<2023年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>
■(株)島津製作所<4月6日>
野村不動産(株)の「Landport京都南」1棟借りにより新物流棟「Shimadzu Logistics Center Kyoto」を開設、生産能力拡大と物流の効率化を目指す
(株)島津製作所は、京都府向日市の高機能型物流施設「Landport 京都南」に新物流棟「Shimadzu Logistics Center Kyoto」を開設した。同施設を運営する野村不動産(株)との1棟全体での賃貸契約締結により実現したもので、4月11日から稼働している。
同社は、液体クロマトグラフ質量分析計などの主要製品を京都市の本社工場で生産している。新物流棟では、分析計測機器の組み立てに必要な部材を保管。本社工場に保管している部材を新物流棟に移動させることで、生産スペースを拡大し、生産機種拡大と自動化を進める。また、社内外11か所にある倉庫を、新物流棟と社内倉庫2か所に集約し、人員配置の最適化や拠点間の輸送費を削減する意向。新物流棟は本社から車で30分、「京都南IC」から15分と、交通アクセスに優れており、効率的な配送を実現できる見込みだという。
今後は自動化の設備を取り入れやすい天井高のある新物流棟で、ピッキング作業を担うロボットなどを導入する予定。倉庫の集約や倉庫内作業の自動化により物流関連費用を削減し、年2.4億円相当の利益改善を見込む。新物流棟の開設は、新中期経営計画で掲げる「製造BCM(Business Continuity Management)の強靭化」「製造DX」の一環。Landportシリーズの特長である太陽光発電システムを利用と、倉庫集約による運送車両削減などを併せ、環境に配慮した物流拠点を目指す。
同施設を提供する野村不動産は、物流オペレーションの最適化を目指した企業間共創プログラム「Techrum(テクラム)」 を展開しており、島津製作所からは、物流の自動化・省人化に向けたさまざまな現状課題や全体業務フローの整理の支援、および解決策の検討・検証支援などの取組が評価され、今回の1棟利用が決定したとしている。
※「Shimadzu Logistics Center Kyoto」(Landport 京都南)の施設概要
所在地:京都府向日市鶏冠井町西金村5
敷地面 積:1万1,172.16 ㎡(約 3,379.57 坪)
延床面 積: 2万2,761.24 ㎡(約 6,885.27 坪)
構造・規模: S 造・耐震・地上4階建
着工: 2022 年 1 月 4 日
竣工: 2023 年 2 月 28 日 仕様設備:
・10tトラックに対応可能な両面バースを採用し高頻度の配送を実現
・敷地回遊可能な施設設計を採用
・荷物用エレベーター2台、垂直搬送機4台を実装し、効率の良い上下運搬可能
・食事や休憩のためのカフェテリアを2か所設置
■日本GLP(株)<4月6日>
滋賀県湖南市で「GLP栗東湖南」が竣工・満床稼働、滋賀エリアに賃貸物流マーケットを創出
日本GLP(株)は4月6日、滋賀県湖南市で総延床面積4万2,413.35㎡の先進的物流施設「GLP 栗東湖南」の竣工式を行ったと発表した。同施設はすでに家庭用品・生活雑貨を取り扱う専門商社であるクラスアップ(株)、大阪を基盤とした総合物流企業である大阪運輸倉庫(株)、総合ロジスティクスサービスを提供する物流企業である(株)近鉄ロジスティクス・システムズの入居が決定しており、竣工前に満床となっている。
滋賀県は工場や製造系の企業が多く工業集積地として荷物量が今後も増加し、先進的物流施設への潜在需要が見込めるエリア。また住宅街に近接していることから人材確保の点でも優位性があり、今後賃貸物流マーケットが大きく伸長していく地域だと見られている。同施設は、名神高速道路「栗東湖南IC」から約4kmと交通アクセスの優位性もあり、名阪の中間地として広域配送に好立地。日本GLPは、こうしたエリアの特性と、同社が長年培ってきた物流施設設計のノウハウや運用実績を活かし、入居企業に付加価値の高いサービスを提供しながら、地域社会の成長へ貢献することを目指すとしている。
