(株)東京流通センター/ 地上7階建・ダブルランプウェイ採用の物流ビル「新A棟」が竣工、延床面積約20万㎡の免震構造のマルチテナント型物流施設

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 (株)東京流通センターは、かねてから建設を進めていた物流ビル「新A棟」が竣工したと発表した。物流ビル新A棟は地上7階建(屋上は駐車場)・免震構造のマルチテナント型物流施設で、ダブルランプウェイを採用。その規模は延床面積が約20 万5,000㎡(約6万2,000坪)で、貸付面積が約15万6,000㎡(約4万7,000坪)となっている。契約面積は最小1区画144坪から最大1フロア約7,800坪まで幅広いニーズに対応。大型ストックとラストワンマイル対応といった異なるニーズを一つの拠点で満たすことが可能だ。また、豊富な電源容量、給排水・給排気対応を備えているため、「倉庫+α(オフィス・ショールーム・メンテナンス拠点など)」といった複合的な用途にも適するという。
 1階は冷凍・冷蔵設備設置を想定した設計。大田市場至近という地理的環境を踏まえ、冷凍・冷蔵設備対応ニーズが高まるとの判断からで、電源容量をあらかじめ大容量(47kVA~66kVA〔動力〕)に設定するとともに、設備増設による増量にも耐えられるスペックとした。プラットフォームの高さも0.8m(トラックバース床~倉庫床)に設定。倉庫床に結露対策としての断熱層(厚み0.2m)設置を考慮したもので、合わせて1mとなる計算。マルチテナント型の大規模施設でのプラットフォーム設計で高さを0.8mとしたのは恐らく「物流ビル新A棟」が初めてで、こうした配慮にも同社がこれまで冷凍・冷蔵設備案件で経験し、蓄積してきた知見とノウハウが反映されている。また、都市型物流施設のコンセプトを意識し、天井部分には0.7~0.9mピッチでインサートを設けた。インサートに直接吊りボルトを取り付けられる仕様となっており、この吊りボルトを利用し、例えば検品作業エリアを囲って空調を取り付ける際にコストを抑えて造作することが可能。作業空間の快適性を、コストを抑えて高めることができるなどテナント企業にとってメリットのある仕様となっている。
 テナント企業の従業員の働きやすさにも様々配慮し、工夫をこらした。具体的には、1階にコンビニエンスストアがあり、職場でのワークライフを支援するほか、利便性のいい1階南・北エントランス周辺に1か所ずつ休憩室を設け、さらにはコインシャワーブース(2基)、オールジェンダートイレ(2か所)も設置。敷地内には他にも多数の飲食店舗をはじめ、医療機関、郵便局など、バラエティに富んだサービス施設を用意した。また、屋上アメニティスペースや喫煙室なども設け、ドライバーやテナント企業の従業員に快適な就労環境を提供する。また、屋上や1階を中心に壁面を緑化することで施設利用者に安らぎと心地よさを提供。空気の浄化やCO2削減などにもつながり、環境問題に対する配慮も行き届いている。

※物流ビル「新A棟」の施設概要
所在地:東京都大田区平和島6-1-1
公法規制:準工業地域・流通業務団地
延床面積:約20万5,000㎡(約6万2,000坪)
専有面積:約15万6,000㎡(約4万7,000坪)
規模:地上6階建(7階は屋上駐車場)
構造:RC-S造・免震構造
竣工:2023年8月
その他:(1)倉庫奥行33m(一部44m)を確保。
(2)2~6階に貸事務所区画を設置。事務所造作費用ご負担を軽減。
(3)1~3階は歩廊を設置。歩行者と車両の動線を分離し安全性・快適性に配慮。
(4)24時間365日の有人防災センター管理で安全性・セキュリティを確保。

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