<2025年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>
■(株)奥村組、三菱商事都市開発(株)<2月6日>
「(仮称)平野複合開発事業」に関する事業協定を締結/大阪市「平野駅」駅前における商業施設と物流施設の複合開発へ
(株)奥村組と三菱商事都市開発(株)は、大阪市平野区内の奥村組所有地における商業施設・物流施設開発事業に関する事業協定書を締結した。同計画地は、JR関西本線「平野」駅から徒歩2分の距離にあり、阪神高速および近畿自動車道の2路線が利用可能で交通利便性が高く、周辺地域には多くの人口が集中する。奥村組と三菱商事都市開発の両社は、同計画地の特性を生かした商業施設および物流施設の開発事業を行う。
※「(仮称)平野複合開発事業」の画概要
所在地:大阪市平野区平野北1-8-2
敷地面積:約2万2,000㎡(約7,000坪)
〇商業施設
延床面積:約1万6,000㎡ (約5,000坪)
構造・規模:鉄骨造4階建て
〇物流施設
延床面積:約2万7,000㎡ (約8,000坪)
構造・規模:鉄骨造4階建て
■日本梱包運輸倉庫(株)<2月6日>
愛知県東海市で建設を進めていた新たな物流拠点「東海営業所」が竣工・開設/愛知県内6カ所目の営業所、陸海空の物流アクセス拠点としての機能見込む
日本梱包運輸倉庫(株)が愛知県東海市で建設を進めていた新たな物流拠点「東海営業所」が竣工し開設した。
同拠点は愛知県内6カ所目の営業所として新規開設したもの。国内陸送で東西を結ぶほか、「名古屋港」をゲートウェイとした輸出入領域にも対応する。また「中部国際空港」からの物流アクセス拠点として機能することも期待されている。
同拠点は延床面積2万1,395㎡の建屋に貨物用エレベーター・ドックレベラー・2.8tクレーンを備え、多様な顧客ニーズに対応する。名古屋港湾地区への良好なアクセスを利用し同港の貨物取込を実施するほか、高床式と低床式のダブルタイプの荷積み・荷降ろし場を活かしたマルチな倉庫として運営を行う。倉庫のアクセスポイントを使ったデジタルサービスの拡大でスマート物流実現を図り、省人化・省力化も推進する。
同拠点は伊勢湾岸道「大府IC」から3km(約5分)、国道302号から1km(約2分)の位置に立地しており、周辺エリアには住宅地やスーパー、ショッピングモールなどもあり、緑豊かな環境で住環境も良好。建設場所も高台で自然災害のリスクも低い。
※「東海営業所」の拠点概要
所在地:愛知県東海市荒尾町大狭間24-21
敷地面積:3万6,302.23㎡
構造規模:鉄骨造4階建て
建築面積:5,959.34㎡
延床面積:2万1,395.37㎡
有効高さ:各階5.5m
主要設備:貨物用エレベーター2基、ドックレベラー2.8tクレーン、LED照明(倉庫・事務所)
■イケア・ジャパン(株)<2月6日>
愛知県岡崎市に「商品受取りセンター岡崎」を開設/愛知県内では豊橋市に続いて2カ所目、愛知県内のオムニチャンネル化をさらに推進
イケア・ジャパン(株)は、イケアの大型配送対象品を購入した消費者が自分の都合に合わせて商品を受け取ることのできる「商品受取りセンター」を愛知県岡崎市に開設する。愛知県内では「商品受取りセンター豊橋」に続く2カ所目の商品受取りセンター開設。顧客とのタッチポイントを増やし総合的にアプローチを行うオムニチャネル化を愛知県内でもさらに進める。
同社は愛知県およびその周辺地域の消費者に対し、「IKEA長久手」やIKEAオンラインストアを通じて商品を提供している。2024年4月には商品受取りセンター豊橋を開設し、同年11月には愛知県内の複数の佐川急便営業所で小物配送対象商品の受取サービスも開始しており、着実にオムニチャンネル化を進めてきた。今回新たな商品受取りセンターが開設することで、この動きに一層弾みがつくことは間違いない。
同社は商品受取りセンターの全国拡大を通じ、ラストワンマイル配送と環境にかかる負荷の低減に貢献しているとする。商品受取りセンターを通じた商品受渡サービスはビジネスパートナー協力のもと提供しており、今回の岡崎市での開設で全国49拠点体制となった。
※「商品受取りセンター岡崎」の施設概要
受取場所:井川商会(株) 岡崎物流センター/ 愛知県岡崎市薮田2-5-4
