■物流施設 投資関連情報2023版<8.10~8.16>

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<2023年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 

■(株)シーアールイー<8月10日>
千葉県成田市で物流施設「ロジスクエア成田」を着工、着工前に国内大手物流企業と一棟全体の賃貸借契約を締結


(株)シーアールイーは、千葉県成田市で開発を進めている物流施設「ロジスクエア成田」の建設に着手した。同施設着工前にすでに国内大手物流企業と一棟全体の賃貸借が確定しており、当該テナント企業の専用センターとして2024年5月の竣工を目指し、建設を進めるとしている。
〇立地
 本開発予定地は、東関東自動車道「成田IC」より約7.2km、「大栄IC」より約6.8km、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)「下総IC」より約7.6kmに立地している。また、成田国際空港の貨物地区の出入口からも約6.0kmの距離に位置しており、東関東自動車道及び圏央道を利用した関東一円への航空貨物の配送拠点としてのニーズを満たすものだ。今後、成田国際空港では滑走路の新設及び延伸も計画されており、航空貨物の取扱量の増加も見込まれるとともに、交通利便性の面においては、本開発予定地の至近にある「大栄JCT」より「松尾横芝IC」への圏央道の延伸計画(本開発予定地の至近に新たなICの開設も予定)もあり、より一層利便性が高まっていくことが見込まれている。
〇施設計画概要
 建物計画は、平屋建ての延床面積1万7,972.74㎡(5,436.75坪)の物流施設として開発される。施設のマスタープランとして、トラックバースを南北両面に配置しており、北側には大型トラック29台が同時接車可能な高床トラックバースを設け、南側は大型庇を設けた低床トラックバースとすることで、多種多様な入出庫オペレーションが可能な汎用性の高い施設計画となっている。
 場内の安全性向上を図るため車両動線はワンウェイとしており、さらに、ドライバーの負担軽減のために10台分の大型トラック待機スペースを計画、通勤利便性向上のために95台分の乗用車駐車場を用意。倉庫部分の基本スペックとして、外壁には金属断熱サンドイッチパネル、床荷重は2.5t/㎡、有効高さは5.5m以上、照度は平均300ルクス以上、さらに倉庫内全面に空調を実装することで庫内就業環境の向上に寄与する計画だ。
また、平屋建てとすることで、多層階施設特有の上下間搬送に必要な設備及び荷捌きスペースが不要になることから保管効率の向上にも寄与。さらに両面バースのワンフロアオペレーションにより、上下間搬送に伴う時間的なロスがなく、スピーディーな庫内オペレーションを実現する。さらに、平屋建ての構造的なメリットを活かし、柱スパンを最大限に確保して、防火区画内の独立柱の大部分を設置しない構造計画を実現することにより、大空間での庫内オペレーションが可能な設計となっている。
 環境対策としては、全館LED照明、人感センサー、節水型衛生器具を計画するなど、環境や省エネルギーに配慮した施設計画とし、BELS評価、CASBEE-建築(新築)を取得する予定。また、(株)エンバイオ C・エナジーから太陽光発電システムを導入することも予定しており、倉庫建屋屋根に設置する太陽光パネルで発電した自然エネルギーを本施設で自家消費する計画だ。

※「 ロジスクエア成田」の施設概要
所在地: 千葉県成田市吉岡
敷地面積:3万1,716.38㎡(9,594.20坪)
主要用途: 倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模: 鉄骨造 平屋建て
延床面積:1万7,972.74㎡(5,436.75坪)(予定)
着工: 2023年8月8日
竣工: 2024年5月(予定)

■(株)シーアールイー<8月10日>
名古屋市港区で物流施設開発用地の取得契約を締結、物流施設「ロジスクエア名古屋みなと」開発プロジェクトを推進


(株)シーアールイーは2023年7月31日、愛知県名古屋市港区所在の物流施設開発用地を取得する契約を締結した。今後は当該用地における物流施設「ロジスクエア名古屋みなと」開発プロジェクトを推進するとしている。

※「 ロジスクエア名古屋みなと」の開発概要
所在地: 愛知県名古屋市港区大江町
敷地面積:2万880.32㎡(6,316.29坪)
用途地域:工業専用地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:鉄骨造4階建て(1階・2階接車バース)(予定)
延床面積:4万6,336.30㎡(予定)
着工:2025年春頃(予定)
竣工:2026年春頃(予定)

