<2025年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>
■(株)日新<9月18日>
福岡県朝倉市に危険物倉庫用地を取得/物流需要が見込まれる半導体製造素材などの受け入れ先として危険物倉庫建設へ
(株)日新は福岡県朝倉市に倉庫用地を取得した。九州における半導体関連投資の活性化を見据えて投資したもの。高圧ガスや薬液など物流需要増加が見込まれるケミカル品を中心とした半導体製造素材などの受け入れ先として、同用地に危険物倉庫建設を行う予定だ。
※危険物倉庫用地の概要
所在地:福岡県朝倉市上浦1072-1他
面積:16,316m2
用途地域:工業地域
■大和ハウス工業(株)、JR貨物<9月18日>
千葉市美浜区の港新エリアで共同開発を進めていた大型物流施設「DPL千葉レールゲート」が竣工/延床面積約11万㎡の地上4階建て、最大12テナントの入居が可能
大和ハウス工業(株)と日本貨物鉄道(株)(以下、JR貨物)は、千葉市美浜区の新港エリアで共同開発を進めていた大型マルチテナント型物流施設「DPL千葉レールゲート」が9月16日に竣工し、翌9月17日に稼働を開始したと発表した。
同施設は2022年竣工の「DPL札幌レールゲート」に続く両社共同事業の第2弾となる物件。首都圏から約30km圏内に位置する好立地で、京葉道路「穴川IC」から約3.5km、湾岸「千葉IC」から約5kmと近距離で、「千葉貨物駅」から約9km、「成田国際空港」から車で約40分と、陸・海・空の物流インフラへのアクセスに優れる。
同施設は延床面積11万3,916.11㎡の地上4階建てで、最大12テナントの入居が可能。施設内には各階に直接トラックが乗り入れ可能なダブルランプウェイを採用しいている。1フロアにつき最大58台分のトラックバースを確保し、荷待ち時間の短縮や入出庫業務の効率化を図った。オンラインチェックインシステムも導入し、物流オペレーションの最適化を目指すものとなっている。
環境面では、屋上に3,304kWの太陽光発電システムを設置し、施設全体を再生可能エネルギーにより運用。建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)において最高ランクの6スターおよびZEBを取得しており、脱炭素社会への貢献も強調されている。
働き方改革にも配慮し、施設内には最大14名の子どもを受け入れることができる保育所を併設。無人コンビニやカフェテリア、休憩室なども整備し、テナント企業の従業員が仕事と育児を両立できる環境を提供している。
※「DPL千葉レールゲート」の施設概要
所在地:千葉県千葉市美浜区新港32-11 他
敷地面積:4万8,539.02㎡(1万4,683.05坪)
建築面積:2万9,122.75㎡(8,809.63坪)
延床面積:11万3,916.11㎡(3万4,459.62坪)
賃貸面積:8万8,701.01㎡(2万6,832.05坪)
テナント:最大12テナント/1区画5,071.5㎡~入居可能
構 造 ・ 規 模:鉄骨造・耐震構造・地上4階建て
建物用途:マルチテナント型物流施設
着工日:2024年4月1日
竣工日:2025年9月16日
入居可能日:2025年9月17日
■(株)センターポイント・ディベロップメント<9月19日>
福岡県苅田町での大規模マルチテナント型物流施設「CPD福岡」開発プロジェクトが始動/高速網を活用し九州全域への配送拠点、最小面積約1,600 坪から最大6区画に分割可能
(株)センターポイント・ディベロップメントは、福岡県京都郡苅田町でマルチテナント型物流施設「CPD福岡」の開発プロジェクトを始動させた。同開発プロジェクトは九州自動車道「福岡IC」、国道201号の近接地で施行中の粕屋町大 隈西土地区画整理事業地内での開発プロジェクトで、土地区画整理事業地内での取得案件は同社として初めて。
同施設は鉄骨造4階建てで、延床面積は約4万3,000㎡。2026年2月に着工し、2027年5月に竣工する予定だ。
苅田町は九州自動車道など高速道路網へのアクセスに優れ、九州全域への広域配送に適した立地。周辺には多数の物流関連施設が集積しており、今後も高い物流ニーズが見込まれる。加えて、JR香椎線・JR日豊本線「長者原駅」および「苅田駅」から約1kmと徒歩圏内に位置し、公共交通機関による通勤利便性も高い。
同施設は、環境負荷低減にも配慮した設計となっており、CASBEE、BELS、ZEB Readyなどの環境評価取得を目指す。これら環境評価取得により入居企業の脱炭素対応を支援する。