クラスアップ、大阪運輸倉庫、近鉄ロジスティクスの3社は、日本GLPの提案力、各社の物流課題解決に対する柔軟な対応力を評価し、業容拡大に伴った物流拠点の拡張を目的に同施設への入居を決定したという。クラスアップについては「GLP野洲」に続いて2物件目の入居で、荷物の保管を主として「GLP栗東湖南」を活用する予定だ。
<「GLP栗東湖南」の立地>
• 名神高速道路「栗東湖南IC」から約4kmと、滋賀県内だけではなく、京都・湖南エリア配送に適した立地であり、名阪の中間地点の物流拠点として最適な立地。
• JR草津線「石部駅」から約1.5kmと通勤が便利なことに加え、周辺には住宅地があり、雇用確保の観点からも好立地。
<「GLP栗東湖南」の特長>
• 地上4階建てで、小規模なスペースニーズにも柔軟に対応できるマルチテナント型施設。
• 高度なマテハン設備の導入をはじめとする倉庫の自動化への装備や効率的なオペレーションの実現をサポート。
• 空調システム、大型シーリングファンを一部庫内に設置し、パウダーコーナーを設置するなど働く方々の快適性を追求し、雇用の安定を図る。
• 従業員用駐車場約150台分を設置。セルフレジを活用した無人売店を設置。
• カフェテリアの手洗いスペースには、滋賀県指定伝統工芸品である近江下田焼の陶器を用いており、内装には滋賀エリアの文化、伝統、自然をモチーフとして琵琶湖をイメージした青色を基調としたデザインを館内の随所に採用。地域の特徴を取り入れながら、館内で働く方々の心身のウェルネスに配慮した施設設計を実現。
<「GLP栗東湖南」のBCP、環境配慮について>
• BCP面では、地震対策として耐震性能の高いブレース材を採用し安全性を確保するほか、24時間稼働の非常用発電機の装備や浸水・液状化対策を講じることで、事業の継続性を確保。
• 環境への取り組みとして、屋上に自家消費型の太陽光パネルを設置し、CO2削減に取り組む。
※「GLP 栗東湖南」の施設概要
所在地:滋賀県湖南市石部北5-1-1
敷地面積:2万784.27㎡
延床面積:4万2,413.35㎡
構 造:地上4階建、鉄骨造/耐震造
着工:2022年2月
竣工:2023年3月
認証取得:CASBEE(新築)A認証、Nearly ZEB認証、BELS認証(5STAR)
■センコー(株)<4月6日>
名古屋港近隣に「湾岸弥富PDセンター」を開設、初の路面設置型太陽光パネル採用で脱炭素化を推進
センコー(株)は4月6日、愛知県弥富市に「湾岸弥富PDセンター」を開設した。
新センターは、伊勢湾岸自動車道「湾岸弥富IC」や「弥富木曽岬IC」に隣接し、愛知県の主要港として需要増加を見据えた施設で、機能強化が進む名古屋港までの距離8km、所要時間約10分という好立地にある。一般物流センターとして輸出入貨物の通関から保管、輸送までの一貫した物流サービスを提供することが可能。利便性の高い新センター開設により輸出入貨物やEC需要を取り込むとともに、住宅や自動車部品など既存顧客業務の効率的な運営と深耕、アパレル輸入商材の湾岸拠点として新センターを活用することで、中部エリアでのさらなる事業拡大を目指す。
なお、新センターは、センコーグループホールディングス(株)(センコーGHD)が2020年9月に発行した、グリーンプロジェクトに必要な資金調達のために発行する債券「グリーンボンド」を建設資金に充当している。 また、新センターには、センコーGHDが資本業務提携するMIRAI-LABO (株)(ミライラボ社)が開発した太陽光路面発電パネル「Solar Mobiway」、中古EVの廃バッテリーを再利用した「EVリパーパス蓄電池」、リフィルバッテリー式発電機「G-CROSS」を、センコーグル ープの物流センターに初めて設置した。路面設置型の太陽光パネルは屋上設置型に比べて、既存拠点の駐車場などに後付けで設置しやすいことから、グループ全体での導入を視野にミライラボ社と共同で実証実験と 改良を重ね、脱炭素化社会の実現に貢献していく考えだ。
