<2025年以降に建設・竣工・稼働する物流施設ならびに注目工場の投資情報>
■日本GLP(株) <7月3日>
千葉県八千代市で先進的マルチテナント型物流施設「GLP 八千代Ⅵ」を着工/首都圏の広域配送にも適した好立地、柔軟な小区画割りにも対応
日本GLP(株)は、千葉県八千代市で延床面積約5万㎡の先進的物流施設「GLP 八千代Ⅵ」を着工し、2026年12月末竣工予定であると発表した。
同施設の建設地は、吉橋工業団地内の一角に位置し、東関東自動車道や国道16号、京葉道路に囲まれた交通利便性の高い地域。東京港、成田空港へも約1時間でアクセス可能で、航空・海上貨物の取り扱いにも適している。周辺は住宅地が広がる人口集積地で、雇用確保の面でも優位性を持つ。
同施設は地上4階建てのボックス型で、最大5テナントの入居が可能。区画は最小約2,300坪から賃貸でき、2層利用にも対応する柔軟な設計となっている。各区画には大型エレベーターや垂直搬送機を備え、後付けで空調・シーリングファン・ドックレベラーの導入も可能。敷地内には100台以上の駐車スペースと約3,200㎡の緑地を確保し、通勤環境や環境保全にも配慮した。
入居テナント向けの支援として、同社グループのプラスオートメーション(株)が提供する物流ロボットのサブスクリプションサービス「RaaS(Robotics as a Service)」の導入も検討。施設管理や物流ネットワークの運用支援を担う「GLPコンシェルジュ」サービスを通じて、他施設との連携やパートナー企業とのマッチング支援も強化する。
同施設では、太陽光発電の導入、環境認証(CASBEE、ZEB Ready)の取得を予定しており、持続可能な物流運営の実現を目指す。メーカーや3PL(物流業務を委託された企業)などを中心に、竣工前から幅広い業種の企業から問い合わせが寄せられているという。
※「GLP 八千代Ⅵ」の施設概要
所在地:千葉県八千代市吉橋1824-1
敷地面積:約2万6,000㎡
延床面積:約5万㎡
構造:地上4階建て、耐震S造
着工:2025年7月
竣工:2026年12月末(予定)
認証取得:CASBEE認証、ZEB Ready認証(予定)
■日本梱包運輸倉庫(株)<7月3日>
三重県鈴鹿市に「鈴鹿センター営業所国府第一倉庫」が竣工/最先端物流技術を導入したBCP対応型の物流拠点、電化対応の拠点整備
日本梱包運輸倉庫(株)は、三重県鈴鹿市で新倉庫「鈴鹿センター営業所 国府第一倉庫」の竣工式を実施した。延床面積は約1万6,456㎡で、鉄骨造4階建て。今後、自動車関連産業の電動化ニーズに対応した物流体制の強化を図る。
新倉庫は、自動車部品などを生産ラインに即応供給するDCC(Delivery Control Center)機能を備える中継拠点として在庫管理や配送管理のシステム化を推進。高効率な作業場運営を目指すほか、電動化に伴う物流需要の高まりを受け、事業拡大を見据える。
立地は鈴鹿ICから約9.7km、国道23号中勢バイパスから約3.9km。四日市港や名古屋、大阪方面へのアクセスも良好で、中京圏・関西圏の物流拠点として高い利便性を持つ。周辺にはショッピングモールや総合病院があり、働きやすい環境が整っている。
倉庫内には貨物用エレベーター3基、ドッグレベラー2基、トラック用ピット6レーンを整備。ダブル連結トラックにも対応可能な構内スペースを有し、将来的な車両電動化にも備える。屋上はソーラーパネルの設置を想定した設計で、停電時には外部給電による稼働継続が可能なBCPにも配慮した。
※「鈴鹿センター営業所国府第一倉庫」の施設概要
所在地:三重県鈴鹿市国府町石丸7651-11
敷地面積:1万9,058.74㎡
建築面積:4,400㎡
構造規模:鉄骨造 総4階建て
延床面積:1,6456.10㎡
有効高さ:最大4.5m
■プロロジス <7月3日>
東京都江東区錦糸町の都市型物流施設「アーバン東京錦糸町1」が竣工/ラストワンマイル配送に対応
プロロジスは、東京都江東区の都市型物流施設「プロロジスアーバン東京錦糸町1」の竣工式を開催した。同施設は、2020年に開始した「プロロジスアーバン」シリーズの第7弾で、都心部でのラストワンマイル配送や多機能ビジネス拠点としての活用を想定している。
