物流施設 投資関連情報2022版<3.31~4.6>

  • URLをコピーしました!

<2022年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

■(株)タカラレーベン<3月31日>
⇒同社初の物流施設 「野田市中里物流施設」が竣工、今後も流動化事業の一環として物流施設建設に継続的に取り組む

 (株)タカラレーベンは、かねてから千葉県野田市で建設を進めていた同社初の物流施設「野田市中里物流設」が竣工した。
本施設は国道16号に面し、常磐自動車道「柏IC」より約15km、東北自動車道「岩槻IC」より約16kmと交通アクセスに優れ、首都圏から東日本エリアへの広域配送をカバーできる立地環境にある。倉庫は4階建てだが、荷物用エレベーター2基と垂直搬送機2基が導入されており、迅速なオペレーションが可能。床荷重 も汎用性を考慮して1.5t/㎡を確保した。非常用発電機も備えることで BCP 対策も万全。「環境に配慮した物件開発」という同社方針に沿い、屋上には脱炭素社会の実現に向けて太陽光発電システムが設置されており、本施設内で発生するエネルギーに充当することができる。
 物流施設建設は、同社が中期経営計画で主要セグメントの一つとして掲げている流動化事業の一環としての新たな取り組みで、レジデンスやオフィスをメインに、地域的も関東・関西・中京の主要都心部を中心に展開してきた同事業における資産ポートフォリオの最適化に向けた事例でもある。同社は、今後も同事業において長期保有収益不動産の開発、及び安定的な投資の実施を継続していくとしている。

※「野田市中里物流施設」の概要
所在地:千葉県野田市中里209
構造・規模:鉄骨造・地上4階
敷地面積:5,926.63㎡
延床面積:1万2,053.53㎡
昇降機:荷物用エレベーター2基、垂直搬送機2基、乗用エレベーター1基

■月島機械(株)、三井不動産(株)<3月31日>
⇒多様性や環境に配慮した最先端の物流施設「MFLP市川塩浜Ⅱ」が竣工、延床面積約18万㎡規模で満床稼働

 月島機械(株)と三井不動産(株)の千葉県市川市での共同開発物件である「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)市川塩浜Ⅱ」が満床稼動で竣工した。
 本施設は、首都高湾岸線「千鳥IC」から約1.6kmに位置し、東京外郭環状道路「高谷JCT」の開通に伴い、都内主要エリアへのアクセスが容易。成田空港と羽田空港の中間に位置し、東京港へのアクセスにも優れる。敷地面積が約8万2,600㎡、延床面積が約18万3,000㎡、各階のフロアプレートが約4万㎡と業界最大級の施設規模で、事務所の天井高は全フロア約3.5mを確保した。オフィス空間は海を一望できる開放性を付与し、倉庫内については空調を一部実装し、快適な労働環境を整えた。
 1Fのトラックバースは国際基準(45ftコンテナ車両)対応。免震構造・72時間対応の非常用発電機等のBCP対策や、車番認証や顔認証による入退館管理等、オフィスビル同等のセキュリティ機能も備えるなど、業界トップレベルの施設スペックを実現した。過剰荷積みを事前に防ぐトラックスケール(重量計)を設置するなど、ドライバーが安心できる環境整備にも配慮。立地特性を活かしたリゾート感あふれる共用部には、海を一望できるデッキテラスやカフェテリアラウンジ、貸会議室を設置したほか、礼拝室やジェンダーレストイレを整備するなど、多様な働き方に配慮した快適なワークプレイスを提供するものとなっている。施設で働く従業員専用のポータルサイトを開設し、昼食時のお弁当やフィットネスジムを予約できるシステムを構築。娯楽室ではカードゲームやボードゲームが楽しめるなど、多様なコミュニケーションの場の創出にも貢献する。エントランスには手洗い場を設置し、非接触型のエレベーターや各階トイレの利用状況みえる化システムを採用するなど、感染症対策も徹底している。
 本施設では、さらに生態系保全をテーマとした「再生緑地(生態系を守る森)」を設置。雨水を利用した「バードパス(鳥の水飲み場)」、土壌中の微生物による水質改善に寄与する「レインガーデン」など、地域のグリーンインフラを整え、周辺地域に生息する動植物の移動拠点になることを目指すとしている。屋上には、自用の太陽光発電設備(設備容量:約2,000kW、発電量:約200万kWh/年)の設置等により共用部使用電力の100%グリーン化を図る。専有部では、入居テナントのご要望に応じて柔軟に利用可能な「グリーン電力提供サービス」を提供、顧客のRE100やESGの課題解決、SDGsの推進をサポートする。また、館内にはSDGs啓蒙活動の一環として、SDGs対応の取り組みを解説するサインも設置したという。さらに、「ZEB認証(Nearly ZEB)」に加え、「CASBEE(Sランク)」、「BELS(5STAR)」、「DBJ Green Building認証5つ星」と国内最高評価も取得。高断熱外壁やLED照明を採用し大幅な省エネを図るなど、徹底した環境配慮に取り組んでいる。

