大和物流(株)⇒南九州エリアをカバーする物流拠点「鹿児島物流センター」が稼働開始/九州地域の在庫分散対応倉庫需要に対応、南九州エリアの物流ハブ拠点として総合的な物流サービスを提供

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 大和物流(株)は、2024年4月から鹿児島県霧島市で開発を進めていた物流施設「鹿児島物流センター」が竣工し、2025年 6月1日に稼働を開始したと発表した。
 物流2024年問題を背景に、商品を複数拠点で管理する在庫分散対応倉庫の需要が高まっている。また、九州地域では製造業・非製造業ともに設備投資が高水準で推移する一方、物流施設への投資は都市部に偏在しており、特に地方での供給不足が著しい。同社はこれを踏まえ、既存の「鹿児島営業所」を移転・拡張し、「鹿児島物流センター」として開設することで、荷物の保管および積替え機能を強化することを決めた。同拠点を南九州エリアにおける地域物流のハブ拠点とすることで、同社は今後、在庫保管、積替え、エリア配送、流通加工など、物流の効率化と安定化に貢献する物流サービス提供を加速するとしている。

○「鹿児島物流センター」の特徴
①物流拠点に適した立地優位性

 同拠点は、九州の主要高速道路である九州自動車道「溝辺鹿児島空港IC」から約950mに位置し、南九州エリアへの配送拠点として優れた立地にあります。さらに、近隣の鹿児島空港には、県内外の主要都市と結ぶ貨物ターミナルが整備されており、国内外への流通拠点としても高い利便性を備えています。
②保管商品に応じた柔軟な運用を可能にする施設仕様
 同拠点は、保管する商品の特性に応じた対応ができるよう、高床式と低床式の2種類のバースを備えています。高床式バースは床面が地面より高いため、大雨や洪水時の浸水リスクを軽減できるほか、地面からの湿気を防ぐことで、保管物の品質保持にも効果的です。そのため、電子機器や自動車部品、ヘルスケア関連商品などの保管に適しています。一方、低床式バースでは、フォークリフトやクレーンで地面から直接荷物を出し入れできるため、鉄骨、建材、機械などの重量物の取り扱いに最適です。さらに、荷物用エレベーター3基と垂直搬送機2基の縦搬送設備を備えており、荷物の大小関係なく 1・2 階に荷物を配置することができるため、柔軟かつ効率的な物流オペレーションを実現できます。
③霧島市との連携による地域雇用の創出
 霧島市との立地協定に基づき、同拠点では新たに従業員を雇用し、地域社会の活性化に貢献していきます。今後も取り扱い貨物量の増加に応じて増員を予定しており、継続的な雇用機会の創出を通じて、霧島市のさらなる発展に寄与する意向だ。

※「鹿児島物流センター」の施設概要
所在地:鹿児島県霧島市溝辺町麓321-10
敷地面積:1万8,972.31㎡(5,739.12坪)
延床面積:1万9,074.00㎡(5,769.89坪)
構造:鉄骨造・地上2階建て
バース形状:西面:高床式/北面:低床式
床荷重: 1階 2.0t/㎡、2階 1.5t/㎡
搬送設備:荷物用エレベーター ⇒4.6t( 1基)、3.6t(2基)、垂直搬送機⇒1.8t(1基)、1.5t(1基)、ドックレベラー(1基)
環境設備:太陽光発電設備(パネル容量:13万9.68kW パワーコンディショナー:111.1kW)⇒すべて自家消費 年間約25tのCO₂を削減
開設:2025年6月1日

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