同施設は地上5階建て、延床面積約6,470㎡。JR総武線「錦糸町駅」から徒歩8分、東京メトロ半蔵門線・都営新宿線「住吉駅」から徒歩6分と通勤利便性が高く、首都高速7号小松川線「錦糸町出入口」から約400mと配送拠点としても優れた立地にある。
1階には国際宅配便事業を展開する(株)スコア・ジャパンが入居予定で、東日本地域の貨物取扱拠点として活用する。3階には設備機器製造企業が入居を予定しており、メンテナンス業務などに対応する。その他の区画については引き続き入居企業を募集している。
同施設は1フロア1社の専用利用を想定し、空調設備や床荷重1t/㎡、大容量電力供給などにより、R&D拠点やショールーム、サービスパーツ保管など多様な用途に対応可能。南面の事務エリアからは猿江恩賜公園の緑を望むことができる。
同施設開発は佐志田倉庫(株)との共同事業で、同社が保有する既存倉庫の機能更新ニーズに対し、プロロジスがソリューションを提供。両社にとって初めての共同事業となる。
プロロジスは今後、江東区内で「プロロジスアーバン」シリーズ第8弾の開発を計画しており、都心部での物流ニーズに対応した施設展開を加速させる方針だ。
■阪急阪神不動産(株)、(株)シーアールイー<7月4日>
ベトナム北部で物流倉庫開発プロジェクト 「セムコープ ロジスティクスパーク(ディンブー)」に着手 / 稼働中の倉庫1棟を有する物流倉庫用地を取得、同一敷地内に新たに5棟の倉庫を建設
阪急阪神不動産(株)と(株)シーアールイーは、シンガポールのSembcorp Development Ltd.と共同で、ベトナム北部のディンブー工業団地において物流施設開発プロジェクト「セムコープ ロジスティクスパーク(ディンブー)」に着手した。両社はSembcorp Infra Services Pte. Ltd.に出資し、すでにベトナム北部・中部での物流倉庫の開発・運営を進めている。
今回のプロジェクトでは、既存の倉庫1棟(賃貸面積約1万㎡)を含む物流用地を取得し、同敷地内に新たに5棟の倉庫を建設する。竣工は2026年冬頃を予定しており、完成後はセムコープ インフラ サービス社を通じて運営される。
ディンブー工業団地は、ベトナム北部最大の港湾都市ハイフォン市に位置し、首都ハノイとの主要幹線道路で接続されている。広域物流拠点としての優位性に加え、太陽光・風力発電の導入やプラスチック廃棄物の再利用など、環境配慮型団地としても高く評価されている。
新設倉庫5棟の完成により、セムコープ インフラ サービス社が運営する施設は、北部11棟(ハイフォン市10棟、ハイズオン省1棟)、中部6棟(クアンガイ省・ゲアン省各3棟)となり、総賃貸面積は約24万㎡に達する見込み。
なお、この取り組みは、ASEAN地域における持続可能な物流インフラの整備と、日系企業の海外展開支援にもつながると期待されている。
※「 セムコープ ロジスティクスパーク(ディンブー)」の施設概要
敷地面積:約15万㎡(約4万5,000坪)
建物構造:地上1階建て
棟数:6棟(うち1棟は既存倉庫の取得)
賃貸面積:約9万㎡(約2万7,000坪)〔新設倉庫約8万㎡、既存倉庫約1万㎡〕
着工:2025年6月
竣工:2026年冬頃(予定)
■日本GLP(株)<7月4日>
熊本県菊池市で先進的物流施設「GLP 熊本菊池」を着工/半導体物流需要に適応する地上2階建てのBOX型、半導体関連企業の門前倉庫として多くの引き合い見込む
日本GLP(株)は、熊本県菊池市で延床面積約1万8,000㎡の先進的物流施設「GLP 熊本菊池」を着工し、2026年9月末竣工予定であると発表した。
同施設は、半導体関連企業が集積するセミコンテクノパーク近隣に立地。原材料や部品、完成品の保管ニーズが高まる中、精密性とセキュリティを兼ね備えた施設として、社会的な重要性も高い。国道325号線沿いで、大津熊本道路「大津西IC(仮称)」から約2.8kmに位置し、JASMをはじめとする半導体工場から車で10分圏内にある。熊本空港や九州縦貫自動車道「熊本IC」にもアクセス可能で、広域配送の拠点としての利便性が高い。
