■物流施設 投資関連情報2024版<5.2~5.8>

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<2024年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>

■セイノーホールディングス(株)<5月2日>
西濃運輸(株)の中部圏内2施設への設備投資を実施/環境に配慮した「Green物流」対応への 積極的な設備投資で特積み輸送の効率化と、最適物流提案するロジスティクス事業を推進


 セイノーホールディングス(株)は、中核会社の西濃運輸(株)において、事業基盤である特積み輸送の効率化と最適な物流を提案するロジスティクスを推進するため、中部圏内に2件の設備投資を実施する。両設備投資は、収益拡大に加え、サプライチェーン全体における環境負荷低減にも貢献するもので、セイノーホールディングスでは、顧客やパートナーとの連携を強化し、チーム一丸となって「Green物流」の実現を目指すとしている。

〇西濃運輸(株)名古屋北支店を新設
 愛知県清須市に、トラックターミナルと物流倉庫を一体化した「ロジ・トランス」機能を備えた「名古屋北支店」を新設。中部エリア内の物流拠点の強化と、効率的な輸配送体制の構築を目指す。
名古屋北支店は、愛知県清須市内の新規に取得した用地に建設する。同施設は「清洲東IC」至近(約0.7㎞)に位置し、現在の枇杷島支店を移転、また大曽根支店の集荷配達エリアの一部、一宮支店の物流機能を移管する。
枇杷島支店は、1968年竣工以来、名古屋市西区、清須市、北名古屋市を管轄しており、愛知県内の経済・流通の中核地域を担っている。4階建ての施設は、1階に全天候型の両面ターミナル用バース(100.4m×36.3m 2面/計48台のトラック接岸が可能)と、2階に倉庫用バース(100.4m/5台のトラック接岸が可能)があり、効率的な商品の積み降ろし作業が可能になる。

〇西濃運輸(株) 豊川支店の保管施設建て替え
 豊川支店の敷地内の既存の保管施設を、延床面積が約7倍となる新施設へ建て替えを行い、顧客ニーズへの迅速な対応と、地域経済の発展に貢献していく。
豊川支店保管施設は、愛知県豊川市内の「豊川IC」至近に位置し、1980 年の竣工以来、特積み事業を行う西濃運輸豊川支店の保管施設として機能してきた。
 高まる顧客ニーズへの対応や更なる業務効率化を図るため、保管施設の全面建替えを実施。床面積を、従来の保管施設の約7倍に拡張し、進化を遂げた物流拠点となる。竣工後は営業用倉庫として、荷役作業や特積み機能を活かした物流施設としてお客様のニーズに合わせた高付加価値サービスの提供を予定している。
 3階建ての施設は、1階施設内にバース(46.4m/12 台のトラック接岸が可能)を設置し、2階、3階へは貨物用エレベーターで商品を上下搬送する。同施設では、物流ニーズに合わせ、ワンストップで物流課題に対応する。

※「西濃運輸(株)名古屋北支店」の施設概要
所在地:愛知県清須市春日長久寺
敷地面積:1万6,760.94㎡
延床面積:2万7,855.29㎡
倉庫面積:1万5,016.26㎡
構造:S造 地上4階建て
竣工予定:2025年12月

※「西濃運輸(株) 豊川支店 保管施設」の施設概要
所在地:愛知県豊川町本野ケ原
敷地面積:2万6,330.26㎡
延床面積: 9,180.71㎡
倉庫面積: 8,384.28㎡
構造:S造 地上3階建て
竣工予定:2025年2月

SBSリコーロジスティクス(株)<5月2日>
SBSグループ関西初のEC戦略拠点の「物流センター八尾(仮称)」が11月にオープン/拡大するEC物流ニーズに合わせた効率的な物流の提供が可能に


 SBSリコーロジスティクス(株)は、SBSグループ関西エリア初のEC戦略拠点「物流センター八尾(仮称)」を 2024 年 11 月にオープンする。
 同施設は、近畿自動車道路 「東大阪南IC」から2.5km に位置し、大阪を含む近畿一円、中部・北陸・中四国地方いずれの方面も交通アクセスが有しているほか、大阪市中心部まで 10Km 圏内と、大阪府内のラストワンマイル配送にも最適。大阪港から車で約40分、関西国際空港から約60分と、国際貨物の輸送にも適している。
 構造はワンフロア約 2,000 坪の4階建てで、延床面積は約 8,000坪。トラックバースは、10t車約14台分のスペースを確保する。同社では、同施設の優れた立地環境と施設の構造を活かすことで、拡大するEC物流のニーズに合わせた効率的な物流の提供が可能となるとしている。

