■物流施設 投資関連情報2022版<5.12~5.18>

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<2022年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

■アサヒロジスティクス(株)<5月12日>⇒東北エリアで2か所目となる自社物流拠点「盛岡共配センター」を5月17日に開設、東北エリアの拠点強化で東日本の食品物流ネットワークの確立へ

 アサヒロジスティクス(株)は5月12日、岩手県滝沢市に東北エリアでは2か所目となる自社設備の物流拠点「盛岡共配センター」を5月17日に開設すると発表した。
本施設の開設は、同社中期経営ビジョンの「2026年度までに東日本を『面』 でカバーする幅広く盤石なインフラを確立し、東名阪をつなぐ機能を強化しよう!」との方針に基づき、関東~東北をカバー する共配ネットワーク構築が目的。2020 年 6 月に開設した仙台共配センターに続き、東北エリアでは 2か所目となる自社設備の物流拠点で、2021年4月にグループ会社化した(株)フレッシュ・ロジスティックの3拠点(青森センター、秋田センター、北上センター)と連携し、より効率的な配送が可能になるとしている。同社は今後も拠点整備を進め、東日本をきめ細やかに対応できるネットワークを構築するとしている。
 同社は2011年の東日本大震災以降、顧客の要望に応え、「止めない物流」実現のために東北方面への物流を担ってきたが、その実現には、多くの地元物流会社との連携が必要だったという。この実情を踏まえ、同社では、自社設備の物流拠点での対応を可能にすることで東日本のより強固な物流体制が構築できると判断。2020年6月には、東北エリアで同社初となる自社設備の共配センター「仙台共配センター」を開設し、関東圏内6拠点の共配センター(埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県)と東北エリアをつなぐ共配網の構築を進めてきた。同社はさらに2022年4月に発表した中期経営ビジョン実現に向け、東日本全域をカバーする共配網を確立するため、北東北(青森県、秋田県、岩手県)をカバーできる拠点が必要であること、また2024 年問題への対応として東北エリアの拠点をより充実させることが必要だと認識しており、今回、北東北の中心である盛岡市近辺に自社センターを開設する運びとなった。
 同社は今後、盛岡共配センターを既存7か所の共配センターと連携させることで、東日本をきめ細やかに対応できるネットワークの構築を進めるとしている。 

※「盛岡共配センター」の施設概要
所在地:岩手県滝沢市大釜風林88-2
敷地面積:9,141.74㎡(2,765坪)
延床面積:3,021.47㎡(914坪)
構造:鉄骨造、平屋建
設備:冷凍庫 449.59㎡(136坪)
冷蔵庫 647.93㎡(196坪)
常温庫 1,100.82㎡(333坪)
事務所、休憩室、ミーティングルームほか
開設:2022年5月17日

■イオンモール(株)<5月12日>⇒イオンモール カンボジア ロジプラスが「シアヌークビル物流センター」を着工、2023年度での稼働を目指す

 イオンモール(株)は、イオンモール カンボジア ロジプラスが新たな物流事業拠点として「シアヌークビル物流センター」の起工式を行い、 2023年度での稼働に向けた建設に着手したと発表した。
 本施設は、カンボジア王国政府が日本政府、JICAの技術協力のもとで推進する自由貿易港構想の実現に向け、2022年1月に許認可を取得しており、実証事業を行う拠点として、非居住者在庫(海外で現地法人を設立することなく自社名義の在庫を持つこと)による国際VMI(バイヤー側の在庫情報や出荷情報をベンダー側と共有することで、ベンダー側が在庫管理する方式)サービスなどを提供し、各企業の物流課題解決に寄与する。さらにこれらの取り組みを通じ、消費者の利便性向上と同社を含む多種多様な事業者への事業機会やサービスを提供、同国のさらなる発展に貢献していくとしている。
 本施設は、同国最大貨物取引量を有するシアヌークビル港に隣接する経済特区内に位置し、同港で建設予定のコンテナターミナル(第1期2025年完成予定)への好アクセスが望める区画に竣工する予定。同港は国内唯一の「深海港」で、昨今の貨物量の増加に加え、隣国ミャンマーの政情不安による各企業の「新たな進出先」として有力視されていることなどから、「新たなアセアンハブの可能性」に注目が集まっているという。さらに首都プノンペンと同エリアを結ぶ高速道路が2022年7月に開業予定となっており、開通後の車での所要時間は現状の約6時間から約2.5時間に短縮される見込みで、加速度的に成長する同国における重要な物流拠点となることが期待されている。
 本施設ではまた、太陽光発電や壁面緑化、LED照明設備の設置などを進めるほか、これまでのモール事業を通して培ったノウハウを活用し、環境負荷の低い物流センターに仕上げる。