同施設は地上2階建てのBOX型で、1社専有の利用を想定。2層構造により効率的な搬出入作業を実現し、1階には片面バースを設け、10t車19台、4t車29台が同時接車可能。庫内には垂直搬送機2台と荷物用エレベーター2台を設置し、物流オペレーションの効率化を支援する。さらに、全館空調設備を導入し、温度管理が必要な精密機器にも対応可能。休憩スペースや給湯室、100台分の駐車場も整備され、従業員の快適な就労環境を確保する。
同社は熊本県内で「GLP 熊本大津」をすでに展開しており、半導体関連企業を中心に実績がある。加えて、九州初の大規模開発「GLP 福岡ICプロジェクト」も推進しており、地域開発を加速させている。
※「GLP 熊本菊池」の施設概要
所在地:熊本県菊池市旭志川辺字下蛙石
敷地面積:約1万9,000㎡
延床面積:約1万8,000㎡
構造:地上2階建て、BOX型
着工:2025年7月
竣工:2026年9月末(予定)
■日本通運(株)<7月4日>
北海道苫小牧市の新たな危険物対応物流拠点「NX苫小牧危険物ロジパーク」が稼働開始/半導体産業向けの化学品や高圧ガスなどの危険物を安全かつ適正に保管・管理
日本通運(株)は、多温度帯管理機能を備えた北海道苫小牧市の新物流拠点「NX苫小牧危険物ロジパーク」が稼働開始したと発表した。同社は、半導体関連産業の集積が進む北海道で化学品や高圧ガスなどの危険物を安全かつ適正に保管・管理する体制を整える。
同施設は、定温危険物倉庫と建設中の多温度帯危険物倉庫の2棟で構成され、今後は高圧ガス倉庫やコンテナヤードの拡充も予定。消防法や高圧ガス保安法に準拠した設計で、先端産業の原材料供給を支える。
苫小牧市は「苫小牧港」と「新千歳空港」という“ダブルポート”を有し、鉄道・高速道路など交通アクセスに優れる。積雪量が少ない地理的特性もあり、安定した物流環境の提供が可能。NXグループの内航船「ひまわり」も苫小牧港に就航しており、危険物・高圧ガスの大量輸送にも対応することができる。
同施設はまた、2024年8月に稼働した恵庭市の「NX-TECT Hokkaido」と連携し、北海道内外の先端産業向け物流ネットワークの強化を図る。同社は今後も高品質な物流サービスの提供を通じて、地域産業の発展に貢献する方針だ。
※「NX苫小牧危険物ロジパーク」の施設概要
所在地:北海道苫小牧市晴海町43-53
構造:地上1階建て 定温危険物倉庫/多温度帯危険物倉庫、高圧ガス危険物倉庫2棟
営業開始日:定温危険物倉庫2025年7月1日、多温度帯危険物倉庫2025年8月予定(建設中)、高圧ガス危険物倉庫2棟:2025年12月予定(建設中)
■JR東日本不動産投資顧問(株)<7月7 日>
東京建物(株)が開発した物流施設「T-LOGI綾瀬」「T-LOGI鶴ヶ島」の運用を開始/東京建物不動産投資顧問(株)との共同アセットマネジメントで両物件を取得、アセットタイプの多様化推進
JR東日本不動産投資顧問(株)は、東京建物(株)が開発した物流施設「T-LOGI綾瀬」「T-LOGI鶴ヶ島」の2物件について、アセットマネージャーとしての運用を開始した。両物件は、東京建物不動産投資顧問(株)との共同アセットマネジメント形式で取得されており、JR東日本不動産投資顧問として初めて稼働中の物流施設を受託資産に組み入れる事例となった。
「T-LOGI」は、全国の中核物流拠点で展開される環境配慮型施設で、再生可能エネルギーの活用や快適な共用部の設計、高い利便性を備えた立地などが特徴。新型コロナウイルス禍以降、EC需要の高まりを背景に物流施設市場の拡大が続いており、JR東日本不動産投資顧問は「当社の運用領域拡大において重要な一歩」と位置づける。
同社はこれまでオフィス・商業施設・住宅を中心に運用実績を重ねてきたが、今回の物流施設2物件の取得を通じ、「多様な投資機会の提供」という中長期的成長戦略の一環を体現した格好。今後はアセットタイプの多様化を進め、不動産私募ファンド事業のさらなる拡大を目指す方針を示している。
