■物流施設 投資関連情報2022版<8.25 ~8.31>

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<2022年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

霞ヶ関キャピタル(株)<8月25日>
⇒「LOGI FLAG COLD市川Ⅰ」プロジェクトにインベスコ・リアルエステートが参画、特定目的会社TMKとアセットマネジメント契約を締結


 霞ヶ関キャピタル(株)は、賃貸型冷凍冷蔵倉庫「LOGI FLAG COLD市川Ⅰ」プロジェクトにインベスコ・リアルエステート(インベスコ・グループの不動産事業部門)が参画したと発表した。またこれに伴い、インベスコ・リアルエステート運用のプライベート不動産ファンドが本案件を目的に組成したカンザス特定目的会社(TMK)とアセットマネジメント契約を締結したとしている。
 霞ヶ関キャピタルは、EC市場拡大による物流施設需要の高まりや、2030年のフロン規制に向けた冷凍冷蔵倉庫の設備投資、冷凍食品の消費増加による冷凍冷蔵倉庫の需要拡大などを受け、物流施設開発事業では特に冷凍冷蔵倉庫の開発に注力してきた。今回の「LOGI FLAG COLD市川Ⅰ」プロジェクトは、同社が開発用地のソーシングおよび企画立案を行った賃貸型冷凍冷蔵倉庫の1号だという。 

■霞ヶ関キャピタル(株)<8月25日>
⇒貸型冷凍冷蔵倉庫「LOGI FLAG COLD市川Ⅰ」のテナントが決定


 霞ヶ関キャピタル(株)は、同社が開発用地のソーシングおよび企画立案を行い、リーシングマネジメント業務を受託していた千葉県市川市の物流施設開発プロジェクト「LOGI FLAG COLD市川Ⅰ」に関し、当該物件のテナントがSBSゼンツウ(株)に決定したと発表した。賃貸借面積は2,611.76坪(8,633.95㎡)で、10月1日から賃貸借契約が始まるものとなっている。
 同社は、EC市場拡大などで需要が拡大している物流施設の開発を手掛けている。とりわけ、2030年にフロンガス完全撤廃を定めたフロン規制や、冷凍食品の消費増加等により需要が拡大している冷凍冷蔵倉庫の開発に注力してきたという。現在、既存の冷凍冷蔵倉庫は自家用利用が大半を占めており、2030年のフロン規制に対応するため、既存倉庫は建て直しや設備の再投資に迫られているのが実情。同社が環境に配慮し、自然冷媒を利用した賃貸型冷凍冷蔵倉庫の開発に注力してきたのもこのためで、既存冷凍冷蔵倉庫を利用しているテナント企業や、新規利用を検討しているテナント企業に利用を呼び掛けている。屋上には太陽光パネルを設置し、発電された電力の一部を入居テナントに供給する予定だ。

※「LOGI FLAG COLD市川Ⅰ」の施設概要
所在地:千葉県市川市加藤新田202-15
竣工予定:2022年9月
構造:鉄骨造 地上4階建(耐火構造)
特徴:自然冷媒マイナス25℃設定の冷凍冷蔵倉庫
屋上に太陽光パネルを設置(DC:194.04kW/AC:150.00kW)