サービス申込受付開始日:2月20日(予定)
サービス申込場所:IKEAオンラインストアまたは全国のイケア店舗
商品受取可能時間:11:00~17:00(月曜日~土曜日)/日曜日・年末年始など除く
サービス料金:総商品重量上限300kgまで一律 3,900円
商品出荷店舗:IKEA長久手
■センコーグループホールディング(株)、センコー(株)<2月6日>
京阪神地区の配送に優位な物流拠点「センコー東大阪第2PDセンター」を開設/センコーGHDが土地開発・建設を、センコーが運営を担う6例目の拠点
センコーグループホールディングス(株)(以下センコーGHD)は大阪府東大阪市の物流拠点「センコー東大阪第 2PD センター」を 開設した。
同拠点はセンコーGHD が建設し、傘下のセンコー(株)(以下センコー)が運営する6例目の拠点。阪神高速道路「水走 IC」まで約1km、大阪市中心部まで約 30 分、神戸や京都まで約 1 時間と近距離にあり、京阪神地区への配送をカバーすることができる。地域的に地震による液状化リスクが比較的小さく、内陸部にあるため洪水や津波の影響可能性が軽微であるなど、BCP 対策面での優位性も高い。環境面では、同施設の屋根上に太陽光発電設備を、敷地内に定置用蓄電池を設置することで、再生可能エネルギーの活用も促進する考えだ。
東大阪市は大阪府第 3 位の人口を擁し人材確保の面でも優位性が高いことから、センコーは以前にも同地にあった賃借倉庫を運営していたという。今回はセンコーGHD が土地の再開発を行い、付加価値を向上させた新センターを建設したもの。センコーは新センター開設によりさらなる売上拡大や収益力強化につなげる。
※「センコー東大阪第 2PD センター」の施設概要
所在地:大阪府東大阪市水走 3-4-6
建物構造:S 造 5 階建て
敷地面積:9,163 ㎡
延床面積:2万9,670 ㎡
設備:トラックバース 45台、垂直搬送機 2台、クライミングレベラー1台、ドックレベラー2 台、太陽光発電設備、定置用蓄電池、非常用発電設備など
貸主:センコーグループホールディングス(株)
■JR貨物関西支社<2月7日>
吹田貨物ターミナル駅に「積替ステーション」を開設/一般トラックでの荷物持込・引取を実現、「積替ステーション」は全国14カ所に拡大
JR貨物関西支社は2月10日、日本通運(株)大阪支店と(株)合通ロジの協力もと、鉄道コンテナ利用における利便性向上のための施設「積替ステーション」を吹田貨物ターミナル駅内に開設する。3社は同施設の開設を通じて2024年問題に対応するとともに、物流生産性の向上やSDGs の実現、物流を取り巻く諸課題の解決に向けた貢献を進める。
〇「積替ステーション」とは
「積替ステーション」は、貨物駅構内あるいはその近隣に位置する貨物上屋・倉庫で一般のトラックと鉄道コンテナの間での貨物積替作業を行うため、場所とコンテナ移送等の付帯サービスを提供する施設。同施設開設で鉄道コンテナ利用の利便性が向上するため、鉄道輸送との組み合わせによるモーダルシフトの促進につながる。吹田貨物ターミナル駅の積替ステーション開設により全国貨物駅の積替ステーションは14カ所に拡大するとしている。
〇「積替ステーション」利用のメリット
・従来は客側が自社施設で鉄道コンテナに荷物を積み込み、鉄道コンテナ専用トラックで貨物駅まで持ち込む必要があった。「積替ステーション」では自社トラックで直接持ち込めるため、自社車両の有効活用が可能だ。
・長距離でトラック運行していた運送事業者は長距離区間を貨物鉄道輸送に振り替えることでトラック運転手の長時間労働の緩和、働き方改革の推進につなげられる。
・貨物輸送量(トラックの積載率)に合わせてコンテナ利用個数を柔軟に選択することができる。
・同施設では、日本通運および合通ロジによるパレット積貨物の積替サービス、合通ロジによるバラ積貨物の積替サービスを利用することができる。
※吹田貨物ターミナル駅「積替ステーション」の施設概要
所在地:JR貨物 吹田貨物ターミナル駅内/大阪府吹田市芝田町 1-21
利用時間:9:00~18:00(日本通運(株) 運営)、 8:00~16:00((株)合通ロジ 運営)
利用開始:2025 年 2 月 10 日~
