日本GLP(株)は、大阪府堺市で延床面積9万2,212.53㎡の先進的物流施設「GLP SJL 堺」が竣工したと発表した。投資総額は約180億円。同施設は、中国深圳市のJusda Supply Chain Management Co., LTD. (JUSDA社)、シャープジャスダロジスティク(株)(SJL社)、GLPグループの3者で組成したジョイントベンチャーによる開発プロジェクトで、SJL社の専用施設として稼働するとしている。
JUSDA社は、中国でもGLPの施設を利用しているグローバルカスタマー。日本でのビジネス展開を加速するため、日本GLPをパートナーとして連携を図る。SJL社は既存の物流拠点を同施設に移転し、新たなDCとして集約・統合することで、物流オペレーションの更なる効率化を進めていく予定だ。
同施設は、垂直搬送機の増設や床荷重増強など、カスタマーニーズを取り入れた最適な設計プランに加え、一部には定温倉庫を設置し、多種多様な荷物に対応できる汎用性の高い施設とした。ウィングを開放した状態で積込・積降作業を行うパレット貨物の取り扱いを想定し、横から貨物にアプローチできる横づけバースを導入。また、輸入貨物を運ぶ大型トラックにも対応するため、トラック50台分、トレーラー15台分の待機場を確保し、カスタマーの効率的な物流オペレーションを全面的にサポートする体制を整えた。
屋上には太陽光発電設備を設置する予定。建物が必要とする想定電力量の約50%を太陽光による自家消費で賄える見込みだという。これにより、入居企業の電気代を一定程度削減できるほか、CO2排出量を年間646t削減できる計算だ。また、同施設の太陽光発電設備から生じる余剰電力を、グループ会社である(株)FPSに供給することで、GLPグループ全体の再生可能エネルギー供給力の強化にも寄与する。
〇同施設の立地
・ 阪神高速4号湾岸線、阪神高速6号大和川線「三宝JCT」から約3.5km
・ 大阪南港から約10 km
〇同施設の特長
・ カスタマーニーズを取り入れた垂直搬送機の増設や床荷重の増強、一部定温倉庫の設置
・ ウィングを開放した状態での積込・積降作業にも対応可能な横づけバースを導入
・ 輸入貨物輸送に用いられる大型トラック等の待機スペースを65台分(トラック50台分、トレーラー15台分)確保し、スムーズな輸送オペレーションをサポート
〇同施設のサステナビリティについて
GLPグループが掲げるサステナビリティ原則に沿って、カーボン・ニュートラルの実現や地域社会への貢献、BCP対策等、「持続可能な資産の開発・運営」のための取り組みを推進しており、同施設では以下の対応を予定している。
・ 再生可能エネルギーの活用:太陽光発電設備を設置
・ 環境認証の取得:CASBEE認証、ZEB認証を取得済み
※「GLP SJL 堺」の施設概要
所在地:大阪府堺市堺区匠町1-16,1-17
敷地面積:4万9,993.80㎡
延床面積:9万2,212.53㎡
構造:地上4階建て、S造
着工:2022年12月
竣工:2024年1月末
認証取得:CASBEE(新築)認証、ZEB認証