■オリックス不動産(株)<8月26日>
⇒マルチテナント型物流施設「京田辺ロジスティクスセンター」を着工、使用電力を100%再エネ由来電力で賄う予定


 オリックス不動産(株)は、京都府京田辺市でマルチテナント型の物流施設「京田辺ロジスティクスセンター」の開発に着手した。
本物件は、京奈和自動車道「田辺西IC」から約0.6km、第二京阪道路「枚方東IC」から約3.9kmに位置し、周辺には工場が立ち並ぶ田辺西工業団地区(B地区)がある。京都・大阪エリアなどを含む、関西エリアへの広域配送が可能で、2027年度には、新名神高速道路の全線開通が予定されており、東日本と西日本の結束点として、交通利便性のさらなる向上が期待できるという。
 建物は、延床面積約6,054.66坪(2万15.41㎡)、地上3階建てのマルチテナント仕様。最小区画は約2,955坪からで、最大2テナントまで入居が可能。1階には最大19台(10t車、一部4t車)が同時接車できるバースを備える。また、梁下有効高約5.5mを確保し、荷物用エレベーターを2基・垂直搬送機を2基実装し、効率的に保管・運用が行えるものとする。
 屋上には太陽光発電設備を設置するほか、天候の影響や夜間など発電量が不足する場合にもオリックス(株)より非化石証書付き(トラッキング付き)の電力が供給されるため、入居テナントは、100%再生可能エネルギー由来の電力が利用できるという。
 オリックスグループは、東名阪を中心に44物件の物流施設の投資開発実績を有しており、今後も、進化するサプライチェーン戦略や、環境に配慮した物流施設の開発を目指すとしている。

■霞ヶ関キャピタル(株)<8月26日>
⇒埼玉県所沢エリア販売用不動産(物流施設開発用地)を売却


 霞ヶ関キャピタル(株)は、同社が開発用地のソーシングおよび企画立案を行った埼玉県入間郡の物件について、JA三井リース建物(株)に売却決済したと発表した。本物件の売却にかかる信託受益権については95%の準共有持分売却予定で、残りの5%については霞ヶ関キャピタルが引き続き保有するとしており、JA三井リース建物と共同で「LOGI FLAG COLD」初の自動倉庫の開発を進めていく予定だという。

※当該物件の概要
所在地:埼玉県入間郡
物件種類:土地(物流施設開発用地)     
敷地面積:約4,800㎡
アセットタイプ:自動冷凍倉庫(予定)

