■物流施設 投資関連情報2024版<4.18~4.24>

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<2024年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>

■(株)AESCジャパン<4月19日>
米国フローレンス工場の拡張に15 億ドルを追加投資/BMWの次世代EV向け最先端バッテリーの供給先も拡大


 リチウムイオンバッテリー大手の(株)AESCジャパンは、米国サウスカロライナ州フローレンス工場の拡張を決定した。15億ドルの追加投資で現在建設中の第1工場に隣接する第2工場を建設し、2027年の稼動を目指す。
 今回の同工場拡張は2022年12月と2023年12月に続く追加投資。同工場への総投資額は31億2,100万ドルに達し、同地域に2,700人の雇用を創出する。生産能力は年間約50GWhとなり、既存のスマーナ工場(テネシー州)、建設中のボーリンググリーン工場(ケンタッキー州)を含めた同社の米国における生産能力は年間約90GWhに達するという。
 同社は2022年、BMWと、次世代EV向けの最先端のバッテリーを複数年にわたり供給する契約を締結している。今回の同工場拡張でBMWとの提携をさらに拡大し、BMWのスパータンバーグ工場(サウスカロライナ州)に加え、メキシコ工場にもバッテリー供給を開始する予定だ。

※「フローレンス工場」の施設概要
所在地: 米国サウスカロライナ州フローレンス郡フローレンス・グローバル・テクノロジー・パーク内
生産能力: 年間約50GWh
使用エネルギー: 太陽光発電などを活用した「CO₂排出ゼロ」での操業
総投資額: 31億2,100万ドル
稼働時期: 2026年(第1工場)、2027年(第2工場)

■東京ロジファクトリー(株)<4月19日>
神奈川県厚木市に開設した「厚木愛川物流センター」の営業を開始/神奈川県央エリアの営業倉庫と位置づけ、倉庫・荷役・配送サービスを拡充


 東京ロジファクトリー(株)は4月18日、神奈川県厚木市に開設した「厚木愛川物流センター」(1万8,421.59㎡)の営業を開始した。同社が強みとするドミナント展開戦略の一環。神奈川県央エリアの営業倉庫と位置づけ、顧客ニーズに応じた倉庫・荷役・配送サービスを拡充するとともに、受注活動を進める。

〇同センターの特徴
① 倉庫は1フロア約1,360坪の4層構造、36スパンの柱間。多層階だが、 EV2基、垂直搬送機2基の計4基の上下搬送機を活用し、フォークリフトの長距離運搬を減らすことでバースの回転率向上を実現する。柱間は、中心通路から保管スペースと作業エリアにつながる動線レイアウトを設定した場合、最も生産性が向上できる規格に設計した。
② トラックバースはY軸方向が13.35mあり、ウィング両開きの荷役作業も安全に行える。一般的なピロティタイプ(柱スパン10m~11m程度)の倉庫は、ウィング両開きでフォークリフトによる積み下ろしを行う場合、柱が作業の障害となって危険が生じるため、同センターではこれを改善したもの。ドックレベラーも2基配置されているため、コンテナなどのデバンニング、バンニング作業の請負も可能だ。
③ 各フロアの有効高は6m。高さを必要とする荷物の保管はもちろん、高さを活用した保管効率の高いオペレーションが可能。
④ 2階以上の上層階には空調設備を導入致する。温度管理の必要な商品への対応と従業員の労働環境の整備が目的。また、倉庫内に防虫防鼠のモニタリングサービスを導入し、衛生・品質管理を強化する。
⑤ センターの立地する内陸工業団地は、物流センターと基幹配送センターの集積地。圏央道「相模原愛川IC」に近く、圏央道、東名高速道路を利用したストックポイントとして物流利便性が高い。

※「厚木愛川物流センター」の施設概要
住所:神奈川県厚木市上依知3012-2
敷地面積:1万0,033.04㎡
延床面積:1万8,421.59㎡
設備:荷物用EV 2基(4.1t)、垂直搬送機 2基(1.5t)、ドックレベラー 2基、倉庫内空調設備 3階~5階、バース高床式1.0m

■プロロジス<4月22日>
BTS型物流施設「プロロジスパーク古河5」の竣工式を挙行/ロジスティクスパークとして開発中の「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」の敷地内に開発


