■物流施設 投資関連情報2025版<2.13~2.19>

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<2025年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>

■(株)ヒューテックノオリン<2月13日>
静岡県静岡市に同社初の低温物流施設「(仮称)ヒューテックノオリン静岡拠点」を開設/同地区におけるコールドチェーンニーズと今後の輸送力不足の懸念に対応、2026年春に稼働予定


 SG ホールディングスグループで低温物流事業を担う(株) C&F ロジホールディングスの主要事業会社 (株)ヒューテックノオリンは静岡県静岡市に冷凍食品の保管・配送拠点となる低温物流倉庫を開設する。静岡県内での物流拠点開設は同社として初めて。同地区におけるコールドチェーンニーズと今後の輸送力不足への懸念に対応するのが目的で。 2026年春に稼働させる予定だ。

〇背景
同社は以前から静岡地区における冷凍食品の共同配送を関東地区と東海地区から展開している。近年はドライバーや冷凍倉庫のキャパシティが不足する一方、冷凍食品需要の今後の増加が見込まれるため、コールドチェーンの増強を検討していた。東西幹線輸送における2024年問題への対応としては中間地点でドライバーやトラック車両を交替する中継輸送が効果的であり、その中継拠点としても静岡地区が適している。

〇拠点概要
①中継センターも兼ねた多機能な倉庫

 同施設の立地は東名高速道路「日本平久能山SIC」から約 500m と至近距離にあり、物流事業に適する。2階建て施設の延床面積は約 8,342 ㎡とコンパクト。冷凍食品のエリア配送と幹線輸送の中継拠点としての機能を備え、静岡地区のコールドチェーン強化に資するほか、冷凍食品輸送の需要増加にも対応する。中継輸送のための拠点としてドライバー用休憩室を完備するなど、働きやすい環境も整備する予定だ。
②再生エネルギーを活用するなど環境に配慮
 同施設では、太陽光発電設備を備えたオンサイト PPA で再生可能エネルギーを活用する予定。環境負荷の低い自然冷媒を使用した冷凍機も採用するなど、自然環境への配慮も徹底する。

※「(仮称)ヒューテックノオリン静岡拠点」
所在地:静岡県静岡市駿河区片山
敷地面積:約 9,234 ㎡
延床面積:約 8,342 ㎡
構造:2 階建て 1 棟
仕様:建物賃貸借
稼働: 2026 年春(予定)

■(株)ニチレイロジグループ本社<2月14日>
東海地区物流施設における太陽光発電システム導入を拡大/「浜松物流センター」屋上および「名古屋みなと物流センター」内カーポートに太陽光パネルを設置


 (株)ニチレイロジグループ本社は、地球環境に配慮したCO2排出量削減活動の一環として「浜松物流センター」屋上および「名古屋みなと物流センター」内カーポートに太陽光パネルを設置した。両施設とすでに太陽光発電システムが稼働している施設をと合わせた同社国内外施設での総発電電力量は年間約2,000万kWhを見込む。CO2排出量は年間約1万1,500t削減につながる。発電電力は自家消費し自然エネルギー自給率を高める。

■横浜冷凍(株)<2月14日>
静岡県焼津地区に「大井川第二物流センター(仮称) 」を新設/セミ超低温対応の全自動ラック倉庫を導入するなど省力・省人化に特化、2026年11月に竣工予定


 横浜冷凍(株)は静岡県焼津地区に「大井川第二物流センター(仮称)」を新設する。
 同施設の建設予定地は同社「大井川物流センター」に隣接している。東名高速道路「大井川焼津藤枝SIC」や国道150号などの主要交通網に恵まれ工業地帯や市街地に近接しており、海・陸をつなぐ重要な物流拠点と位置付けられている。東京や名古屋などの大消費地への魚の輸送に便利な東京・大阪間では、その中間点に位置する東海エリアに立地する物流拠点へのニーズが高まっており、静岡県焼津地区もその一つだ。
  同社は同社唯一のマグロ専用冷蔵倉庫として1988年に「大井川物流センター」を操業。同地区における保管倉庫需要のひっ迫を受け、今回その隣接地に新拠点を建設する運びとなった。
 新拠点は省力・省人化に特化した同社国内2番目の全自動倉庫。セミ超低温(-45℃)対応の全自動ラック倉庫が導入されている。パレタイジングロボットを4機導入しバラ積み入庫貨物の仕分けおよびパレット積みを完全自動化。パレット積みされた貨物の自動ラック倉庫への搬送も自動化する。太陽光発電システムや自立式パワーコンディショナー、リチウムイオン蓄電池などの導入で省エネ化も推進するほか、BCP対策も講じるとしている。

