぐ大型ポートフォリオ取引は、CBREキャピタルマーケットとして今回のポートフォリオ売却サポートが初めて。
 今回のポートフォリオの売買取引規模は、シンガポールドルで総額914mil(約960億円)に及ぶ。このうち6物件は首都圏、中部圏、広島に所在する新築の施設で、そのなかの5物件がESG要件を満たすBREEAM認証を取得した施設となっている。供給が逼迫した一等地に立地し、高利回りの確保も可能な、将来性が見込める収益物件で、将来さらなる需要拡大が見込まれている。

■AZ-COM丸和ホールディングス(株)<7月21日>
子会社の日本物流開発(株)が茨城県土浦市で建設を進めていた新物流センターが稼働、EC物流事業拡大のための重要拠点と位置づけ


 AZ-COM丸和ホールディングス(株)は、子会社でEC物流事業の流通加工業務を提供する日本物流開発(株)が茨城県土浦市で2022年6月から建設を進めてきた物流センター「土浦営業所」が完成し、同県内の1拠点を集約する形で2023年7月に稼働したと発表した。最終的に2023年9月には4拠点が集約完了した形で本格稼働するとしている。
 本施設は、日本物流開発としては最大の大型投資案件で、EC物流事業拡大の重要拠点と位置付けられている。土浦市初の物流総合効率化法の認定を受けた特定流通業務施設として、県内既存物流センター(4拠点)を集約しりことにより、大気汚染物質の排出量削減や環境負荷の低減と省力化を実現し、「地域環境にやさしい」物流事業を展開する方針。新規顧客の誘致により、特に中小規模のECサイトを運営する顧客に対して付加価値の高い流通加工業務を提供する。日本物流開発は今後、取扱可能商材の拡充により顧客事業拡大への貢献度を高め、「お客様の成長をロジスティクスの力でお手伝いする」とのビジョンの実現にまい進する。
〇本施設の事業内容
 既存物流センターの数役と新規顧客誘致により、中小規模のECサイト運営企業に対して付加価値の高い流通加工等を含む物流代行を行う
〇本センターの特長
(1)土浦市初の物流総合効率化法の認定を受けた特定流通業務施設として環境に配慮
(2)常磐自動車道、北関東自動車道、首都圏中央連絡自動車道へのアクセスの良さを活かした高力な物流サービスを提供
(3)低温管理スペース(25℃、30℃)の設置で温度管理が必要な商材の品質保持が可能

※「土浦営業所」の施設概要
所在地:茨城県土浦市上坂田1458-1
敷地面積:1万6,344㎡
延床面積:1万8,742㎡
構造・規模:鉄骨造 2階建
竣工:2023年6月
主な設備:
①22台同時接車可能なトラックバース
②6台分のトラック待機場
③屋根全面に太陽光発電設備を設置可能
④外構空間に敷地内雨水の全浸透を可能とする雨水浸透層を設置

■(株)新潟食品運輸<7月25日>
新潟県長岡市で建設を進めていた「長岡センター」が竣工、最新の温度管理システム採用で食品の品質保持機能が向上


 (株)新潟食品運輸は、新潟県長岡市で建設を進めていた新たな物流拠点「長岡センター」が竣工したと発表した。本施設は、最新の温度管理システムや大きな能力を持つ冷凍機を採用しており、荷主企業の商品である食品の品質保持に優れた対応が可能。また、BCP対応や庫内ワーカーの作業環境などにも配慮した設備・仕様とするなど、労働環境改善にも配慮した施設となっている。