※「シアヌークビル物流センター」の施設概要
所在地:カンボジア王国シアヌーク州シアヌークビル港経済特区内
敷地面積:約3万m²
建築面積:約2万m²
開業予定日:第1期全天候型倉庫<2023年2月>
第2期スケルトン拡張型倉庫<2023年6月>

■(株)日新<5月12日>⇒「神奈川埠頭危険物倉庫(仮称)」の起工式を執行、危険物倉庫と高圧ガス倉庫の機能を付与

 (株)日新は5月12日、神奈川県横浜市に「神奈川埠頭危険物倉庫(仮称)」を建設着工に先立ち、起工式を執行したと発表した。  本施設は、同社「神奈川埠頭営業所」の再開発計画の一環として、その跡地に建設されるもので、危険物倉庫と高圧ガス倉庫の機能を付与する。同社では、本施設を「京浜地区における危険物および高圧ガスの入出庫保管、輸出入の拠点」と位置付け、今後さらに高まることが予想されるケミカル物流のニーズに対応していくとしている。営業開始は2023年9月の予定。

※「神奈川埠頭危険物倉庫(仮称)」の施設概要
所在地:神奈川県横浜市神奈川区恵比須町9-7、5-14
施設内容:危険物倉庫、高圧ガス倉庫
建物構造:鉄骨造平屋建(危険物倉庫、高圧ガス倉庫)、鉄骨造 2 階建(普通倉庫)
敷地面積:2万1,389.95m²
保管面積:8,572.86m²
開業予定:2023年9月