※「大井川第二物流センター」の施設概要
所在地:静岡県焼津市飯淵1265-1
構造・規模:鉄骨コンクリート造1階建て/ 自動ラック倉庫
敷地面積:3,566.45㎡(1,078.85坪)
延床面積:3,007.13㎡(909.65坪)
建築面積:2,420.68㎡(732.25坪)
収容能力:5,954.21t(全自動ラック倉庫「SF2級 -45℃」)
主な設備:全自動ラック倉庫、パレタイジングロボット 4機導入、低GWP冷却設備、屋上太陽光発電システム (242㎾)、自立式パワーコンディショナーシステム、リチウムイオン蓄電池 (106㎾h)、ジェネレーター連結システム (BCP対策) 等
工期:2024年12月~2026年10月末予定
竣工:2026年11月予定

■中央日本土地建物(株)<2月14日>
「LOGIWITH シリーズ」第3弾となる物流施設「LOGIWITH綾瀬」を着工/延床面積は約1万4,800㎡で1フロアあたり約3,700㎡を確保する計画


 中央日本土地建物(株)は物流施設「LOGIWITH(ロジウィズ)綾瀬」の建設に着手した。
 同施設は東名高速道路「綾瀬SIC」から 3kmの神奈川県綾瀬工業団地内に位置する。建物は地上 4 階建て。延床面積は約 1万4,800 ㎡で1 フロアあたり約 3,700 ㎡の面積(事務所部分を含む)を確保する計画。2026 年4月の竣工を予定している。
 同社は 2022 年 5 月に物流施設開発事業へ本格参入。2023 年 6 月に「LOGIWITH 厚木」(神奈川県厚木市)、2023 年 12 月に「一宮物流センターⅡ」(愛知県一宮市)、2024 年 4 月に「LOGIWITH 八王子」(東京都八王子市)が竣工しており、今回のLOGIWITH綾瀬はシリーズ第3弾となる物件。大阪府寝屋川市と岩手県胆沢郡金ケ崎町で物流施設用地を取得しており、今後さらに物流施設の開発を加速する。

〇同施設の特徴
①東名高速道路に近接、圏央道、国道 16 号にもアクセスが容易な好立地

 同施設は、東名高速道路「綾瀬SIC」から3.8kmの神奈川県綾瀬工業団地内に位置する。圏央道や国道 16 号にアクセスしやすい。相鉄本線「さがみ野駅」で神奈川中央交通バスに乗り継ぎ、「綾瀬工業団地入口バス停」下車・徒歩 3 分の位置にあるため従業員の通勤利便性も高い。
②効率的な動線計画とレイアウトの自由度が高い倉庫スペース
 建物は地上 4 階建てで、延床面積は約 1万4,800 ㎡。1 フロアあたり面積は約 3,700 ㎡で垂直 2 分割への対応も可能。建物の柱スパンを 11.8m として間口を広く確保し、1 スパンあたり 10t トラック 3 台(合計 16 台)が接車できるトラックバースを整備する。
 倉庫内は梁下 5.5m、階高 6.7m。垂直搬送機や貨物用エレベーターをトラックバースの近くに配置することで効率的な荷物の移動が可能だ。倉庫スペースはレイアウトしやすい形に整える。敷地面積 15%以上の緑化を計画し、建物周辺や駐輪場には植栽帯を設けるなど環境に配慮する。

※「LOGIWITH 綾瀬」の計画概要
所在地:神奈川県綾瀬市深谷上八丁目 23-20(住居表示)
敷地面積:7,289.17 ㎡(約 2,204.97 坪)
用途地域:工業専用地域
構造:鉄骨造
規模:地上 4 階建て
延床面積:1万4,846.32 ㎡ (約 4,491.01 坪)
駐車場:トラックバース 16 台、大型車両3台、一般車両 38 台(来客用 2 台/隔地駐車場 36 台)
駐輪場:バイク 6 台、自転車 18 台
着 工 2025 年 2 月
竣 工 2026 年4月(予定)

