■物流施設 投資関連情報2026版<3.5~3.11>

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<2026年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>

■ESR(株)<3月5日>
九州広域配送に対応する大型物流施設「ESR基山ディストリビューションセンター」が竣工/危険物倉庫増設対応で半導体やECなど幅広い用途に適した拠点、自家消費型太陽光発電機設置などえ環境認証取得も見込む


 ESR(株)は、佐賀県三養基郡基山町で開発を進めていた4階建てマルチテナント型物流施設「ESR基山町ディストリビューションセンター」が2月27日に竣工したと発表した。佐賀県で初、九州地方では2件目の開発案件となる。敷地面積は3万5,106.55㎡、延床面積は6万5,998.37㎡で、総投資額は約170億円。着工ベースでは全国39件目の施設となる。
 同施設は「鳥栖IC」から約5.8kmに位置し、福岡都心部や「福岡空港」、「博多港」まで車で30分圏内と、陸路・空路・海路の輸送インフラを一体的に活用できる立地が特徴だ。九州縦貫自動車道沿いで高速道路からの視認性も高く、九州全域をカバーする広域配送拠点として機能する。
 建物は鉄骨造の耐震構造で、1階と3階に片側車路方式のトラックバースを配置。スロープで3階までアクセスでき、最小賃貸区画は約2,050坪。1〜4階を最大8テナントに分割可能とし、物流オペレーションの柔軟性を高めた。倉庫部分は1〜2階、3〜4階がそれぞれメゾネット仕様で、荷物用エレベーター16基を備え、高い縦搬送能力を確保している。床荷重は1階が2.5t/㎡、2〜4階が1.5t/㎡で、梁下有効高はいずれも5.6m。柱ピッチは間口11m×奥行10.5mとし、汎用性を重視した設計とした。
 近年需要が高まる空調設備については、2階に人用空調区画、4階に半導体関連に適した空調対応区画を設置。危険物倉庫の増設にも対応し、半導体、一般雑貨、EC、通販商材など多様な荷姿に対応する。
 環境面では、自家消費型太陽光発電機の設置を進めるほか、全館LED照明、人感センサーによる照明制御、断熱性の高い外壁パネル、ヒートポンプ式空調、節水器具などを採用。CASBEE Aランク、BELS 6☆、ZEB Ready の認証取得を予定している。
 稼働時には250人以上の雇用創出を見込む。ワーカー用駐車場274台、来客用8台を確保しており、JR「弥生が丘駅」から約1.6km、甘木鉄道「立野駅」から約700mと公共交通機関での通勤も可能だ。1階と3階には各約200㎡の共有ラウンジを設置し、バリアフリー設備やドライバー休憩室も整備した。
 非常用自家発電機(260kVA)を備え、停電時にも荷物用エレベーターや照明の一部が稼働可能。今後はESRのプロパティマネジメントチームが運営管理を担い、安全性と利便性を両立した施設運営を行う。

※「ESR基山町DC」の施設概要
所在地:佐賀県三養基郡基山町大字⾧野宇三川上38-1 他19 筆
敷地面積:3万5,106.55 ㎡(1万620 坪)
延床面積:6万5,998.37 ㎡(1万9,965 坪)
構造:地上4 階建て 、鉄骨造 耐震構造
都市計画地域:市街化調整区域(地区計画)
着工:2024 年12 月13 日
竣工:2026 年2 月27 日

■CBRE<3月5日>
大阪市西淀川区の物流施設でプロパティマネジメント業務を受託/阪神高速「中島IC」至近の冷凍冷蔵対応施設で広域配送に対応、運営効率とテナント満足度向上を軸に資産価値最大化を支援


 シービーアールイー(株)(=CBRE)は、九電都市開発投資顧問(株)が新たに組成した不動産ファンドの取得物件である大阪市西淀川区のマルチテナント型物流施設のプロパティマネジメント業務を受託した。
 対象施設は阪神高速「中島IC」に近接し、京阪神エリアに加えて関東や中国地方への広域配送にも適した立地が特徴。冷凍・冷蔵に対応した仕様を備え、食品やEC関連など温度管理が求められる物流ニーズに応える。
 CBREは国内最大級のプロパティマネジメント受託実績を持ち、エネルギー効率の最適化やテナント満足度の向上を重視した運営を進める。施設の安定稼働を確保しながら、長期的な資産価値の最大化に寄与する体制を整える。同社は今後も、施設管理を通じてテナントの快適性向上や運営効率の改善を図り、オーナーや投資家の資産価値向上に貢献するサービス提供を強化する考えだ。

※本プロジェクトの概要
所在地:大阪市西淀川区
敷地面積:9,106.99㎡
建物面積:1万7,964.80㎡
構造・階層:鉄骨造、4階建て
用途:マルチテナント型物流施設
竣工:2025年4月
CBRE業務:物流施設の施設管理

■三和建設(株)<3月5日>
危険物倉庫の不確実性を排除する建築ソリューション「HAZ BUILD」を本格始動/行政協議の差異に対応する知見を体系化して事業リスクを低減、累計20プロジェクトの実績を基盤にESGとBCPを備えた施設開発を推進