■ESR(株)<5月13日>⇒中京圏最大級の「ESR弥富⽊曽岬DC」が竣⼯、コインランドリーやワークブースなど新アメニティも充実

 ESR(株)は5月13日、三重県桑名郡⽊曽岬町に敷地⾯積7万9,096㎡(23,926 坪)、延床⾯積15万5,332㎡(4万6,988坪)の4 階建てマルチテナント型物流施設「ESR 弥富⽊曽岬ディストリビューションセンター」(弥富⽊曽岬DC)が4⽉28⽇に竣⼯したと発表した。
 本施設は、三重県桑名郡⽊曽岬町の⽊曽岬⼲拓地⼯業⽤地の第⼀期分譲区域内の三重県道108号⽊曽岬弥富停⾞場線沿いにあり、国道23号(名四国道)「⽊曽岬IC」より2.8km、伊勢湾岸⾃動⾞道「湾岸弥富IC」より9.6km、同「弥富⽊曽岬IC」より11.8kmと交通アクセスに優れる。また、名古屋港鍋⽥ふ頭コンテナターミナルまで約13km、中部国際空港セントレアまで約46km、名古屋市中⼼部まで25km、と名古屋市の消費地(内陸・湾岸部)のみならず、東海全域、関⻄・関東地⽅への戦略的拠点として多くの需要が⾒込まれる。2021年5⽉には名古屋第2環状⾃動⾞道の「名古屋⻄JCT」~「⾶島JCT」(伊勢湾岸⾃動⾞道との連結点)が開通し、名古屋市内への⾼速道路の利便性がさらに向上している。
 本施設は、同社として全国で26件⽬、中京圏では「レッドウッド名古屋南 DC」、「レッドウッド弥富 DC」、「ESR 名古屋⼤⾼ DC」、「ESR 愛⻄ DC」に次ぐ5件⽬の竣⼯プロジェクトで、延べ床面積では中京圏最大規模となっている。
 本施設建物の最⼤幅は約410m。1階から4階まで全フロアには、直接乗り入れが可能な上り下り専⽤のダブルランプウェイ式を採用したワンウェイ動線を確保している。⽚⾯⾞路のため、荷捌きスペースも確保できる構造。1階は低床式倉庫、2階から4階は⾼床式倉庫とし、トラックバースは1階が61台、2階から4階は各56台の合計229台分を設置した。
 倉庫部分は⼩割対応の設計で最⼩区画1,500坪、最⼤約1万坪のワンフロアオペレーションが可能。⼤型機械部品等の重量物にも対応可能とするため、1階の床荷重は2t/㎡エリアと3t/㎡エリアを設け、2階から4階は 1.5t/㎡を確保しており、全フロアで2.5tフォークリフトが⾛⾏可能となっている(1階3t/㎡エリアは3.5tフォークリフトが⾛⾏可能)。有効⾼は1階5m~6.8m、2階・3階5.5m、4階6m~7m、全フロアの柱ピッチは11m×10.5m と保管効率に優れるスパンを確保。敷地内には53台分の⼤型トラック待機場も完備した。また、⾼圧電⼒の供給により、ロボティクス、マテハン、⼈⽤空調、ハイスペックなシステム導⼊などより多種多様なニーズに対応できるものとなっている。
 同社の基本理念である「HUMAN CENTRIC DESIGN.(⼈を中⼼に考えたデザイン)」に基づき、本施設で働くワーカーにとって快適で魅⼒的な環境づくり、コミュニティエリアの創出にも注力。木曽岬町の魅⼒や季節の移ろいが感じられ、コロナ禍でもワーカーや訪問者のウェルビーイングを高める物流施設を⽬指したとしている。⽊曽川河⼝のデルタ地帯に広がる⽊曽岬町の土地は平坦なため、最上階のラウンジ「KLÜBB Lounge クラブラウンジ」は、あえて起伏のある「柱状節理」のモチーフを採用し、動きのある洞窟状の空間デザインとした。また、コロナ禍の社会的要求から、換気の重要性や屋外空間の有⽤性を⾒直し、天井を⾼くし、テラス席を設けた。どの席からも⼤きく取った窓越しに⽊曽岬町と鍋⽥川の眺望を楽しむことができ、テラスから北側を⾒渡すと御嶽⼭を望むこともできるという。本施設近辺にはコンビニエンスストアや商業施設が無いため、ラウンジに併設したショップ「KLÜBB Shop クラブショップ」には揚げ物や出来⽴手の弁当などが提供できる厨房設備も設置する予定だ。
 メインエントランスホールは「訪れる⼈に和み和らいでほしい」との考えから、同社として初めて「和」をデザインコンセプトとし、⾃然豊かな⽊曽岬町の名所である鍋⽥川堤桜並⽊をモザイクタイルで描き、天然の⽵林を取り入れた空間とした。天然アロマの⼼地よい香りで、 安らぎも演出しているという。 エントランスホールと⼀体の和の空間であるエレベーターホールには、桜模様を散りばめた障⼦を設え、枯⼭⽔を取り入れた。3つ並んだ⽯は、左から ESR(⾚⽯)、⽊曽岬町(⽊曽⽯)、三重県を意味し、三者が⼀丸となって本プロジェクトを成功させることを願い、2対異なるデザインで配した。
 その他、個別ブースと更⾐室を備えた⼥性⽤のパウダールームを館内数か所に配し、ESR 初のアメニティとしてコインランドリー(2台)と個室型のワークブース(2室)も導⼊。また、新型コロナウイルス等の感染拡⼤防⽌の観点から、建物⼊⼝のインターホンに紫外線殺菌装置、各階休憩室に空気清浄機を設置した。ドライバーのための休憩室とシャワー室も完備。敷地内には普通⾃動⾞443台(内、優先駐⾞場4台)、バイク59台、⾃転⾞220台の駐⾞スペースも⽤意し、通勤の利便性も配慮したという。
 同社はESGを経営の核と考え、持続可能な社会の実現のため、2025年までに達成すべき⽬標や重点課題を特定した「ESG2025ロードマップ」を公表し、持続可能な物流施設・データセンターの開発に積極的に取り組んでいる。本施設においても環境や省エネルギーに配慮した評価として、「CASBEE A ランク」、「BELS 最⾼位 5 スター」認証も取得。さらに全館LED照明、トイレ・喫煙室・共⽤部の⼈感センサー設置に加え、倉庫にも⼈感センサー照明を設置した。さらなる省エネルギー化を図るため、テナント企業のレイアウトに合わせ、エリアごとに自由に照明点灯区分を設定できる環境配慮型照明システムのほか、AI技術を活⽤した植栽灌⽔システムも同社として初めて採⽤。屋上には太陽光パネルを設置し、3MW規模の⾃家消費型太陽光発電システムも稼働させる予定だ。
 BCP対策として⾮常⽤⾃家発電設備を設置しており、停電時でも⼀定時間、防災センター、荷物⽤エレベーター、トイレ等の⼀部使⽤が可能。全フロアのトラックバースには⼿動で開放できるオーバースライダーを採⽤し、停電時でも荷捌きが行えるものとした。備蓄倉庫も設置し、帰宅困難者にも配慮し、備蓄倉庫を設置。造成基盤は高地であり、木曽川の安全対策(防波堤等)も含め、津波・⾼潮・豪⾬による浸⽔被害リスクは低い。耐震基準も大地震に耐えられるレベルだ。
 同社では、施設運営・管理を専任するプロパティマネジメントチームの下、24時間365⽇の有⼈管理体制のほか、⾮接触型カードリーダーとモニターフォンの最新システム導⼊したセキュリティ対策により、テナント企業に安⼼・安全を提供するとしている。
なお、本施設では約800⼈の雇⽤を創出予定。木曽岬町と防災協定の締結を予定しており、災害時の地域住⺠の避難先など信頼できる防災拠点としての役割も担うことで、地域社会に貢献する。

