<2026年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>
■小野建(株)<5月13日>
「広島支店」倉庫が改修完了を経て本格稼働/加工工程の内製化と供給体制の強化へ/中国・四国エリアの営業およびグループ会社を統括する中核拠点に
小野建(株)は広島県安芸郡坂町の「広島支店」を改修し、本格稼働させた。同支店は鋼材販売を担う鉄鋼事業部と工事請負を行う建設事業部を両輪とした拠点で、従来は倉庫機能・販売が主たる業務だった。今回は老朽化した倉庫の改修や土間打ち、屋根補強に加え、事務所棟のリニューアルを実施したほか、加工設備導入に耐え得る地盤強化と従業員の就労環境改善を図った。
倉庫には新たに形鋼や鋼板の加工設備8基を導入し、外注していた加工工程の内製化を進める。これにより、コスト削減と納期短縮を実現し、顧客への供給体制を強化する。
同支店は、4月に事業エリアを従来の「九州・中国エリア」から「中国・四国エリア」へ再編したことに伴い、中国・四国エリアの営業拠点およびグループ会社を統括する中核拠点となった。今後は大型倉庫と加工設備を備える「福山営業所」(広島県福山市)と連携し、エリア一体の供給体制を構築する。
同社は既存顧客である建築、製缶関連事業者に加え、中国地方の基幹産業である自動車・造船関連事業者へのアプローチを強化する方針だ。改修により倉庫機能と加工能力を高めたことで、幅広い需要に対応できる体制を整えた。同社は今後も地域産業の需要に応じた供給力強化を進め、エリア全体の営業基盤拡大を目指す。
※「広島支店」の施設概要
所在地:広島県安芸郡坂町北新地1-2-32
敷地面積:約8,300㎡
倉庫面積:約3,500㎡
■大和ハウス工業(株)<5月14日>
仙台市太白区で大型物流施設「DPL仙台長町Ⅱ」を着工/広域配送と人材確保に優れる交通アクセスの好立地/免震システム導入と太陽光発電システム設置でBCPと環境性能も強化
大和ハウス工業(株)は、宮城県仙台市太白区でマルチテナント型物流施設「DPL仙台長町Ⅱ」(地上5階建て、敷地面積8万6,910.06㎡、延床面積13万6,466.54㎡)を着工した。2018年竣工で満床となっている「DPL仙台長町Ⅰ」に隣接する計画で、同社が宮城県内で手掛けた物流施設はBTS型を含め計13棟、総延床面積は約41.9万㎡に達する。
「DPL仙台長町Ⅱ」の建設地はJR東北本線「太子堂駅」から東へ約500mに位置し、職住近接の環境を備える。「仙台港」や「仙台空港」にも15km圏内で、県内配送に加え東北エリアを含む広域物流に対応できる立地だ。東側には国道4号線、南側には仙台南部道路が通り、仙台南部道路「長町IC」から約1.5kmと高速道路へのアクセスにも優れる。
施設には、らせん状のランプウェイ2基を備えたダブルランプウェイを採用した。上りと下りの動線を分離することで、トラックの渋滞発生を抑え、出入庫の効率化を図る。
BCP対策として免震システムを導入し、地震時の揺れを大幅に低減する。荷崩れや設備損傷の抑制により、早期復旧と事業再開を可能とする狙いだ。非常時の電力確保に向けてリチウムイオン蓄電池も設置し、災害時の事業継続性を高めた。
環境面では、屋上に1,999kWの太陽光発電システムを設置する計画で、再生可能エネルギーの活用により運営時のエネルギー消費量削減を目指す。建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)で最高評価となる5つ星の取得を目指すほか、Nearly ZEB以上の基準達成を掲げ、省エネ性能の最大化を図る。
※「DPL仙台長町Ⅱ」の施設概要
所在地:宮城県仙台市太白区郡山6-1-1、21(地番表示)
敷地面積:8万6,910.06㎡(2万6,290.29坪)
建築面積:3万2,858.84㎡(9,939.80坪)
延床面積:13万6,466.54㎡(4万1,281.13坪)
賃貸面積:11万9,610.15㎡(3万6,182.07坪)
構造・規模:RC造+S造、免震構造、地上5階建て
床荷重:1.5t/㎡
梁下有効高さ:5.5m(1階のみ7m)
着工日:2026年5月7日
竣工予定日:2028年11月
入居予定日:2028年12月
■日本トランスシティ(株)<5月14日>
北海道石狩市で建設を進めていた菓子・食品向け共配センターが竣工/シャトル式自動仕分けシステム導入とWMS連携で庫内作業の省力・効率化を実現/定温倉庫機能の実装で菓子・食品に適した環境を整備
