物流施設 関連投資情報<3.14~3.21>

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<2024年以降に建設・竣工・稼働する物流施設・工場などの情報>

■イケア・ジャパン(株)<3月14日>
佐賀県で初、長崎県で2カ所目となる商品受取りセンターを開設/オムニチャンネル化推進の一環としての取組で、全国総数は41拠点に


 イケア・ジャパン(株)は3月21日、佐賀県佐賀市と長崎県佐世保市に商品受取りセンターを開設する。同センター開設は、オムニチャネル化推進の一環としての取組で、佐賀県では初、長崎県では長崎市に続き佐世保市が2か所目の開設。佐賀県の開設に伴い、イケアストアがある福岡県以外の九州の県(鹿児島、宮崎、長崎、熊本、大分、佐賀)すべてに商品受取りセンターを開設することになるとしている。
 今回の同センター開設により、佐賀市と佐世保市のほか、両市周辺地域に在住するユーザーは、IKEAオンラインストアやイケア店舗で購入した大型家具を、通常配送より割安で受け取ることができるようになる。同社は、商品受取りセンターの全国展開が、物流2024年問題の解決やラストワンマイル配送の負荷軽減、環境負荷低減などに貢献するものと認識しており、ビジネスパートナーの協力のもと、このサービスの提供が可能になっている。
 なお、同センターは、今回の両市での開設により、全国総数は41拠点になるとしている。

※「商品受取りセンター佐賀 」の概要
所在地:佐賀県佐賀市大和町大字川上5516-1
サービス申し込み受付開始予定日:2024年3月21日
商品出荷店舗:IKEA福岡新宮

※「商品受取りセンター佐世保 」の概要
所在地:長崎県佐世保市有福町1299-36
サービス申し込み受付開始予定日:2024年3月21日
商品出荷店舗:IKEA福岡新宮

■(株)メニコン<3月14日>
福井市で製造および生産開発のための新拠点建設用地を取得/中京・北陸エリアのサプライチェーン強化とともに、開発・生産両機能の融合を目指す


 (株)メニコンは、コンタクトレンズやコンタクトレンズケア用品の製造および生産開発の新たな拠点を建設するため、北陸エリア福井県福井市「テクノポート福井」内の用地を取得した。これに伴い、3月11日には、同社、福井県、福井市の三者で同用地の取得に係わる協定を締結している。
 新拠点での生産予定品目は、コンタクトレンズやコンタクトレンズケア用品などの同社主力商品。同社では、開発と生産の融合を目的として、生産に係わる開発機能を新拠点に設置することも検討している。
 今回取得した新拠点の用地面積は約9万3,000㎡で、これは同社国内生産拠点の中で最大級の規模になるとしている。同社は、これまで愛知県や岐阜県といった中京エリアに集中していたサプライチェーンに、北陸エリアの福井県を加えることで、両エリアを含めた強靭な生産経済圏の確立を目指す。
 2024年3月16日に開業を控えた北陸新幹線の福井延伸や中部縦貫自動車道の開通により、新拠点と中京エリアにある同社の既存拠点のアクセスが向上することで、両拠点における従業員の人的補完関係がより強固になり、需要に応じた迅速な生産体制の構築につながると、同社ではしており、こうした取組を通じて、福井県の人口増加、雇用創出に貢献していく。

※「テクノポート福井」の施設概要
所在地:福井県福井市石新保町28字南割65-2
福井県福井市白方町 37字石塚割6-2
福井県福井市白方町38字長塚割23-2
用地面積:約9万3,000㎡
事業内容:コンタクトレンズやコンタクトレンズケア用品の製造、生産開発拠点(予定)

■サッポロホールディングス(株)<3月15日>
サッポロビール(株)が持続可能な物流体制維持・構築に向けて広島県に物流拠点を新設/ポッカサッポロフード&ビバレッジ(株)も物流効率改善で埼玉県に物流拠点を新設


 サッポロホールディングス(株)のグループ企業であるサッポログループ物流(株)は4月1日、持続可能な物流体制の維持や構築に向けて広島県広島市に「サッポロビール(株)広島物流センター」を新設する。
 同社は、2020年頃から全国の配送で150km圏内を上限とする物流拠点再編を推進し、運行管理可視化システムの活用に加え、トラックドライバーの拘束時間短縮に努めてきた。広島の新拠点については、これまで九州日田工場から出荷していた広島県・島根県エリアへの配送を経由させることで、トラックドライバーの長距離運行の緩和とトラックの回転率向上を実現する。
 また、ポッカサッポロフード&ビバレッジ(株)の食品・飲料配送についても、3月25日に埼玉県加須市に「ポッカサッポロフード&ビバレッジ(株)埼玉加須物流センター」を新設する。これまで「ポッカサッポロフード&ビバレッジ(株)北関東物流センター」(群馬県伊勢崎市)から配送していたエリアの一部を同センターに移管し、配送距離を削減するほか、トラックの発着や庫内作業の集中を緩和し、ドライバーの拘束時間削減を実現していく。