※「物流センター八尾(仮称)」の施設概要
住所:大阪府八尾市泉町3- 31
敷地面積:7603.31 坪/事務所:387.78 坪
構造: 地上4階建て、鉄骨造
倉庫天井高: 5.5m床荷重 :1.5t/㎡、トラックバース :1階 約 14 台(10t 車)、ドックレベラー:3基

■フソウホールディングス(株)、アクアパイプテック(株)<5月2日>
札幌市西区に新社屋を移転し、5月1日から営業開始/札幌市内やその近郊に点在していた子会社のオフィス、大型物流センター、工事センターを集約し、「技術研修センター」も併設


 フソウホールディングス(株)傘下のアクアパイプテック(株)は、札幌市西区に本社を移転し、5月1日から営業を開始した。新社屋は、敷地面積約4,000㎡、延床面積約2,400㎡の地上2階建て。これまで札幌市やその近郊に点在していた子会社のオフィス、工事センター、物流センターを新社屋に集約し、一体運営による業務の効率化とコミュニケーションの促進を図る。また、屋内に「技術研修センター」も併設し、技術力の高い配管技術者を育成するとともに、水インフラに関する技術の交流の場を目指す。

〇24時間365日水インフラを支える資材約1,000種、60,000点を常時保管
日々の生活に欠かせない水インフラの整備に貢献するため、ダクタイル鋳鉄管、合成樹脂管、仕切弁、マンホール鉄蓋などの各種配管資材約1,000種、60,000点を新社屋内の約730㎡の物流センターに常時保管。不断水工事や配管工事等の上下水道工事に対応できる体制を24時間365日整えている。

〇技術者の育成を見据えた「技術研修センター」を併設
技術力の高い配管技術者を育成するための「技術研修センター」を併設。口径φ100mm及びφ500mm鋳鉄管を用いた本格的な技術指導も可能となり、同社やグループ会社のみならず、道内外の企業などとも連携して、技術者育成に加え、水インフラに関する技術交流の場を目指す。

〇ユニバーサルデザインに対応
障がい者雇用制度に対応すべく、段差のないバリアフリー設計を採用。執務室がある2階へのアクセスはエレベーターを利用できるほか、多目的トイレを配置するなど、介助の必要なく、ストレスの少ないオフィス環境を整備している。

※「アクアパイプテック(株)本社」の施設概要
所 在 地:札幌市西区西野3条5丁目6番5号
敷地面積:3,999.06 ㎡(1,209.71坪)
建築面積:1,601.88 ㎡(484,56坪)
主 用 途:事務所、物流センター、工事センター、技術研修センター
階数:地上2階建て
構造:鉄骨造
延床面積:2,420.05 ㎡(732.06坪)
着工日:2023年6月1日
竣工日:2024年3月15日

■(株)阪急阪神エクスプレス<5月8日>
ドイツ現地法人が最大の港湾都市であるハンブルク市に海上オペレーション事務所を設置/ 同社手配による保税転送サービスを開始、ポーランド代理店との連携で東欧輸送ネットワーク拡充も図る


 (株)阪急阪神エクスプレスのドイツ現地法人HANKYU HANSHIN EXPRESS(DEUTSCHLAND) GMBH(本社:フランクフルト)は、ドイツ北部のハンブルク市に新たにオペレーション事務所を開設し、5 月2 日から営業を開始した。
 ハンブルク市は、ドイツ最大で、コンテナ取扱数では欧州 3 番目の規模のハンブルク港を有する。北海の最東端に位置し、背後圏である中東欧やバルト海諸国への鉄道輸送網も充実していることから、それら地域への中継拠点としての評価が高く、船会社やフォワーダーなど多くの物流事業者が同市に拠点を構えている。
 ドイツ法人はこれまで、各内陸拠点で海上オペレーションを担ってきたが、さらなる品質向上の要望に応えるため、今回、中継拠点である同市に事務所を開設したもの。同事務所では、新たに同社手配による保税転送サービスを開始するほか、新しく提携したポーランド代理店と連携し、東欧の輸送ネットワークの拡充を図る。また、海運に精通した社員を配置することで、地場の物流事業者とのより友好的な関係の構築、仕入れ強化を図り、顧客満足度の高いサービス提供を目指すとしている。