日本トランスシティ(株)は、北海道石狩市で建設を進めていた菓子・食品向け共同配送センターが5月18日に竣工すると発表した。消費財物流の多様化に対応する取り組みの一環で、複数メーカーの配送を一元的に行う共配センターとして運用する。
同センター内には、省人化・省力化を目的にシャトル式自動仕分けシステムを導入した。WMSと連携させることで、庫内作業の効率化を図るとともに、トラックの荷待ち時間短縮やオペレーションの標準化を進める。これにより、物流品質の向上と安定した配送体制の確立を目指す。
定温倉庫機能の実装により、菓子・食品の取り扱いに適した環境を整える。共同配送により積載効率を高め、輸送回数の削減や環境負荷の低減にも寄与する。
日本トランスシティグループは、持続可能な物流体制の構築を掲げており、今回のセンター竣工を契機に事業拡大を進める方針だ。今後も物流効率化と品質向上に向けた取り組みを継続し、メーカーや小売業の物流課題に対応していく。
※当該共同配送センターの施設概要
所在在:北海道石狩市新港中央2-731-2
面積:1万2,772㎡(約3,870坪)
構造:鉄骨造・高床式平屋建て
延床面積:4,812㎡(約1,455坪) /定温倉庫3,064㎡(926坪)、常温倉庫1,021㎡(308坪)
倉庫設備:シャトル式自動倉庫システム、ドックレベラー1基、LED照明
その他設備:木造 平屋建詰所 71㎡(21 坪)
業務内容:菓子・食品の荷受、保管、出荷、仕分、配送などの物流業
竣工:2026年5月18日(予定)
■日本トランスシティ(株)<5月14日>
三重県木曽岬町で危険品物流センターを起工/産業構造変化に対応する危険品物流拠点を戦略的に整備/特殊化学品の取り扱い拡大を見据えた事業体制を強化
日本トランスシティ(株)は、三重県桑名郡木曽岬町で危険品物流拠点の整備を進めており、4月27日に新センターを起工したと発表した。新センター設置で危険品物流分野における安定的な需要を確実に取り込むほか、中長期的な産業構造の変化に応じた新たな物流ニーズに対応する戦略拠点として位置付け、運用する方針だ。
危険品物流は、化学品を中心に安定した需要が見込まれる分野であり、適切な保管環境や安全性を確保した施設整備が求められる。新センターは、こうした需要に応えるための基盤として整備されるもので、地域産業の供給網を支える役割を担う。
日本トランスシティグループは特殊化学品の取扱い拡大を重点施策として掲げており、新センターの整備で危険品物流の対応力を高める。今後も持続的な事業拡大に向け、物流体制の強化を進める方針だ。
※当該危険品物流センターの施設概要
所在地:三重県桑名郡木曽岬町新輪1-3-9
面積:3万116㎡(約9,110坪)
構造:鉄骨造・低床式平屋建て(耐火建築物)
施設面積:保管庫6棟 5,497㎡(1,662坪)、 屋外貯蔵所 2,450㎡ (741坪)、梱包場 190㎡ (57坪)
その他設備:事務所棟138㎡(41坪)、屋外危険物取扱所(コンテナバース)、リーファー電源(4口)、防風フェンス
業務内容:危険品の荷役、保管、出荷、配送などの物流業務
竣工予定:2027年3月(2027年4月稼働予定)
■NIPPON EXPRESSホールディングス(株)<5月15日>
NXALが米国オハイオ州の本社敷地内に4号倉庫を新設/保管・輸出梱包・倉庫オペレーション機能拡充で中西部における自動車関連物流需要に対応/DX技術活用やAMR導入による生産性向上・省人化も今後推進する計画
NIPPON EXPRESSホールディングス(株)は、グループ会社NXオートモーティブロジスティクスアメリカ(株)(=NXAL)が米国オハイオ州イーストリバティの本社敷地内に4号倉庫を新設したと発表した。延床面積は1万6,762㎡で、保管、輸出梱包、倉庫オペレーション機能を拡充する。米国中西部で拡大する自動車関連物流需要に対応し、生産拠点近接の立地を生かした迅速かつ安定的な物流サービスの提供体制を強化する。
NXALは1989年の設立以来、オハイオ州を拠点に生産物流支援、入出庫・在庫管理、キッティング、小組立、輸出梱包、荷姿変換など、自動車産業向けの物流サービスを展開してきた。近年はEV生産の進展などを背景に取扱部品数が増加し、生産拠点近接地での物流スペース確保や安定したオペレーションへのニーズが高まっている。
新倉庫はオハイオ州の自動車関連産業が集積するエリアに位置し、生産工場に近接した立地を生かして輸送リードタイムを短縮する。50基のドックドアを備え、大量貨物にも効率的に対応できるほか、一部に高天井設計を採用し、将来的な立体保管や多様な貨物への対応も視野に入れる。
