
両備ホールディングス(株)は、物流部門を担う両備トランスポートカンパニーが西日本地区のクロスポイントである岡山県都窪郡早島町に新倉庫「両備ロジサポート岡山ベース」を開設し、2月20日付で営業を開始したと発表した。
両備トランスポートカンパニーは西日本エリアの物流需要に応える重要な物流拠点として同倉庫を機能させることで、より効率的でスピーディな物流ネットワークの構築を目指す。
同倉庫は岡山自動車道・山陽自動車道・瀬戸中央自動車道といった主要高速道路が交差する「早島IC」に近接し、優れたアクセス環境を有する。両備トランスポートカンパニーは同倉庫に岡山・倉敷市市街への配送拠点としての機能を期待するほか、東西(福岡~関西)および南北(山陰~四国)を結ぶ中西日本エリアの物流ハブとしての役割を見込む。物流2024年問題への対策として中継輸送が可能な拠点の整備が重要視されるなか、早島町は中継拠点の目安である4時間圏内に京都府から山口県、あるいは四国方面をカバーできる立地であることから、中継拠点に最適なエリアとして物流事業者から注目されている。
両備トランスポートカンパニーは物流事業の強化に加え、より柔軟に対応できる倉庫事業の拡充とサービスの向上に取り組む。新倉庫は顧客ニーズに応じてレイアウトや自動化機器の導入など、柔軟にカスタマイズ設計できる。近隣には同社物流センターが6拠点あり、人財の相互補完による波動対応が可能。多様化する物流ニーズへの対応力をさらに高め、西日本エリアにおける物流の効率化と安定供給を支え、地域経済の持続的発展に貢献していく。
同社は新倉庫を主に西日本エリアの物流需要に応えるための中継拠点、および中四国エリアの物流ハブ機能として位置づける。飲料メーカーのハブ機能センターとしてのニーズを主体に、食品や精密機器など幅広い業種を対象とした拠点としての需要に応え、2026年度で売上高6億円を目指す。さらに両備グループ企業との連携でICTを駆使したシステム提供および自動化・省人化を取り入れた「見せる倉庫」の構築を推進していく考えだ。
〇同施設の特長
・地上3階建てのボックス型
・低床・高床バースを併設し、重量のある飲料をはじめ多様な荷物ニーズに対応
・各区画に荷物用エレベーターと垂直搬送機を設置し、効率的なオペレーションに寄与
・倉庫内の空調設備の設置や従業員用ラウンジの整備により、快適な就労環境を提供
・事務室、会議室、応接室区画を設置し、物流現場でのスムーズなビジネス進行をサポート
・内観デザインは、木目調素材をアクセントとして取り入れ、自然の温もりを感じさせる空間を提供
・災害への対応:BCP面では、地震の少ない地域性に加え、耐震構造を採用。また高台に位置しているため浸水等の水害リスクに強く、非常時にも安定した事業運営が可能。
・環境に配慮:倉庫の屋根には太陽光を設置し、自然エネルギーを有効活用
・環境認証の取得:CASBEE認証、BELS及びZEB Ready認証を取得予定
〇同施設により提供するサービスの内容
・倉庫業務(入出庫・保管・包装・荷役・流通加工・情報処理)
・商品管理・受注・発送・配送サービス他、物流に関わる業務全般に対応
・システムおよび自動化機器導入による先進的物流機能の提供
※「両備ロジサポート岡山ベース」の施設概要
所在地 :岡山県都窪郡早島町早島4651-3 (GLP早島Ⅲ)
敷地面積:約1万1,000㎡
延床面積:約1万8,000㎡
施設運営:両備ホールディングス(株) 両備トランスポートカンパニー
構造:地上3階建て・鉄骨耐火耐震構造
用途:倉庫業を含む倉庫(営業倉庫)
着工:2023年12月
竣工:2025年2月 1日
営業開始:2025年2月20日