■物流施設 投資関連情報2022版<11.10~11.16>

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<2022年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

■クレド・アセットマネジメント(株)<11月10日>
1社専用の先進的物流施設「CREDO桶川伊奈」を着工、初の物流施設開発第1号、2023年10月に竣工予定

 
 クレド・アセットマネジメント(株)は、埼玉県北足立郡伊奈町に物流施設開発第1号案件である「CREDO桶川伊奈」の建設に着手し、2023年10月に竣工予定であると発表した。
 本施設は、1社専用で利用できる先進的な流施設。圏央道「桶川加納IC」より約6.1km、「白岡菖蒲IC」より約5.4kmと高速道路へのアクセスに優れ、首都圏への広域配送に加え、埼玉県全域への配送拠点として活用することが可能だ。工業団地内に位置するため、24時間365日の物流オペレーションにも適する。埼玉新都市交通伊奈線(ニューシャトル)「内宿駅」より約1.5kmと徒歩圏内で、周辺の労働人口も比較的多いことから、雇用環境にも恵まれている。
 施設面では、1階をブレースのない構造にして空間を確保することで搬入出のオペレーションを効率化するなど、機能性を重視した設計としています。環境面では、屋上への太陽光発電システムの導入を予定しており、テナントの再生可能エネルギーの利用と電気料金の削減に貢献するほか、環境認証の取得を見込んでいる。また、事務所や休憩エリアの集約による利便性の向上、自然材を内装デザインとして利用するなど、ウェルビーイングな働く環境を提供する。さらに、マテハンの設置や、倉庫内の温度管理、セキュリティの強化など、テナントの将来的なニーズに対応する各種オプションも準備している。
 同社は、本施設に加え、埼玉県加須市での「CREDO加須」着工も12月に予定しており、さらに関東、関西を中心に複数の用地を既に取得している。専用施設からマルチ施設まで、また規模に関係なく、品質、機能性にこだわった物流施設開発・運営に取り組む意向で、新規開発から既存施設の取得・リノベーションまで、物流施設のソリューションを幅広く提供し、事業を展開していくという。

※「CREDO桶川伊奈」の施設概要
所在地:埼玉県北足立郡伊奈町西小針
敷地面積:5,001㎡(約1,513坪)
延床面積:1万210㎡(約3,089坪)
構造:鉄骨造・地上4階建
着工:2022年11月
竣工:2023年10月末(予定)
環境認証:CASBEE認証Aランク(予定)、BELS認証5☆(予定)

■山九(株)<11月14日>
東京お台場地区に次世代型6階建て倉庫を建設、「ZEB認証」を初取得、持続可能な社会に貢献


 山九(株)は、東京都江東区に6階建て倉庫「お台場輸出入センター」を建設し、2023年3月に竣工予定であると発表した。今回の新倉庫建設は既存倉庫の老朽化を受け、新しく建て替えを行うもの。東京港に近接した立地で利便性に優れるほか、国際物流需要の高まりもあることから、倉庫面積を従来の約4倍に拡張する計画だ。
 新倉庫は、20〜25℃の定温倉庫も新設し、温度管理品にも対応する。高速道路へのアクセスも良好な立地を活かし、同社では輸出入貨物のストックポイントとしての活用を見込んでいる。また、エネルギーの効率化を行う省エネと太陽光発電や蓄電池設備などを利用した創エネを目指した設計としており、エネルギー消費削減率は100%以上となる予定。これにより、国土交通省が主導する建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」の最高ランクとなる5つ星と「ZEB認証」も同社として初めて取得。今後、新倉庫でのサービス提供を通じ、荷主企業のESG課題解決にも貢献するとしている。

※「お台場輸出入センター」の施設概要
開設時期:2023年4月
住所:東京都江東区青海4−3−2
敷地面積:5,566.08㎡
施設面積:1万6,117.87㎡(倉庫 1万3,480(1万2,586.56)㎡)
構造:鉄骨造、6階建(倉庫部分 5階建)
設備:垂直搬送機 2基、荷物EV 2基、1階高床・ピロティ(ドックレベラー 7基)、
1フロア定温倉庫