環境面ではLED照明と電動フォークリフトを採用し、倉庫屋上への太陽光発電システムの設置工事も進めている。倉庫内電力需要の50%超を賄う計画で、CO2排出量削減と持続可能な物流体制の構築を推進する。
新倉庫の稼働により、同社は物流体制の強化とサービス向上、事業拡大、より一層の地域社会への貢献を見込む。今後はDX技術の活用やAMRの導入を進め、生産性向上と省人化の両立を図る。既存拠点との連携を強化し、取扱量の拡大や多様化する顧客ニーズに対応できる体制を整える。
※「NXオートモーティブロジスティクスアメリカ 4号倉庫」の施設概要
所在地:13900 State Route 287, East Liberty, Ohio 43319
面積:1万6,762.12㎡
主要設備:ドックドア 50基、LED照明、電動フォークリフト、太陽光発電システム(2026年度中稼働予定)
■トラスコ中山(株)<5月18日>
愛知県北名古屋市の自社最大規模の物流拠点「プラネット愛知」が稼働開始/100万アイテム超の在庫体制で即納力を強化/荷物詰め合わせとユーザー直送との組み合わせで物流を効率化
トラスコ中山(株)は、愛知県北名古屋市にある自社最大規模の物流拠点「プラネット愛知」が稼働開始したと発表した。同社29カ所目となる拠点で、延床面積は8万9,162㎡(2万6,971坪)。東京ドーム約2個分の規模に最先端の物流機器を導入し、100万アイテム以上の在庫保有を目指す。年間約1,000億円の出荷能力を備え、納品サービスの高度化を図る。
同社は全国29カ所の物流センターに約62万アイテムを在庫し、モノづくり現場に必要なプロツールを「必要な時」「必要なモノ」「必要なだけ」届ける体制を構築してきた。新拠点の稼働により、1カ所で保有できるアイテム数が大幅に増加し、在庫集約による効率化が進む。
「プラネット愛知」では、同社が強化を進める「ニアワセ+ユーチョク」(荷物の詰め合わせ+ユーザー直送)への対応力を高める。複数商品を1箱にまとめて出荷する「ニアワセ」の精度を向上させ、「荷分かれ」による出荷個数増加を抑制する。さらに、販売店経由の中間配送を省くことで、サプライチェーン全体の効率化を実現し、納期短縮や梱包資材削減、配送運賃低減、環境負荷軽減、作業負荷の抑制につなげる。
物流・運送業界では、ドライバー不足や長時間労働の是正に伴う規制強化が進み、輸送網の維持が課題となっている。加えてカーボンニュートラル対応も求められる中、同社は在庫集約と直送体制の強化により、物流負荷の軽減と環境保全の両立を目指す。
同社は2030年までに100万アイテム以上の在庫保有を掲げており、新拠点の稼働がその基盤となる。今後もモノづくり現場の副資材調達の利便性向上に向け、物流ネットワークの強化を進める。
※「プラネット愛知」の施設概要
所在地:愛知県北名古屋市沖村白弓1-1
敷地面積:1万2,595坪(4万1,634㎡)
延床面積:2万6,971坪(8万9,162㎡)
稼働:2026年5月18日
建物構造:複合構造(柱RC梁S構造)、免震構造
階数:倉庫4階、事務所4階
能力:在庫アイテム数⇒約62万アイテム(2030年に100万アイテム以上を予定)
出荷可能金額:約1,000億円/年
■(株)パスクリエ<5月19日>
「嵐山倉庫」増床で保管能力拡大と3PL体制強化を実現/倉庫需要増に対応した広域配送拠点の機能向上/保管能力1.5倍で物流効率化と配送迅速化を推進
パスクリエ(株)は、「CBRE IM嵐山」H区画の物流倉庫を増床し、稼働させた。今回の増床により、「嵐山倉庫」の保管容量は従来比約1.5倍となり、拡大する倉庫需要への対応力を高めた。 同社は「嵐山倉庫」と「TPR鶴ヶ島ロジスティクスセンター」を拠点に3PLサービスを展開しており、首都圏の広域配送拠点としての機能強化を図る。
「嵐山倉庫」では、新規取引先の増加に伴い入出荷件数が急増し、保管能力の強化が課題となっていた。これを受け、倉庫面積を約5,713坪に拡張し、今後の需要増や多様な配送ニーズに対応できる体制を整えた。増床により、在庫保管の余力を確保するとともに、物流効率化と配送スピード向上を実現する。
パスクリエは、顧客の物流課題に寄り添い、在庫管理、流通加工、配送手配などを含む3PLサービスを提供している。「嵐山倉庫」の増床により、保管能力の拡大と作業効率の向上を両立し、顧客の事業成長を支える「戦略的インフラ」としての役割を強化する。