利用者:荷主、物流事業者、利用運送事業者(日本通運(株)・(株)合通ロジ以外でも利用可)
■日本梱包運輸倉庫(株)<2月10日>
岩手県胆沢郡金ヶ崎町で建設を進めていた新たな物流拠点「北上営業所 金ヶ崎倉庫」が竣工・開設/北東北エリアへのハブ拠点として位置づけ、グループの物流導線を活かした高付加価値サービスの提供へ
日本梱包運輸倉庫(株)が岩手県胆沢郡金ケ崎町で建設を進めていた新たな物流拠点「北上営業所 金ケ崎倉庫」を開設し竣工した。
同社は同拠点を北東北エリアへのハブ拠点と位置づける。今後は同拠点を起点とし、同社グループの物流導線を活かした付加価値の高いサービスを提供していく。
同拠点は東北道「北上金ケ崎IC」から約3.7km(7分)、東北道「水沢IC」から約5.3km(9分)の距離に立地している。国道4号線にも隣接し、北上市、金ケ崎町、奥州市の各工業団地に約30分以内にアクセス可能で利便性が高い。国道4号線の4車線化工事を行っているため、商業施設の拡充も見込まれるなど、北東北の重要な物流拠点として位置づけられている。
同拠点の延床面積2万6,151.38㎡の建屋には貨物用エレベーターやドックレベラーが備えられ、LED照明や全ピット庫内インバースが採用されているほか、20区画すべてに空調設備が導入されている。BCP対策で非常用外部給電なども備えられている。
※「北上営業所 金ヶ崎倉庫」の施設概要
所在地:岩手県胆沢郡金ケ崎町三ケ尻荒巻113-1
敷地面積:3万188.56㎡
構造規模:鉄骨造2階建て
建築面積:1万3,295.39㎡
延床面積:2万6,151.38㎡
有効高さ:梁下6.0m
主要設備:貨物用エレベーター5基、ドックレベラー2基、非常用外部給電、LED照明、全ピット庫内インバース
■郵船ロジスティクス(株)<2月10日>
独現地法人Yusen Logistics (Deutschland) Gmbhが大型ロジスティクスセンターを新設・稼働/最大5万パレットの保管が可能、主な取扱品目は耐久消費財
郵船ロジスティクス(株)は独現地法人のYusen Logistics (Deutschland) GmbHがボトロップに大型ロジスティクスセンターを新設し、稼働を開始したと発表した。
新ロジスティクスセンターはドイツ有数の工業都市デュイスブルクから約20kmの距離に位置する。敷地面積は約10万㎡で、2つの棟で構成(延床面積約5万7,000㎡)。主に耐久消費財を取り扱う。最大5万パレットの保管が可能で、88カ所のトラックドックを備えており、最適化された倉庫管理システムにより効率的な保管を実現するとしている。
新ロジスティクスセンターは環境負荷が少ない資材を利用して建設された。ソーラーパネルの設置や電動フォークリフトの導入により、年間約7,000tの温室効果ガス排出量削減を見込む。新ロジスティクスセンター開設にあたっては、ボトロップ市協力のもと、製鉄会社の施設として利用されていた空き地を活用した。建屋は明るくモダンな内装で従業員が快適に働ける空間を演出。敷地内の緑化を推進し、地域に開かれた公園のように施設とした。WELL認証(国際ウェルビーイング協会が人々のウェルビーイングの観点から建築物を評価する制度)にも準拠しているという。
■プロロジス<2月10日>
岩手県矢巾町の「プロロジスパーク盛岡」で(株)共同物流サービスなど複数企業と賃貸借契約を締結/賃貸面積の約75%で入居企業が内定、残りスペースの入居企業募集を推進
プロロジスは、岩手県矢巾町のマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク盛岡」で(株)共同物流サービスと約2万6,000㎡(約7,800坪)の賃貸契約を締結した。また大手3PLのロジスティード北日本(株)や梱包資材メーカーのカネパッケージ(株)とも賃貸契約を締結。同施設の賃貸面積約75%で複数企業の入居が内定しており、同社では引き続き入居企業の募集を進める。
共同物流サービスは食品スーパーやホームセンターの物流拠点を管理・運営する物流企業で、プロロジスとの賃貸契約は今回が初めて。同社はプロロジスパーク盛岡で、北海道・東北地方を中心にスーパーマーケットを展開しているアークスグループ傘下の企業2社((株)ユニバースと(株)ベルジョイス)が利用する食品保管・配送センターの運営を手がける。