■センコーグループホールディングス(株)<2月14日>
トラック中継輸送専用大型施設「TSUNAGU STATION浜松」の休憩施設を増設/隣接地には「センコーグループ浜松物流センター」を新設、人と荷物をつないで業界全体の人手不足解決目指す


 センコーグループホールディングス(株)(以下センコーGHD)は2月14日、2024年8月に開設したトラック中継輸送専用大型施設「TSUNAGU STATION浜松」内にシャワールームや休憩スペースなどを備えた休憩施設「BREAK TIME」を増設した。また隣接地には「センコーグループ浜松物流センター」を開設し、その竣工式を行った。
 両施設はセンコーGHDが建設したもの。TSUNAGU STATION浜松はグループ傘下のセンコー(株)が、新物流センターはグループ傘下の(株)ランテックとセンコーが共同で運営する。3温度帯物流への対応のほか、トレーラーの交換やドライバーの交代、荷物の積み替えや一時預かり、配達代行など、他社にもTSUNAGU STATION浜松の利用を勧め、物流業界の人手不足や労働時間規制への対応にグループ一丸で取り組む。
 TSUNAGU STATION浜松は新東名高速道路「浜松SIC」から1km圏内で、東京料金所・大阪「吹田IC」間(約476km)の中間地点にあり中継拠点に適する。浜松市は日本有数の「ものづくり都市」で、古くから産業が盛ん。大手メーカーの工場が集積しており、地元物流需要の取り込みも見込んでいる。

〇「TSUNAGU STATION浜松」の休憩施設「BREAK TIME」について
 TSUNAGU STATION はトレーラー交換やドライバー交代のための場所として2024年8月にオープン。人手不足や労働時間の法規制に対応してきた。TSUNAGU STATION 内の休憩施設として開設されたBREAK TIMEは休憩スペースや自動販売機をはじめ、トイレやシャワー室を備える。長距離トラックドライバーがリフレッシュできる空間づくりを目指している。

〇「センコーグループ浜松物流センター」について
 新物流センターは中部地区の繊維・機械メーカーなどのセンコー取引先をさらに拡大させるほか、TSUNAGU STATIONとして荷物の積み替えや一時預かり、配達代行にも対応するもの。ランテックが保有する冷凍冷蔵食品物流のノウハウにより、おう盛なコールドチェーン物流の需要を取り込み、売上拡大につなげている。新物流センターの屋根上には太陽光発電設備を、敷地内には大容量蓄電池を設置。再生可能エネルギーの活用促進を図るとともに、BCP対策として非常用発電設備も完備している。

〇今後の展望
 1月17日からWEBサイトでTSUNAGU STATIONの会員登録、利用予約の受付を開始した。今後は、静岡(新富士)、広島、福島でのTSUNAGU STATION開設も計画しており、日本全国へのサービス拡大を目指す。

※「センコーグループ浜松物流センター」の施設概要
名称:センコーGHD⇒センコーグループ浜松物流センター、センコー⇒新東名浜松PDセンター、ランテック⇒浜松支店
所在地:静岡県浜松市浜名区都田町7816-1
建物構造:S造6階建て(倉庫は4階層)
敷地面積:3万1,762㎡(TSUNAGU STATION含む)
延床面積:3万4,272㎡(センコー 1万9,284㎡、ランテック 1万3,857㎡)
設備:自動倉庫、冷凍冷蔵倉庫、トラックバース78台、給油所、洗車場、 太陽光発電、大容量蓄電池、非常用発電設備など

※「TSUNAGU STATION浜松」の施設概要
所在地: 静岡県浜松市浜名区都田町7816-1
建物構造: 柱⇒鉄筋コンクリート造、梁⇒鉄骨造(休憩施設)
延床面積: 161㎡(休憩施設)
施設・サービス:
① トレーラー・トラック用駐車スペース(約50台分) ※2024年8月開設済み
② トレーラー交換、ドライバー乗り替わり用駐車スペースの提供
③ 荷捌き・貨物一時預かり用設備(倉庫棟1階部分 約700坪)
④ 貨物の配達代行(静岡県・愛知県・三重県・岐阜県〔順次拡大予定〕)
⑤ ドライバー専用休憩施設(休憩スペース、自動販売機、トイレ付シャワールーム、トイレ)
⑥ 上記サービスの予約 WEB システム( https://www.tsunagu-station.senko.co.jp/)