■東急不動産㈱<8月31日>
「LOGI’Q」シリーズでブランドをリニューアル、新ブランド下で「LOGI’Q南茨木」を着工


 東急不動産(株)は、シリーズ展開している物流施設「LOGI’Q(ロジック)」シリーズでブランドをリニューアルし、その新ブランドの下でフラッグシップ物件となる「LOGI’Q南茨木」(大阪府茨木市)を着工したと発表した。
 同社は、“Deliver future and smiles.”のブランドコンセプトのもと、物流施設「LOGI’Q(ロジック)」シリーズを展開してきた。しかし、ブランド発足から5年が経過し、新型コロナ禍や急激なデジタル化の加速、脱炭素社会の進展などでライフスタイルも多様化し、価値観が大きく変化している。こうした中、テナント企業やステークホルダーのサステナブルな成長を実現していくためには、提供する施設自体も変化し、進化し続けなければならないと判断。ブランドリニューアルの実施を決めた。
 新ブランドコンセプトは「NEXT GREEN LOGISTICS」。東急不動産ホールディングスの長期ビジョンスローガンである「WE ARE GREEN」に込められた思いを踏襲し、「LOGI’Q」の新たなブランドコンセプトとした。具体的には、「人、モノ、自然を、次につなぐ。」というステートメントのもと、環境に配慮し、人にも優しい物流施設のあるべき姿を追求するほか、サプライチェーンの中で担うべき物流施設の新たな役割と価値を探求するという。今後の「LOGI’Q」シリーズの開発においてが、使用電力のグリーン化を実現するとともに、先進技術の積極的な導入により物流のスマート化を推進することで、テナント企業とステークホルダーのビジネスの未来を切り拓いてまいります。
 同社はまた、新たに策定したブランドコンセプトを具現化するフラッグシップ物件「LOGI’Q南茨木」の建設にも着手した。本物件は、LOGI’Qシリーズとして過去最大延床面積約16万1,538㎡のマルチテナント型物流施設。名神高速道路「吹田IC」から約2.0km、近畿自動車道「摂津北IC」から約3.0kmと、関西全域へ即日配送可能な位置にある。加えて、JR京都線「千里丘駅」から徒歩9分と電車でのアクセス性にも優れ、倉庫内で勤務する人材の確保に恵まれた立地となっている。
 建屋は地上4階建のダブルランプ型で、貸床面積は約4万2,000坪に達する。1階部分には、冷凍冷蔵将来対応区画と低床倉庫区画を設置。さらに2階全区画には少量危険物庫将来対応区画を用意することで、多様な物流ニーズに応える施設計画とする。また、西側倉庫区画においては1階から4階まで小割区画を設けることで、最小面積約375坪から提供できる設計としており、最適な面積でのリースラインの設定が可能だ。なお、各階建物外部の歩行者通路を利用すれば、他テナントの区画や中央車路を通らずに、共用部から各小割倉庫区画へと移動が可能であり、歩車分離による安全性にも配慮した計画となっている。
 一方、真夏や真冬でも快適な作業環境を実現するため、4階の西側倉庫区画には作業用空調を基本設備として設置するとしており、テナント企業の雇用確保や初期投資の低減に寄与する。また、施設内計2か所にはカフェテリアを設置する予定で、物流倉庫の概念を覆す高級マンションやオフィスビルなどを彷彿とさせるハイグレードな共用部を実現するとしている。同社はこれまで「LOGI’Q」ブランドとして7物件の物流倉庫を開発してきたが、それらの経験を生かし、最大規模かつハイクオリティな空間とすることで、テナント企業の従業員の労働環境への満足度向上と就業定着率の改善をサポートする。
 なお、LOGI’Q南茨木では、環境配慮の指標の一つである「CASBEE」最高ランクである Sランクを「LOGI’Q」シリーズでは初めて取得する予定。同じく環境配慮の「ZEB認証」最高ランクである「ZEB」、および「BELS」の最高ランクである5スターも取得する予定。環境負荷軽減サービスとして、テナント企業向けに同社再エネ発電所由来の電力「ReENEグリーンエネルギー」を提供することにより、テナント企業や荷主企業の脱炭素への取組を後押しするとともに、屋根上太陽光発電による生グリーン電力の施設内利用を実現することで、電気使用料の安定にも寄与する考えだ。
 また、4階西側区画の一部に、民間デベロッパーとしては日本で初となる「ローカル5G」のR&D区画を設置するほか、一部の区画については入居後速やかにローカル5G導入が可能なインフラを整備する予定。同社独自の福利厚生サービス「Worker’s Garden」も提供。同社が運営する商業施設や宿泊施設の優待利用なども可能になるという。
 本施設は、ブランドリニューアルにより新たに設定したブランドコンセプトである「NEXT GREEN LOGISTICS」を具現化する物件として、2024年1月に竣工する予定。現在、25%に相当する約1万坪において小売系企業の入居が確定しており、残り約3万坪の入居テナントを募集している。

※「LOGI’Q南茨木」の施設概要
所在地:大阪府茨木市蔵垣内1丁目53番
用途地域:工業地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
敷地面積:6万4,509.91㎡(1万9,514.25坪)
延床面積:16万1,538.67㎡(4万8,865.45坪)
建物構造:S造4階建
着工:2022年6月1日
竣工:2024年1月(予定)
トラックバース:336台
駐車場:普通自動車255台、トラック待機場21台
バイク置き場:42台
駐輪場:156台

■(株)サンケイビル<8月31日>
物流施設「SANKEILOGI」の第2弾「SANKEILOGI 厚木」が竣工


 (株)サンケイビルは、物流施設「SANKEILOGI(サンケイロジ)」の第2弾として「SANKEILOGI 厚木」(神奈川県厚木市恩名5-18-32)が8月31日に竣工したと発表した。入居テナントもすでに決定しており、9月1日から満床稼働する。
 厚木エリアは、東名高速道路「厚木IC」を起点に圏央道と接する首都圏の玄関口であり、広域配送にも優れた立地であることから物流施設の需要が高いエリア。本施設は、環境負荷の低減に貢献するため、自家消費型太陽光発電システムを採用し、2022年8月に建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」で最高ランクの5つ星及び、「Nearly ZEB」を取得しているという。同社は、今後も顧客ニーズを捉え、これまで同社が培ってきたデベロッパーとしてのノウハウを活かし、環境に配慮しながら、テナント従業員が快適に働ける施設づくりを目指すとしている。

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