〇開発予定地
本開発予定地は、名古屋市港区の湾岸部に位置し、周辺は工場が立ち並ぶ24時間操業可能な工業専用地域に立地している。名古屋市内中心部まで約11km、名古屋高速4号線「木場IC」まで約1.8kmと名古屋市内へのアクセスに優れ、また「木場IC」から新東名高速道路・新名神高速道路へとつながる「東海JCT」までは約6kmと、中部圏はもとより東日本・西日本への広域配送拠点としても優れた物流適地と言える。さらに、名古屋港飛島ふ頭北コンテナターミナルまでは約16km、中部国際空港(セントレア)まで約32kmと輸出入貨物輸送にも適した立地だ。加えて、名古屋鉄道築港線「東名古屋港駅」及び名古屋市交通局「大江町」バス停から約700mに位置し、交通利便性が高く、また、本開発予定地がある港区及び隣接する南区は合計約25万の人口を擁しており、周辺エリアの人口集積により、雇用確保においても有利な立地環境となっている。

■横浜冷凍(株)<8月10日>
北海道地区7番目の物流拠点となる「十勝第四物流センター(仮称)」の新設へ、同社国内物流拠点として初の自動倉庫導入を予定


 横浜冷凍(株)は、北海道河西郡芽室町の芽室東工業団地の既存3センターの近隣に「十勝第四物流センター(仮称)」を新設すると発表した。
 建設地の十勝平野は、北海道東部に位置し、良質な水や空気など環境に恵まれた肥沃な大地は、日本における農産物の一大産地となっている。また、芽室町は道東自動車道が通り、オホーツク海側から苫小牧への中継地点となる交通アクセスにも優れた地域でもある。農業王国である十勝では乳製品や冷凍食品の取り扱いも増えており、低温物流ニーズの増大を支えるため、さらなる設備の拡大を図り、既設の3センターを含む4センター合計の収容能力は8万7,000tを超え、道内最大級の低温物流基地になる。
 設備面においては省力化を推進し、同社グループのベトナムヨコレイ「ベンルック物流センター(仮称)」に続くものとして、同社で国内初の自動倉庫(全自動ラック)を導入するとともに、全自動ラックの地震対策として、減震ラック(揺れを減少させ格納物の落下を低減)、減崩ストッパー(パレットの飛び出しを防止)、感震計(クレーンを一時停止)、ゾーン管理(不安定な商品は揺れの少ない下段へ入庫するようにソフト上で制御)設備も導入し、設置するとしている。
 省エネ設備については、同社十勝地区初の太陽光発電設備およびリチウムイオン蓄電池のほか、省エネ型自然冷媒冷却設備、陽圧空調システム、BEMS(ビルディング・エナジー・マネージメント・システム)等の導入により消費電力を大幅に削減するとともに、災害時のBCP対策も充実させることで、「人」に「もの」に「地球」にやさしい最新鋭の次世代型の冷蔵倉庫とする考えだ。

※「十勝第四物流センター(仮称)」の施設概要
工期:2023年8月10日~2025年4月
所在地:北海道河西郡芽室町芽室北1線9-30
構造・規模:鉄骨造
敷地面積:7,739㎡(2,341坪)
延床面積:5,035㎡(1,523坪)
建築面積:4,361㎡(1,319坪)
収容能力:
〇新設棟(第四物流センター)
2万3,233t [全自動ラック倉庫(F級):2万2,895t、 仮置室(F級):338t]
〇既設棟合計(第一~第三物流センター)
64,130t(F級:3万7,447t、C&F級:8,486t、C級:1万8,197t )
主な設備:同社初の全自動ラック倉庫(収容パレット枚数7,680PL)
《全自動ラック地震対策》
①減震ラック②減崩ストッパー③感震計④ゾーン管理
太陽光発電設備(150kW)、リチウムイオン蓄電池(73.7kWh)
省エネ型自然冷媒冷却設備、陽圧空調システム、全館LED照明
BEMS(ビルディング・エナジー・マネージメント・システム)
フードディフェンス対応⇒入退館・監視カメラシステム
竣工:2025年4月(予定)