■コクヨ(株)<2月14日>
仙台市泉区に最新鋭の自動化物流センター「(仮称)新仙台IDC」を2026年10月開設/最新テクノロジーを活用した高密度保管と荷扱生産性向上、品揃え拡大とECプラットフォーム強化に対応


 コクヨ(株)は仙台市泉区に最新鋭の自動化物流センター「(仮称)新仙台IDC」を開設する。オフィス通販「カウネット」を中心とするビジネスサプライ流通事業の東北・北海道エリアの物流基盤強化が主な目的。2026年10月の稼働開始を目指す。
 同社は2024年11月に第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」を発表。既存事業の成長と収益改善に繋がる約700億円の成長投資の実行を掲げている。その一環としてビジネスサプライ流通事業の購買プラットフォームにおけるインフラ整備のための設備投資を進める。
 新物流センターは仙台駅から車で約30分の高台に位置し、災害リスクが少なく主要商圏まで30分圏内でアクセス可能な好立地にある。「全ての人に安心を届けるセンター」をコンセプトとし、同社では「物流における新たな価値創造に挑戦する」としている。
 新物流センター開設によりビジネスサプライ流通事業の品揃え拡大とECプラットフォーム強化を推進する。具体的には、膨大な品番の取り扱いを可能とする最新の自動倉庫システムやAGVを活用し、高密度保管と荷扱生産性の向上に取り組む。今後はこの優位性を活かし、主にコクヨグループでECサービスを提供する(株)カウネットのオフィス通販事業に加え、販売店向け卸事業の拡大も目指す。
 コクヨは新物流センター開設に伴い東北・北海道エリアの物流サービス品質向上と「首都圏IDC」の負荷分散を図る。製造・卸・小売の各段階における流通在庫を集約・統合し、在庫効率の向上や流通段階の短縮化も図る。新物流センターでは周辺環境に配慮した静穏設計を採用するほか、作業エリアを集約することで働きやすい職場環境と効率的なオペレーションを両立し、持続可能な物流基盤の構築を目指す。

※「(仮称)新仙台IDC」の施設計画
計画名:(仮称)仙台市泉区明通三丁目計画
所在地:宮城県仙台市泉区
稼動開始日:2026年10月(予定)
賃借坪数:約7,000坪(2階、3階)
延床坪数:約1万5,000坪
建物階数:4階建て(133m×103m)、RCS構造(鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、耐震)

■鹿島建設(株)<2月14日>
東京都大田区で開発を進めていた国内初の都市型物流施設開発事業「LALOC🄬南六郷」が竣工/開発から設計・施工までを一貫して担った国内初の物流施設開発事業、倉庫面積約6,000坪の4階建てBOX型倉庫


 鹿島建設(株)は東京都大田区で開発を進めてきた「(仮称)鹿島南六郷物流センター」が 1 月31日に竣工し、施設名称を「KALOC(Kajima Logistics Center)🄬南六郷」に決定したと発表した。
 同施設は倉庫面積約6,000坪の4階建てBOX型倉庫。都心部および神奈川方面へのアクセスに優れるほか、太陽光パネルを設置するなど環境配慮に対する取組も実施した“都市型物流施設 ”だ。同社では2024年10月に竣工した「KALOC富谷」(宮城県富谷市)とともに同時期に開発から設計・施工までを一貫して行った国内初の物流施設開発事業だとしている。