同社は今後も倉庫施設の充実を進め、物流効率化とサービス品質向上に取り組む方針だ。拡大するEC需要や多品種少量物流への対応力を高め、顧客企業の成長を支える体制を構築していく。
※「嵐山倉庫」の施設概要
所在地:埼玉県比企郡嵐山町大字杉山/「CBRE IM 嵐山」H区画
増床後の保有面積:約5,713坪(増床前の保有面積:約3,670坪)
主な設備:共用カフェテリア・売店、休憩室
■CBRE<5月19日>
米国物流施設への日系企業向け共同投資プログラム3号を組成/シカゴ都市圏で進む大規模物流開発プロジェクトが投資対象案件/日鉄興和不動産(株)と京阪神ビルディング(株)が参画
シービーアールイー(株)(=CBRE)は、日系企業向けに米国物流施設開発への投資機会を提供する「USインダストリアル・ベンチャー(UIV)」シリーズの3号プログラムを組成した。2024年組成の1号、2025年組成の2号に続く取り組みで、同社が継続的に推進する戦略的投資プログラムの一環となる。
3号プログラムには日鉄興和不動産(株)と京阪神ビルディング(株)が出資した。投資対象案件は、Trammell Crow Company(=TCC)〔米国〕がイリノイ州シカゴ・プレインフィールドで開発する大規模物流施設「Plainfield Business Park, Phase II」。1号プログラムの投資対象物件に隣接する第2期プロジェクトで、シカゴ都市圏における同シリーズの存在感を高める位置付けとなる。
シカゴ都市圏は物流倉庫面積で全米第1位の約14億平方フィートを誇り、米国最大の物流ハブとして知られる。対象物件は州間高速道路「55号」および「80号」に近接し、長距離輸送から都市圏配送まで幅広い物流ニーズに対応できる立地だ。適正な賃料水準や交通利便性、豊富な労働力を背景に成長する「Far Southwest Suburbs」サブマーケットに位置し、配送拠点としての需要が高まっている。
3号プログラムでは、CBREのインベストメントバンキング部門とアセットマネジメント部門が連携し、米国籍のリミテッド・パートナーシップ(LP)を通じて投資を実施する。さらに、CBREグループ傘下で全米トップクラスの実績を持つデベロッパーであるTCCとパートナーシップを組み、日系企業の米国不動産投資をワンストップで支援する体制を整えた。
サプライチェーン再構築やEC需要拡大など構造的変化を背景に、米国の物流施設セクターは今後も持続的な成長が見込まれている。CBREは、TCCの開発力と自社の運用力を組み合わせることで、日系パートナーが成長市場へ戦略的に参入し、安定的な収益機会を得られる環境を継続的に提供していく。
※「Plainfield Business Park, Phase II」の概要
所在地:143rd Street, Plainfield, IL(米国イリノイ州シカゴ)
土地面積:約18万8,000㎡
延床面積:約7万3,000㎡
構造:鉄骨造・平屋建て
用途:物流施設
着工予定:2026年5月
竣工予定:2027年6月
出資者:日鉄興和不動産(株)、京阪神ビルディング(株)〔順不同、米国法人を通じての出資〕
パートナー:Trammell Crow Company(TCC)
■アサヒロジスティクス(株)<5月19日>
関西圏で同社初となる共配拠点「茨木共配センター」を開設/東日本を中心に構築してきた共配ネットワークを中部・関西に拡張/東名阪を結ぶ幹線輸送網の強化で「物流2024年問題」への対応加速
アサヒロジスティクス(株)は5月28日、大阪府茨木市に新たな共配拠点「茨木共配センター」を開設する。共配センター機能を備えた拠点の関西圏での開設は同社として初めて。東日本を中心に構築してきた共配ネットワークを中部・関西へ拡張することで、東名阪を結ぶ幹線輸送体制の強化を図る。
同社は1,800台のトラックと2,900人超のドライバーを擁し、毎日500万人の食生活を支える物流インフラ企業。現在、関東・信越・東北エリアに共配センター12拠点を配置し、東日本全域をカバーするネットワークを構築してきた。関西圏への共配センター配置は今回が初めてで、中部・関西エリアへの対応力を高める。
「茨木共配センター」は、外食チェーンやメーカー向けに在庫保管、仕分け、配送までを一体で担う物流拠点として運営する。食品全般や包材・資材を取り扱い、店舗配送まで一貫対応する。関西エリアでは大阪大正、西淀川、加古川の3営業所を展開しているが、いずれも配送機能に特化しており、在庫・仕分け・配送を統合した拠点は今回が初めてとなる。