※「湾岸弥富PDセンター」の施設概要
所在地 :愛知県弥富市鍋田町六野73番地
敷地面積 :2万9,699㎡
延床面積 :4万4,898㎡
構造 :高床倉庫 鉄骨造 地上5階建(倉庫は4層)、低床倉庫 鉄骨造 平屋建(M2階含む)
設備 :エレベーター 2基、垂直搬送機 6基、クライミングレベラー2基、太陽光自家発電、
インタンク、太陽光路面発電パネル「Solar Mobiway」、
中古EVの廃バッテリーを再利用した「EVリパーパス蓄電池」、
リフィルバッテリー式発電機「G-CROSS」など
■トナミ運輸(株)<4月6日>
グループ最大規模の「新尼崎事業所」を新設、輸送サービス・物流サービスの連携強化と事業拡大を目指す
トナミホールディングスグループの中核事業会社であるトナミ運輸(株)は、3PL 事業並びに貨物自動車運送事業の更なる成長を目指し物流拠点「新尼崎事業所」(3事業所を併設した複合施設。日鉄興和不動産(株)開発の「LOGIFRONT尼崎Ⅲ」を1棟貸しで賃貸)を新設した。
新拠点の開設は、同グループで展開している第 22 次中期経営計画における重点戦略「輸送サービスと物流サービスの連携強化と、新規流通センター開発を通じた事業の成長」の一環で、施設が狭隘で老朽化した現尼崎支店(尼崎市北初島町 18-3)を移転するとともに、同施設に関西センター(大阪市西淀川区中島 2-13-33)を移転、尼崎流通センターを新たに開設し、関西地区における物流機能の充実・強化を図るもの。同社グループ最大規模となる約 5 万㎡の延床面積を持つ物流拠点で、危険物倉庫及び屋外貯蔵施設も併設した施設だ。貨物自動車運送事業(特積事業)については、狭隘で老朽化した現尼崎支店を1 階に移転し、2 階から 4 階を 3PL 事業、3 階から 4 階を関西センター(移転)、2 階を尼崎流通センター(新設)とするとしている。
新拠点の構造については、1階を SRC 構造にすることで南北の両面バースや防火区画の全面シャッター対応を可能とし、より一層の物流効率化に対応できる仕様としたBCP 対策としては、津波・高潮を想定して受変電設備を嵩上設置したほか、非常用発電機も設置。環境への取り組みとしては、全館 LED 照明の採用に加え、自家消費型太陽光発電システムの導入によって施設電力使用量の一部を再生可能エネルギーで賄い、施設の脱炭素化を進めるとしている。
新拠点は、大阪市中心街から 10km 圏内に位置し、阪神高速道路湾岸線「尼崎東海岸IC」から約1km、「中島IC」から約4km、阪神高速道路神戸線「尼崎東IC」並びに「尼崎西IC」から約 5kmに位置しており、同社では新拠点を、関西圏全体を網羅する広域配送の物流拠点とし、サービスを展開していく。
※「 新尼崎事業所」(LOGIFRONT尼崎Ⅲ)の施設概要
◇3PL 事業:「関西センター」3~4F(移転)、「尼崎流通センター」2F(新設)
◇特積み事業:「尼崎支店」1F(移転)
所在地: 兵庫県尼崎市東海岸町 21-10、27-2
敷地面積:2万3,382㎡(7,073 坪)
延床面積:4万8,920 ㎡(1万4,798 坪)
建物構造 :鉄骨造 4 階建(一部 SRC 造)スロープ型
設 備: 貨物エレベーター4基、垂直搬送機6基、トラックバース 113 台(1 階 76 台、3 階 37 台)、
非常用発電機 1 台、太陽光発電機、危険物倉庫、屋外貯蔵施設
事業開始:2023 年 5 月 8 日
■ESR(株)<4月6日>
グループ最大規模の「ESR東大木島ディストリビューションセンター」竣工、日本最高層9階建・延床35万㎡規模で最高品質のアメニティと仕様を誇る先進的物流施設
