YKK AP(株)⇒YKK APアメリカ社 が「メーコン工場」の操業を開始/住宅用樹脂窓の高効率な一貫生産体制を構築

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 YKK AP(株)は、米国現地法人のYKK APアメリカ社がジョージア州メーコン・ビブ郡で建設を進めていた「メーコン工場」が2023年12月に完成し、同年12月28日に操業を開始したと発表した。新工場は、住宅用樹脂窓の製造拠点。「旧メーコン工場」から車で約20分の距離にあるジョージア州中央に新たな用地を取得し、建設したものだという。
YKK APアメリカ社は、2か所に分かれていた「旧メーコン工場」の製造機能の全てを新工場に移管し、樹脂窓の一貫生産体制を構築。製造供給能力強化と市場競争力のある製造供給体制の構築により、販売エリアである米国南部6州での住宅用樹脂窓増販に対応できる準備を整えた。
 設備面では、既存の樹脂窓商品に加え、改良商品となる「StyleView® Classic」の製造に向けたハングラインを新設。樹脂素材の押出、ガラス・窓の加工、組立、出荷までを生産工程が建屋の西側から東側に流れるライン設計とし、一貫生産の効率性を高めた。日本の樹脂窓製造の「APWライン」で採用されいてる自動化技術も導入し、生産性を従来の212%とする計画だ。また、将来的な自動搬送設備の導入や、今後の事業・商品戦略やさらなる成長に合わせたフレキシブルな対応を考慮し、通路などの建屋設計には拡張性を持たせたという。
YKK APアメリカ社は今後、遠隔サポートや現地オペレーターによる維持管理が可能な設備仕様とし、メンテナンス性の向上を図る。また、人に頼らない工程内検査手法も確立し、高品質製品を安全に生産できる工場運営を目指すとしている。一方、新工場の製造ライン内や倉庫・出荷工程では、重量物の運搬やピッキング作業など身体的負荷の大きい作業の自動化・省人化を図る。また、情報基盤を整えてスマートファクトリー化することで、作業者の労働環境改善も進める。ロジスティクスについては、GTPやIoT技術を導入し、作業者の移動やピッキング時間を削減するとともに、出荷工程の効率化・省人化を目指す。
 環境面では、窓からの自然光を取り入れるほか、屋根・壁の断熱化により省エネ性能を高めることで、CO2排出量削減を目指す。また、カーボンニュートラル実現に向けて創エネ技術を段階的に導入していく方針。また、新工場内には、アメリカ南部で多発する竜巻などの自然災害発生時用の緊急避難場所を確保し、従業員の安全・安心にも配慮したとしている。

※「メーコン工場」の工場概要
所在地:米国ジョージア州メーコン・ビブ郡(100 YKK AP Way, Macon, Bibb County, Georgia, U.S.A)
敷地面積:20万2,343㎡(新規取得)
延床面積:約3万6,000㎡
建屋構造:鉄骨造、鉄筋コンクリート造 地上1階建て
従業員数:250名(2023年12月時点)
投資金額:1億2500万USD(土地・建屋・生産設備含む))
着工:2022年10月  
完工:2023年12月
操業開始:2023年12月28日
生産品目:住宅用の樹脂窓および引戸
主な設備:樹脂押出機、ラミネート加工、複層ガラス、樹脂窓生産ライン
生産能力:年間約45万窓

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