 プロロジスは4月15日、茨城県古河市に建設した既存顧客専用(BTS型)物流施設「プロロジスパーク古河5」の竣工式を行った。
同施設は、物流施設が集積するロジスティクスパークとして開発中の「プロロジス古河プロジェクト フェーズ2」の敷地内に開発した。開発地は、関東地方のほぼ中央に位置する北利根工業団地内に立地しており、国道・高速道路を利用して、東西南北の主要都市・港・空港まで約1時間で到達可能である。圏央道「五霞IC」および「境古河IC」からは約10分と近い。

〇同施設の概要
 プロロジスパーク古河5は、約3万2,000㎡の敷地に、地上4階建て、延床面積約5万1,000㎡のBTS型物流施設として開発されたもの。免震構造を採用し、入居企業の事業継続性に寄与する。
スロープを併設しているため、45ftコンテナセミトレーラーが2階のバースにも直接アクセス可能。1・2階を合わせた約50台分のトラックバースのほか、敷地内には、約40台分のトラック待機場と、約120台分の乗用車駐車場が整備されている。
 環境負荷低減の一環として、屋根面に自家消費型太陽光パネルを設置。余剰電力が生じた場合は、プロロジス古河プロジェクト フェーズ2の各施設に電力を供給するほか、他の施設への自己託送によるグリーン電力の供給を実施する。非化石証書を活用することで、施設内で使用する電力を実質的に100%再生可能エネルギー由来(グリーン電力)とし、CO2排出量ゼロとする予定だ。
 倉庫内には、通常のLED照明比で電力使用量を半減できる高天井用センサー付きインテリジェントLED照明(プロロジス共同開発)を設置。消費電力や水の使用量をリアルタイムでモニタリングできる「プロロジススマートボックス」も導入する。同システムは、気温・湿度・雨量・風速・地震などの気象・環境データの取得も可能で、取得データの活用・分析により、施設運営をサポートすることもできるとしている。
 これらの取り組みにより、同施設においてCASBEE(建築環境総合性能評価システム) AランクやBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)最高位の5スターのほか、ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)認証も取得する予定。

※「プロロジスパーク古河5」の施設概要
所在地:茨城県古河市北利根15-10
敷地面積:3万2,134.81㎡(9,720.78坪)
延床面積:5万1,192.31㎡ (1万5,485.67坪)
構造:地上4階建て、免震構造、プレキャストプレストレストコンクリート造(PCaPC造)、一部鉄骨造(S造)
着工:2023年1月
竣工:2024年4月

■横浜ゴム(株) <4月22日>
メキシコに建設する乗用車用タイヤ新工場の起工式を挙行/年産500万本の生産能力で北米市場への製品供給体制を強化


 横浜ゴム(株)は4月15日、メキシコに建設する乗用車用タイヤ新工場の起工式を挙行した。
同工場は、今後予測されるタイヤ需要の増大に迅速に対応し、北米市場での地産地消の能力を増強するために建設するもの。生産能力は年産500万本で、2024年第2四半期に着工し、2027年第1四半期から生産を開始する予定で、すでに将来的な拡張も視野に入っている。
 同社は、2024年度から2026年度までの新中期経営計画「Yokohama Transformation 2026(YX2026)」のタイヤ消費財戦略のもと、高付加価値商品の主力であるグローバルフラッグシップタイヤブランド「ADVAN(アドバン)」、SUV・ピックアップトラック用タイヤブランド「GEOLANDAR(ジオランダー)」、「ウィンタータイヤ」に加え、18インチ以上のタイヤの拡販に取り組んでいる。また、各地域の市場動向に沿った開発・供給・販売体制などを強化する「商品・地域事業戦略」を推進しており、今回のメキシコでの新工場建設もその一環となっている。

※「メキシコ乗用車用タイヤ新工場」の施設概要
所在地:メキシコ合衆国コアウイラ州サルティヨ アリアンサ工業団地
事業内容:乗用車用タイヤの生産
敷地面積:約61万㎡
生産能力:500万本/年

■(株)ギャレリア・ニズム<4月23日>
既存7事業所とEC物流倉庫の移転・集約で事業本部とEC物流センターを新設/EC物流部門の生産性については従来比150%アップ見込む