※「サッポロビール(株) 広島物流センター」の施設概要
所在地:広島県広島市西区草津港2-7-5不二倉庫運輸(株)広島西営業所内
敷地面積約:約2,300㎡(700坪)
竣工・稼働日:2024年4月1日
取扱商品:ビールテイスト、RTD、ワイン、洋酒、和酒などの酒類製品
配送エリア:広島県、島根県

※「ポッカサッポロフード&ビバレッジ(株) 埼玉加須物流センター」の施設概要
所在地:埼玉県加須市道目1584-1
敷地面積:約5,900㎡(約1,800坪)
竣工・稼働日:2024年3月25日
取扱商品:飲料、食品
配送エリア:茨城県、千葉県、埼玉県

■九州旅客鉄道(株)<3月18日>
福岡県北九州市門司区所在の物流施設を取得/九州・本州への広域輸送拠点として優れた立地


九州旅客鉄道(株)は、福岡県北九州市門司区所在の物流施設を取得した。 物流2024 年問題を背景に進展する拠点再編の動きを踏まえ、同施設を優良物件と判断し、取得に至ったもの。同施設は、新門司フェリーターミナルに近接し、九州自動車道「新門司IC」からも約2.4kmの近距離に立地していることから、九州および本州への広域輸送拠点としての優位性があるとしている。

※北九州市門司区 物流施設の施設概要
所 在 地 : 福岡県北九州市門司区新門司北2丁目2-3
敷地面積 : 1万5,501 ㎡
延床面積 : 1万4,333 ㎡
構造規模 : 鉄骨造平屋建て 2棟・鉄骨造4階建 て1棟

■アマゾン ジャパン(同)<3月18日>
神奈川県相模原市にAmazon物流拠点となるFCを新設/Amazon Roboticsを国内最大規模で導入し、入出荷工程のさらなる効率化目指す


 アマゾン ジャパン(同)は、神奈川県相模原市にAmazon物流拠点となるフルフィルメントセンター(FC)を新設する。AmazonのFCは、相模原市で2拠点目、神奈川県では5拠点目。同施設は、延床面積約15万㎡(東京ドーム約3個分)、商品保管容量約150万立方フィートの規模で、Amazon Roboticsを国内最大規模で導入する予定。Amazon Roboticsや紙袋自動梱包機などの自動化機器活用により、同施設における運営の安全性と、持続可能な物流体制を構築する。
 同施設では、1日最大65万個以上の商品出荷を行う。同社は、同施設の新設により、エリアマネージャー、職場の安全・衛生管理者、商品の品質管理者、設備の保全管理者、テクノロジーを使って商品のピッキング・梱包・出荷などを担う作業者など、様々な職種で数千人規模の雇用を創出するとしている。また、地域社会との定期的な交流を通じ、特に子供たちに向けた科学技術分野の学びの機会も提供する考えだ。
 2022年の同社の日本への直接投資額は1.2兆円を超え、2010年から2022年までの期間の総投資額6兆円超の約20%に相当するという。そのなかでもAmazon物流拠点のFCにおける自動化への取組は注目度が高く、特にAmazon Roboticsによる入出荷工程の効率化はEC市場の拡大に大きな影響を及ぼしている。Amazon Roboticsは、入出荷情報に基づいて「Drive(ドライブ)」と呼ばれるロボットが「Pod(ポッド)」と呼ばれる専用の商品棚を移動し、作業者の業務をサポートするもの。相模原市の新FCでは、国内最大規模となる約3,000台のドライブと約3万5,000台のポッドを導入する予定だ。これにより、商品の棚入れ・棚出しのさらなる効率化に加え、格納スペースの節約も可能となることから、在庫保管量を従来の固定棚に比べて最大約40%増やすことができ、商品の品揃え拡充も可能となる。
 一方、同施設での紙袋自動梱包機の導入は、梱包資材削減の取組の一環。段ボールケースの代わりに紙袋で配送する商品を増やすなど、梱包の簡素化をさらに進める。梱包の簡素化で、梱包の開封やその後の処理にかかる手間も減らせるなど、副次的なメリットもあるという。