■大和ハウス工業(株)<11月14日>
マルチテナント型物流施設「DPL東大阪」を着工、需要の高まる大阪内陸部に開発


 大和ハウス工業(株)は、11月15日に大阪府東大阪市でマルチテナント型物流施設「DPL東大阪」(地上6階建て、敷地面積:7,940.72㎡、延床面積2万3,576.85㎡)を着工すると発表した。
 近畿圏では、EC関連の物流量増加を背景に、マルチテナント型物流施設の需要が堅調に推移。中でも大阪府内は、南港や天保山などの湾岸地域において物流施設開発が進んでいたが、近年は、拠点の分散化や都心への交通利便性の高さから、内陸部における物流施設開発の需要が高まっているという。同社はこうした状況を踏まえ、大阪府東大阪市で本施設の開発を決定し、今回着工するに至った。
<本施設の特徴>
①交通アクセスに優れた北・中河内地域
 本施設は、物流拠点から大阪市内のエンドユーザーへの「ラストワンマイル」において、最適な物流サービスの提供を実現できる北・中河内地域にある。阪神高速道路13号東大阪線「中野出入口」から約600mに立地し、近畿道にも近接しているため、大阪市内への配送に適していることはもちろん、周辺都市へのアクセス性も高く、近畿全域の輸送拠点としての機能することも見込める。
②テナント企業の従業員が確保しやすい立地環境
 本施設が位置する東大阪市は、大阪府の中でも、大阪市や堺市に次いで人口が多いため、雇用確保の観点からも好立地と言える。また、本施設は、近鉄けいはんな線「荒本駅」まで徒歩15分(約1.2 km)に位置し、2029年には大阪モノレールの延伸に伴い、「(仮称)荒本駅」が新設される予定のため、施設内の従業員による通勤など就労環境も整うとしている。
③スピーディーに事業展開できるマルチテナント型物流施設
 本施設は、地上6階建て、延床面積2万3,576.85㎡、2社のテナント企業が入居可能なマルチテナント型物流施設。複数の企業の入居を想定しており、入居テナント企業は建設費や維持管理費を抑えて物流事業を展開することができる。また、自社専用に建設するBTS型物流施設と比べ、事業開始までの期間を短くすることができるため、物流ニーズの多様化により、急速に変化する事業環境の中でスピーディーに事業を展開することができる。

※「DPL東大阪」の施設概要
所在地:大阪府東大阪市菱江3-15-60
敷地面積:7,940.72㎡(2,402.06坪)
建築面積:5,314.45㎡(1,607.62坪)
延床面積:2万3,576.85㎡(7,131.99坪)
構造・規模:鉄骨造 6階建
着工日:2022年11月15日
竣工予定日:2023年12月31日(予定)
入居開始日 :2024年1月8日(予定)

■(株)シーアールイー<11月15日>
兵庫県伊丹市の物流施設「ロジスクエア伊丹」が竣工、関西エリア中心に展開する大手小売業の子会社が東側半分を使用する予定


 (株)シーアールイーは11月15日、兵庫県伊丹市で開発を進めていた物流施設「ロジスクエア伊丹」が竣工したと発表した。本施設のテナント契約率は竣工前に50%に達している。具体的には、関西エリアを中心に、百貨店、スーパーマーケットなどを展開する大手小売業の子会社が本物件の東側半分を使用する予定だ。
 本施設は、大阪国際空港(伊丹空港)至近に位置し、大阪市内の中心部までは約15kmの場所にある。阪神高速池田線「豊中北IC」からは約 2.5kmと大阪市内への配送はもとより、大阪府や兵庫県をはじめとする関西主要都市への広域物流拠点としての立地メリットは大きい。伊丹市は総人口19万7,000人超、世帯数約8万3,000世帯で、日本の総人口が減少に転じた2008年以降も人口は微増傾向にあり、伊丹市に隣接する豊中市、池田市、尼崎市は大阪市のベットタウンとして多くの人口を擁する。また、本施設はJR伊丹駅から徒歩圏にあるため、雇用面でも優位性を備える。
 本施設は、1万7,961.85㎡の敷地に地上3階建て、延床面積2万9,978.07㎡の2分割が可能なマルチテナント型物流施設。施設のマスタープランとして、ワンフロア約3,000坪の3層で、北側と東側の2面に配置するトラックバースは大型トラック27台が同時接車可能となっており、4 台分の待機スペースと合わせて、効率的なオペレーションを実現する。
 倉庫部分は、基本スペックとして、外壁に金属断熱サンドイッチパネルを採用しているほか、、床荷重1.5t/㎡(2.0tフォークリフト対応可)、有効高さ各階 5.5m以上を確保した。昇降設備については、荷物用エレベーター(積載荷重 4.1t)を2基、垂直搬送機を4基、ドックレベラーを2基実装している。将来的なオペレーション変更時の対応も想定し、庫内空調設備設置の際の配管ルートや室外機置場・キュービクル増設スペース等を確保したほか、事務所の増床を想定した法的な対応等、入居テナントの将来ニーズにも一定の対応ができる仕様で、様々な物流ニーズに対応できる機能性・汎用性も兼ね備えた同社基本スペックを満足した施設となっている。
 環境対策としては、全館LED照明、人感センサー、節水型衛生器具を採用し、環境や省エネル
ギーに配慮した施設計画により CASBEE の A ランクを取得している。また、営業倉庫としても、倉庫業法の基準適合確認制度の認定を受ける予定であるため、テナント企業が登録を行う際の手続きが簡素化され、スムーズな施設運用が可能になるとしている。

※「ロジスクエア伊丹」の施設概要
所在地:兵庫県伊丹市桑津一丁目
敷地面積:1万7,961.85 ㎡(5,433.45 坪)
用途地域:工業地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:鉄骨造 地上 3 階建て
延床面積:2万9,978.07 ㎡(9,068.36 坪)
着工:2021年9月1日
竣工:2022 年11月15日

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