※対象物件「T-LOGI綾瀬」の施設概要
所在地:神奈川県綾瀬市深谷上8-24-4
敷地面積:1万1,662㎡
延床面積:2万5,068㎡
構造規模:鉄骨造地上4階建て
竣工:2022年6月
環境認証:CASBEE「Sランク」、BELS『ZEB』認証
※対象物件「T-LOGI鶴ヶ島」の施設概要
所在地:埼玉県川越市大字栄3-1、大字竹野14-1(地番)
敷地面積:1万492㎡
延床面積:2万3,405㎡
構造規模:鉄筋コンクリート造地上4階建て(一部鉄骨造)
竣工:2024年5月
環境認証:CASBEE 「Aランク」、BELS『ZEB』認証
■CBRE <7月7日>
西部ガス都市開発(株)ら3社による福岡県糟屋郡新宮町の大型物流施設建設を支援/SPC組成により開発事業を推進
シービーアールイー(株)(CBRE)は、西部ガス都市開発(株)を中心とした3社が福岡県糟屋郡新宮町で推進する大型賃貸物流施設の建設プロジェクトに対し、総合的な支援を提供していることを明らかにした。
同プロジェクトは、西部ガス都市開発を含む地場の投資家および金融機関が出資する特別目的会社(SPC)を組成し、総延床面積約4万8,000㎡の2階建て施設の開発を目的とするもの。CBREは同社グループのターナー&タウンゼント(株)と連携し、事業初期の計画段階から参画しており、市場調査、事業性評価、設計監修などを含む包括的なコンサルティングを実施。施設完成後は、同社リーシング部門が賃貸仲介業務も担う予定。着工予定は2025年夏となっている。
■(株)ロジクエスト<7月7日>
大阪府泉佐野市の物流施設「AS-LOGI りんくう」に新倉庫を開設、9月1日から運用開始/国際物流ニーズの高まりで越境EC貨物の取り扱いを強化
(株)ロジクエストは9月1日、関西国際空港(KIX)の対岸に位置する物流施設「AS-LOGI りんくう」に新倉庫「ロジクエスト りんくうロジスティクスセンター」を開設し、運用を開始する。同社としては空港外で初めての倉庫運営で、国際物流ニーズの高まりを背景に越境EC貨物の取り扱い強化を図る。
同施設は地上5階建てで、延床面積は1万581㎡。最新のMH機器を導入し、貨物用EV3基、大型トラックバース5台、待機場3台を備える。冷暖房完備の倉庫フロア(2~5階)やLED照明、節水型衛生器具など環境配慮型の設計を採用し、各階には事務所や給湯室も整備。就業環境の向上にも配慮する。
同施設は大阪府泉佐野市りんくう往来北に所在し、阪神高速湾岸線「泉佐野南IC」から3分、JR/南海線「りんくうタウン駅」から徒歩13分とアクセスに優れる。
同社は全国にラストマイル配送網を展開しており、新倉庫を起点に長距離輸送やバイク便を組み合わせた集荷・配送サービスを強化。海上コンテナの積み込み・積み下ろしにも対応することで、国内外物流をシームレスに連携させる体制の構築を進める。
※「ロジクエスト りんくうロジスティクスセンター」の施設概要
所在地:大阪府泉佐野市りんくう往来北2-2
敷地面積:4,545.69㎡(1,375.07坪)
延床面積:1万581.13 ㎡(3,200.79 坪)
構造・階数:S造・地上5階建て、 BOX型
■NXタイロジスティクス(株)<7月7日>
タイ東部ラヨーン県イースタン・シーボード工業団地に新倉庫を開設/タイ最大の港湾「レムチャバン港」近郊でモビリティやテクノロジー産業などに最適な物流サービスを提供
NIPPON EXPRESSホールディングス(株)傘下のNXタイロジスティクス(株)は7月1日、タイ東部ラヨーン県イースタン・シーボード工業団地に新倉庫「イースタン・シーボードロジスティクスセンター」を開設した。
ラヨーン県は、タイ政府が進める東部経済回廊(EEC)の中心地で、タイ最大の港湾である「レムチャバン港」にも近接する。近年はモビリティやテクノロジー分野の多国籍企業の進出が相次ぎ、新たなサプライチェーンの構築が進む。イースタン・シーボード工業団地には日系企業を含む外資系製造業約500社が集積しており、地域サプライチェーンの中心的役割を担っているという。