床荷重は1.5t/㎡、柱スパンは11m×10.65m、梁下天井有効高は5.5mとする。2階へはワンウェイスロープでアクセス可能。1〜2階には合計42台分の高床トラックバースを設け、効率的な荷役を実現する。
最小面積約1,600坪から最大6区画への分割を想定しており、各区画には大型貨物用EVと垂直搬送機を1基ずつ備える。これにより多様な貨物に対応し、保管・搬送の効率化を図る。
同社は今後、開発用地だけでなく既存収益物件や空物件(一部空き含む)の取得にも注力し、独自のリーシング機能を活用したバリューアップ戦略を展開する方針だ。
※「CPD福岡」の施設概要
所在地:福岡県糟屋郡粕屋町 大隈西土地区画整理事業地内
敷地面積:約1万8,000㎡
延床面積:約4万3,000㎡
構造:鉄骨造・4階建(予定)
着工:2026年2月(予定)
竣工:2027年5月(予定)
■大和ハウス工業(株)<9月22日>
マレーシア最大級の物流施設「DPL Malaysia Shah Alam Ⅱ」が竣工/延床面積15.6万㎡の地上3階建てで最大12テナントの入居が可能、陸海空の物流インフラへのアクセスにも優れる
大和ハウス工業(株)は、マレーシア・セランゴール州シャーアラムで開発を進めていた大型物流施設「DPL Malaysia Shah Alam Ⅲ(ディーピーエル マレーシア シャーアラム スリー)」が9月18日に竣工し、10月1日から入居開始予定であると発表した。
同施設は、同社の海外物流施設として最大規模となる延床面積15万6,122㎡(約4万7,226坪)を誇り、地上3階建ての鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)で構成される。敷地面積は6万742㎡(約1万8,374坪)、賃貸面積は11万5,420㎡(約3万4,915坪)に達し、最大12テナントが入居可能。1区画あたり6,432㎡〜1万1,849㎡の柔軟な区画設計が施されている。
施設内には高床式トラックバース115台分を備え、ドックレベラーの設置により全天候型の荷下ろしが可能。1階には低温物流(コールドチェーン)対応区画も用意され、ECや消費財など多様化する物流ニーズに対応する。火災対策としては、短時間で制圧可能なスプリンクラーシステム「ESFR(Early Suppression, Fast Response)」を採用し、安全性にも配慮した。
立地面では、首都クアラルンプール中心部から約27km、主要港湾であるクラン港から約24km、国際空港から約40kmに位置し、陸海空の物流アクセスに優れる。高速道路「コタ・ケムニンIC」から約3.5kmと、都市部と港湾・空港を結ぶ中間拠点として戦略的な位置を確保している。
環境面では、全館LED照明を採用し、太陽光発電システムの設置も可能な設計とするなど、環境負荷低減にも配慮。従業員向けには、屋内駐車場(自動車484台、二輪車515台)や直通エレベーター、男女別の礼拝室などを整備し、働きやすい環境づくりにも注力した。
同施設開発プロジェクトは、現地法人Daiwa House Malaysia Logistic Sdn. Bhd.を通じて推進され、2023年3月に着工。総事業費は約170億円。同社はこれまでにマレーシア国内で「DPL Malaysia Shah Alam Ⅰ」「同Ⅱ」を含む3棟の物流施設を開発しており、海外5カ国(ベトナム、インドネシア、タイ、マレーシア、米国)で累計28棟、延床面積約80.7万㎡の物流施設を展開している。
※「DPL Malaysia Shah Alam Ⅲ」の施設概要
所在地:マレーシア・セランゴール州シャーアラム(Lot22203, Jalan 33/52, Section 33, 40450 Shah Alam, Selangor, Malaysia)
建物用途:マルチテナント型物流施設
構造・階数:鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)・地上3階建て
有効高さ:1階・2階12m(一部6m)、3階11m~14m
床荷重:3.0t/㎡(一部1.5t/㎡)
建物寸法:幅276m、奥行き⇒1階123m、2・3階108m
総事業費:約170億円
敷地面積:6万742㎡(約1万8,374坪)
延床面積:15万6,122㎡(約4万7,226坪)
賃貸面積:11万5,420㎡(約3万4,915坪)
テナント:最大12テナント/1区画6,432㎡~1万1,849㎡
着工:2023年3月1日
竣工:2025年9月18日
入居開始:2025年10月1日
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。