※「長岡センター」の施設概要
所在地:新潟県長岡市巻島町字四ツ割681-10

■(株)大塚商会<7月25日>
2023年9月に新「中部物流センター」を開設、オフィスサプライ通販事業「たのめーる」の受注量拡大への対応で愛知県一宮市に


 (株)大塚商会は2023年9月、愛知県一宮市に物流センター「中部物流センター」を開設する。オフィスサプライ通販事業「たのめーる」の受注量拡大に対応するための物流拠点で、現在の中部物流センターの役割を本施設に移管する計画。本施設開設により、現在の中部物流センターと比べて1.5倍の出荷に対応できる作業効率を実現できる見込みだ。
 同社は、本施設開設により、地域密着型サービスの拡充と、顧客へ寄り添った配送品質の向上を目指す。本施設では、棚搬送型ロボット「Goods to Person Picking(GTP)」と、DAS(デジタルアソートシステム)ステーションにプロジェクションマッピングを融合させることで、作業者が歩くことなく属人化のリスクも少ない作業環境を実現し、省人化を図った。さらに検品機能を備えた最新のDPS(デジタルピッキングシステム)を導入するほか、ビッグデータを活用した在庫配置の最適化と、各設備の特色や能力を最大限引き出すための分析・解析ツールも独自開発しており、開設後はこれも活用するとしている。
本施設は、名古屋高速、名神高速、東海北陸道の3つの高速ICに近い愛知県一宮市にあり、三河地区、北陸エリアを含む中部地方全域を網羅する物流センターとして機能する。建物は震度6強にも耐え得る構造で、非常用自家発電装置とネットワークシステムの二重化などBCPにも対応。屋根には全面太陽光発電設備を設置することで約40%の電力省エネ効果を見込む。また、環境配慮の建屋としてCASBEEあいち-Aランク(愛知県)を取得しており、人と商品と環境にやさしい物流センターとして稼働させる方針だ。

※新「中部物流センター」の施設概要
所在地:愛知県一宮市千秋町小山字外輪堂1-1
延床面積:5万7,441.67㎡
階数:地上4階建(倉庫4階層)
特徴:耐震構造、非常用電源、全館LED照明、太陽光発電

■(株)シーアールイー<7月25日>
福岡県小郡市で福岡地所(株)と共同開発を進めている「(仮称)ロジシティ小郡」を着工、BTS型の賃貸用物流施設として2024年7月末の竣工を目指す


 (株)シーアールイーは、福岡県小郡市で福岡地所(株)との共同事業として開発を進めている物流施設「(仮称)ロジシティ小郡」の建設に着手した。本施設は、特定ユーザーの希望する立地でそのニーズに基づいた施設を開発するオーダーメイド型(BTS型)の賃貸用物流施設で、2024 年 7 月末の竣工を目指すとしている。
同社はまた、本施設の隣接地でも2022年12月からBTS型の 賃貸用物流施設「ロジスクエア福岡小郡」の開発に着手しており、いずれも2024年中に 順次、竣工する予定だ。
〇本施設の立地
本施設の開発予定地は、九州自動車道、長崎自動車道、大分自動車道の結節点である「鳥栖JCT」から東へ約5km(車で約4分)の「筑後小郡IC」に隣接した物流適地。近くには主要地方道久留米筑紫野線、県道本郷基山線及び国道500 号線等の幹線道路が配置されており、交通利便性において高い立地メリットを有している。また、本開発予定地から約200mに甘木鉄道の「今隈駅」があり、労働力確保の観点からも優位性がある。
なお、本開発予定地を含めた周辺エリアは、小郡市都市計画マスタープランにおいて工業及び流通施設を集積するゾーンとして位置付けられており、既に「筑後小郡IC」地区地区計画が都市計画に決定されている。
〇本施設計画概要
 本施設は、当該テナント企業の要望に基づき、地上3階建ての倉庫棟と平屋建ての危険物庫棟で構成する総延床面積2万8,364.40㎡(8,580.23坪)の物流施設。倉庫棟の倉庫部分の基本スペックとして、外壁には金属断熱サンドイッチパネルを採用するほか、各階床荷重は1.5t/㎡に設定し、有効高さは6m以上、照度は平均300ルクスを確保する計画だ。
 環境対策としては、全館LED照明、人感センサー、節水型衛生器具の導入を計画。BELS評価4スターを取得しており、環境や省エネルギーに配慮した施設であることが、第三者機関の認証により評価されている。また、CASBEE-建築(新築)のAランク評価認証も取得を予定している。

