
日本GLP(株)は、大阪府茨木市で開発を進めていた先進的物流施設「GLP ALFALINK 茨木3」(以下、茨木3)が竣工したと発表した。これにより、同社が関西で初展開した「GLP ALFALINK茨木」プロジェクトは全棟が完成し、総延床面積は約32万㎡、総投資額は約800億円に達した。
ALFALINK茨木は、名神・近畿・中国自動車道が交差する吹田JCTから約6.2kmに位置し、2時間圏内で11府県・約2,800万人への配送が可能な交通利便性の高い立地。周辺にはトラックターミナルや卸売市場、鉄道貨物施設が集積し、物流拠点としてのポテンシャルが高い。
施設は“Open Hub”をコンセプトに、入居企業間の共創や地域との共生を促進。茨木市の土地区画整理事業「イコクルいばらき」と連携し、大型商業施設と隣接する一体開発を通じて、地域経済の活性化と新たな賑わいの創出を目指す。
今回竣工した「茨木3」は延床面積約11万5,000㎡の地上6階建てマルチテナント型施設。1階には冷凍・冷蔵対応区画があり、大商運輸(株)とアサヒロジスティクス(株)が食品物流拠点として活用する予定。2階には(株)ハンワ、3・4階にはサントリーロジスティクス(株)、5階には(株)ケイシン、6階には(株)イトーキが入居することが決まっている。現状最終1区画を残しているのみで、契約率は92%に達している。
施設内には従業員向けのカフェテリアやラウンジ、シャワー室を整備。2階デッキには一般来場者も利用可能なギャラリーやファミリーマートを配置し、物流を身近に感じられる空間を提供する。さらに、タリーズコーヒーが入る共用棟や公園も併設され、地域住民の憩いの場としても機能する。
BCP面では、免震構造や非常用発電機、防災センターを備え、災害時の対応力を強化。屋上には自家消費型の太陽光発電設備を導入する予定で、LEED GOLDおよびZEB認証の取得も目指すなど、環境配慮型施設としての取り組みも進める。
日本GLPは「物流施設の枠を超えた地域共生型プラットフォームの構築を通じ、持続可能な社会の実現に貢献する」としている。
※「GLP ALFALINK 茨木3」の施設概要
所在地:大阪府茨木市南目垣3-2-1
敷地面積:4万6,802.83㎡
延床面積:11万5,383.39㎡
構造:地上6階建て、PC免震造
着工:2023年11月
竣工:2025年7月
認証取得:LEED GOLD認証(予定)、ZEB認証(予定)