また、グループ会社の(株)レインボー物流と連携し、グループ全体で柔軟な物流サービスを提供する体制を整える。電動パレットラックの導入も予定しており、作業効率と保管効率の向上を図り、持続可能な物流体制の構築を進める。
物流業界ではドライバー不足や労働時間規制が深刻化し、食品物流でも安定供給を維持しながら効率化を進める必要が高まっている。同社は「茨木共配センター」を西日本展開に向けた重要拠点と位置付け、東名阪幹線輸送の強化と広域物流インフラの整備を進める。
同社は中期経営ビジョンとして「東日本から中部・関西までの食と農を支える物流インフラの確立」を掲げており、今回の新拠点開設を通じてより安定的で高品質な食品物流サービスを提供していく。
※「茨木共配センター」の施設概要
所在地:大阪府茨木市南目垣3-2-1「ALFALINK茨木3」1階A区画(倉庫:1階 事務所:2階)
開設:2026年5月28日
構造:鉄骨造 地上6階建て(倉庫:1階 事務所:2階)
倉庫面積:7,123.96 ㎡(2155坪)
設備:冷蔵(8℃) 2,527㎡(764.41坪)、冷凍(マイナス20℃) 2,590㎡(783.23坪)、超冷凍(-40℃)〔導入予定〕 105㎡(31.76坪)、常温 1,275㎡(385.68坪)、電動パレットトラック、事務室(休憩室完備)、会議室
バース数:22(冷蔵バース:18、常温バース:4)
業務内容:外食チェーン、メーカー向け在庫保管・仕分け・配送
取扱商品:食品全般、梱包・包材
配送エリア:中部・関西エリア
その他:BCP対策として停電時電源切替盤を設置
■両備トランスポート(株)<5月19日>
岡山県北津島地区で危険品倉庫2棟を2027年3月に稼働/危険物保管体制の強化で西日本物流網を拡充/分散保管と一般貨物対応を備えた危険品拠点を整備
両備トランスポート(株)は、西日本エリアで高まる危険物保管需要に対応するため、岡山県北エリア(津山地区)で危険品倉庫2棟(延べ600坪)を2027年3月に稼働させる予定だ。消防法などの関係法令により適切な管理が求められる危険物の取り扱いが増える中、法令を遵守した保管体制を整備する。
危険物には、EVや電子機器に使用されるリチウムイオン電池、エンジンオイル、消毒用アルコールなどが含まれ、企業のコンプライアンス意識の高まりを背景に保管ニーズが拡大している。指定数量以上を保管する場合は、火災予防の観点から基準を満たす施設での管理が必要で、同社は多様な危険物を安全かつ適切に保管する体制を構築する。
岡山県北エリアは内陸部に位置し、南海トラフ巨大地震による津波、高潮、塩害のリスクが比較的低い地域とされる。BCPの観点からも分散保管に適した立地であり、西日本エリアの配送管理において関西地区への一極集中リスクを軽減する拠点として機能する。
危険品倉庫を建設する両備トランスポート・津山支店は、敷地内に一般倉庫(延べ1,130坪)と自社車両40台を保有している。危険物の保管に加え、一般貨物の荷役、小分け出荷、自社車両による輸送にも対応できる体制を備える。全国40拠点を展開する同社の輸送ネットワークを活用し、最適な物流網の構築にも寄与する。
同社は今後も危険物保管体制の強化を進め、地域産業の物流ニーズに応える取り組みを継続する方針だ。
※当該危険品倉庫の施設概要
所在地:岡山県勝田郡勝央町黒坂1012
用途地域:指定なし
敷地面積:1号棟 999.60㎡(約302.38坪)、2号棟 994.00㎡(約301.21坪)
構造:鉄筋・耐火構造、平屋建て
保管品:消防法 第4類 引火性液体(第1石油類・第2石油類・第3石油類、第4石油類、アルコール類)〔その他荷主の希望により追加申請可能〕
倉庫内設備:移動式ラック、固定ラック
消化設備:移動式泡消火器設備、ABC型消火器、粉末ABC50型大型消火器
喚起設備:防爆型ベンチレータールーフファン 4台
その他設備:バンニングスロープ 1基、ドラムクリッパー 1台、防爆式リーチリフト 2台
■小田急不動産(株)<5月20日>
兵庫県西宮市の冷凍冷蔵対応物流施設竣工で関西広域配送拠点を拡充/温度帯可変区画設定と自然冷媒採用で高い環境評価も取得/尼高運輸(株)が1棟借り契約で運用
小田急不動産(株)は、兵庫県西宮市鳴尾浜で開発を進めていた物流施設「小田急不動産ロジスティクスセンター鳴尾浜コールドストレージ」が3月に竣工したと発表した。同社が手掛ける7棟目の物流施設で、冷凍冷蔵倉庫の開発は今回が初めて。これまでの開発実績を踏まえ、今後も冷凍冷蔵倉庫を含む物流施設開発を積極的に進める方針だ。
