物流施設 投資関連情報2021版<10.14~10.20>

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<2021年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

■横浜冷凍(株)<10月14日>
⇒「恵庭スマート物流センター (仮称)」を新設

横浜冷凍(株)は、北海道恵庭市に「恵庭スマート物流センター(仮称)」を新設する。
建設予定地の恵庭市は、札幌市と新千歳空港のほぼ中間に位置し、道内各方面の主要都市間をつなぐ幹線道路が交わるなど、物流拠点として優れた立地環境となっている。海路・空路の玄関口である苫小牧港や新千歳空港へのアクセスに非常に優れるため、周辺には食品メーカーの生産工場が多く、道内産食品や原料の集積地となっている。同社では、新物流センターの設置後、北海道内に展開している6つの冷蔵倉庫との連携により、道内物流ネットワークのさらなる強化を図り、スマートコールドサービスの実現を目指すとしている。
新物流センターの設備は、同社が掲げる「ヨコレイサステナビリティビジョン2030」の重要課題の1つである「地球環境との共生」に基づき、地球環境へ最大限の配慮をしたものとする。具体的には、北海道地区で当社初となる太陽光発電システムと大容量リチウムイオン蓄電池を導入。これにより発電したエネルギーを冷蔵倉庫内の冷却および倉庫内・事務所棟の照明や電源に使用する。また、社用車にはEV(電気自動車)を採用し、太陽光発電システムと蓄電池を連携させた充電ステーションを設置する。災害等による停電時には非常用電源として利用できることから、BCP対策の強化にも取り組む意向だ。 冷却設備には、省エネ型自然冷媒冷凍機を採用。さらに、北海道の気候を活かし、冬季には外気を利用してC級室の温度管理が行えるシステムも取り入れるなど、温暖化対策にも力を入れる。
同社では、新物流センターの完成により、同社の国内での収容能力は合計100万tを突破とするほか、恵庭地区の発展と道内の低温物流に大きく寄与できるとしている。

※「恵庭スマート物流センター(仮称)」の概要
工期:2021年10月14日~2023年5月末
所在地:北海道恵庭市戸磯445-1(戸磯南工業団地第1街区)
構造・規模:倉庫棟:鉄筋コンクリート造3階建/事務所棟:S造2階建
敷地面積:1万7,525㎡(5,301坪)
延床面積:2万4,087㎡(7,286坪)
建築面積:8,276㎡(2,503坪)
収容能力:3万543t(F級:2万4,999t、C&F級:4,383t、C級:1,160t)
主な設備:省エネ型自然冷媒冷凍機、屋上太陽光発電システム(322.56kW)、
リチウムイオン蓄電池(240KVA)、EV自動車充電ステーション、
カーゴナビゲーションシステム&電動式移動ラック
竣工:2023年5月予定

■プロロジス<10月14日>
⇒茨城県古河市でマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク古河4」を開発、「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」の1棟目として22年1月着工