 群馬県を拠点に、鞄・財布小物・服飾雑貨のネット通販を展開する(株)ギャレリア・ニズムは、既存7事業所とEC物流倉庫を集約し、事業本部とEC物流センターを新設した。4月から5月末にかけて既存拠点を順次移転し、6月から新拠点の本格稼働を開始する予定だ。
 新拠点所在地となる高崎市柴崎町は、西に高崎市街地、東に「高崎玉村SIC」があり、駅や高速道路へのアクセスに優れる利便性の高い地域。新拠点が面する国道354バイパスは生活道路で、高崎方面から北東の「前橋みなみモール」へのルートでもあるため、自動車の往来が多く、各方面から通勤しやすく雇用面でも有利な立地だ。
 新拠点の敷地面積は1万6,554.91㎡(5,007坪)で、建物は延床面積が9227.08㎡(2,791.20坪)の3階建て。高崎市内に点在する7事業所とEC物流倉庫を移転し、本部機能や物流機能を含む社内全部署を新拠点に集約する。これにより物流機能の一元化が図れるため、様々なEC関連業務の効率向上が図れる見込みだ。
 新拠点には、全館空調完備、全館Wi-Fi、全館LED照明、太陽光発電、荷物用大型EV、ローラーコンベア、トラックヤードなどの設備を導入し、労働環境も整備。敷地内には約200台の従業員駐車場を完備し、新たな雇用も促進する。
 新拠点の稼働で、物流部門の生産性については従来比約150%アップも見込めるという。これは取扱商品の入荷・保管・出荷プロセスの効率化や、新たな物流機能の導入によるもので、EC事業における年間最大出荷件数が約52万件(2023年実績)から約78万件まで増加する計算。同社は現在、約400のブランド、1万1,000種類以上のアイテム、20万点を超える膨大な商品在庫を管理・保管し、通販ユーザーの受注に対応している。これらすべての商品ストックを新拠点の物流倉庫で担うようになれば、EC販売ページの制作から受注・発送までの業務の効率化が進むとしており、今後も取扱商品や商品ジャンルの拡充に積極的に取り組む意向だ。
 新拠点の稼働で、これまで培ってきたノウハウを活かし、商品管理や梱包・発送などのEC物流業務の請負も可能となる。これは、倉庫のキャパシティーと生産性の向上によって新たに提供できるサービスで、将来的にはEC物流業務の請負だけでなく、ECサイトのページ制作や運営代行なども視野に入れ、ECに必要不可欠な環境を提供していく考え。

※「ギャレリア事業本部とEC物流センター」の施設概要
所在地:群馬県高崎市柴崎町1883
敷地面積:1万6,554.91㎡(5,007坪)
延床面積:9,227.08㎡(2,791.20坪)
駐車場:200台
階数:3階建て
施設仕様:全館空調完備、全館Wi-Fi、全館LED照明、太陽光発電、荷物用大型EV2基、乗用EV1基、ローラーコンベア、トラックヤード、等
竣工:2024年2月29日
本稼働:2024年6月頃

■(株)ニチレイロジグループ本社<4月23日>
中国子会社の浙江鮮一百物流有限公司が新たに設置した「諸曁低温物流センター」が稼働/浙江省において3温度帯物流サービスの提供が可能に


 (株)ニチレイロジグループ本社は、中国子会社の浙江鮮一百物流有限公司が新たに設置した「諸曁低温物流センター」の稼働を発表した。これにより、1月に稼働した「諸曁常温物流センター」と合わせ、浙江省において3温度帯物流サービスの提供が可能な体制が整った。

※「諸曁低温物流センター」の施設概要
所在地:浙江省諸曁市浣東街道曁東路
設備規模:3,820.8㎡

■三菱商事都市開発(株)、(株)サンケイビル(株)<4月23日>
愛知県丹羽郡扶桑町のマルチテナント型物流施設「MCUD小牧北」が竣工/最大5区画に分割可能で多様なテナントニーズにも対応