新倉庫は、モビリティ関連や電子機器など多様な産業のニーズに応えるため、JIT物流やVMI(ベンダー・マネージド・インベントリー)といった高度な物流ニーズにも対応可能する。
■佐川グローバルロジスティクス(株)<7月7日>
「成田国際空港」へのアクセスに優れる「千葉八千代営業所」を開設/近隣の「千葉北営業所」「千葉花見川営業所」との連携で物流波動への対応も可能
佐川グローバルロジスティクス(株)は、千葉県八千代市に「千葉八千代営業所」を開設した。
同営業所は、都心から30km圏内の国道16号側に位置し、「成田国際空港」へのアクセスにも優れる。近隣には同社の「千葉北営業所」や「千葉花見川営業所」があり、両拠点の連携による在庫管理やレイバーコントロールにより、顧客の繁閑にあわせた物流波動への対応も可能だという。
※「千葉八千代営業所」の施設概要
所在地:千葉県八千代市大和田新田686-3「 GLP八千代Ⅴ」 3F
面積(同社借り入れ分):倉庫4,551.27坪 、事務所178.71坪
■ダイセー倉庫運輸(株)<7月7日>
愛知県小牧市に新設した同社最大級の物流拠点「小牧第3物流センター」が稼働/効率化と環境配慮を両立、分散していた拠点機能の集約で2024年問題にも対応
ダイセー倉庫運輸(株)は7月7日、愛知県小牧市に新設した物流施設「小牧第3物流センター」を稼働させた。同施設は同社最大級の規模を誇り、分散していた拠点機能をここに集約することで、物流導線の最適化と2024年問題への対応を図る。
同施設は地上2階建てで、延床面積は約3万1,483㎡。ドライバーの待機時間短縮を目的に海上コンテナ専用バースを8基に拡張しており、ポリマー製品などの輸入貨物の増加にも対応する。従来平均3時間を要していた積み込み作業時間を短縮し、政府目標の「荷役2時間以内」を見据える。
構造面では全天候型設計を採用し、倉庫内で積み下ろし作業を完結することができる。年間発電量212万kWhの太陽光発電設備も導入し、消費電力の約55%をその発電で賄う。CO₂排出量は年間146t削減できる見込み。
同施設では効率的なレイアウトを採用しており、従来の約7割の人員で運用が可能。複数拠点に分散していた積み込み業務の統合により、車両台数の削減が見込める。
※「小牧第3物流センター」の施設概要
所在地:愛知県小牧市大字三ツ渕原新田字西新塚115-1
延床面積:9,523.7坪(敷地面積:9,245.6坪)スペース
構造:2階建て
稼働開始:2025年7月7日
主な設備:海上コンテナ専用バース8基、ドックレベラー6基、移動ラック1万5,600パレット、垂直搬送機8基、洗車機・給油所完備
■西部ガス都市開発(株) <7月7日>
福岡県糟屋郡新宮町で大型賃貸用物流施設「N-Base福岡新宮」を着工/SPC活用で不動産事業領域を拡充
西部ガス都市開発(株)は7月1日、福岡県糟屋郡新宮町で大型賃貸物流施設「N-Base福岡新宮」の建設に着手した。
同事業は、ケイ・エル・アイ、リージョナルインベストメント福岡(株)との共同出資による特別目的会社(SPC)を通じて同施設の開発を進めるもので、西部ガス都市開発にとっては初めてのSPC活用事業となる。
同事業では、福岡市近郊の交通要衝に位置する新宮町に延床面積7万㎡超のマルチテナント型物流施設を整備する。近年、同地域では物流施設開発が活発化しており、新たな物流拠点としての需要増加が見込まれている。
同施設は、太陽光発電設備や非常用電源を備え、環境配慮型の設計を採用。nearly ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)認証およびCASBEE Aランクの取得を目指す。
西部ガスグループは中期経営計画「ACT2027」において不動産事業の拡充を掲げており、同社は今回の物流施設開発事業を通じて不動産事業領域の多様化を推進する。今後は保有資産の価値向上を図り、安定収益の確保に向けた戦略的展開を加速させる方針だ。
※「 N-base福岡新宮」の施設概要
所在地:福岡県糟屋郡新宮町大字的野萱原755-1
敷地面積:約28,000㎡(約8,470坪)
延床面積:約70,300㎡(約21,300坪)予定