プロロジスは、茨城県古河市におけるマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク古河4」の開発を決定した。同施設は、物流施設の集積するインダストリアルパークとして計画中の「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」における第1棟目となるもので、2022年1月に着工する。
同施設の敷地面積は約17万5,200㎡で、「プロロジスパーク古河4」はこのうちの約6万8,000㎡の敷地に開発する。2棟目以降はBTS型物流施設を開発する予定で、引き続き入居企業を募集する意向だ。
同施設は、圏央道の「五霞IC」および「境古河IC」から約10分の距離にある北利根工業団地内に開発する。開発地は、関東地方のほぼ中央に位置し、国道・高速道路を利用すれば、東西南北の主要都市・港・空港まで約1時間で到達可能。東北道からダイレクトに繋がる加須エリアにも約10kmと近接しており、関東全域のみならず東日本における広域配送拠点としても機能する。圏央道から接続する東名・中央・関越・東北・常磐・東関東自動車道も利用しやすく、東北方面や関西方面へのアクセスも容易。開発地の北東隣では、「プロロジス古河プロジェクト フェーズ1」として、合計約10万6,000㎡の敷地に3つのBTS型物流施設「プロロジスパーク古河1・2・3」も稼働している。
同施設は、約6万8,000㎡の敷地に3階建て延床面積約12万1,000㎡のマルチテナント型物流施設として開発される。広い敷地を活かし、ワンフロア最大9,000坪(約3万㎡)での効率的なオペレーションが可能な設計とし、大規模なマテハン導入・自動化にも対応する。施設の南北2か所にスロープを設け、1・2階は約140m×210mのフロアに両面バースを備える計画。3階には約170m×240mの大平面を確保する。2・3階は、保管効率を重視したメゾネット形式とし、梁下有効高6.3m~最大8.6mとする計画。日用雑貨・消費財などの高積みやラック4段積みも可能となり、一般的な5.5mの天井高に比べて保管効率が格段に向上する。施設全体で最大6企業の入居に対応し、最小賃貸面積は3,700坪(約1万2,200㎡)から利用できる設計とする。
同施設の中には、従業員のためのカフェテリアやコンビニエンスストアも整備する予定。また、安全な保管場所の需要が急増している化粧品やアルコール類などの保管も可能な小型倉庫を敷地内に併設するなど、工業専用地域の特性を活かし、さまざまな業種・用途の物流需要に対応するとしている。
 BCPの観点から、非常時の発電機燃料としてオイルタンクを備える予定。防災センターや入居企業の事務所エリアなどへ最大約7日分の電力供給が可能となるもので、備蓄燃料は、震災等による停電時に施設入居企業へ提供するほか、プロロジスが運営する周辺の物流施設への移送も想定している。断水時には約30日間トイレが使用できるよう給水設備を整える予定だ。
 ESG推進の取り組みから環境負荷軽減にも配慮し、倉庫内への人感センサー付きLED照明の設置や、屋根面には約3メガワットの太陽光発電を備える予定だ。

※「プロロジスパーク古河4」の計画概要 
開発地:茨城県古河市北利根15番地
敷地面積:約6万8,300㎡(約2万700坪)
延床面積:約12万1,100㎡(約3万6,600坪)
着工予定:2022年1月
竣工予定:2023年3月末

■武州運輸倉庫(株)<10月15日>
⇒「加須ケミカルセンター」が竣工

丸全昭和運輸グループの武州運輸倉庫(株)の加須ケミカルセンターが竣工した。化学品を扱うため、消防法危険物第4類第1~4石油類、アルコール類に対応する設備となっており、定温庫(10℃ ~ 20℃)も設置されているという。

※「加須ケミカルセンター」の概要
所在地:埼玉県加須市間口819-1
構造:鉄骨平屋建 2棟
敷地面積:3,986.84m2
延床面積:1,372.68m2/A棟:930.00m2(282坪)常温、B棟:442.68m2(134坪)定温
有効階高:6.0m
床荷重:6.0t/坪
設備:消防法危険物第4類第1~4石油類、アルコール類
定温庫(10℃ ~ 20℃)

■日本通運(株)<10月15日>
⇒羽田空港内の国際貨物拠点をリニューアル、スペースの拡張と集配拠点を新設

 日本通運(株)は、羽田空港内の国際貨物拠点をリニューアルした。上屋スペースを約2倍に拡張したほか、集配拠点も新設し、10月1日からサービスを開始。羽田空港の特性を活かした従来以上の様々なサービスの展開により、首都圏の国際航空貨物に新たな選択肢を提供することで、同社では企業スローガン「We Find the Way」を体現していくとしている。
羽田空港は、国内航空や鉄道とのスムーズな接続や、都内・神奈川東部へのアクセスの良さから、旅客・国内航空に止まらず、国際物流としても重要な拠点であることは周知の通り。同社は、同国際貨物地区で唯一自社貨物取扱施設を有するフォワーダーとして、数多くの貨物取扱実績をあげている。今回のリニューアルでは、上屋スペースの拡張により、更に多くの貨物を取扱うことが可能となったほか、新たに集配拠点を設置したことで、羽田空港発着の貨物に対する安定した集配サービスが提供できるようになっている。

※リニューアルされた国際貨物拠点の概要
所在地:東京都大田区羽田空港二丁目6番3号
羽田空港国際貨物地区 第二国際貨物ビル
上屋面積:3,330.26m2(リニューアル前1,678.44m2)
その他専有面積:1,300.43m2(リニューアル前721.6m2)
面積計:4,630.69m2(リニューアル前2,400.04m2)
主な機能:輸出入集配、AEO特定保税蔵置場、ULDワークステーション1基、監視カメラ完備

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