ESR (株)は、神奈川県川崎市川崎区東扇島の敷地⾯積 7万7,725 ㎡(2万3,512 坪)、延床⾯積 34万9,003 ㎡(10万5,573 坪)の 9 階建てマルチテナント型物流施設「ESR 東扇島ディストリビューションセンター」(東扇島 DC)が 2023 年 3 ⽉ 31 ⽇に竣⼯したと発表した。
<立地>
東扇島 DCは ESR として全国で 30 件⽬、神奈川県内では 7 件⽬ の竣⼯プロジェクトで、⾸都⾼速湾岸線「東扇島 IC」より約1kmと東京都⼼や⾸都⾼速横羽線や東京湾アクアラインなど⾸都圏の広域交通網のアクセスに優れ、川崎港に隣接し、横浜港まで15km、羽田空港まで10km、と陸・海・空の輸送インフラも整う希少なエリアにある。また、2028年に完成予定の川崎港臨港道路東扇島⽔江町線により川崎内陸部へのアクセスがさらに向上するとしている。
<施設内容>
⼊居企業の物流運営の効率性と汎⽤性の⾼さを追求し、使い勝⼿の良さと安全性を重視した設計。45 フィートのコンテナトレーラーも⾛⾏可能な上り下り専⽤ランプウェイを結ぶ中央⾞路式によって、各階に⼀⽅通⾏でアクセスできる。 1 階のみ両⾯バースも備え、低床式(建物東側)と⾼床式(センターバース・建物⻄側)のハイブリット構造です。2 階〜8 階はセンターバース1mの⾼床式倉庫になっており、トラックバースは合計 565 台設置。6 階〜8 階のトラックバースは駐⾞場として利⽤可能で⼤型トラック⾞庫登録が可能だ(関東運輸局が定める基準を満たす場合に限る)。
ドックレベラー は将来対応含め各階12基まで設置可能。さらに敷地内には海上コンテナトレーラーにも対応できるトラック待機場を計37台備えている。 倉庫については、1 階を冷蔵冷凍ニーズに対応できるよう有効⾼6.5m・床荷重2t/㎡とし、2 階〜8 階を有効⾼5.5m(8 階 は5.5〜8.5m)・床荷重1.5t/㎡を確保し、全ての階で2.5tのフォークリフトが⾛⾏可能。柱スパンは間⼝11m×奥⾏き11.25m。5 階〜8 階はスプリンクラー設置により 1 防⽕区画が 3,000 ㎡ 以内で形成されており(通常は1,500㎡以内)、壁が少なくよりフレキシ ブルなレイアウトが可能な区画になっている。さらに 8 階は柱本数が少ないワイドスパンで保管効率が⾮常に高い区画とした。最⼩賃貸区画は約 1,480坪、各階最⼤6 テナント・計 48テナントへの分割が可能だ。 汎⽤性が高い建築計画と特別⾼圧電⼒の供給により、冷蔵冷凍、ロボティクス、倉庫内空調、ハイスペックな物流システム導⼊など⼊居企業の 多様なニーズにも応えられるものとなっている。
<外観>
9 階建てという⽇本最⾼層の東扇島 DCは地域のランドスケープとしての美観を意識し、ランプウェイの壁⾯緑化や照明演出にもこだわった。壁⾯のロゴやテラスのオブジェは、⽻⽥空港に離発着する⾶⾏機や対岸からの視認性も考慮。また、ESRとして初めてカーテンウォール(ガラスの壁)も採⽤した。
<特色>
ESR は「HUMAN CENTRIC DESIGN.(⼈を中⼼に考えたデザイン)」を基本理念に、同社施設で働くワーカーに対し、快適で安全な職場環境とサービスの提供に⼒を注いでおり、施設ごとに、より高みを⽬指し、進化させているとしている。東扇島 DCでは、ワーカーの利便性・満⾜度を第⼀に考え、ESR の最⾼品質と誇れる五感に響くアメニティ施設を備えた。ワーカー⽤の休憩ラウンジ「KLÜBB Lounge(クラブ ラウンジ)」は東⻄ 3 か所(東ラウンジは 8・9 階メゾネット、⻄ラウンジは 8 階)に設置。標準装備である 24 時間営業のショップ「KLÜBB Shop(クラブ ショップ)」のほか、バーカウンター、プライベートダイニング、ボーリングレーンに加え、ワーカーが無料で利⽤できるマシンジム「KLÜBB Fitness(クラブ フィットネス)」も設けた。 東ラウンジ 9 階のテラスから階段を登ると、⽻⽥空港、東京湾、東京から千葉まで眺望を堪能できる広々としたスカイデッキ 「KLÜBB Skydeck(クラブ スカイデッキ)」につながるものとなっている。
