■物流施設 投資関連情報2024版<1.4~1.10>

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<2024年以降に建設・竣工・稼働する物流施設・工場などの情報>

■アサヒロジスティクス(株)<1月4日>
「第2大黒ふ頭流通センター」を開設し、新設の定温庫の運用を開始/川上事業の対応力の構築の実現に向け、輸出入貨物の拡大


 アサヒロジスティクス(株)は1月5日、神奈川県横浜市に「第2大黒ふ頭流通センター」を開設した。同施設では、ワインや穀物、チョコレートなどの温度管理商品にも対応した定温庫が新設され、その運用も開始されたという。
 同社は、2021年度の中期経営計画で掲げきた「川上事業の対応力の構築」の実現に向け、輸出入貨物の取り扱いを進めてきた。同社では、同施設開設により、より幅広い商品の取り扱いが可能となるほか、常温商品の保管キャパシティの拡充も行えるとしている。

※「第2大黒ふ頭流通センター」の施設概要
所在地:神奈川県横浜市鶴見区大黒ふ頭22番 Y-CC横浜港流通センター内3階 304区画
延床面積:4,383㎡(1,326坪)
常温庫:2,783㎡(842坪)
定温庫:1,494㎡(452坪)
開設日:2024年1月5日

■(株)レンゴー<1月5日>
松山工場の移転先となる「愛媛東温工場」が稼働開始/四国全域におけるレンゴーグループの連携と供給体制の一層の強化を見込む


 レンゴー(株)は、松山工場(愛媛県松山市)の移転先として愛媛県東温市で建設を進めていた愛媛東温工場が竣工し、1月8日に稼働を開始したことを発表した。
 新工場は、2024年完成予定の松山自動車道「東温SIC」から約200mと物流環境に恵まれており、同社では、四国全域における同社グループの連携と供給体制の一層の強化を見込む。また、太陽光発電設備およびLNGサテライト設備などを導入し、環境目標「エコチャレンジ2030」に掲げるCO₂排出量削減に取り組むほか、デジタル技術の活用により生産性向上を目指すとしている。

※「愛媛東温工場」の施設概要
所在地::愛媛県東温市田窪610-5 田窪工業団地
敷地面積:6万4,966㎡
延床面積:3万2,419㎡(建築面積 28,155㎡)
事業内容:段ボールシート、ケースの製造・販売
稼働開始日:2024年1月8日

■センコー(株)<1月5日>
兵庫県加東市に「ひょうご東条PDセンター」を開設/兵庫県内の物流拠点をさらに拡充


 センコー(株)は1月1日、兵庫県加東市に「ひょうご東条PDセンター」を開設し、運営を開始した。
同施設は、中国自動車道「ひょうご東条IC」から至近で、神戸・大阪市内へのアクセスにも優れる立地環境にある。ハザードマップ上は土砂災害や洪水の危険がないエリアになっており、安全で継続的な物流サービスの提供が見込める。また、阪神地域のベッドタウンである三田市や三木市と隣接しているため、人材確保における優位性も確保されているという。
 
※「ひょうご東条PDセンター」の施設概要
所在地:兵庫県加東市南山6-9-4
建物構造:S造 2階建て
延床面積:2万6,810㎡(賃借部分)
設備:バース22台 ドッグレベラー、垂直搬送機、貨物用EV

■鈴与(株)<1月9日>
神奈川県厚木市に「厚木物流センター」を新設/関東地区における食品物流事業のソリューション強化へ


 鈴与(株)は1月4日、関東地区における食品物流事業のソリューション強化のため、神奈川県厚木市に「厚木物流センター」を新設した。
 同施設は、東名高速道路「厚木IC」、圏央道 「圏央厚木IC」からともに約7 kmの立地しており、主要高速道路からの交通アクセスの利便性と首都圏への輸送に優れる。同施設は、調味料をはじめとした加工商品を扱う食品専用物流センターと位置付けられており、同日から営業を開始している。                                  