※「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)市川塩浜Ⅱ」の施設概要
所在地:千葉県市川市塩浜1-12
敷地面積:8万2,652.23m2
延床面積:18万3,824m2
規模・構造:地上4階建・RC・S造・免震構造
着工:2020年8月25日
竣工:2022年3月31日

■霞ヶ関キャピタル(株)<3月31日>
⇒埼玉県入間郡で物流施設「LOGI FLAG」の開発用地を取得

 霞ヶ関キャピタル(株)は、埼玉県入間郡で物流施設開発用地を取得したと発表した。
 同社は、ECの拡大や2030年のフロン規制、冷凍食品の消費増加等により需要が拡大している物流施設の開発を進めている。今回は同社物流施設ブランド「LOGI FLAG」の開発用地として、新たに販売用不動産の取得を決定したものだという。

※本物件の概要
所在地:埼玉県入間郡
予定用途:物流施設(冷凍冷蔵)
敷地面積:約4,800㎡

■旭機器サービス(株)<4月1日>
⇒神奈川県3拠点目となる「横浜港北営業所」を開設、WMS導入による自動化・省力化で「スマート物流」実現へ

 旭器機サービス(株)は、神奈川県内3拠点目となる「横浜港北営業所」を「港北IC」近くに開設した。
 新営業所は、「横浜港北JCT」開通整備で利便性が格段に向上した第三京浜道路の「港北IC」から約1分の距離にある。都心や関東全域をはじめとする東日本全域に加え、東海・関西方面への物流でも高い利便性を実現しており、今期地域限定の小口貨物の直接配送にも取り組む予定だ。さらにWMS導入により、物流業務の自動化・省力化による労働負荷低減、作業効率化や環境へ配慮した「スマート物流」実現にも積極的に取り組む方針で、創業以来培ってきた物流業務のノウハウと各拠点とのネットワークをさらに深め、様々な顧客ニーズに対応していく。 

※「横浜港北営業所」の施設概要
所在地:神奈川県横浜市都筑区川向町747-1
竣工日:1998年9月
敷地面積:5,088.48㎡ (1,539.27坪)
床面積:9,615.82㎡(2,908.78坪)
天井高:1~3階 約4.1m、4階 約5.0m~7.1m
床荷重:倉庫1.5t/㎡、事務所0.3t/㎡
搬送機:貨物用大型エレベーター(3機)、垂直搬送機(1機)
構造:鉄骨・鉄筋コンクリート造亜鉛メッキ鋼板葺5階建

■日本トータルテレマーケティング(株)<4月1日>
⇒埼玉県川越市に「川越フルフィルメントセンター」を開設、物流DXで多様化する物流ニーズに迅速に対応

 日本トータルテレマーケティング(株)は2022年4月、埼玉県川越市に「川越フルフィルメントセンター」を開設し、稼働させた。
 同社は、業務効率化や労働力不足の解消はもとより、顧客の企業信用保護を最優先課題として物流DXの取り組みに注力している。こうした中、EC市場拡大に伴って多様化する物流ニーズ(配送の小口化・多頻度化)に迅速に対応するため、今回、同社第二の物流拠点として開設したのが川越フルフィルメントセンターだ。同センターは、圏央道「坂戸IC」から約4km、関越道「鶴ヶ島IC」から約7kmと交通利便性に優れており、同社営業倉庫である「狭山日高フルフィルメントセンター」にも近いことから、拠点間で連携した効率的な稼働を実現できるとしている。

※「川越フルフィルメントセンター」の施設概要
所在地:埼玉県川越市大字下小坂字上谷110-1
敷地面積:4354.68坪
構造:鉄骨造2階建
有効高:6.0m以上
床荷重:1,500kg/㎡
バースタイプ:高床式1m