託児所「BARNKLÜBB(バーンクラブ)」は建 物南側の 1 階に設置。園庭は「キャノピーウォークガーデン」をコンセプトに、砂場や樹⽊の上に吊り橋のようなアスレチックネットを設置した。
建物南側には園庭に連なるガーデン空間も設け、建物北側の外構には、季節の移り変わりを楽しめるランドスケープデザインの公園「KLÜBB Park(クラブ パーク)」を作った。ピクニッ クエリアも設け、多種多様な樹⽊と花を植樹し、6 ⽉頃には緑あふれる憩いの空間となる予定だ。
東⻄ 2 か所ある建物エントランスにはスロープを設置。館内にもバリアフリー設備を備え、⾞いすユーザーや障害がある⽅にも配慮する設計とした。また、ドライバーが利⽤できる休憩室や喫煙室、シャワー室、トイレ、コインランドリーを 1 階ランプウェイの近くに完備した。
⼊居企業の雇⽤確保とワーカーの通勤利便性向上をサポートするため、普通⾃動⾞⽤の駐⾞場を 1 階のほか、屋上にも設け、合計 612 台(内、優先駐⾞スペース 8 台)、駐輪場も 42 台分を⽤意。 さらに、東扇島 DC と JR「 川崎駅」を送迎する⼤型バスの運行を開始した。バスの運行サービスは ESR として初めて。
<ESG>
ESR は、ESGへの取組として、2025 年までに達成すべき⽬標や重要課題を特定した「ESG2025 ロードマップ」に沿って事業を推進し、 企業価値の向上を⽬指しており、2022 年 6 ⽉に国連責任投資原則(PRI)の署名機関にもなっている。東扇島 DCの「E(環境)」については、全館 LED 照明、環境配慮型照明システムを導⼊したほか、断熱性の高い⾦属サンドイッチパネルの外壁への採用、ランプウェイの壁⾯緑化など、省エネルギーや環境負荷低減、環境品質に配慮。CASBEE Sラ ンク、BELS 5スターとそれぞれ最⾼レベルの評価を取得している。 また、建物屋上には太陽光パネルを設置し、2.5MW規模の⾃家消費型太陽光発電所を稼働させる計画で、JQAによるグリーン電⼒発電設備認定を受けた後、ESR独⾃のグリーン電⼒証書発⾏システムを通じ、環境付 加価値を取引する予定だ。 「S(社会)」に関連し SDGs の理念「誰⼀⼈取り残さない」社会の実現のため、植栽管理業務で障がい者雇⽤を推進し、社会参加と活躍の場の提供に取り組んでいくとしている。
<災害>
ESR は施設運営・管理のスペシャリストであるプロパティマネジメントチームのもと、万全なセキュリティ対策、様々な災害対策を構築し、⼊居企業とワーカーに安⼼・安全な施設環境を提供している。東扇島 DCは免震構造を採⽤し、⼤地震時に⼊居企業の資産とワーカーの安全を守り、建物の損傷を軽減させる効果を見込んでいる。また、湾岸の施設にとって重要な津波対策として、1 階トラックバースと倉庫共にハザードマップの想定津波⾼を上回る床レベル⾼を確保し、浸⽔被害リスクに備えた。BCP対策として、⾮常⽤⾃家発電機を備え、停電時でも防災センター機能、事務所の照明・コンセントと倉庫の照明・荷物⽤エレベーターの⼀部、給排⽔ポンプ等が72 時間使⽤可能な保安⽤電源も確保できるものとなっている。また、受変電設備として南北ランプ内に架台を設けキュービクルを設置し、給電停⽌リスクを低減。セキュリティ体制については、24 時間 365 ⽇の有⼈管理で、⾮接触型カードリーダーに加え、顔認証セキュリティの導⼊も予定しており、 さらなるセキュリティ強化を図る意向。 ESR ではビルメンテナンス・清掃業務においてもより良いサービスを提供するためにDX を推進しており、東扇島DCではその一環として共⽤部の清掃にロボット掃除機を導⼊する。
< 自治体連携・地域貢献>
東扇島DCの全館稼働時には約3,000⼈の雇⽤創出が⾒込まれており、地域経済に寄与する。 また、災害時に神奈川県の協⼒要請に基づき、神奈川県内のESR物流施設内のスペースを提供し、広域物資輸送拠点との開設⽀援を⾏うための「災害時における広域物資輸送拠点の開設等に関する協定書」を神奈川県と 2021 年 12 ⽉に 締結しており、東扇島 DCもその対象施設となっている。今後、川崎市とも⼀時避難場所として協⼒することを計画しており、災害時の防 災拠点としての役割も担うことで、地域社会に貢献していくとしている。