※神奈川県相模原市に新設するFCの施設概要
所在地: 神奈川県相模原市
延べ床面積: 約15万0,000㎡
商品保管容量: 約150万立方フィート(ft3)
開設時期(予定):2024年4月

■日本シグマックス(株)<3月18日>
大阪市住之江区の「大阪物流センター」が稼働開始/物流倉庫2拠点体制で物流2024年問題や緊急時の商品安定供給に対応


 日本シグマックス(株)は3月18日、大阪府大阪市住之江区に新設した「大阪物流センター」を稼働させた。物流の2024年問題による輸送距離制限、および緊急事態発生時の商品の安定供給への対応を目指しての取組。同社は医療用品を取り扱っており、これまでは「柏物流センター」(千葉県)から全国に配送を行ってきたが、今回の新物流倉庫稼働により、今後は2拠点体制でより最適な拠点から商品を発送していく。
 同社が扱う医療用品は、その性質上、流通過程を含めた安定供給体制の構築が求められているが、物流業界におけるトラックドライバーの不足や高齢化、物流2024年問題、燃料費の高騰などの課題が顕在化し、商品の安定配送にリスクが生じている。同社は、これら課題への対応に加え、災害等の緊急事態発生時の安定した商品供給体制を確立するため、かねてから西日本エリアでの物流拠点の準備を進めていた。今回の新物流倉庫稼働に伴い、より配送先に近い拠点から商品を出荷することできるため、同社では、トラックの使用燃料の削減、ドライバーの運転時間の短縮などを通じ、物流2024年問題の解決にも貢献できるとしている。

※「大阪物流センター」の施設概要
所在地:大阪府大阪市住之江区柴谷1-2-25
稼働開始日:2024年3月18日

■名糖運輸(株)<3月19日>
ベトナム現地子会社の3番目の低温倉庫が稼働開始/ベトナムにおける保管能力を従来の約2倍として事業拡大へ


 C&Fロジホールディングスグループの名糖運輸(株)は、ベトナム現地の100%子会社である MEITO VIETNAM COMPANY LIMITED(メ イトウベトナム)が同国で3番目の低温倉庫となる「第三倉庫」を稼働させたと発表した。同倉庫は、大和ハウス工業(株)の現地法人である Daiwa House Vietnam Co., Ltd.が新築した平屋建ての倉庫を賃借したもの。 延床面積は約 1万8,400 ㎡で、約 2万6,000 パレット分の保管能力を擁しており、メイトウベトナムの保管能力は従来の約 2 倍に拡大したとしている。また、冷凍温度帯の倉庫のほか、チルド温度帯の冷蔵庫も設置されており、 より多様な低温食品の取り扱いが可能となっている。
 名糖運輸は、低温食品物流のパイオニアとし て「新たなコールドチェーンのニーズをつなぐ持続可能な低温物流の実現」を中長期的な基本方針に掲げている。2014年には、その成長分野への投資として、倉庫業であるメイトウベトナムを設立(当初は合弁会社、2019 年に100%子会社化 )。さらに 2016 年には、貨物運送業の合弁会社である T&M Transportation COMPANY LIMITED を設立し、成長を続けるベトナムで低温食品物流のためのコールドチェーンを構築してきた。 同国では、魚介類を主とした冷凍食品用原材料や、冷凍加工食品の需要増加に伴い、コールドチェーンニーズがさらに高まっていることから、メイトウベトナムでも保管能力の拡大に取り組んできたという。
 第三倉庫が立地するのは、ロンアン省デュックホア地区タンドゥック工業団地。ホーチミン市西部のロンアン省は、近年多くの冷凍食品加工業者が拠点を設けており、今後新たな倉庫需要の掘り起こしが期待されている。また、同工業団地は、 ホーチミン市内から 35 ㎞に位置し、主要な国道と州道が利用可能なうえ、2025 年には環状道路 4 号線が完成する計画もあり、交通網が充実している。こうした立地環境にある第三倉庫と、ホーチミン市の北東部ビンズオン省ソンタン第 二工業団地内にある第一倉庫・第二倉庫でホーチミン市を東西から挟む形となるため、名糖運輸では、南部の港湾も含めたより効率的な物流ネットワークの提案が可能になるとしている。

※「 メイトウベトナム 第三倉庫 」の施設概要
所 在 地:ベトナム社会主義共和国 ロンアン省 デュックホア地区 タンドゥック工業団地内
敷 地 面 積 :4万1,317㎡
延床面積 :1万8,465㎡
建 物 :平屋建て
収 容 能 力: 6万5,712t (パレット約2万6,000枚)
設 備 :冷蔵倉庫(固定ラック式 冷凍温度帯5室、チルド温度帯3室)、バース 28 基、事務室

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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