〇同施設の特徴
①利便性が高いロケーション

 同施設は第一京浜(国道15号線)に近接し、首都高速1号羽田線「羽田IC」から3.6kmの場所に位置するため、都心部および神奈川方面へのアクセスに優れる。羽田空港や東京港にも至近で国内外の物流をカバーできる。京浜急行本線「六郷土手駅」から徒歩8分に位置し、最寄駅から徒歩圏内。川崎駅や蒲田駅からはバスでアクセス可能で物流関連施設として有数の通勤利便性を備える。
②入居テナントの使いやすさにこだわった施設計画
 延床面積約6,900坪、最大2テナントの入居が可能な4階建てのBOX型物流倉庫。倉庫内は梁下有効高さ5.5m、床荷重1.5t/㎡を確保した。建物北側のトラックバースのほかに小・中型トラック用の補助バースを設けた。荷物や配送車両の種類に応じた、より効率的な配送作業が可能。倉庫内には標準仕様として荷物用エレベーター4基と垂直搬送機3基を配置し、倉庫内の効率的な物流オペレーションを実現する。
③入居テナントのBCP支援
 入居テナントに対するBCP支援として、連続72時間給電可能な非常用発電設備を設置した。受水槽を屋上に設置しているため断水時でも水回り設備が利用可能。1階の倉庫床を東京湾の平均海面から約4mの高さに設定しており、近くを流れる多摩川が万一氾濫した場合も荷物が浸水する可能性が極めて低い。
④カーボンニュートラルの実現に向けた環境配慮への取組
 同社は2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロとする「カーボンニュートラル」に向けて環境に配慮した様々な取組を実施している。同施設の屋上には太陽光発電設備を設置し、施設館内に電力を提供する。LED照明や高性能Low-E複層ガラスのほか、躯体の一部には低炭素型コンクリート「ECMコンクリート®」(NEDOプロジェクトで同社を含む1大学7社で開発した環境配慮型コンクリート)を採用した。北側と西側の道路沿いに整備した歩行者通路には多くの植栽を整備。周辺地域と調和する心地よい空間を目指したとしている。こうした取組の結果、年間の一次エネルギー消費量を実質的にゼロとするBELS認証の「ZEB」、およびCASBEE建築認証の最高位「Sランク」を取得。国土交通省が2024年11月に施行した新認定制度「脱炭素都市再生整備事業計画認定」の第1号案件にも認定されている。

※「KALOC®南六郷」の施設概要
所在地:東京都大田区南六郷3-12-2
用途:マルチテナント型物流倉庫
敷地面積:1万689.35㎡(約3,233.52坪)
延床面積:2万2,718.77㎡(約6,872.42坪)
構造・規模:地上4階建て、柱RC梁S造
竣工:2025年1月

■(株)シーアールイー<2月17日>
大規模マルチテナント型物流施設「ロジスクエア京田辺 A」が竣工/複数テナント企業との賃貸借契約合意で内定率は100%、大型車224台同時接続可能なトラックバース設置で効率的な入出庫オペレーションを実現


 (株)シーアールイーは、京都府京田辺市で開発を進めていた大型物流施設「ロジスクエア京田辺 A」が 2 月 15 日に竣工したと発表した。竣工前にすでに複数のテナント企業と賃貸借契約を合意しており、内定率 100%で竣工に至ったと同社ではしている。
 同施設が立地する京田辺市は京都府南部に位置し、人口集積地である大阪北摂エリアや京都中心部へのアクセスに優れ、物流拠点立地として優位性を備えている。多くの工場・倉庫が立地する大住工業団地に隣接し、府道八幡木津線(府道 22 号線)を経由して第二京阪道路と新名神高速道路の八幡京田辺JCT(「八幡京田辺IC」・「京田辺松井IC」)まで約3.5km、「八幡東IC」(上り)まで約 3.5km、京奈和自動車道「田辺北IC」まで約 1km と、高速道路へのアクセスにも優れる。将来的には新名神高速道路の全線開通(八幡京田辺JCT・高槻JCT間(2027 年度予定)、城陽JCT・大津JCT間(2028 年度以降))で神戸・名古屋間がつながり、新名神高速道路を軸とした新たな広域物流ネットワークが構築されることから、同施設の更なる利便性向上が見込める。新名神高速道路沿線ではすでに開発や企業立地が活発化しており、中期的な人口増加も見込まれるなか、京田辺市は新たな物流エリアとしての発展が期待されている。なお、ロジスクエア京田辺プロジェクトでは、施設内ワーカーの通勤利便性向上のため、JR 学研都市線「松井山手駅」から「ロジスクエア京田辺 A・B」までの送迎バスを運行する予定だ。
 同施設は地上4階建て、延床面積 15万6,333.67 ㎡(4万7,290.93 坪)のマルチテナント型物流施設。2階、3階、4階には大型車両の直接乗り入れが可能なランプウェイを設け、各階に両面トラックバースを設置した。ランプウェイは上り専用と下り専用をそれぞれ 2 基ずつ、計 4 基設置したクアドラプルランプウェイ方式を採用。トラックバースは計 224 台の大型車が同時接車可能で、30 台分のトラック待機場と合わせて効率的な入出庫オペレーションを実現する。  倉庫部分の基本スペックとして、外壁には金属断熱サンドイッチパネル、床荷重は 1.5t/㎡(2.5tフォークリフト走行可)、有効高さは各階 6.0m(4 階のみ 5.5m)以上を確保。テナント区画として、各階をワンフロアで利用する場合は両面バースを備えた約 8,700 坪~約 1万300 坪の平面使用することが可能。各階を 4 分割することで最大 16 テナント(最小区画約 1,800 坪)の入居が可能な設計だ。最大 4,000kW の特別高圧電力も提供可能で、様々なテナントオペレーションに対応できる汎用性の高い施設となっている。
 将来対応としては、垂直搬送機 8 基(いずれも 1~4 階で利用可能)やドッグレベラーの増設を可能とする構造とした。また事務室の増設、庫内空調設備設置の際の配管ルートや室外機置場・キュービクル増設や自家用発電機スペースの確保等、入居テナントの将来ニーズにも一定の対応ができる仕様としている。
アメニティ面では、4 階の 3 箇所に売店を併設したカフェテリアを設置。施設内どこからでも利用しやすく、ワーカーの就業環境の向上に寄与する仕様とした。敷地内にはワーカーやドライバー専用の売店や休憩室を備えた約 138 坪の共用棟を設置。「ロジスクエア京田辺B」完成後には A・B 両棟のワーカーとドライバーが利用できる施設とする予定だ。
 環境面では、廃材をリサイクルしたタイルなどの建材を施設各所に採用。共用棟を木造建築とすることで約 71t、共用棟内カフェテリアでは京都府内の森林からの伐採木材を使用した家具の採用により約 1.9t のCO2貯蔵 を実現するなど、カーボンニュートラルに向けて大きく貢献する施設となっている。全館 LED 照明や人感センサー、節水型衛生器具を採用し、環境や省エネルギーに配慮した設備仕様とし、BELS 評価6スター、ZEB、CASBEE-建築(新築)Sランクの認証も取得。エンバイオ C・ウェスト(同)を通じて太陽光発電システムの導入を予定しており、同施設屋根に設置する太陽光パネルで発電した自然エネルギーを同施設で自家消費する計画だ。

