■物流施設 投資関連情報2022版<12.15~12.21 >

  • URLをコピーしました!

<2022年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 

■センコー㈱<12月15日>
京葉PDセンターを開設、千葉・市原沿岸エリアでEC、危険物など一般貨物の物流需要に対応

 センコー㈱は一般倉庫と危険物倉庫3棟を含む「京葉PDセンター」の開所式を12月15日に行った。
同施設は、館山自動車道「市原IC」から約4km、千葉港まで約20km、東京港、羽田空港、成田空港まで1時間以内の立地にある。また千葉県内陸部の高台で地盤が固く安定した区域にあるため、洪水や土砂災害のリスクが低く、BCPニーズにも対応する。。
 同施設の開設により、危険物倉庫と一般貨物の需要増に対応する。車両駐車場の拡張と荷捌きエリアの設置などで直営車両の増強と域内ネットワークの拡大も進めていく。また集荷先の集約によるドライバーの作業効率向上・待機時間短縮を図る。
 センコー㈱は、新センターの開設を機に、千葉・市原沿岸エリアの物流需要拡大に応えるとともに、拠点集約による業務の効率化で、CO2排出量削減やドライバーの2024年問題にも寄与していく考えだ。

※「京葉PDセンター」の施設概要
所在地 :千葉県市原市海保1545-2(ロジステージ市原 区画内)
敷地面積 :61,230㎡
延床面積 :29,799㎡(普通倉庫、トラックバース、危険物倉庫3棟、事務所含む)
構造 :鉄骨造 地上2階建(普通倉庫)
設備 :両面バース(大型トラック30台分)、定温倉庫、垂直搬送機 4基、ドッグレベラー 4台、
インタンク、洗車場など

■三井不動産(株)<12月20日>
「MFLP海老名南」着工 約3,000㎡の既存緑地を保全活用、自然とのつながりを感じられる「BIOPHILIC LOGISTICS CENTER」、日本ロジテムが神奈川エリアの重点注力拠点として1棟を使用

 三井不動産㈱と日本ロジテム㈱は、神奈川県海老名市本郷における「MFLP海老名南」の着工を2023年1月、竣工は2024年 3月末に予定している。
 本施設は三井不動産が事業主で入居テナントである日本ロジテムが1棟で使用し、日本ロジテムの神奈川県央地区(厚木・綾瀬・平塚・海老名)の3PL事業の重点注力拠点と位置づけ、新たな収益の柱としていく予定だ。
本計画地は、圏央道「寒川北IC」から約4.2km、東名自動車道「厚木IC」から約5.2Kmと、東名と圏央道の結節点である海老名エリアに位置する交通環境により、首都圏と近畿圏、中京圏とを結ぶ広域物流拠点となる物流施設の集積地である。
 建物概要としては敷地面積約18,110㎡、総延床面積約37,470㎡、地上4階建ての物流施設となる。
また、1Fトラックバースは45ftコンテナ車両に対応し、72時間対応の非常用発電機を備える等BCP対応にもする。
 既存緑地を残し、Biophilic Designを取り入れた、ワーカーが心地よい自然を感じられる「BIOPHILIC LOGISTICS CENTER」だ。同施設は、従前からこの地域にあり地元住民にも親しまれていた大規模な緑地帯を出来る限り残したいとの想いから、約3,000㎡の既存の樹木や緑地空間を保全する。この緑地空間につながる屋外テラスと1階ラウンジを一体設計することによって、ワーカーが自然とのつながりを感じながらリラックス効果や生産性の向上を追求できることを目指した、初の「BIOPHILIC LOGISTICS CENTER」だ。近年、自然とのつながりを感じられることで、疲労感やストレスが低減され、創造性や生産性、幸福度が上昇することが示され注目されているBiophilic Designを取り入れることで、通常の執務スペースから離れて気分転換しながら仕事や休憩時間、ランチタイム等に心地よく自然を感じながらくつろげる空間。自然との一体感をより高めるために、1階ラウンジには自然界の音空間をそのまま再現するKooNe (ハイレゾ空間音響デザインソリューション)等を導入し、ウォールグリーンと自然素材家具を設置する。五感でも自然を感じられるよう、共用部エントランスには自律神経を整える100%天然のエッセンシャルオイルを使ったアロマディフュザーを設置し、リラックス効果が得られ自然な香りを感じられる設計となる。
 物流業界における人手不足が重要な課題となっている昨今、本施設では、ワーカーの快適さを追求し、ワーカーの満足度向上と人材確保にも貢献することを目指す。ワーカー向けの無人売店設置、ラウンジへのWi-Fi導入、女性トイレへのOiTr4導入などを検討する。ワーカーの快適さやワークプレイスとしての利便性およびジェンダー平等を追求した労働環境を整備する。
 本施設では、最高ランクの『ZEB』認証およびDBJ Green Building認証の取得を予定しており、屋上に設置する太陽光パネルによる再エネ電力供給や屋内照明のLED化により省エネを推進し、同社では「MFLP海老名Ⅰ」「MFLP座間」に続く3施設目の「グリーンエネルギー倉庫」となる。初の試みとして、太陽光パネルによる余剰電力を有効活用可能な㈱パワーエックス製蓄電池付き超急速EV充電器「Hypercharger」を導入し、脱炭素施策を推進する。