 三菱商事都市開発(株)、(株)サンケイビルは、愛知県丹羽郡扶桑町で建設を進めていたマルチテナント型物流施設「MCUD小牧北」が4月1日に竣工したと発表した。

〇立地特性
 同施設は、名神高速・東名高速の起終点である「小牧IC」と東海北陸自動車道「岐阜各務原IC」の2つのICおよび3つの高速道路を利用可能で、関東・北陸・関西エリアへの広域配送拠点ニーズに対応し、中部エリアの重要な基幹拠点を担える立地環境にある。また、愛知県の主要幹線道路のひとつでもある国道41号線(名濃バイパス)、滋賀と岐⾩を結ぶ国道21号線などを利⽤し、東海エリア向けの地域型配送拠点としても対応可能だ。
〇施設機能
 1階には両面バースを採用。2層ボックスタイプのため、保管型・通過型等、様々な利用方法への柔軟な対応が可能。また、最大5区画に分割可能なため、規模の面についても様々なテナントニーズに対応することができる。

※「MCUD小牧北 」の施設概要
所在地:愛知県丹羽郡扶桑町大字南山名字西ノ山200-1
敷地面積:約3万6,800㎡(約1万1,132坪)
延床面積:約4万3,700㎡(約1万3,219坪)
構造規模:鉄骨造 地上2階建て

■(株)コメリ<4月23日>
自社物流拠点の中で最大規模となる「コメリ(新)関西流通センター」の建設概要計画を発表/物流2024年問題への対策として生産性向上への取り組み進める


 (株)コメリは、関西地域における多店舗出店の要となる物流拠点を設置に向け、和歌山県ならびに橋本市との協定のもと建設の準備進めてきた「コメリ(新)関西流通センター」の概要計画を発表した。
 同社は、和歌山県ならびに橋本市と同施設建設を通じた進出について2022年11月に協定を締結し、建設準備を進めてきた。同施設は、同社グループ11か所の物流拠点の中で最大規模の延床面積となるもので、同社は物流2024年問題への対策を考慮し、作業効率化や新たな仕組みの導入を図るなど、生産性向上に向けた取り組みを進める。

※「コメリ(新)関西流通センター」の施設概要
所在地:和歌山県橋本市あやの台3-4
敷 地 面 積:8万7,383㎡
延 床 面 積:7万8,884㎡
設 備 投 資:約120億円(土地建物・機械設備・システム関連)
着工:2024年6月(予定)
稼 動 予 定:2025年度(予定)
機能:・仕分けセンター(TC)・商品保管センター(DC)・資材センター・フレッシュ・マネジメント・センター(FMC)・環境ステーション
管轄地域:三重県(一部地域)・滋賀県(一部地域)・京都府(一部地域)・大阪府・奈良県・和歌山県

■SBSフレック(株)<4月24日>
神奈川県厚木市の冷凍冷蔵倉庫「厚木物流センター(仮称)」を開設/全国冷凍プラットフォームの中核を担う新拠点


 SBSフレック(株)は9月、神奈川県厚木市に倉庫面積約 4,000 坪4階層の冷凍冷蔵倉庫「厚木物流センター(仮称)」を開設する。
 同施設は、首都圏中央連絡自動車道「海老名IC」から約 6.5km、東名高速道路「厚木IC」から約7km と、冷凍冷蔵食品の共同配送網構築の中核となる拠点。庫内には、垂直搬送機3基と貨物用EV2基を設置するほか、自動仕分け機などのMH機器を導入することで、省人化を図る。また、全館LED照明を採用し、屋上には太陽光パネルを設置するなど、環境面にも配慮するとしている。
 同社は、従来の冷凍冷蔵食品の3PL事業に加え、ニーズの高まるEC事業に対応するため、全国における冷凍プラットフォームの構築を目指している。昨年は、仙台・札幌・福岡に拠点を立ち上げており、今回開設する新施設に全国輸配送のためのマザーデポとしての役割を担わせることで、安定した全国物流網の整備を目指す。

※「厚木物流センター(仮称)」の施設概要
所在地:神奈川県厚木市飯山南3- 3108-7他
賃貸面積:4,312.54 坪(内 チルド 212.5 坪 フローズン 2,548 坪)
建物概要:5階建て(倉庫4階建て)、梁下有効高 5.5m、床 荷 重 1.5t/㎡

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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