<「 東扇島DC」の 施設概要>
所在地:神奈川県川崎市川崎区東扇島 21
敷地⾯積:7万7,725 ㎡(2万3,512 坪)
延床⾯積:34万9,003 ㎡(10万5,573 坪)
構造:地上 9 階建・PCaPC 造・免震構造
■(株)武蔵野ロジスティクス<4月10日>
CO2冷媒冷凍機採用で冷凍倉庫の電力消費量を大幅に削減、(株)日立プラントサービスと日本熱源システム(株)との協創により「首都圏フローズンセンター」で実現
(株)武蔵野ロジスティクスは、(株)日立プラントサービスと日本熱源システム(株)との協創を通じ、同社初 の大型冷凍倉庫「首都圏フローズンセンター」(埼玉県入間郡)内に、日本熱源システム製の CO2 冷媒冷凍機 8 台を含む省エネルギー型の冷凍設備を構築し、2022 年7月から稼働を開始した。
武蔵野グループの環境方針のもと稼働を開始した同センターは、武蔵野ロジスティクスとして最大規模 (延床面積1万1,503 ㎡)の大型冷凍倉庫。庫内の最適なレイアウトと運用により、-25 ℃度の低温帯と収容能力の最大限の活用を実現している。
当該冷凍設備稼働後の効果として、従来のフロン冷媒冷凍機使用時と比較し、電力消費量を約30%削減できるという高い省エネルギー性能を確認したとしている。これは冷媒漏洩による影響も含め、年間CO2排出量 2,020tの削減に相当。日立プラントサービスと日本熱源は 2020 年 10 月より協業を開始しており、日立プラントサービスが有する冷凍・冷蔵設備のエンジニアリング(設計・施工)・メンテナンスサービス・リニューアル技術と、従来のフロン冷媒に比べて環境負荷が少なく省エネルギー性能に優れる CO2冷媒冷凍機を組み合わせて、環境負荷が小さく高効率な冷凍・冷蔵設備を一括して提供している。両社は、今回の武蔵野ロジスティクスにおける納入実績と高い省エネルギー効果をもとに、冷凍・冷蔵設備向けの次世代ユーティリティの提供を加速し、脱 フロン・低炭素社会の実現に貢献していく考えだ。
■センコー(株)<4月12日>
宮崎県日向市に「日向第2PDセンター」を開設、物流施設の機能充実化で顧客の業務拡大と地域の安全に貢献
センコー(株)は4月12日、宮崎県日向市の「日向第2PDセ ンター」を開設した。
新センターは、2011年に開設した「日向PDセンター」と同じく、細島港に隣接した細島工業団地内にあり、東九州自動車道「日向IC」から約6kmと、陸路・海路ともに利便性の高い環境に位置している。細島港は、東京、大阪、神戸をはじめ、中国、韓国、台湾の各主要港を結ぶ、国内外の貨物定期船が発着しており、地理的な優位性が高い。
新センターには、日向PDセンターになかった冷凍倉庫や危険物倉庫を備えた複合型物流センターで、このような施設の開設は宮崎県の物流業界では初めて。また、防災機能も有しており、同社では地震や津波など災害時の地域住民の避難場所としても活用していくとしている。今後は、既存顧客の物量増加への対応や受注業務の深耕をはじめ、冷凍品や危険物など取り扱い品目の拡大による付加価値の高い物流サービスの提供で、地域の成長が望める主要メーカーなど新規顧客の拡大を図るとともに、立地を活かした輸出入貨物の取り込みにも注力していく。
※「日向第2PDセンター」の施設概要
所在地 :宮崎県日向市大字日知屋字亀川17148-30
敷地面積 :2万5,212㎡
延床面積 :2万3,450㎡
構造:普通倉庫(冷凍冷蔵倉庫含む) 鉄骨造 地上2階建
:危険物倉庫 鉄骨造 ALC張り 折板葺き 平屋建
設備 :エレベーター2基、垂直搬送機2基、太陽光パネル設置予定(2023 年度)
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。