■(株)イトーキ<8月16日>
新物流拠点「イトーキ東京ロジスティクスセンター」と「イトーキ東京BASE」を順次開設、首都圏供給網の再構築で商品配送を円滑化


 (株)イトーキは、物流拠点「イトーキ東京テクノパーク」(埼玉県川口市)を移転し、新たな物流拠点として「イトーキ東京ロジスティクスセンター」(埼玉県草加市)を2023年8月16日に、また「イトーキ東京BASE」(東京都江東区)を2023年11月1日に開設すると発表した。
〇物流拠点移転の背景
 「イトーキ東京テクノパーク」は首都圏および東日本への配送を担う物流拠点として2004年に開設し、約20年にわたり稼働を続けてきた。 今回、物流の「2024年問題」が喫緊の課題として迫るなか、「イトーキ東京テクノパーク」の機能を「イトーキ東京ロジスティクスセンター」と「イトーキ東京BASE」に分散するとともに、首都圏への供給網を再構築することで、従来の130%の配送効率の実現を目指す。さらに、効率的かつ快適なオフィス空間をデザインすることで、ワーカーの働く環境をサポートする意向だ。
〇新物流拠点開設の狙い
(1)東京都内に拠点を構えることによる「首都圏供給網の再構築」と「人材不足への対応」
 開設する2拠点のうち一方を東京都内に構えることで、広範囲の顧客層にアクセスしやすくなり、さらに全国にある生産工場からの中継拠点として機能させることで、配送時間の短縮と首都圏への配送効率の最大化を狙う。また、人口の多い東京に拠点を構えることで、人材不足にも対応。トラック輸送から貨物輸送へ、環境へ配慮した輸送もより進める。
(2)管理システム導入による「倉庫運用の効率化」と「車両待機時間の削減」
 今回開設する両拠点には、商品の入荷から出荷までを管理する倉庫管理システムや、トラックの入荷時間等を管理するバース管理システムを導入。また、「イトーキ東京ロジスティクスセンター」にはパレットラックを多く採用しているほか、上り下り専用のダブルランプウェイによる構内の混雑緩和、雨天作業可能な屋根を構えた中央ランプにより、倉庫稼働率の向上と車両待機時間の削減による効率的な運用を目指す。
(3)コミュニケーションを重視した事務所で、効率化だけでなく快適に働ける空間をデザイン
 同社社員と協力会社社員がともに滞在する拠点であることから、ワーカー同士のつながりとコミュニケーションを重視し、効率的かつ快適に働ける事務所としてデザイン。「イトーキ東京ロジスティクスセンター」のコンセプトは「Connecting & Communication」で、1つの空間をグループアドレスを採用して緩やかにエリア分けしつつ、空間全体を横断するように広めの通路を設けることでワーカーの移動と出会いを促進する。さらに、中央エリアにコミュニケーションの場となる共用のミーティングスペースを設置することで、部門間および社内外の関係性を構築しやすいレイアウトに設計。 11月に開設する「イトーキ東京BASE」でも、同社社員および関係会社社員がともに快適に働ける事務所を設ける予定だ。
(4)災害等に強い物流拠点
 移転先は大雨・洪水リスクの少ない平地で、建物には横揺れに強い免震構造が採用されている。また、停電時には自動的に電力供給が開始され、3日間(稼働8時間)の最低電力を維持することが可能など、災害発生時のリスクを最小限にとどめる施設とする計画だ。

※「イトーキ東京ロジスティクスセンター」の施設概要
所在地: 埼玉県草加市柿木町字宝1352-2 プロロジスパーク草加 4階北側
開設日:2023年8月16日
賃借部分面積:1万6,751㎡(約5,000坪)
倉庫面積:1万6,237㎡(約4,900坪)
事務所面積:514㎡(約155坪)
建物名称:プロロジスパーク草加
建物構造:鉄骨造(免震構造)・地上4階建
主な機能:免震構造、非常用発電、全館LED、共有アメニティスペース有、ダブルランプウェイ、
各フロアへ車両直接乗り入れ可、施設内駐車場
床荷重:1.5t/㎡
倉庫天井高:5.5m

※「イトーキ東京BASE」の施設概要
所在地:東京都江東区新砂2-4-17Tokyo C-NX北棟2階
開設日:2023年11月1日
賃借部分面積:8,354㎡(約2,527.5坪)
倉庫面積:6,456㎡(1,953坪)+専用バース1,100㎡(333坪)
事務所面積:431㎡(131.5坪)+専用廊下・トイレ367㎡(111坪)
配送エリア:東京都千代田区、港区、中央区を中心として江東区、江戸川区、品川区、大田区、
神奈川県全域
建物名称:日本通運 Tokyo C-NX
建物構造:鉄筋コンクリート造(免震構造)・地上6階建て
主な機能:免震構造、非常用発電、全館LED、共有アメニティスペース有、
特別高圧受電設備、インタンク、ダブルランプウェイ、
各フロアへ車両直接乗り入れ可、施設内駐車場
床荷重:1.5t/㎡(約5t/坪)
倉庫天井高:5.5m

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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