 三和建設(株)は、危険物倉庫ブランド「RiSOKO」で蓄積してきた行政協議や設計ノウハウを体系化し、建築ソリューション「HAZ BUILD」として本格展開する。
 「RiSOKO」における完成実績は、2月19日に竣工した「プロロジスパーク古河7」(ZEB Ready取得)を含め、完成実績は累計20プロジェクト・53棟、延床面積4万4,129㎡に到達している。
 危険物倉庫は消防法など関連法規が複雑で、自治体ごとに解釈や指導内容が異なるため、設計段階で想定外の指導を受け、計画変更やスケジュール遅延が発生しやすい。事業者にとって最大の壁は建設そのものではなく行政協議プロセスにあり、過去の施工実績だけでは対応が難しいケースが多い。その点、同社はこれまで手掛けた25プロジェクト(進行中含む)のうち23件を設計・施工の元請けとして完遂しており、残る2件も設計段階でのアドバイザーやVE提案で参画し、全案件で初期段階から行政協議に深く関与してきた。今後は、これらの協議実績をデータベース化し、事前診断(Pre Check)を含むコンサルテーション機能を備えたソリューションとして提供する。
 「HAZ BUILD」は、①行政対応の確実性、②業種別ニーズへの適合、③ESG・BCPを含む持続可能性の3点を価値として掲げる。2026年4月には危険物行政に詳しい実務経験者を顧問に迎え、より高度な要望にも対応できる体制を整える。
 危険物倉庫は屋根の軽量化要件などから太陽光パネルの設置が困難とされるが、同社は昨年10月に完成した中国精油(株)のプロジェクトで容量52.3kWの太陽光発電設備を実装している。行政との協議により実現したもので、環境配慮型の危険物倉庫開発にも道を開いた。
 危険物物流はEVや半導体産業、日用品供給など社会インフラとして重要性が高まる一方、施設不足と建設の不確実性がサプライチェーン再構築のボトルネックとなっている。同社は現在進行中の5プロジェクトを含め、完成時累計64棟・延床面積5万1,690.41㎡となる計画で、安全かつ脱炭素化されたインフラの提供を目指す。

■CBRE<3月9日>
神奈川県高座郡のマルチテナント型物流施設でPM業務を受託/九電都市開発投資顧問(株)が組成した私募ファンドの取得物件、テナント満足度向上を軸に資産価値最大化へ運営体制を強化


 シービーアールイー(株)(=CBRE)は、九電都市開発投資顧問(株)が新たに組成した不動産ファンドの取得物件である神奈川県高座郡のマルチテナント型物流施設のプロパティマネジメント業務を受託した。
 対象施設は圏央道「寒川北IC」に近接し、首都圏に加えて関東全域、中部、関西方面へのアクセス性に優れる。広域配送拠点としての利便性が高く、物流ネットワークの効率化に寄与する立地条件を備える。防災性能や環境性能を高めた先進的な仕様も特徴で、持続可能性を重視した物流施設として開発されている。
 CBREは国内最大級のプロパティマネジメント受託実績を踏まえ、エネルギー効率の最適化やテナント満足度の向上を重視した運営を進める。施設の安定稼働を確保しながら、長期的な資産価値の最大化に貢献する体制を整える方針。同社は今後も、施設管理を通じてテナントの快適性向上や運営効率の改善を図り、オーナーや投資家の資産価値向上に寄与するサービス提供を強化する考えだ。

※本プロジェクトの概要
所在地:神奈川県高座郡
敷地面積:8,783.73㎡
建物面積:1万5,443.51㎡
構造・階層:ハイブリッド構造、3階建て
用途:マルチテナント型物流施設
竣工:2023年11月
CBRE業務:物流施設の施設管理

■(株)シャロンテック<3月9日>
埼玉県入間市での次世代型冷蔵冷凍物流センター「シャロンテック入間物流センター」新設計画を発表/2MW太陽光発電設備搭載で電力高騰下でのコスト競争力を確保、24時間稼働と豊富な人材確保で広域配送と高品質物流を実現


 (株)シャロンテックは、埼玉県入間市で冷蔵冷凍対応物流施設「シャロンテック入間物流センター」を新設すると発表した。竣工は2027年12月、入居開始は2028年1月となる予定。同社が冷蔵冷凍物流施設を自社開発するのは今回が初めてで、同施設の新設を機に冷蔵冷凍物流分野に本格参入する。
 国内では、2020年から2025年にかけて冷凍食品市場やEC需要の拡大を背景に冷凍倉庫需要が約2倍に増加しているが、エネルギー価格の高騰が物流企業の収益を圧迫している。同社は全国19拠点、総延床約18万坪の物流施設開発実績に加え、岩槻エリアでの冷蔵倉庫コンサルティングで得た知見を活かし、これら課題の解消と需要増加に対応する施設開発を進め、次世代の冷蔵冷凍物流ソリューションを提供する。
 同施設は入間市中神に位置し、圏央道「入間IC」まで約3.7km(約6分)、「青梅IC」まで約7.4km(約12分)と2つのICを使い分けられる立地が強み。国道16号にも近く、都心部へのラストワンマイル配送から東日本全域への広域配送まで対応する。
 屋根全面に2MWの太陽光発電設備を設置し、冷蔵冷凍倉庫の運営に必要な電力を自家供給する。電気料金高騰の影響を抑え、荷主企業に長期的なコストメリットを提供するとともに、脱炭素経営を支援する。周辺に住宅地がなく、24時間365日の入出庫が可能で、深夜配送や緊急対応にも柔軟に対応する。ドックシェルターを備え、昼夜を問わず高品質な温度管理物流を実現する。
 入間市は労働人口が豊富で、近隣の自動車工場再編により物流・製造経験者の流動性が高まっている。こうした状況を踏まえ、同施設では、普通乗用車110台、トラック78台の駐車場を確保し、市内全域からの労働力確保に対応する。外国人派遣人材の受け入れも可能で、24時間稼働可能な体制・オペレーションを維持できる環境を整える。