※「ESR 弥富⽊曽岬ディストリビューションセンター」の施設概要
所在地:三重県桑名郡⽊曽岬町新輪1-3-4
敷地⾯積:7万9,096 ㎡(2万3,926 坪)
延床面積:155,332 ㎡(46,988 坪)
構造:地上4階建、耐震・耐⽕建築物 RC+S 造
総投資額:約270億円
⽤途地域:市街化調整区域(⽊曽岬⼲拓北部地区地区計画)

■日本トランスシティ(株)<5月13日>⇒三重県亀山市に「亀山低温危険品倉庫」を建設、 需要高まる特殊化学品の取扱拡大に対応

 日本トランスシティ(株)は5月13日、需要の高まる特殊化学品の取扱拡大に対応するため、三重県亀山市において低温危険品倉庫「亀山低温危険品倉庫」を2棟建設すると発表した。  

※「亀山低温危険品倉庫」の施設概要
所在地:三重県亀山市白木町砂子249-5
用地面積:5万8,114.17㎡(約1万7,580坪)
建屋構造:鉄骨造平屋建(耐火建築物)
延床面積:993.42㎡(約300坪)×2棟
設備:二酸化炭素消火設備、移動式ラック、自家発電設備、LED照明 等
(温度帯)保管庫+5℃ 前室+15℃
業務内容:危険品の荷受、保管、出荷、配送などの物流業務
本工事着工:2022年9月
竣工(予定):2023 年7月
投資総額(予定):約20億円

■レッドホースコーポレーション(株)<5月16日>⇒東京・両国にロボット稼働型の新型ロジスティクスセンターを開設、人に頼らない「新しい物流のカタチ」を目指す

 地方創生事業を主力事業とするレッドホースコーポレーション(株)は5月16日、東京・両国にロボット稼働型の新型ロジスティクスセンターを開設した。本施設の開設は、ふるさと納税支援事業における物流ソリューションと物流を軸にした新事業モデルの確立に加え、人に頼らない「新しい物流のカタチ」の構築を目指したもの。同社は2021年10月11日に本社を両国に移転し、新社屋に新たな働き方に対応した本社機能を付与しており、今回の本施設開設で最先端のロジスティクス機能も併せ持つハイブリッド型本社になったとしている。
同社のロジスティクス機能の目的・戦略は以下の通り。
 〇ふるさと納税支援事業における物流の効率化と費用低減
・適切な在庫コントロールを行い円滑な出荷を行う
・幹線輸送からの流通モデルを新たに確立する
〇次世代のロジスティクスに向けて可能性の模索
・棚搬送ロボットの導入による効率化
・コロナ渦での省人化の重要性と実現
・将来的なロジスティクス事業拡大を前提とする運用ノウハウの蓄積
〇産地直送ECサイト「産直アウル」における宅配サービスの本格化
・定期便機能のリリースとともに自社発送便の取り扱いを開始する