構造・規模:SRC造・地上5階建て
着工:2025 年7月1日
竣工:2027 年春頃(予定)
■極東開発工業(株)<7月8日>
兵庫県三木市で建設を進めていた部品供給拠点「西部パーツセンター」が完成 /「中部パーツセンター」を統合、部品供給体制の強化と効率化を実現
極東開発工業(株)は7月8日、兵庫県三木市で建設を進めていた新たな部品供給拠点「西部パーツセンター」が完成したと発表した。新施設は、旧西部パーツセンターを隣接地へ移転・拡張するとともに、愛知県小牧市の「中部パーツセンター」を統合したもの。特装車事業のアフターサービス体制を強化し、ストックビジネスの拡充を図る。
新施設は自動倉庫棟、倉庫棟、事務所棟の3棟構成。パレット・バケット式の自動倉庫に計6基の搬送クレーンを備え、最大約1万5,000品目の部品保管が可能だ。大物・長尺部品の保管に対応する重量ラックや専用フォークも導入し、搬入ステーションなど作業効率を高める設備も整備する。自動倉庫棟と倉庫棟の各種設備は年内に稼働予定。
新施設の屋根には同社拠点として初となる227kWの太陽光パネルを設置し、CO₂排出削減など環境対応も推進する。供給体制の集約のほか、配送効率や在庫管理の精度向上を通じ、顧客対応力の強化を図る。
同社は今後も、特装車事業の競争力向上を目的に、アフターサービスの品質や部品供給力の一層の強化を目指すとしている。
※「西部パーツセンター 」の施設概要
所在地:兵庫県三木市別所町巴16 (三木工場公園内)
事業内容:特装車用部品の保管・販売、調達
敷地面積:約4,950㎡
延床面積:約5,965㎡
建物概要:3 棟構造/自動倉庫棟 + 倉庫棟 + 事務所棟(2階建)
■(株)大林組<7月9日>
名古屋市瑞穂区で開発を進めていた環境配慮型物流施設「OAK LOGISTICS CENTER 名古屋」が竣工/サプライチェーン効率化と脱炭素に貢献、コーポレートPPA導入で再エネ由来電力を活用
(株)大林組は、愛知県名古屋市で開発を進めていた物流施設「OAK LOGISTICS CENTER 名古屋」が5月31日に竣工したと発表した。名古屋都心部から約4kmに位置し、高速道路網への接続にも優れる。テナント企業の配送時間や輸送コストの削減に資するほか、雇用環境にも配慮した立地として注目される。
同施設は地上4階建てのBOX型で、高床式トラックバースを14台配置。最大床荷重1.5t/㎡で、2.5tカウンターフォークリフトの走行も可能だ。倉庫面積は約6,700坪で、1棟貸しのほか、2区画への分割利用にも対応する。
環境対応では、コーポレートPPAによる太陽光発電設備(出力約800kW)を屋根上に設置。施設電力需要の約8割を再生可能エネルギーで賄う計画で、年間約86tの温室効果ガス排出削減効果が見込まれる。余剰電力は自己託送制度を活用し、大林グループの拠点に供給。すでにCASBEE AランクとZEB認証を取得しており、テナントの環境負荷低減にも貢献する。
※「OAK LOGISTICS CENTER 名古屋」の施設概要
所在地:愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14-16
敷地面積:8,847.24㎡(2,676.29坪)
延床面積:2万3,423.00㎡(7,085.19坪)
貸床面積:<1棟貸し>約2万2,214.82㎡(約6,719.97坪)/<分割>区画1→約1万1,010.28㎡(約3,330.61坪)、区画2→約1万378.21㎡(約3,139.41坪)
規模・構造:4階建て・S造
駐車場台数:乗用車56台
着工:2023年12月1日
竣工:2025年5月31日
その他:トラックバース(1階)高床式14台、床荷重1.5t/㎡、梁下有効5.5m
■クレド・アセットマネジメント(株)<7月9日>
滋賀県最大級の物流施設「CREDO滋賀竜王」が竣工/すでに約6割の区画で賃貸借契約が完了、竜王町と官民連携に向けた包括連携協定も締結
