(株)カネカは、ポートフォリオ変革と業容の拡大のため、北海道の苫小牧東部地域に、同社として54年ぶり7カ所目の国内事業所となる「苫東工場」を開設した。
同工場内に完成した医療機器プラントでは、吸着型血液浄化器「レオカーナ」および吸着型血漿浄化器「リポソーバー」を生産する。これらの医療機器の治療対象となるASO(閉塞性動脈硬化症)の患者は、糖尿病や慢性腎不全などの増加に伴い、世界的に増加傾向にある。工場新設による供給基盤の確保でグローバルな需要に対応し、Medical事業を飛躍的に拡大する狙いだ。
同プラントは、ロボット技術を活用した“スマートファクトリー”として、ラインの完全自動化を実現している。今後はさらに同社の太陽電池を利用し、工場建物の一次エネルギー消費量をゼロにする“ゼロエネルギーファクトリー”を実現することで、サステナブルなものづくりを推進するとしている。
※「苫東工場」の施設概要
所在地:北海道苫小牧市字柏原6番地の253
事業内容:医療機器の製造
投資額:約100億円
竣工:2024年8月26日