※「MFLP海老名南」の施設概要  
所  在:神奈川県海老名市本郷517
敷地面積:約18,110㎡
延床面積:約37,470㎡
規模・構造:地上4階建て・S造
設計者・施工者:㈱錢高組
着工:2023年1月10日予定
竣工:2024年3月末予定

■プロロジス<12月21日>
「関東真ん中」に立地し、東日本広域配送に最適な立地「プロロジスパーク古河5」23年1月に着工

 プロロジスは、茨城県古河市におけるBTS型物流施設「プロロジスパーク古河5」の着工を23年1月に予定している。「プロロジスパーク古河5」は、物流施設が集積するロジスティクスパークとして開発中の「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」の敷地内に開発する。
 開発地は、関東地方のほぼ中央に位置する北利根工業団地内に立地し、国道・高速道路を利用して、東西南北の主要都市・港・空港まで約1時間圏内となる。圏央道「五霞IC」および「境古河IC」からは約10分で、圏央道から接続する東名・中央・関越・東北・常磐・東関東自動車道も利用し、関東全域のみならず、東北方面や関西方面へのアクセスも可能だ。また、東北道と並走する国道4号のバイパスとして整備されている新4号国道にも約3分と至近で新4号国道は、古河エリアから国道16号に接続する「庄和IC」までの全区間が片道4車線以上に整備され、都心部方面へのアクセスも可能となる。自動車30分圏内にはJR宇都宮線沿線の住宅地があり、北は栃木県小山市までカバーされ60万人超の人口を擁しており、雇用にも有利な地域だと言えます。
 「プロロジスパーク古河5」は、約32,000㎡の敷地に地上4階建て、延床面積約50,000㎡の専用(BTS型)物流施設として開発される。免震構造を採用する計画で、入居企業の事業継続性に寄与する。また2階へのスロープを設け、45フィートコンテナセミトレーラーが直接アクセス可能な計画だ。トラックバースは1・2階あわせて約50台分、トラック待機場は約40台分を整備し、そのほか敷地内に乗用車駐車場約120台を整備する計画だ。
環境負荷低減の一環として屋根面には自家消費型太陽光パネルを設置し、余剰電力が生じた場合は「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」各施設への電力供給、および他の施設への自己託送によるグリーン電力供給の実施を検討している。LED照明ならびにセンサー付きLED照明の採用に加えて、施設の消費電力や水の使用量をリアルタイムでモニタリングできる「プロロジススマートボックス」を導入予定である。同システムは、気温・湿度・雨量・風速・地震などの気象・環境データも取得可能であり、データの活用・分析により、施設運営をサポートする。
 これらの取り組みにより「プロロジスパーク古河5」は、CASBEE Aランク、およびBELSの最高位5スターを取得予定、またネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)認証を取得予定である。

※「プロロジスパーク古河5」の施設概要
開発地:茨城県古河市
敷地面積:約32,000㎡
計画延床面積:約50,000㎡
構造:地上4階建て、PC造(免震構造)
着工:2023年1月
竣工予定:2024年4月

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります

目次