※「ロジスクエア京田辺 A」の施設概要
所在地:京都府京田辺市大住門田、他
敷地面積:66,255.80 ㎡(20,042.37 坪)
用途地域:工業専用地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:
倉庫⇒柱 鉄筋コンクリート造、梁 鉄骨造(最上階のみ柱 鉄骨造)、地上 4 階建て
共用棟⇒木造 平屋建て
延床面積:15万6,333.67 ㎡(4万7,290.93 坪)
倉庫⇒15万5,878.19 ㎡(4万7,153.15 坪)
共用棟⇒455.48 ㎡(137.78 坪)
着工:2023 年 4 月 17 日
竣工:2025 年 2 月 15 日

■アサヒロジスティクス(株)ス<2月18日>
2025年11月開設に向けて「八戸共配センター」の建設に着手/東北エリアで4カ所目の共配センター、東北における自社オペレーション対応エリアの拡充見込む


 アサヒロジスティクス(株)は2025年11月に「八戸共配センター」を開設する。2月14日に地鎮祭を行い建設工事に着手しており、2025年10月に竣工する予定だ。
 同社は現在、自社設備である共配センターを東北エリアでは3カ所(盛岡・仙台・郡山)に設置している。新規拠点が開設されれば全 4カ所の共配センターをつなぐ共配網が整い、東北における自社オペレーション対応エリアの拡充が図れる。同社は中期経営ビジョンで「2028 年度までに東日本全域の食と農を支える物流インフラを確立」を掲げている。今後もその実現に向け、東日本全域でよりきめ細かな配送を可能とする物流ネットワーク構築体制を整えていく。
 同社は1945 年の創業以来、食品物流に特化し、関東を中心に事業を展開している。2011 年の東日本大震災を機に、段階的に東北エリアでの物流拠点整備を推進。現在は関東エリア 7 拠点のほか、2020年に宮城県仙台市、2022 年に岩手県滝沢市と新潟県長岡市、2024 年に福島県郡山市に共配センターを開設している。八戸共配センターが開設されれば、グループ会社のアサヒフレッシュロジ(株)の既存物流拠点の活用を含め、アサヒロジスティクスグループでの自社オペレーションによる共配ネットワークが完成するという。