■福山通運(株)<4月1日>
⇒岐阜県可児市に「岐阜かに支店」を新設、集配・流通加工・保管業務に対応

 福山通運(株)は、岐阜県可児市に「岐阜かに支店」を新設し、4月4日から営業を開始した。
同支店は、岐阜県内で9店所目の拠点で、東海環状自動車道「御嵩 IC」から車で3分に位置し、名古屋港、中部国際空港へのアクセスに優れる。同支店は、集配業務に加え、流通加工、保管業務を兼ね揃えたロジスティクスターミナルとなっており、荷物自動仕分け装置や垂直搬送機を設置し、作業効率化と省人化を促進し、従業員の作業負荷軽減を図るなど、働きやすい環境を整えた。倉庫内に空調設備を設け、労働環境にも配慮。LED照明や人感センサーライトの導入、節水型器具を設置するなど、環境負荷低減のための最新設備も採用されている。同社グループでは、多様化する顧客ニーズに対応するため、今後もきめ細やかな物流サービスを提供していくとしている。

※「岐阜かに支店」の施設概要
所在地:岐阜県可児市柿田675-50
営業エリア:可児市、多治見市、土岐市、瑞浪市、可児郡(御嵩町)
敷地面積:2万3,754.68㎡
延床面積:2万9,000.49㎡
構造:地上4階建、鉄骨造

■(株)シーアールイー<4月1日>
⇒物流施設「ロジスクエア厚木Ⅰ」を着工、地上5階建・延床面積1万8,000㎡超の計画

 (株)シーアールイーは2022年3月30日、神奈川県愛甲郡愛川町の内陸工業団地内で開発を進めている物流施設「ロジスクエア厚木Ⅰ」を着工し、2023 年 3 月末に竣工予定であると発表した。
本計画予定地は、神奈川県厚木市および愛甲郡愛川町に所在する内陸工業団地内。首都圏中央連絡自動車道(圏央道)「相模原愛川IC」から約3.3km、国道129号線(厚相バイパス)至近に位置し、厚木市内、相模原市内への配送はもとより、圏央道経由での東名高速自動車道、中央高速自動車道の利用により広域物流拠点立地としても優位性を備えている。
 本施設は、地上5階建(倉庫4層)、延床面積1万8,236.45㎡(5,516坪)とする計画。トラックバースは、計15台の大型車が同時接車可能で、5台分の待機スペースを配置する。倉庫部分は、外壁に金属断熱サンドイッチパネルを採用し、床荷重は1.5t/㎡ (2.5tフォークリフト対応可)、有効高さは各階6.0m 以上を確保する計画だ。昇降設備については、荷物用エレベーター(積載荷重4.1t、60m/min)を2基、垂直搬送機1基、ドックレベラーを2基実装する計画で、さらに将来的なオペレーションの対応として、垂直搬送機1基増設を可能とする構造、庫内空調設備設置の際の配管ルートや室外機置場等の確保等、入居テナントの将来ニーズにも一定の対応ができる仕様としつつ、様々な物流ニーズに対応し得る機能性・汎用性も兼ね備えた同社基本スペックを満足できる計画となっている。
 環境対策としては、全館LED照明、人感センサー、節水型衛生器具を採用し、環境や省エネルギーに配慮。BELS 評価、ZEB、CASBEE-建築(新築)の認証も取得する予定だ。また、太陽光発電システムを導入して自家消費すると共に、(株)エンバイオ C・エナジーから再生可能エネルギーを調達することで、同施設の使用電力を全て 100%グリーン電力とする計画だ。発電した電力の一部を施設内に蓄電し、停電時に非常用電力として使用できる蓄電池システムの導入も計画しており、入居テナントの BCP(事業継続計画)策定の一助になるとしている。

※「ロジスクエア厚木Ⅰ」の施設概要
所在地:神奈川県愛甲郡愛川町中津
敷地面積:9,932.89㎡(3,004.69坪)
用途地域:工業専用地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:鉄骨造 地上5階建て(倉庫4層)
延ベ面積:18,236.45㎡(5,516.52坪)
着工:2022年4月1日
竣工:2023年3月31日(予定)