新施設は阪神高速5号湾岸線「鳴尾浜出入口」から約1.1kmに位置し、大阪・神戸の双方へアクセスしやすい立地にある。関西圏の広域配送拠点として利便性が高いほか、阪神本線「甲子園駅」やJR神戸線「甲子園口駅」からアクセス可能な阪神バス「鳴尾浜南第一停留所」が目の前にあり、公共交通機関による通勤が可能で、労働力確保の面でも優位性を持つ。
対応温度帯は-25℃~+5℃の温度帯可変区画を中心に、一部で+10℃~+25℃の区画も設けた。冷凍冷蔵設備には自然冷媒を採用し、環境負荷の低減と高いエネルギー効率によるコスト削減を図る。こうした取り組みにより、建築環境総合性能評価システム「CASBEE‐建築(新築)」でAランクを取得したほか、国土交通省のガイドラインに基づくBELSでZEB Ready評価を獲得した。主要設備を屋上に配置する計画とし、BCP対策にも配慮している。
新施設には既に尼高運輸(株)が入居しており、関西圏の倉庫拠点として活用している。同社は倉庫保管、輸配送、流通加工を手掛け、兵庫県、大阪府、北海道に複数の事業拠点を展開する。新施設は1棟借り契約により、自社倉庫と同様に利用者の要望に応じた柔軟な運用が可能となっている。
※「小田急ロジスティクスセンター鳴尾浜コールドストレージ」の施設概要
所在地:兵庫県西宮市鳴尾浜2-1-19(地番)
都市計画等:準工業地域、建ぺい率60%、容積率200%
敷地面積:4,064㎡(約1,229.36坪)(登記記録記載面積)
延床面積:8,008.98㎡(約2,422.71坪)(検査済証記載面積)
構造規模:鉄骨造4階建て
耐床荷重:1.5t/㎡
梁下有効天井高:5.5m
柱スパン:間口10m以上×奥行10.2m以上
設定温度:1階:+5℃帯、一部-25℃帯区画有、2階・3階:-25℃~+5℃帯、4階:+10℃~+25℃帯
トラックバース:12基(10t車または40ftトレーラー7台、4t車5台)
駐車場:23台
垂直搬送機:2基(1.5t)
荷物用エレベーター:1基(3.5t)
ドックレベラー:4基(別途将来対応用スペース2基分装備)
竣工:2026年3月
環境認証:CASBEE Aランク、BELS ZEB Ready
■東京ロジファクトリー(株)<5月20日>
加工食品物流体制の強化で「川越第3物流センター」を開設/保管・流通加工集約により効率的な食品物流拠点を整備/空調設備導入と衛生管理強化で品質保持体制も向上
東京ロジファクトリー(株)は5月18日、埼玉県川越市芳野台に加工食品を主に取り扱う「川越第3物流センター」を開設した。同社にとって5拠点目の施設で、圏央道・国道16号沿線エリアで展開する3PL事業の供給体制を強化する。
新センターは、加工食品メーカーの商品を中心に取り扱い、これまで2拠点に分散していた保管機能と流通加工機能を集約した。業務効率の向上と物流最適化を図る狙いで、倉庫内には空調設備を導入し、商品の品質保持と従業員の就労環境改善を両立した。防虫・防鼠対策も徹底し、食品を扱う施設として求められる衛生基準に対応する。
流通加工業務は、包装、セット組(アソート)、ラベル貼付・印字、内箱・外箱の組み立て、外観検査など多岐にわたる。包装ではシュリンク加工やギフト包装にも対応し、メーカーが自社工場で行っていた加工工程の負担軽減に寄与する。保管機能と一体で運用することで、リードタイム短縮や横持ちコスト削減にもつながる。
倉庫は天井高6.0m以上を確保し、高い保管効率を実現した。保管エリアにも空調設備を導入し、品質管理に配慮した保管環境を整備している。
東京ロジファクトリーは、東京・神奈川・埼玉の特定エリアに拠点を集中させる戦略を強みとしており、同エリア内に多数の営業倉庫を展開する。拠点間でスペースや人員、輸送車両を融通し、繁閑の波動に柔軟に対応できる体制を構築している。新センターの開設により、加工食品分野での物流対応力を高め、地域の食品供給網を支える体制を強化する。
※「川越第3物流センター」の施設概要
所在地:埼玉県川越市芳野台2-8-70
敷地面積:1万1,925.67㎡
延床面積:2万1,822.73㎡ 賃借部分:1万498.12㎡(3,175.68坪)
■ヤマト運輸(株)<5月20日>
滋賀県湖南市に開設した統合型物流拠点が本格稼働/在庫・流通加工機能と仕分け・輸配送機能を一体化した高付加価値物流を提供/名神高速至近の立地を生かしてBCP対応も支援