※「八戸共配センター」の施設概要
所在地:青森県八戸市大字長苗代字観音堂17-1他
着工日:2025年2月
竣工日:2025年10月(予定)
開設日:2025年11月(予定)
構造:鉄骨造 地上2階建て
敷地面積:3,023.07㎡(914.47坪)
延床面積:1,139.55㎡(344.71坪)
その他設備:事務室、休憩室他
取扱温度帯:常温・冷蔵・冷凍・定温

■NIPPON EXPRESSホールディングス(株)<2月19日>
NXロジインド、インド南部のスリシティに最新鋭物流倉庫を開設/モビリティ、テクノロジーなど多様な産業に対応する倉庫面積2万1,024㎡の大型倉庫


 NIPPON EXPRESSホールディングス(株)は、グループ会社のNXロジスティクスインド(株)(以下NXロジインド)がインド南部のアンドラプラデシュ州に位置するスリシティ工業団地内に「スリシティロジスティクスセンター二期倉庫」を開設したと発表した。
 スリシティ工業団地は、チェンナイ空港と4つの港に近接する好立地にあり、モビリティやテクノロジー、ヘルスケア産業など、220社以上の多様な企業がビジネス展開している。NXロジインドは2017年、スリシティ工業団地に物流企業として初めての倉庫となる「スリシティロジスティクスセンター」を開設。モビリティ関連の顧客を中心に物流サービスを提供してきた。今回は同地域顧客の多様な物流ニーズに対応するため二期倉庫開設の運びとなったものだ。
 新倉庫は総倉庫面積2万1,024㎡の規模で最新鋭の物流システムを導入している。倉庫内には高さ最大10mの高層ラックを設置し、効率的な保管スペースを確保。入出庫、ピッキング、梱包などの倉庫業務について専任チームがデータ分析を行い、モビリティ、テクノロジーなど多様な産業の顧客に最適な物流オペレーションを提供する。

※「スリシティロジスティクスセンター二期倉庫」の施設概要
所在地:6600, Central Express way, Sri City, Andhra Pradesh 517646
倉庫面積:2万1,024㎡
主要設備:高床ホーム、ドックレベラー21基

■ヒューリック(株)<2月19日>
千葉県野田市で建設を進めていた物流施設「ヒューリックロジスティクス野田Ⅱ」が竣工/「ヒューリックロジスティクスシリーズ」の第 5 号物件、エイトレント(株)入居で3月から満床稼働


 ヒューリック(株)は千葉県野田市で開発を進めていた「ヒューリックロジスティクス野田Ⅱ」が竣工したと発表した。同施設は同社が首都圏の人口集積地に隣接した立地で展開する「ヒューリックロジスティクスシリーズ」の 第 5 号物件。2023 年 11 月に竣工した同シリーズの「野田Ⅰ」と県道 46 号線を挟んで向かい合った場 所に位置している。同施設にはエイトレント(株)が 3 月に入居し満床稼働する予定だ。

〇同施設の特徴
①物流拠点としての最適地

 常磐自動車道「柏」IC より約 6.2km と、野田市内でも柏 IC に近い立地に位置し、国道 16 号からのアクセスに優れるため、大都市間の中継拠点や消費地への配送拠点に最適な立地。
②高水準な倉庫スペック
 同施設は地上 4 階建て延床面積約 5,000 坪のBOX型施設。1 棟貸しのほか分割貸しも可能(テナント A:1 階北側・2 階・4 階/テナント B:1 階南側・3 階での区画分割を想定。分割区画の変更も対応可能)。
 標準の物流スペック(床荷重 1.5t/㎡、梁下有効 5.5m)に加え、空調設備やマテハン機器の追加設置も可能な電気容量を有し、幅広いニーズに対応できる倉庫仕様となっている。
・大型ウイング車のオペレーションに配慮し、オーバースライダー開口高 5.2m を採用。
・24 時間昼夜にわたり貨物車の駐車が可能なバース内駐車場を整備。
・バース内、車路は定格荷重 2.5tフォークリフトも走行可能(倉庫内は定格荷重 1.5t まで)。
・バース内にもフォークリフト充電エリアを設置。
・雨天時のオペレーションに安心なピロティ型の車路を採用。