※「ロジスティクスセンター」の施設概要
所在地:東京都墨田区横網1-10-5 KOKUGIKAN FRONT BUILDING 1・2階

■クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド<5月17日>⇒奈良県生駒郡で「LF奈良ANNEX」を着工 2023年7月の竣工を目指す

 グローバル不動産総合サービス会社のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)は、奈良県生駒郡安堵町でマルチテナント型の物流施設 「LF奈良ANNEX」を着工したと発表した。グループ傘下のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド・アセットマネジメント(株)は、奈良中央アネックス特定目的会社を通じて2022年4月27日に安全祈願祭を執行しており、2023年7月での竣工を目指すとしている。
 本施設は、地上4階建て、延床面積約3万7,600㎡(約1万1,300坪)のマルチテナント型物流施設として建設される。柱スパンは間口11.5m×奥行9.5m、倉庫の梁下有効高さ5.5m、床荷重1.5t/㎡を確保し、荷物用エレベーターを4基、垂直搬送機を4基実装(さらに2基増設も可能)したボックス型物流施設で、テナント区画には最大4テナントが入居可能。約7,900㎡(約2,400坪)~1棟全体までの利用が可能で、効率的な荷役業務が行えるほか、保管機能を重視したテナントニーズにも対応できるものとなっている。アメニティ面では、共用部に休憩室を設けるなど、施設利用者に便利で快適な環境を提供する計画だ。
 本施設の計画地は、西名阪自動車道 「大和まほろばスマートIC」から約1.5km、同 「法隆寺IC」から約3kmとアクセスに優れる。周辺は奈良県最⼤の⼯業団地である昭和⼯業団地を中⼼とする産業集積エリアであり、県内の地域配送拠点や、大阪・京都・名古屋方面への広域配送拠点としての需要が見込める。また、計画地から30分圏内に約46万人の労働人口を抱えており、雇用確保にも有利だ。
 本施設は、建築環境総合性能評価システム「CASBEE Aランク」認証、建築物省エネルギー性能表示制度「BELS 5スター」、年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスに限りなく近い建築物を示す「ZEB Ready」認証の取得(いずれも予定)、太陽光発電事業者による屋根への太陽光発電設備の設置を予定している。さらにBCPへの対応として24時間対応の非常用発電機の設置なども予定している。
 なお、C&Wでは、ロジスティクス・ファシリティーを表現したC&Wが運用する物流施設ブランド「LF」 シリーズを展開しており、既存施設に付加価値を高めたタイプから土地を取得して開発するタイプまで、一貫して日本の産業を支える高品質なインフラストラクチャーを提供している。

※「LF奈良ANNEX」の施設概要
所在地:奈良県生駒郡安堵町大字岡崎367番19外
敷地面積:約19,300㎡
延床面積:約37,600㎡
構造:地上4階建て、鉄骨造
着工:2022年5月
竣工:2023年7月(予定)
認証取得:CASBEE Aランク(新築)認証、BELS 5スター、
ZEB Ready認証(いずれも予定)

■杏林製薬(株)<5月17日>⇒京都府の(株)日立物流 久御山営業所内で「西日本配送センター」を再開

 杏林製薬(株)は、2021 年 11 月に発生した(株)日立物流西日本 舞洲営業所の火災の影響で閉鎖していた西日本配送センターを、2022年6月9日付で同社 久御山営業所内(京都府久世郡)に開設する。
 同社は、東日本配送センター((株)日立物流 東日本第二メディカル物流センター内:埼玉県加須市)と併せ、東西2拠点による物流体制を再構築し、サプライチェーンの強化と安定供給に努める。