ユニバースは八戸の物流拠点から岩手県方面の店舗へ、ベルジョイスは岩手県内の複数物流拠点から八戸方面の店舗へと、それぞれがグローサリー商品を配送していた。物流2024年問題に起因する輸送能力不足の対策として、これら拠点の集約を決めた。今後は2社の商品配送を青森県八戸市の物流施設とプロロジスパーク盛岡の2拠点から行い、さらに物流効率化を進める。
物流施設の選定にあたっては、東北エリア全域を往復しやすいアクセス環境、大型MH機器や自動倉庫など物流オペレーションに対応可能な施設・設備のクオリティを評価。物流業務は2026年秋から開始する予定だ。
ロジスティード北日本とカネパッケージは荷主企業の在庫管理拠点として入居を決定。カネパッケージは今回、プロロジスと初めて賃貸契約を結んだ。
プロロジスパーク盛岡ではほかにも、日本通運(株)や丸木医科器械(株)の入居が内定。賃貸面積の約75%で入居企業が内定している。
プロロジスパーク盛岡は地上3階建てで延床面積は約10万㎡。東北エリアの物流不動産市場で最大規模の賃貸用物流施設だ。上り下り専用のスロープを設け、各階のトラックバースに45Ftコンテナセミトレーラーがアクセス可能な仕様となっている。北東北エリアには大型の賃貸用物流施設が少なく、なかでもスロープを備え各階アクセスが可能な最新鋭の物流施設は同施設が岩手県内で初めてだという。
プロロジスパーク盛岡は、東北縦貫自動車「盛岡南IC」から約4.7km(約8分)、県道13号からも約1.5kmと至近に位置する。3時間以内で南は仙台、北は本州最北まで到達可能。青森・秋田・岩手の東北3県をはじめ東北地方広域への配送に最適な立地となっている。
施設には十分な寒冷地対策を施した。またコンビニエンスストアや無料Wi-Fiを設けたカフェテリアも備えており、施設内ワーカーにとって快適な労働環境が整備されている。
■三菱倉庫(株)<2月12日>
米連結子会社のCavalier Logistics, Inc.が米構内でGMP対応医薬品専用倉庫の運用を加速/ノースカロライナ州ダーラムの新倉庫は2月10日に稼働、ニュージャージー州ニューアークの新倉庫は3月稼働予定
三菱倉庫(株)は、同社グループの米Cavalier Logistics, Inc.(以下Cavalier Logistics)が米国における保管サービスをさらに強化するため、2月10日、ノースカロライナ州ダーラムでGMP対応医薬品専用倉庫の運用を開始したと発表した。
ノースカロライナ州における倉庫拠点展開はCavalier Logisticsにとって初めて。同州内には多くの医薬品産業関連企業が進出しており活発な投資が続いている。Cavalier Logisticsは米国に根付く物流企業として医薬品物流需要の高まりをとらえ、同地における倉庫の運用を決めた。今後は24時間・365日対応可能な緊急入出荷対応や世界各国との輸出入など、医薬品工場周辺の物流サービスを積極的に展開する予定だ。
またCavalier Logisticsは3月にも、同じく医薬品産業の集積地であるニュージャージー州ニューアークにGMP対応倉庫を開設する予定。同地域における医薬品保管機能と米国内外の輸送サービスを提供する考えだ。Cavalier Logisticsはこれら新倉庫と既存倉庫を活用し、米国の各医薬品産業集積地域で保管を含む総合的な物流サービスを展開していく。
※「ダーラム倉庫」の施設概要
所在地:1325 Hamlin Road, Durham NC 27704
設備:2~8℃庫、15~30℃庫、非常用発電機、スプリンクラー他
キャパシティ:1万1,904㎡(1階建て1棟)
入出庫バース:15バース
トレーラー駐車:26台
その他:GMP対応済
※「ニューアーク倉庫」の施設概要
所在地:740 Walnut Avenue Cranford, NJ 07016
設備:2~8℃庫(設置予定)、15~30℃庫、非常用発電機、スプリンクラー他
キャパシティ:2,340㎡(1階建ての一部)
その他:GMP対応予定
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。