ヤマト運輸(株)は6月1日、滋賀県湖南市に開設した統合型ビジネスソリューション拠点を本格稼働させる。2025年10月から稼働しているロジスティクス機能に、ヤマトグループ全国拠点への仕分け・輸配送機能が加わり、サプライチェーン全体の最適化を支援する体制が整う。
同拠点は、在庫管理や流通加工などのロジスティクス作業と、全国向けの仕分け・輸配送を同一施設内で行うもの。翌日配送分の受注時間延長やリードタイム短縮を可能にし、法人顧客の販売機会最大化に寄与する。倉庫から輸配送拠点までの輸送や積み替え作業が不要となることで、輸送品質の向上と温室効果ガス排出量削減にもつながる。
また、ヤマトグループの輸配送ネットワーク上に在庫拠点を置くことで、需要に応じた在庫補充や移動を迅速に行うことができ、在庫最適化を実現する。滋賀県は琵琶湖の豊富な水資源を背景に製造業の進出が進んでおり、同拠点を活用したサプライヤー物流の集約により、製造業のサプライチェーン効率化を支援できる見込みだ。
立地面では、名神高速道路「栗東湖南IC」から約2.1kmに位置し、京都市、大阪府、神戸市まで100km圏内と関西地方の広域物流拠点として優れる。名神高速道路と新名神高速道路の双方にアクセスでき、災害時には迂回路を確保することで事業継続性を高めることが可能だ。東日本に主要拠点を持つ企業が本拠点にも在庫を保管することで、災害発生時の供給リスクを分散できることから、法人顧客のBCP対応を支援する役割も担う。
※統合型ビジネスソリューション拠点の施設概要
所在地:滋賀県湖南市⽯部緑台1-12-1「UIB湖南ロジスティクスセンターⅡ」1階
延床面積:4万2,816㎡(1万2,952坪)
施設全体の主要設備:休憩用ラウンジ、24時間営業の無人コンビニエンスストア、シャワー室、非常用発電設備
■日本GLP(株)<5月20日>
「Marq 熊本菊池」と「Marq 境古河1」でセイノースーパーエクスプレス(株)との賃貸契約を締結/「Marq 熊本菊池」では温度管理が必要な製品を中心の取り扱う/「Marq 境古河1」は関東広域配送拠点として活用
日本GLP(株)は、熊本県菊池市および茨城県猿島郡境町で開発を進めるマルチテナント型物流施設「Marq 熊本菊池」と「Marq 境古河1」において、セイノースーパーエクスプレス(株)と賃貸契約を締結した。「Marq 熊本菊池」は1棟利用で、今回の契約により満床となる。
「Marq 熊本菊池」は、セイノースーパーエクスプレスが温度管理の必要な製品を中心に取り扱うロジスティクス拠点として活用する方針だという。同施設は地上2階建てのBOX型構造で、「セミコンテナパーク」や「熊本空港」へのアクセスに優れる。垂直搬送機2台と荷物用エレベーター2台を設置し、効率的な物流オペレーションを実現する。庫内には全館空調設備を備え、精密機器など温度管理を要する商材にも対応する。同施設の着工は2025年7月で、竣工は2026年9月となる予定だ。
「Marq 境古河1」は、「境古河IC」至近で圏央道や国道4号線へのアクセスにも優れることから、セイノースーパーエクスプレスでは関東広域配送拠点として活用する方針だという。
両施設は日本GLPが開発する「Marq」シリーズの一環で、地域特性を生かした広域配送拠点として機能する。今回の入居決定により、施設稼働が進み、地域物流網の強化が期待される。
※「Marq 熊本菊池」の施設概要
所在地:熊本県菊池市旭志川辺字下蛙石
敷地面積:約1万9,000㎡
延床面積:約1万8,000㎡
構造:地上2階建て、耐震S造、BOX型
着工:2025年7月
竣工:2026年9月末(予定)
※「Marq 境古河1」の施設概要
所在地:茨城県猿島郡境町大字蛇池字西原748
敷地面積:4万1,989.58㎡
延床面積:8万3,936.72㎡
構造:地上4階建て、耐震S造
着工:2023年12月
竣工:2025年5月
■クレド・アセットマネジメント(株)<5月20日>
千葉県野田市で延床面積12万㎡超の大型物流施設「COREDO野田」を着工/ワンフロア対応や冷蔵保管見据えた仕様ですでに引き合い多数/国道16号沿いの立地で東日本広域をカバーする配送拠点としての活用見込む
クレド・アセットマネジメント(株)は、千葉県野田市で開発を進める大型物流施設「CREDO野田」の建設に着手した。延床面積は12万㎡超と同社が手掛ける物流施設として最大規模で、2028年1月末竣工の予定。すでに食品やアパレル、小売関連企業などから複数の引き合いがあり、ワンフロアオペレーション対応や冷蔵保管を見据えた仕様が高く評価されている模様だ。