※「(仮称)ロジシティ小郡」の施設概要
所在地: 福岡県小郡市山隈
敷地面積:2万978.15㎡(6,345.89坪)
用途地域:なし(市街化調整区域)
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:普通倉庫 鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造 地上3階建 1棟
危険物倉庫 鉄骨造 平屋建 1棟
延床面積:2棟合計 2万8,364.40㎡(8,580.23坪)(予定)
着工:2023年 7月 1日
竣工:2024年 7月31日(予定)

■グッドマングループ<7月26日>
アパレル大手の(株)アダストリアが最新物流施設「グッドマン常総」への入居を決定、大規模な賃貸借予約契約を締結


 グッドマングループは、日本最大級のアパレル企業である(株)アダストリアと、最新物流施設「グッドマン常総」での大規模な賃貸借予約契約を締結した。
 グッドマンジャパン(株)CEOのアンガス・ブルックス氏は「本契約の締結は、アダストリア社にグッドマン常総の優れたクオリティとデザイン、および戦略的な立地を高くご評価いただいた結果であり、現在この物件に寄せられる高い需要を裏づけるものです」とし、「2023年7月に竣工するグッドマン常総は、アダストリア社のブランドの成長に伴う業務拡張ニーズにお応えするとともに、効率的なサプライチェーン管理や顧客サービスの向上に貢献します」と話している。
 一方、アダストリア社上席執行役員ロジスティクス本部長の林正武氏は「グッドマン常総は、アダストリアが描く中長期の物流ネットワーク計画を実現するために最適な物流立地と庫内環境を備えています。アダストリアは『グッドコミュニティ共創カンパニー』として、地域とのつながり、従業員が安心・快適に働ける環境を重要視しています。グッドマン常総が常総市の新たなコミュニティエリアに立地していること、働く人にやさしいアメニティやサステナビリティへの取り組みは、弊社の目指すものと一致しています」とコメントしている。
 本施設は、グッドマングループが日本で開発する最大規模の物流施設。総賃貸面積17万4,000㎡の5階建施設は、物流インフラの新たなベンチマークとなるとグッドマングループでは期待している。首都圏中央連絡自動車道の「常総IC」に隣接し、都心から車で60分圏内の好立地で、首都圏の数千万人の消費者層にアクセスが可能だ。
 グッドマングループは現在、さらに「グッドマン常総2」も開発している。既存物流施設に入居する顧客の事業拡張に伴い、同パーク内での増床ニーズにも柔軟に対応できる体制が整っている。
〇本施設におけるコミュニティとの一体化
グッドマングループが千葉県印西市で(株)マスタープランニングと開発を進める基幹プロジェクト「グッドマンビジネスパーク」と同様、本施設も地域一体型の統合開発プロジェクトとなっている。近隣には新たに誕生した道の駅をはじめ、TSUTAYA BOOKSTORE、カフェ、店舗、スパ施設、都市公園などが賑わいを創出し、本施設内ワーカーにも利便性の高い快適な就業環境を提供している。
〇本施設におけるサステナビリティ認証
 本施設には先進的なサステナビリティ仕様が導入されている。これにより例えば、太陽光発電による4.25MWの電力を施設内で利用するとともに、蓄電池も搭載することにより、再生可能エネルギーを活用しながら、入居企業のカーボンフットプリントも削減することができるという。さらに、電気自動車(EV)の充電ステーションも完備し、環境に優しい交通手段への対応を進める。
 本施設は優れたエネルギー性能が認められており、BELS評価「ZEB」国内最高評価に加え、環境に配慮した認証CASBEE Sランクも取得している。

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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