■日本出版販売(株)<4月4日>
⇒「王子流通センター3号館」で再生可能エネルギー由来電力の100%導入を実施、CO2排出量が実質ゼロに

 日本出版販売(株)(日販)は2022年4月から、同社物流拠点である「王子流通センター3号館」で実質的にCO2排出量がゼロとなる再生可能エネルギー由来電力の100%導入を実施した。日販グループを挙げて推進するESGの取り組みの一環。これにより、2021年2月に設置した自家消費太陽光発電と合わせ、完全なCO2フリーの物流センターとして稼働することになる。
 今回導入した再生可能エネルギー由来の電力は、トラッキング付・FIT 非化石証書等が付与された実質再生可能エネルギー電気で、バイオマスや太陽光由来等のエネルギー。王子流通センター3号館は年間約150万kwhのエネルギーを消費しており、再生可能エネルギー由来電力の導入により、約660tのCO2排出量の削減が可能だという。王子流通センターは本館と3号館で構成されており、本館でも再生可能エネルギー由来の電力を全体の10%導入する。これにより、王子流通センター全体では年間約920tのCO2排出量削減が可能となる見込みで、これは同社グループの雑誌・書籍の送品物流(輸送を除く)全体のCO2排出量の約13%に相当するという。
 日販グループは、「人と文化のつながりを大切にして、すべての人の心に豊かさを届ける」ことを経営理念に掲げ、持続可能な社会の実現に向けてESGを重視した経営により、サステナブルな事業活動に取り組んでいる。日販は、将来にわたって出版流通を持続させるため、今後も出版流通におけるCO2の排出量削減に取り組むとしている。

■大和物流(株)<4月4日>
⇒北陸エリアの物流事業基盤を強化、「⾦沢物流センター」を稼働

 大和ハウスグループの大和物流(株)は、石川県白山市においてかねてから建設を進めていた物流施設「金沢物流センター」を3月25日に竣工し、4月3日に稼働させたと発表した。
同社は、物流不動産を含め、北陸エリアで運用している5棟の物流センター(総延床面積3万1,534.61 ㎡)の満床が続いていることから、今後の事業基盤強化とさらなる物流需要の増加に対応するため、2021年2月に本施設を着工した。本施設は、北陸自動車道「美川IC」から約2km、「徳光スマートIC」から約3.1kmに位置し、北陸エリアの主要都市に短時間でアクセスできる。北陸自動車道を利用すれば、関越自動車道や東海北陸自動車道、名神高速道路などへもアクセス可能で、首都圏や中京圏、近畿圏への広域配送拠点として活用が見込めるほか、「金沢港」にも約15kmの距離にあり、東アジアの国際物流拠点としても機能する。
 本施設は地上2階建、延床面積2万3,816.74㎡(7,204.56坪)の規模で、全フロア床荷重2.0t/㎡、梁下有効天井高5.5m以上、柱間隔10m以上を確保した。倉庫1階には中央車路方式を採用しており、天候に左右されることなく屋内で入出庫作業が行える。ドックレベラーを2基完備したトラックバースでは、海上コンテナやロールボックスパレットなど多彩な貨物を取り扱うことが可能となっている。
 本施設では、屋上に約1,000kWの太陽光パネルを敷設し、発電した電力を施設内で利用するとともに、固定価格買取制度(FIT)を通して余剰電力を売電する。2023年度を目途に、大和ハウスグループが建設・運営・管理する再生可能エネルギー発電施設の再生可能エネルギー価値(トラッキング付非化石証書)を付加した電力を採用し、施設運営に要する電力を100%再生可能エネルギーで賄うという。また、省エネ性に優れるLED照明を全館導入し、環境に配慮した省エネルギー運営を図る。
 本施設では今後、施設仕様と交通利便性を活かし、北陸エリアを商圏とする製造業者や流通・ 小売業者向けの主要物流拠点として、効率的な物流サービスを提供していく。

※「金沢物流センター」の施設概要
所在地:石川県白山市松本町889-37
敷地面積:2万2,530.03㎡(6,815.33坪)
延床面積:2万3,816.74㎡(7,204.56坪)
構造・規模:鉄骨造地上2 階建・高床式
床荷重:各階 2.0t/㎡
搬送設備:貨物用エレベーター4基(3.5t:3基、4.5t:1基)
垂直搬送機 2基(2t)
環境・省エネ対策:太陽光パネル敷設3,332枚
(総発電容量:約1,000kW、年間予定発電量:約150万kWh)
全館LED照明導入
着工:2021年2月15日
竣工:2022年3月25日
稼働:2022年4月3日