※「ハンブルク事務所」の施設概要
名称 :HANKYU HANSHIN EXPRESS (DEUTSCHLAND) GMBH Hamburg Office
所在地:Room # 126, Raboisen 38, 20095 Hamburg, Germany
営業開始日:2024 年5月

■NIPPON EXPRESSホールディングス(株)、日本通運(株) (株)<5月8日>
滋賀県湖南市の新倉庫「NX栗東湖南倉庫」が稼働開始/関西エリアの半導体関連産業を支える物流網を強化


 NIPPON EXPRESSホールディングス(株)グループの日本通運(株)は5月7日、滋賀県湖南市で新倉庫「NX栗東湖南倉庫」を稼働させた。
 滋賀県は、東海道新幹線、名神高速道路、新名神高速道路、北陸自動車道などの主要広域交通基盤が発達しており、東西交通の要に位置する環境・工業県。琵琶湖からの豊富な水源や都市部への交通利便の優位性などを背景に電機・電子、半導体関連企業などが集積し、物流需要が高まっている。
 同社は、同施設を「単に物を保管する倉庫」ではなく「1拠点で一貫して作業が行える倉庫」と位置づけ、同施設を起点に付加価値の高いロジスティクスサービスを提供する。その立地特性を活かし、大阪、名古屋、北陸の中継基地として機能させるほか、重量品の取り扱いができる天井クレーンを併設し、倉庫床荷重も備えることから、半導体製造装置関連ニーズにも積極的に対応する方針。また、入出庫・保管作業のほか、国際輸送における海上コンテナの積み込み・積み下ろし作業、輸出梱包作業などにも対応可能なため、同社では、関西エリアにおける主要な物流拠点になるとしている。

※「NX栗東湖南倉庫」の施設概要
所在地:滋賀県湖南市緑台1-2315-32
延床面積:6万2,804.07m2(1万8,998.23坪)
構造:RCS造 地上4階建て(倉庫部分3階建て)
主要設備:定温設備(899坪、温度20~25℃、湿度80%以下)、天井クレーン(5t×2基)、倉庫荷重(1階:7t/坪、2・3階:5t/坪)
営業開始日:2024年5月7日

■大和物流(株)<5月8日>
静岡県掛川市に同社初の物流拠点「掛川物流センター」を開設/東京・大阪間の長距離輸送の中継拠点機能を構築


 大和ハウスグループの大和物流(株)は、物流2024年問題に対応した物流ネットワーク強化を図るため、大和ハウス工業(株)が開発したマルチテナント型物流施設「DPL掛川」の一部に入居し、5月1日から「掛川物流センター」として開設した。

〇同施設開設の背景
 物流業界では、物流2024年問題への対応で、労働環境改善などの働き方改革を進めるなか、ドライバー確保の観点から中継輸送の普及と実用化に向けた取り組みが進んでいる。特に東京・大阪間の長距離輸送では、その中間点となる静岡県浜松市~掛川市のエリアに中継拠点を設置する動きが活発。同社はこうした状況を踏まえ、今回、静岡県下を中心とした中部エリアの輸送ネットワーク強化と、長距離輸送における中継地点機能の構築に取り組むため、静岡県では同社初となる物流拠点を開設することに至ったものだ。

〇同施設の特徴
(1)関東から関西をつなぐ中継拠点
2024年4月施行の「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)」では、ドライバーに対する1日の拘束時間は原則13時間以内と定められており、一般にこれを遵守した場合の1日の走行可能距離は約560km(片道約280km)とされている。同施設は、東名高速道路「掛川IC」から約2.7kmに位置し、東京(霞が関IC)から約220km、大阪(吹田IC)からは約270kmと、日帰り運行が可能な距離であるため、長距離輸送での中継拠点に適している。
(2)BCP対策に適した立地
同施設は、標高約70mの高台に立地し、洪水・高潮・津波・土砂災害などの危険性が低いため、BCP対策に適している。