※「西日本配送センター」の施設概要
所在地:京都府久世郡久御山町市田新珠城30 (株)日立物流西日本 久御山営業所内
稼働日:2022年6月9日

■(株)近商ストア<5月17日>⇒加工食品等の全店舗への供給機能を「近商ストア南港物流センター」に6月1日に移転・稼働

 (株)近商ストアは、加工食品や日用品等のグロサリー商品を全店舗に供給している大阪府泉佐野市のドライセンターを、大阪市住之江区の南港エリアに新設する「近商ストア南港物流センター」に2022年6月1日付で移転し、稼働すると発表した。
 本施設は、阪神高速湾岸線の出入口に近く、大阪メトロのニュートラム駅付近という機能面に優れた立地であり、配送効率向上などのロジスティクス改革推進に加え、勤務する従業員の利便性向上にも寄与するとしている。

※「近商ストア南港物流センター」の施設概要
所在地:大阪市住之江区南港南2-4-43(GLP大阪1階部分)
建物構造・規模:鉄筋コンクリート造 地上7階建
賃借面積:3,231.25坪(事務所面積157.92坪を含む)
取扱品目:加工食品・菓子・飲料・酒・日用品など
開設日:2022年6月1日
供給店舗 近商ストア全店舗(37店舗)

■三菱商事都市開発(株)、SGリアルティ(株) <5月17日>⇒神奈川県川崎市で共同開発を進めていた「MCUD・SGリアルティ川崎」が竣工

 三菱商事都市開発(株)と、SGホールディングスグループで不動産の賃貸・管理・開発事業を展開するSGリアルティ(株)は、神奈川県川崎市で共同開発を進めていた賃貸用物流施設「MCUD・SGリアルティ川崎」が竣工したと発表した。
 本施設は、テナント区画を最大2分割することができる地上3階建てのマルチテナント型物流施設。スロープで直接出入りが可能な2階に高床の大型車接車バース(有効高さ5.0~5.5m、床荷重1.5t/㎡)を有し、さらに荷物用エレベーター2基、垂直搬送機4基を備えた汎用性の高い物流施設となっている。施設のアプローチは、デザインウォールで利用者をエントランスへ導き、植栽や外構照明で周辺環境へ溶け込むデザイン。エントランス空間は、壁一面に配置した天然木のキューブが柔らかな照明で浮かび上がるアートな仕様とし、施設訪問者を温かく迎え入れる空間とするとともに、脱炭素社会の実現に向けて取り組む企業の思いを表現した。
 本施設は第三京浜道路「京浜川崎IC」から約1.2km、東名高速道路「東京IC」から約6.0kmと、アクセスの利便性に優れる。また、東京都道311号環状8号線の至近に位置しており、東京都内主要部や川崎、横浜等へのスピーディな配送も可能。東急電鉄「溝の口駅」及び東急電鉄・JR東日本「武蔵小杉駅」からもバスの利用で約20分と、テナント企業のワーカーの通勤利便性も高く、雇用の観点でも有利なロケーションだという。

※「MCUD・SGリアルティ川崎」の施設概要
所在地:神奈川県川崎市高津区下野毛 1-1
敷地面積:1万6,440.84㎡(約4,973.35坪)
延床面積:29,778.77㎡(約9,000.08坪)
構造・規模:鉄骨造・地上3階建
竣工:2022年4月28日