■富士物流(株)<4月5日>
⇒「筑波物流センター」が竣工、4月5日から営業開始

 富士物流(株)は、茨城県稲敷郡阿見町で建設を進めていた「筑波物流センター」が竣工し、2022年4月5日から営業を開始したと発表した。
 本施設は、茨城県県南エリアでの事業拡大と、物流効率化をはじめとする顧客ニーズへの対応を 目的に2021年4月から建設を進めていたもの。同社では、本施設の稼働により、今後もさらなる物流最適化に向けた提案と、効率的かつ高品質な物流サービスの提供に取り組むとしている。
 なお、本施設の特長としては、①最大10tの天井クレーンを設置し、重量品の取り扱いにも適する、②首都圏中央連絡自動車道・阿見東ICの至近に位置していることから、 都心からのアクセスに優れ、関東の配送拠点として最適な立地である、③地震対策として建築基準法の規定を上回る耐震構造を採用しており、LED照明や遮熱高断熱素材の導入等により環境にも配慮している――という3点が挙げられている。

※「筑波物流センター」の施設概要
所在地:茨城県稲敷郡阿見町よしわら1-19-1
敷地面積:1万4,139㎡(約4,277坪)
延床面積:2万175㎡(約6,103坪)
建物構造:鉄骨造、3階建
設備:計4基の天井クレーンを設置(10t×2基、5t×2基)
環境負荷低減のために全館LED照明を採用
空調設備、セキュリティ設備

■(株)関通<4月6日>
⇒「D2C物流センター」満床を受けて「D2CⅡ物流センター」開設へ、尼崎市内4つ目のセンター開設でEC市場の需要に対応

 (株)関通は、2021年6月に開設した兵庫県尼崎市の「D2Cセンター(延床面積:約5,200坪)」が満床となったことに伴い、2022年8月、同市内に新たに「D2CⅡ物流センター(延床面積:約4,000坪)」を開設することを決定した。
 D2CⅡセンター開設は、EC市場での需要の高まりを踏まえ、新規顧客ニーズへの対応強化と併せ、円滑なセンター運営を図るのが目的。同社は現在、兵庫県尼崎市で3拠点を運営しており、D2CⅡセンターが4つめの拠点となる。4つのセンターは全て半径2.5km圏内にあり、ドミナント戦略により人員をフレキシブルに配置することで様々な物流波動に対応し、顧客満足度の向上を図っていくと同社ではしている。

■日本GLP(株)<4月6日>
⇒GLP初の冷凍冷蔵専用のBTS型物件である茨城県常総市の「GLP 常総II」が竣工、(株)ムロオが専用施設として一棟利用

 日本GLP(株)は、茨城県常総市で建設を進めていた延床面積3万6,793.26㎡規模の先進的物流施設「GLP 常総Ⅱ」が竣工したと発表した。本施設は日本GLPが冷凍冷蔵専用のBTS型として竣工した初めての物件で、国内最大級のチルド物流ネットワークを持つ(株)ムロオが専用施設として一棟全体を賃借する契約となっている。
本施設は、都心から約48kmの距離にあり、圏央道「常総IC」に至近で、北関東3県および東京都、千葉県、埼玉県へは90分以内に配送可能な広域配送拠点として、また食品加工工場が集積する東北エリアと首都圏を結ぶ食品流通の拠点として立地条件に恵まれている。
 国内最大規模を誇るチルド混載便の流通ネットワークを持つムロオでは、北関東において拡大する業務の集約を進める中、本施設を関東エリアの大型店舗向けの配送拠点として活用する意向で、冷凍、冷蔵、常温の3温度帯の配送商品を取り扱う予定だ。
 低温物流市場は、2023年度の市場規模が約1.8兆円と、引き続き拡大が予測されており、冷凍冷蔵機能を有する先進的物流施設のニーズは高い。このように需要増大する市場ニーズに素早く対応するため、先進的物流施設の開発において幅広いノウハウを持つ日本GLPと、食品などの冷凍冷蔵物流に強みを持つムロオが密接に連携することで、本施設予定工期の短縮を実現した
 日本GLPでは、冷凍冷蔵設備導入に関する初期投資について、オーナー・テナント間で最適化を図ることでテナント企業のニーズに沿う施設を提供している。冷凍庫に使用する冷却設備については、国が推奨する省エネ型自然冷媒機器の補助対象に採択され、環境にも配慮した高効率の設備を採用。また、冷凍冷蔵事業の恒常的な人手不足や、大規模化した倉庫スペースの効率化のため、自動ラック倉庫やマテハン機器などの導入も支援している。

※「GLP 常総Ⅱ」の施設概要
所在地:茨城県常総市三坂新田町2004
敷地面積:4万1,158.16㎡
延床面積:3万6,793.26㎡
構造:地上2階建、耐震S造
着工:2021年2月
竣工:2022年3月
認証取得:CASBEE認証

目次