物流施設 投資関連情報2021版<9.9~9.15>

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<2021年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

■(株)クボタ<9月10日>
⇒北海道苫小牧市の農業機械の新物流拠点が竣工、分散していた在庫の一元管理、配送経路の簡素化で物流を効率化

(株)クボタは、苫小牧市内に農業機械の新物流拠点「クボタ ロジスティクス ターミナル苫小牧」を開設し、運用を開始した。新拠点において外部倉庫や販売会社である(株)北海道クボタに分散する農業機械の在庫を一元管理するとともに、配送経路を簡素化し、物流の効率化を図る。
北海道における同社の農業機械は、外部倉庫を含む苫小牧市内の複数の倉庫から、一旦北海道クボタの各支社倉庫へ配送・保管し、営業所を経由して購入者に納品していた。北海道内の複数の倉庫では、それぞれの対象地域向けの在庫を保管しており、販売動向によっては偏在する在庫を融通するために支社倉庫間をトラックで移送する必要が生じるなど、物流面での効率化が課題だった。
 今回、苫小牧市内にある当社の既存の倉庫を建替えた新拠点では、北海道内の在庫を一元管理して倉庫間のトラック移送を無くすとともに、配送経路を新拠点から各営業所への直送に切り替え、北海道内の農業機械の物流の効率化を図るとしている。

※「クボタ ロジスティクス ターミナル苫小牧」の概要
敷地面積:16,524m2
延床面積 :8,610m2
倉庫構造:鉄骨造平屋建
投資額:22億円

■東京建物(株)<9月13日>
⇒物流施設「T-LOGI(ティーロジ)」シリーズを神奈川内陸エリアで拡大、相模原・寒川に開発用地を新規取得、シリーズ外装も新デザインに統一

 東京建物(株)は、神奈川県相模原市南区ならびに神奈川県高座郡寒川町にマルチテナント型物流施設開発用地を取得した。同社は今後、これら2物件の開発をそれぞれ「(仮称)T-LOGI相模原」、「(仮称)T-LOGI寒川」として推進していく。
 同社は現在、神奈川内陸で「(仮称)T-LOGI綾瀬」、「(仮称)T-LOGI横浜青葉」の2物件の開発を進めている。当該エリアは首都圏や中部・東海地方への輸配送利便性に優れ、物流施設の利用ニーズの高いロケーションであることから、「(仮称)T-LOGI横浜青葉」は大手物流企業である日本通運(株)による一括借り上げが決定している。同社は、この神奈川内陸エリアに新たに取得した2 件の物流用地開発を進めることで、今後さらに拡大、多様化する物流施設の利用ニーズに対応していくとしている。また、今後建設する「T-LOGI」シリーズでは、太陽光パネル設置、自己託送の仕組みの導入など、環境配慮型物流施設(ZEB 物流)の開発に取り組んでいく方針だ。
  「T-LOGI」シリーズの外装も今後は新たなデザインに統一する。「T-LOGI」シリーズの外装デザイン統一により、各「T-LOGI」に共通の表情を創出させ、同社が手掛ける物流施設を想起させることを目指す。具体的には、建物外装の色合いを黒、グレー、白色を基調としてグラデーションを施し、シンプルでスタイリッシュなデザインとする予定。このグラデーションは、「物流業界の加速拡大する疾走感とモノの動き」と、「マルチテナント型物流施設の可変性と適応力」を表現するものだとしている。新たな外装デザインは、「(仮称)T-LOGI横浜青葉」(2022 年1 月竣工)から順次採用します。
  「(仮称)T-LOGI相模原」は、近年大型物流施設の建設が相次いでいる神奈川県内陸の相模原市に位置しており、首都圏をはじめとした広域配送に対応する。神奈川県の主要幹線道路の1つである国道129 号(厚相バイパス)に隣接し、圏央道「相模原愛川IC」まで約2km と、高速道路へのアクセスに優れています。同物件周辺には、工場や倉庫などの産業集積が見られ、住宅も集積しているため雇用確保にも優れた立地となっている。今後、2025 年夏(予定)の施設竣工を目指し、開発を進める。
「(仮称)T-LOGI寒川」は、圏央道「寒川北IC」・「海老名IC」、東名高速道路「厚木南IC」等首都圏の主要な高速道路のインターチェンジが利用でき、2021 年3 月より新たに開通した東名高速道路「綾瀬スマートIC」も利用可能な場所に位置している。同施設周辺には工場や倉庫などの産業集積が見られる工業専用地域であり、24 時間稼働を前提としたオペレーションにも適した立地となっている。今後、2024 年秋(予定)の施設竣工を目指し、開発を進める。
  「(仮称)T-LOGI綾瀬」は、2021 年3 月に開通した東名高速道路「綾瀬スマートIC」から約2.5km に位置し、都心向けの輸配送だけでなく、圏央道や保土ヶ谷バイパスを利用した広域の輸配送も可能な立地にある。また、工業団地内に位置していながらも、綾瀬市中心市街地に隣接しているため、24 時間稼働を前提としたオペレーションと、雇用確保の両面に優れるとしている。同施設は、フロア倉庫床22,153 ㎡に対し、垂直搬送機4 基、荷物用EV2 基の設置を予定しており、縦搬送効率を高めた設計。トラックバース前の車路もゆとりある幅員とし、前面道路に接続する切り下げを敷地の2か所に設置するなど、トラック動線に配慮した施設となっている。また、事務所も倉庫として対応可能な仕様にしており、テナント企業の使い勝手を考えたプランを導入。同施設は、2022 年7 月中の竣工を目指し、順調に建設工事を進めているという。
  「(仮称)T-LOGI横浜青葉」は、神奈川県横浜市都筑区に位置し、首都圏への輸配送が可能最寄りの駅からは徒歩10 分の距離にあり、雇用確保にも適する。日本通運(株)の入居が決定している同施設は、2022 年1 月竣工を目指し、順調に建設工事を進めているという。

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