※「シャロンテック入間物流センター」の施設概要
所在地:埼玉県入間市中神801
施工予定:2027年12月
稼働開始予定:2028年1月
設置(予定):冷凍・冷蔵設備、2MW太陽光発電システム、24時間対応、ドックシェルター28基、垂直搬送機2基、駐車場 普通自動車110台、トラック駐車場78台(近隣駐車場を含む)
敷地面積:8,481㎡
延床面積:24,675㎡
規模・構造:地上3階建て、鉄骨造

■東京建物(株)<3月11日>
福岡県で危険物倉庫と冷凍冷蔵倉庫の2物件開発を決定/北九州市で陸海空を生かしたモーダルシフト対応型施設を整備、久山町で食品EC拡大に対応する3層冷凍冷蔵倉庫を開発


 東京建物(株)は、福岡県内で危険物倉庫併設型の「(仮称)北九州新門司物流施設PJ」(北九州市門司区)と、冷凍冷蔵倉庫「T LOGI福岡久山」(糟屋郡久山町)の2物件を開発すると発表した。同社が九州で危険物倉庫および冷凍冷蔵倉庫を手掛けるのは初めてとなる。
 「(仮称)北九州新門司物流施設PJは、九州自動車道「新門司IC」から約3.5km、「門司IC」から約6.1kmに位置し、小倉駅周辺まで約30分(約14km)で配送可能な都市近接型の立地が特徴だ。「北九州港」の新門司フェリーターミナルに隣接し、港湾機能を活かした輸送や保管ニーズに対応するほか、「北九州空港」へのアクセスも良好で、陸・海・空を一体で活用できる。RORO船やフェリーを利用した長距離輸送需要の高まりを踏まえ、モーダルシフトの促進にも寄与する。
 施設は平屋建てのドライ倉庫1棟に加え、危険物倉庫5棟を併設する。工業専用地域の特性を活かし、指定数量の200倍超の貯蔵が可能な仕様を計画。アルコール類やリチウムイオンバッテリーなど危険物品の保管需要に対応し、一般品と危険物品の一体運営により管理・輸送コストの削減も見込む。屋上には太陽光パネルを設置し、発電した電力を自家消費するほか、余剰電力も再生可能エネルギーとして活用し、BELS最高ランクの「ZEB」認証取得を予定する。
 一方、「T LOGI福岡久山」は九州自動車道「福岡IC」から約6.0kmに位置し、博多駅周辺まで約35分で配送可能な都市近接型の冷凍冷蔵物流施設。「福岡IC」まで車で約10分とアクセス性が高く、福岡市内配送に加え、九州全域や本州方面を結ぶ広域配送拠点としても機能する。配送時間の短縮により、2024年問題に伴う長距離ドライバー不足の緩和も期待される。
 施設は九州では希少な3層ボックス型の冷凍冷蔵倉庫で、食品系ECの伸長や老朽化した温度帯倉庫の建て替え需要、コールドチェーン再構築の動きに対応する。福岡IC周辺から古賀エリアにかけては食品関連施設が集積しており、賃貸型の冷凍冷蔵倉庫の供給は限られている。同社はこうした需要を取り込み、消費地配送を前提とした食品保管ニーズに応える。
 同社の冷凍冷蔵倉庫開発は「T LOGI本庄児玉」「T LOGI大阪弁天町」「T LOGI船橋南海神」に続く4件目で、九州では初となる。

※「(仮称)北九州新門司物流施設PJ」の施設概要
着工:2027年夏頃
竣工:2028年夏頃
所在地:福岡県北九州市門司区新門司1-17-2(地番)
敷地面積:約2万9,940㎡
延床面積:約1万7,500㎡
規模:危険物倉庫5棟、ドライ倉庫1棟(平屋片面バース)
共同事業者:シンクロジスティクス(株)、他1社

※「T-LOGI福岡久山」の施設概要
着工:2026年末頃
竣工:2028年夏頃
所在地:福岡県糟屋郡久山町大字猪野字小柳878-19(地番)
敷地面積:約4,365㎡
延床面積:約7,850㎡
規模:3層ボックス型(片側バース)〔事務所は4F〕

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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