※「厚木物流センター」の施設概要
所在地:神奈川県厚木市飯山南3-17-50 SOSiLA厚木飯山3階
倉庫延床面積:3,913坪(当社賃借部分 倉庫・バース・事務所含む)
稼働開始:2024年1月4日

■YKK AP(株)<1月9日>
YKK APアメリカ社 が「メーコン工場」の操業を開始/住宅用樹脂窓の高効率な一貫生産体制を構築


 YKK AP(株)は、米国現地法人のYKK APアメリカ社がジョージア州メーコン・ビブ郡で建設を進めていた「メーコン工場」が2023年12月に完成し、同年12月28日に操業を開始したと発表した。新工場は、住宅用樹脂窓の製造拠点。「旧メーコン工場」から車で約20分の距離にあるジョージア州中央に新たな用地を取得し、建設したものだという。
YKK APアメリカ社は、2か所に分かれていた「旧メーコン工場」の製造機能の全てを新工場に移管し、樹脂窓の一貫生産体制を構築。製造供給能力強化と市場競争力のある製造供給体制の構築により、販売エリアである米国南部6州での住宅用樹脂窓増販に対応できる準備を整えた。
 設備面では、既存の樹脂窓商品に加え、改良商品となる「StyleView® Classic」の製造に向けたハングラインを新設。樹脂素材の押出、ガラス・窓の加工、組立、出荷までを生産工程が建屋の西側から東側に流れるライン設計とし、一貫生産の効率性を高めた。日本の樹脂窓製造の「APWライン」で採用されいてる自動化技術も導入し、生産性を従来の212%とする計画だ。また、将来的な自動搬送設備の導入や、今後の事業・商品戦略やさらなる成長に合わせたフレキシブルな対応を考慮し、通路などの建屋設計には拡張性を持たせたという。
YKK APアメリカ社は今後、遠隔サポートや現地オペレーターによる維持管理が可能な設備仕様とし、メンテナンス性の向上を図る。また、人に頼らない工程内検査手法も確立し、高品質製品を安全に生産できる工場運営を目指すとしている。一方、新工場の製造ライン内や倉庫・出荷工程では、重量物の運搬やピッキング作業など身体的負荷の大きい作業の自動化・省人化を図る。また、情報基盤を整えてスマートファクトリー化することで、作業者の労働環境改善も進める。ロジスティクスについては、GTPやIoT技術を導入し、作業者の移動やピッキング時間を削減するとともに、出荷工程の効率化・省人化を目指す。
 環境面では、窓からの自然光を取り入れるほか、屋根・壁の断熱化により省エネ性能を高めることで、CO2排出量削減を目指す。また、カーボンニュートラル実現に向けて創エネ技術を段階的に導入していく方針。また、新工場内には、アメリカ南部で多発する竜巻などの自然災害発生時用の緊急避難場所を確保し、従業員の安全・安心にも配慮したとしている。

※「メーコン工場」の工場概要
所在地:米国ジョージア州メーコン・ビブ郡(100 YKK AP Way, Macon, Bibb County, Georgia, U.S.A)
敷地面積:20万2,343㎡(新規取得)
延床面積:約3万6,000㎡
建屋構造:鉄骨造、鉄筋コンクリート造 地上1階建て
従業員数:250名(2023年12月時点)
投資金額:1億2500万USD(土地・建屋・生産設備含む))
着工:2022年10月  
完工:2023年12月
操業開始:2023年12月28日
生産品目:住宅用の樹脂窓および引戸
主な設備:樹脂押出機、ラミネート加工、複層ガラス、樹脂窓生産ライン
生産能力:年間約45万窓