※「 掛川物流センター」の施設概要
所在地:静岡県掛川市南西郷1315-1
運用面積:8,949.28㎡(約2,707.16坪)
当社運用区画:1階・2階の一部(倉庫B区画)
建物構造:地上2階建て
バース形状:高床式/接車台数13台
床荷重:各階1.5t/㎡
設備:貨物用エレベーター 3.5t:1基
開設:2024年5月1日

■TC神鋼不動産(株)<5月8日>
大阪府泉佐野市で4月から物流施設「AS-LOGI りんくう」建設工事に着手 /兵庫県神戸市では2月から物流施設「AS-LOGI神戸Ⅱ」建設工事を開始


 TC神鋼不動産(株)は4月、大阪府泉佐野市に取得していた物流施設「AS-LOGI りんくう」開発用地での建設工事に着手した。同施設の建設は、同社が展開する物流施設「AS-LOGI」シリーズの第5弾となるもので、兵庫県神戸市西区では、2月からその第 3 弾となる「AS-LOGI 神戸Ⅱ」の工事に着手しているという。
 AS-LOGI りんくうは、りんくうタウンに位置しており、関西国際空港島中心部まで約 8km、阪神高速 4号湾岸線「泉佐野南IC」まで約 450m の距離にあり、関空税関支署管轄の保税地であることから、航空貨物を取り扱う広域集配拠点として期待されている。また、最寄り駅のJR関西空港線/南海電鉄空港線「りんくうタウン駅」から徒歩 13 分と、通勤利便性も高く、近隣での雇用確保についても優位性がある。
 同施設は、大型車 5 台のトラックバースと大型 3 台のトラック待機場と一般駐車場を備えた地上 5 階建ての BOX 型物流施設。 労働環境に配慮し、2~5 階の倉庫部分には空調を実装するほか、荷物用エレベーターを3 基設置し、十分な垂直搬送能力も確保する。各階には事務所を設け、将来的に汎用性のある利用の仕方にも対応できるものとする計画だ。
 一方、AS-LOGI 神戸Ⅱは、神戸市が造成した「神戸テクノ・ロジスティックパーク」内に位置しており、周辺には物流施設や工場等が集積している。三宮まで約 27 分、大阪まで約 50 分、山陽自動車道・神戸淡路鳴門自動車道「神戸西IC」まで約1.5kmの距離にあり、交通アクセスの利便性が高いことから、広域集配拠点として期待されている。また、最寄り駅の神戸電鉄栗生線「木津駅」から徒歩6分と、通勤利便性も高く、近隣での雇用確保についても優位性がある。
 同施設は鉄骨造地上 4 階建てで、 1~2 階はスロープタイプのため、マルチ対応も可能。床荷重 1.5t/㎡、梁下有効高 5.5m、荷物用EVおよび垂直搬送機を各 2 基確保するなど、汎用性の高い仕様となっている。BCP対策として非常用発電機を設置。環境面では、 CASBEE 「A」ランク認証取得のほか、全館LED照明を採用している。施設内には、売店やカフェテリアスペースを設置しており、従業員の快適性や利便性にも配慮した計画となっている。売店は一般開放するほか、敷地内ではキッチンカーの運営(不定期)も予定しており、周辺企業を含めた地域活性化に寄与できる施設とする方針だ。

※「AS-LOGI りんくう」の施設概要
所在地 :大阪府泉佐野市りんくう往来北2-2 他
敷地面:4,545.65 ㎡(1,375.05 坪)
延床面積:1万581.13 ㎡(3,200.79 坪)
階数:S 造 5 階建て BOX型
着工:2024 年4月
竣工:2025 年 6 月

※「AS-LOGI 神戸Ⅱ」の施設概要 
所在地 :兵庫県神戸市西区見津が丘 1 – 17
敷地面:9,688.05 ㎡(2,930.63 坪)
延床面積:2万1,276.35 ㎡(6,436.09 坪)
階数:S 造 4 階建て スロープ型
着工:2024 年 2 月
竣工:2025 年 2 月

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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