「CREDO野田」は国道16号沿いに位置し、常磐自動車道「柏IC」や東北自動車道「岩槻IC」へのアクセスに優れる。交差点改良により柏方面・春日部方面の双方からトラックの入出庫が可能となり、東日本を広くカバーする広域配送拠点としての活用が見込まれる。
施設はワンフロア最大8,076坪の広大な区画を確保し、千葉県内の国道16号沿いでは希少な大規模ワンフロア対応施設となる。各階の最小区画は約900坪とし、小規模利用にも対応できる区画設定とした。最大26テナントの入居が可能で、多様な物流ニーズに応える。
構造面では1~4階に直接アクセスできるダブルランプウェイ式を採用する。1階は天井高6mを確保し、冷蔵保管利用時でも有効高さ5.5mを維持できる設計とした。冷蔵保管を想定した電力需要にも対応し、2階と3階は空調付き区画として提供可能。4階は最大6.9mの天井高を確保し、高い保管効率を実現する。
敷地内には普通車329台分の駐車場とトラック35台分の待機スペースを整備する。車庫証明取得が可能なトラックバースエリアも設け、物流事業者の運用効率向上に寄与する。さらに、南北2か所に従業員向けカフェテリアを設置し、トラックドライバー専用のシャワー付き休憩室も整備するなど、施設利用者の利便性と快適性向上を図る。
交通アクセス面では、東武アーバンパークライン「川間駅」から最寄りバス停まで毎時数本のバスが運行されており、バス停から徒歩8分と通勤利便性も高い。
クレド・アセットマネジメントは、柏・野田エリアでの物流需要の高まりを踏まえ、次期プロジェクトの開発用地も確保している。継続的な物流施設供給を通じ、同エリアでのテナント企業の拠点拡張ニーズに対応する方針だ。
※「CREDO野田」の施設概要
所在地:千葉県野田市中里
敷地面積:5万3,115㎡(1万6,067坪)
延床面積:12万3,563㎡(3万7,378坪)
構造:鉄骨造・地上4階建て
着工:2026年5月
竣工:2028年1月末(予定)
環境認証:CASBEE認証Aランク(予定)、BELS認証6☆(予定)、ZEB認証(予定)
■セイノースーパーエクスプレス(株)<5月20日>
10月に新拠点「SSX熊本ロジスティクスセンター」を開設/半導体関連需要に対応したロジスティクス体制を拡充/空港近接立地を生かした高付加価値物流の提供へ
セイノースーパーエクスプレス(株)は、九州エリアの物流機能を強化するため、熊本県菊池市の先進的物流施設「Marq 熊本菊池」を賃借し、「SSX熊本ロジスティクスセンター」を開設する。航空貨物輸送ネットワークを基盤に全国で高付加価値物流サービスを展開しており、新拠点の開設により保管や流通加工などロジスティクス機能を拡充する。
熊本地区では、半導体メーカーや半導体部品・製造装置関連企業の進出や工場増設が進み、部材や製品の保管需要が急速に拡大している。同センターは全館空調を備え、地震や災害に強い構造とすることで、精密機器や部材の品質管理に適した環境を整える。「熊本空港」まで約18分、九州自動車道「熊本IC」まで約20分とアクセスに優れ、同社が強みとする「スピード」と「品質」を生かした輸送サービスを提供する。荷主企業のBCP対策としても活用できる体制を構築する。
拠点開設にあたっては地元自治体と連携し、地域産業の発展や雇用創出にも取り組む。5月19日には熊本県の立会いのもと、熊本県菊池市と企業立地協定を締結し、地域振興や雇用促進に関する協力体制を整えた。災害時の物資輸送拠点としての活用など、地域インフラの一翼を担う物流機能の強化も進める。
新拠点は「Marq 熊本菊池」に入居し、熊本空港に近接する立地に加え、新設される大津熊本道路「(仮称)大津西IC」が隣接することで、九州エリアの物流効率向上に寄与する。今後は流通加工など付加価値サービスの拡充を進め、航空輸送とロジスティクスを融合した高付加価値物流の提供を強化する。
同社は今後も物流機能の高度化とサービス充実を通じ、顧客企業のサプライチェーンを支える物流パートナーとして価値提供を進める方針だ。
※「 熊本ロジスティクスセンター」の施設概要
所在地:熊本県菊池市旭志川辺字下蛙石900-1 (Marq熊本菊池)
業務開始:2026年10月(予定)
主な機能:保管、輸配送、流通加工 等
主な設備:倉庫、トラックバース、事務所(全館空調完備)
建物構造:地上2階、BOX型
敷地面積:約1万9,000㎡
延床面積:約1万8,000㎡
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。