■佐川グローバルロジスティクス(株)<1月9日>
千葉市花見川区に「千葉花見川営業所」を開設/荷動きに合わせた効率的な空間利用が可能な4階建て倉庫


 佐川グローバルロジスティクス(株)は1月1日、千葉市花見川区に「千葉花見川営業所」を開設した。
 同営業所は4階建ての倉庫で、1、2階部分にはトラックバースが設置されている。内部は、1階と3階、2階と4階がメゾネット型になっており、TC型からDC型の運用まで、荷物の動きに合わせた効率的な空間利用が可能。環境面では、屋上に太陽光パネルを設置しており、その発電電力を施設内で自家消費できる。1階を含めた全館で空調が完備されており、快適な職場環境と環境負荷軽減の両立を目指した施設となっている。
同営業所の位置は、東関東自動車道「千葉北IC」から約 2.9km、 京葉道路「武石IC」から 約 4.1kmの距離にあり、JR 総武線「新検見川駅」から バスで約 30 分、 京成本線「八千代台駅」から バスで約 25 分でアクセス可能で、物流拠点としての利便性が高い。

※「千葉花見川営業所」の施設概要
所在地:千葉県千葉市花見川区犢橋町1655番(地番)
同社借り入れ面積:1万923.04坪

■阪急阪神不動産(株)、(株)シーアールイー<1月10日>
ベトナム中部で開発を進めていた2つの物流倉庫が竣工/シンガポールの出資先を通じてベトナムで運営する物流倉庫の総賃貸面積は約13万㎡に


 阪急阪神不動産(株)と(株)シーアールイーは、シンガポールの出資先を通じ、ベトナム中部で開発を進めていた2つの物流倉庫が竣工したと発表した。
 両社は、シンガポールのSembcorp Development Ltd.(セムコープ デベロップメント社)と共同でSembcorp Infra Services Pte. Ltd.(セムコープ インフラ サービス社)に出資し、ベトナムでの物流倉庫の開発・運営に取り組んでいる。今回は竣工したのは、かねてから開発を進めてきたベトナム中部の「VSIPクアンガイ工業団地」内の物流倉庫「セムコープ ロジスティクスパーク(クアンガイ)」と、「VSIPゲアン工業団地」内の物流倉庫「セムコープ ロジスティクスパーク(ゲアン)」)。両物件の竣工により、セムコープ インフラ サービス社を通じてベトナムで運営する物流倉庫は、ベトナム北部の竣工済み物件も含めて 10 棟となり、総賃貸面積は約 13 万㎡(約 4 万坪)に達したとしている。

〇両物件の特徴  
①各倉庫において汎用性の高い仕様(高さ9m、床荷重2.0t/㎡、1区画あたりの電力容量 300KVA、機械換気設備 の設置など)を採用
②1区画の賃貸面積は約3,000~5,000㎡であり、各区画の中に約200~300㎡の事務所スペースを設置
③トラックバースには、倉庫の搬出入口の床面とトラックの荷台との間に生じる段差を解消するドックレベラーを設置
④環境への配慮として、全館でLED照明を採用。また、ベトナム・グリーン・ビルディング協会の環境性能評価システム「LOTUS SILVER」の認証を取得
⑤セキュリティー対策として、敷地内に CCTV カメラを設置

〇両物件の立地                                                                
両施設は、近年製造業の進出が加速するベトナム中部に位置しており、それぞれ中部の輸出入拠点であるダナン港・ダナン空港、及びクアロー港・ビン空港へのアクセスに優れ、広域物流拠点として利便性の高い立地環境にある。なかでも「セムコープ ロジスティクスパーク(ゲアン)」は、ハノイ市とゲアン省を結ぶ高速道路が2023年9月に開通しており、物流拠点としての利便性が高いという。

※「セムコープ ロジスティクスパーク(クアンガイ)」の施設概要                                                           
敷地面積:約6万100㎡(約1万8,200坪)
建物構造:1階建て
棟数:3棟
賃貸面積約3万3,600㎡(約1万200坪)
着工:2022年12月2日
竣工:2023年10月21日

※「セムコープ ロジスティクスパーク(ゲアン)」の施設概要
敷地面積:約6万8,200㎡(約2万600坪)
建物構造:1階建て
棟数:3棟
賃貸面積:約3万9,400㎡(約1万1,900坪)
着工:2022年12月2日
竣工:2023年12月27日

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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