クレド・アセットマネジメント(株)は7月9日、滋賀県蒲生郡竜王町に建設したマルチテナント型物流施設「CREDO滋賀竜王」の竣工式を実施した。同日、竜王町との包括連携協定にも調印。防災、産業振興、地域活性化など官民連携の取り組みを進める。
同施設は、名神高速「竜王IC」に隣接し、京阪神・中部・北陸圏を網羅する交通利便性を備える。延床面積は約6万3,900㎡で、県内最大級。帝人物流(株)や和束運輸(株)、大手物流企業との間で賃貸借契約を締結しており、すでに約6割の区画が埋まった。残り区画についても引き合いが寄せられており、現状、全体として7割強程度の製薬が見込まれている。
同施設には、ドライバー専用休憩室やシャワーブースの設置に加え、最低約900坪からワンフロア運用が可能な柔軟な区画設計を採用しており、これら特徴が評価され、早期契約につながったとしている。太陽光発電やEV充電設備も整備しており、館内電力は主に再生可能エネルギーで賄う。CASBEE Aランク、BELS 6スター、ZEB認証も取得し、環境配慮型施設として運用される。
なお、竜王町との包括連携協定では、災害時に施設を避難所や物資拠点として活用するほか、地元企業との協業や「クレドの森」といった緑地の地域活用も計画。産業インフラと地域課題の両面に対応する戦略的開発として注目される。
※「CREDO滋賀竜王」の施設概要
所在地:滋賀県蒲生郡竜王町大字小口1054
敷地面積:6万7,083㎡(2万293坪)
延床面積:6万3,929㎡(1万9,339坪)
構造:鉄骨造・地上3階建て
竣工:2025年6月末
環境認証:CASBEE認証Aランク、BELS認証6スター、ZEB認証
■オリックス不動産(株)<7月9 日>
大阪府高槻市で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「高槻ロジスティクスセンター」が完成/広域配送対応に優れ、雇用確保や環境配慮ニーズにも対応
オリックス不動産(株)は、大阪府高槻市で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「高槻ロジスティクスセンター」が完成したと発表した。
同施設は、名神高速「茨木IC」や新名神高速「高槻IC」からのアクセスに優れ、京阪神をはじめ東西広域配送網への対応力を備える。阪急京都線「高槻市駅」から約2kmと通勤利便性も高く、雇用確保にも寄与する立地だ。
同施設は鉄骨造4階建てで、延床面積は約6万3,200㎡。1・3階への直接接車可能なスロープ構造を採用し、最大83台のトラックバースを備える。梁下有効高は各階5.5m以上で、2階の一部には約6.9mの高天井エリアも設けた。4階には107席のカフェテリアを、敷地内にはドライバー専用の休憩棟も整備。さらに積層ゴムアイソレータと滑り支承を組み合わせた免震構造を採用し、南海トラフ地震などの災害リスクにも備えた設計・仕様となっている。
環境面では、太陽光発電設備に加えて、オリックス(株)から供給される非化石証書付きの再生可能エネルギー電力により、使用電力を100%カバー。ZEB認証やCASBEE(新築)Aランク評価、EV充電スタンドの導入なども実施し、テナント企業の環境配慮ニーズに応える。
オリックス不動産は、「物流施設の開発において、環境対応とサプライチェーン効率化の両立を目指す」としており、東名阪エリアを中心に既に52物件の投資開発実績を有している。
※「高槻ロジスティクスセンター」の施設概要
所在地:大阪府高槻市下田部町2-7-1
敷地面積:2万9,347.26㎡(約8,877.54坪)
延床面積:6万3,261.53㎡(約19,136.61坪)
規模・構造:地上4階建て、鉄骨造、免震構造
駐車場台数:普通車132台、大型トラック待機場19台、自転車・バイク189台
その他:トラックバース83台/10t車、床荷重1.5t/㎡、梁下有効高:5.5m以上、全館LED完備、非常用発電機完備、太陽光発電設備実装、EV充電スタンド3基設置
着工:2024年1月4日
竣工:2025年6月30日
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。