③ 環境配慮
 環境認証として BELS6スター、CASBEE 認証(A ランク)、DBJ Green Building 認証4スターの取得に加え、大容量の太陽光発電設備(設備容量:約 628.68KW、年間発電量:約 637MWh)を実装したことで ZEB 認証も取得している。
また、外構舗装の一部に廃プラスチック材と廃木材を用いた循環型素材を採用。廃棄物処理にかかる CO2排出量の削減にも積極的に取り組んでいる。
④高耐震性・BCP 性能
 同社基準の高い耐震性能、BCP 性能を備え、災害時においても物流機能を継続できる建物仕様とし、社会インフラとしての物流施設の役割を果たすことにも寄与する。
・耐震性能については、建築基準法の約 1.25 倍の強度に準ずる構造体を採用。
・2 回線受電(本線予備線方式)、非常用発電設備(72 時間相当)など高い BCP 仕様を採用。
・周辺はハザードマップ上浸水の恐れが少ない。外構設備の基礎も想定水位以上に嵩上げした。

※「ヒューリックロジスティクス野田Ⅱ」の施設概要
所在地:野田市花井新田字横内前291-4ほか
敷地面積:7,418.71㎡(2,244.15坪)
延床面積:1万6,694.39㎡(5,050.05坪)
構造:1~3階柱:鉄筋コンクリート造 、梁および4階柱:鉄骨造
規模:地上4階建て
竣工:2025年2月

■(株)サンケイビル<2月19日>
茨城県坂東市の「SANKEILOGI plus坂東」のリニューアル工事が完了/物流施設再生事業の第2弾 となる物件、延床面積約4,500坪の賃貸用2フロア倉庫に再生


 (株)サンケイビルは、茨城県坂東市で同社物流施設再生事業第2弾となる「SANKEILOGI plus(サンケイロ ジプラス)坂東」のリニューアル工事が完了したと発表した。
 同社は2023 年に 同施設の元となる1999 年築の倉庫棟と事務所棟を取得し、2024 年 6 月からリニューアル工事を進めてきた。元物件は前所有者により自社使用のための倉庫として建築されていたため、今回のリニューアル工事により賃貸用物流施設として再生した。耐荷重を確保した防火区画の設置や、荷物用エレベーターや垂直搬送機の更新など倉庫機能の強化を行い、テナント企業が営業倉庫として使用できるものとなっている。

〇リニューアルのポイント
①「倉庫業の営業倉庫登録」ができる倉庫(基準適合確認申請中)

 旧所有者が自用倉庫として使用していたため、2,500N/㎡の耐荷重が確保された防火区画を設置するなど、「倉庫業の営業用倉庫」登録に必要な施設スペックを確保するための工事を実施。入居テナ ントがスムーズに倉庫業の登録を行えるよう「基準適合確認制度」を利用し、関東運輸局に基準 適合確認申請を行っている。
②物流施設としての機能向上
 既存の荷物用エレベーター、垂直搬送機各 2 基を最新の機種に入れ替え、庫内照明も同社新築倉庫と同スペックの照度を確保したLED照明に交換した。フォークリフトの充電設備やフォーク ガード等防護設備も設置するなど、新築同等の設備を備えている。
③ 「働きやすさ」「心地よさ」を追求
 高温になりやすい倉庫内の温度上昇を抑制するため、屋根に断熱塗装を実施。倉庫内のトイレも全数更新するなど庫内作業の快適性を改善。事務所棟は内装を解体し、空調も更新・増設し全館空調とした。3 階にはラウンジを設け、女性用トイレにはパウダースペースも設置。ドライバー用の休憩室や誰でもトイレも備えるなど、同施設に従事する様々なワーカーの労働環境快適性に配慮している。
④災害時に備えた設備の設置
 同社が開発する賃貸マンションや新築物流施設にも設置されている防災備蓄スタンド「BISTA」の設置。従前より敷地内にあった井戸のポンプの修繕を行い、災害時には水の供給が可能。

※「SANKEILOGI plus 坂東」の施設概要
所在地:茨城県坂東市幸神平 37-2
敷地面積:1万4,999.03 ㎡(4,537.20 坪)
延床面積:1万6,693.76 ㎡ (5,049.86 坪) 庇面積含む
構造・規模:倉庫 S 造地上 3 階建て(3 階は機械室のみ)、事務所 S 造 3 階建て
着工:2024 年 6 月 1 日
リニューアル工事完了:2025 年 1 月 31 日(建物竣工年月 1999 年 11 月)

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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