■日本GLP(株)<5月17日>⇒愛知県名古屋市守山区で建設していた「GLP 名古屋守山」が竣工、名古屋市内陸部で希少なマルチテナント型施設

 日本GLP(株)は、愛知県名古屋市守山区で建設を進めていた延床面積4万3,747.10㎡の先進的物流施設「GLP 名古屋守山」が竣工したと発表した。
本施設については、健康・美容・生活関連商品の通信販売を展開するティーライフ(株)と竣工前に賃貸借契約を締結している。ティーライフは、健康茶・健康食品・化粧品等の通信販売をカタログやWEBサイトで展開する中で培ってきた経験やノウハウを生かし、自社物流施設を活用した不動産賃貸・3PLを行うプロパティ事業にも乗り出している。今回は、プロパティ事業の新たな施設として「GLP名古屋守山」内に「ティーライフ名古屋センター」を新設し、今後の事業拡大に向けた新たな収益の柱に育成する方針だ。
 本施設は、次世代環境配慮型の物流施設を目指し、全量自家消費型の太陽光発電設備の設置や、補完としてのCO2フリー電気の需給契約を締結するほか、省エネに向けて倉庫エリアに人感センサー制御のLEDを採用している。感染症対策としては、センサーを用いた非接触型のエレベーターや自動ドアを積極的に採用。倉庫内各階への大型シーリングファンの設置や、設備・インテリアを選択してアメニティの充実を図ることも可能で、就労環境の快適性を向上が見込める。また、自動化・省人化への備えとして、使用電力の増加に対応できる電力容量を有している。
 本施設が立地する名古屋市守山区は、発生が予測されている南海トラフ地震の影響が少ないエリアと想定されているが、非常用発電機容量の増強を図るなど、万全のBCP対策を採用している。停電時は、荷物用エレベーターの稼働およびフォークリフトの充電が可能で、庫内照明の約30%が利用できる明るさも確保しており、オペレーションに支障なく、安心・安全な施設運営の継続を実現する。
 本施設は、東名高速道路「守山スマートIC」から約2.4kmに立地し、東名のみならず名神高速道路へのアクセスもしやすい東西の結節点にあり、広域配送の拠点として優れる。名古屋市内陸部に立地する希少なマルチテナント型物件で、市内へのエリア配送の拠点としても優位性がある。周辺エリアは労働人口が豊富なため、雇用確保の観点からも有利な環境にあるとしている。

※「GLP 名古屋守山」の施設概要
所在地:愛知県名古屋市守山区大字中志段味下定納80
敷地面積:2万5,712.89㎡
延床面積:4万3,747.10㎡
構造:地上4階建、耐震S造
着工:2021年3月
竣工:2022年4月
認証取得:CASBEE Aランク(新築)認証、Nearly ZEB認証

■(株)福岡運輸ホールディングス<5月18日>⇒札幌市内に冷凍冷蔵倉庫建設のための用地を取得、完成後は子会社の札幌定温運輸(株)が運営する予定

 (株)福岡運輸ホールディングスは、北海道札幌市内に冷凍冷蔵倉庫を建築するための用地を取得したと発表した。2022年秋に着工し、2024年春に完成する予定。完成後は、子会社の札幌定温運輸(株)が運営する予定で、グループ最大規模の倉庫になるとしている。
 本倉庫は、札幌定温運輸が運営する倉庫としては、2013年の帯広営業所のセンター以来9年ぶりの新築冷凍庫であり、札幌定温運輸の子会社である北海定温運輸(株)の北海道内2拠店を含め、本社倉庫、帯広営業所、旭川営業所、石狩センター、東京営業所、北海定温本社倉庫、石狩物流センターの8か所目の営業所、5か所目の冷凍冷蔵倉庫となる。本倉庫完成により、保管量の大幅な増強が図られ、物流の効率化とともにさらなる物流品質の向上が見込まれるとしている。

※新設する冷凍冷蔵倉庫の施設概要
所在地:札幌市西区発寒十一条十二丁目
土地面積:約1万9,000㎡
取得日:2022年4月1日

■(株)福岡運輸ホールディングス<5月18日>⇒子会社のナガサキロジスティクス(株)が運営する「長崎物流センター」が竣工

 (株)福岡運輸ホールディングスは、グループ会社のナガサキロジスティクス(株)が運営する「長崎物流センター」の竣工式を執行したと発表した。
 本施設は、本社工場、大村工場、飯盛工場、諫早物流センターに続く5か所目の冷蔵庫。CO2の自然冷媒の冷凍機を導入し、屋根には自家消費型の太陽光パネルを設置した環境に配慮した冷蔵庫で、BCP対策として非常用発電設備も設置している。
また、本施設は諌早市と2022年4月に「災害時における物資の保管及び輸送に関する協定」を締結しており、防災対策や地域貢献を行うとしている。

※ナガサキロジスティクス(株)「長崎物流センター」の施設概要
所在地: 長崎県諌早市飯盛町平古場字菖蒲田35-1
敷地面積:1万5,650㎡
延床面積:4,720㎡
有効t数:FC庫 7,600t、C庫 1,290t
構造:鉄骨造平屋建(一部2階建)
パレット数:4,200
バース数:11バース

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