(株)ニッカネ⇒新埼玉営業所と物流特化型施設「首都圏第一センター」による埼玉2拠点体制が軌道に/人手不足や幼児施設向け需要の急増に対応、物流DX導入で業務負荷軽減・精度ならびに作業速度の向上を実現

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 (株)ニッカネは、 2月に実施した埼玉営業所移転、ならびに旧埼玉営業所を物流特化型施設とした「首都圏第一センター」の稼働開始を経て、3月から新体制による供給業務を本格化させたと発表した。栃木県を中心に東日本全域で業務用食品卸を展開する同社は、深刻化する人手不足や幼児施設の急増に対応するため、営業と物流を分離した2拠点体制へ移行した。
 首都圏では高齢化に伴う福祉施設需要の増加に加え、待機児童解消に向けた保育園や幼稚園の新設が進む。こうした環境下で、同社の幼児施設向け需要は従来の約5%から16.4%へと急伸した。栄養管理やアレルギー対応など高度な要件が求められるなか、従来の24時間稼働では対応に限界が生じていたことから、物流機能の強化が急務となっていた。
 新体制では、物流DXを軸に「人にやさしい物流」を掲げ、作業効率と精度の向上を図る。冷凍・冷蔵庫内での滞在時間を最小限に抑える仕分けシステムや、最大6カ所の届け先を同時に集荷できるマルチカートシステムを導入し、スタッフの負担軽減と作業スピードの向上を実現した。さらに、バーコードリーダーによるデジタル検品を採用し、経験に依存しないミスの少ない作業環境を整えた。
 旧埼玉営業所を物流専用施設として活用した点も特徴だ。長年勤務してきたパートスタッフの通勤負担を考慮し、地域に根ざした雇用を維持したまま供給能力を拡大した。これにより、首都圏全域に対する供給網は従来比で倍増し、福祉施設や幼児施設への安定供給体制が強化された。
 同社は1975年の創業以来、1万アイテムを超える業務用食品を扱い、現在は売上378億円、従業員850名規模へ成長している。健康経営を軸に働き方改革も進めており、共働き世帯の増加や高齢化といった社会課題に対し、食品供給の面から貢献する姿勢を強める。新拠点の本格稼働により、首都圏の「食のインフラ」を支える企業としての役割を一段と高める構えだ。

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