■物流施設 投資関連情報2022版<7.14~7.20>

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<2022年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

■(株)阪急阪神エクスプレス<7月14日>
フィリピン・マニラ近郊に「ラグナ第二倉庫」を開設


 (株)阪急阪神エクスプレスのフィリピン現地法人であるHANKYU HANSHIN LOGISTICS PHILIPPINES INC.は、首都マニラ近郊ラグナ州の工業団地「ラグナテクノパーク」内にあるラグナ本社倉庫に隣接する「ラグナ第二倉庫」を開設し、7月16日より営業を開始する。
 同工業団地は、PEZA(Philippine Economic Zone Authority、フィリピン経済特区庁)認可の経済特区であり、ニノイ・アキノ国際空港、マニラ中心部からいずれも車で1時間以内の距離にあり、多くの日系企業が進出している。コロナ禍での国際物流の混乱は、在庫の積み増しや、部品不足に伴う仕掛り在庫の増加を招き、税制面で優遇措置を享受できる経済特区での倉庫需要が急激に高まっているという。同社はこうした状況を踏まえ、第二倉庫を新たに開設し、旺盛な倉庫需要に対応するとともに、危険品倉庫としても機能する本社倉庫との両輪で、ロジスティクス事業の更なる拡大を図る意向だ。
 なお、阪急阪神エクスプレスは、今後も倉庫機能とネットワークを拡充し、顧客の多様な物流ニーズに迅速に対応していくとしている。

※「HANKYU HANSHIN LOGISTICS PHILIPPINES INC.Laguna 2nd Warehouse」の概要
所在地:Building 1B Units 11,12,15,16, 105 Industry Road, Phase 1,
Laguna Technopark, Sta. Rosa, Laguna, Philippines
延床面積:6,468㎡(倉庫:5,760㎡、事務所:708㎡)
業務内容:在庫管理(非居住者在庫管理含む)、検品、流通加工、梱包、JIT 配送、
航空・海上輸出入貨物取扱
業務開始日:2022年7月16日(土)

■福山通運(株)<7月14日>
「八代流通センター(仮称)」を着工、作業効率化・省人化のためのマテハン機器導入も積極的に推進


 福山通運(株)は、八千代流通センター(仮称:2023年9月竣工予定)の建設に着手した。
同施設は、集配業務のほか、流通加工、保管業務を兼ね揃えたロジスティクスターミナルとする計画。作業の効率化・省人化を図るための荷物自動仕分け装置をはじめマテハン機器導入も積極的に進め、働きやすい環境を提供する方針だ。
 同施設建設地は東関東自動車道「千葉北 IC」から約9kmに位置し、首都圏の主要幹線道路に繋がる国道16号線沿いに隣接しており、関東全域へのアクセスに優れる。また、八千代市はハザードマップにおける災害等のリスクが低い地域とされ、防災面からも最適な物流拠点と位置付けられている。

※「八千代流通センター(仮称)」の主な概要
所在地:千葉県八千代市上高野1521
敷地面積:1万8,292.84㎡
延床面積:3万6,387.38㎡
構造:地上4階建、鉄骨造

■(株)シーアールイー<7月15日>
大型物流施設「ロジスクエアふじみ野 A」を着工、ダブルランプウェイ方式採用による車両動線一方通行化で場内の安全性向上も予定


 (株)シーアールイーは、埼玉県ふじみ野市で開発を進めている大型物流施設「ロジスクエアふじみ野 A」の建設に着手した。竣工は 2024年1月末の予定。
 本計画予定地は、埼玉県ふじみ野市の国道254号バイパス沿いに位置しており、254号バイパスは片側2車線の幹線道路で、国道463号線(浦和所沢バイパス)や国道16号線などの幹線道路と連結する、道路ネットワーク上、重要な幹線道路となっている。埼玉県南部、特に所沢・三芳・ふじみ野エリアは、都心部へのアクセスにも優れ、物流拠点立地として県内でも有数のニーズの高いエリアで、本開発予定地はこの道路ネットワークの活用により広域物流拠点立地としても優位性を備えている。
 ふじみ野市はまた、人口11万4,000人超、世帯数約5万3,000世帯で、東武東上線急行停車駅である「ふじみ野駅」の開業(平成5年)により、良好な住宅整備が進行し人口も増加傾向にある。。また、平成20年6月以降、これまでの地下鉄有楽町線に加え、地下鉄副都心線とも東武東上線の相互乗り入れが実現したことにより、都心への交通利便性が更に向上しており、本開発予定地の周辺エリアには人口集積もみられることから、雇用確保面で優位な環境にあるといえる  。
 本施設は、地上4階建て、延床面積11万2,294.84㎡(3万3,969.18坪)の物流施設として開発される。2階、3階及び4階へ大型車両が直接乗り入れ可能なランプウェイを設け、トラックバースを各階に備えるマルチテナント型の施設とする計画だ。ランプウェイは上り専用と下り専用をそれぞれ設置するダブルランプウェイ方式を採用。車両動線を一方通行とすることで場内の安全性向上を図り、さらに1階は両面バースとすることで、トラックバースは計185台の大型車が同時接車可能となっている。
 倉庫部分の基本スペックとして、外壁には金属断熱サンドイッチパネル、床荷重は1.5t/㎡、有効高さは 1階で6.0m、2階から4階で5.5m以上(一部除く)を確保する計画。テナント区画として、最大で 10テナントでの入居が可能な設計とし、最小約1,360坪からの利用が可能だ。
 将来対応としては、事務室の増設、庫内空調設備設置の際の配管ルートや室外機置場等の確保等、入居テナントの将来ニーズにも一定の対応ができる仕様とし、様々な物流ニーズに対応し得る機能性・汎用性を兼ね備えたCREの基本スペックを満足し得る計画となっている。
 一方、アメニティとして、4階の東西2か所に共用のカフェテリアを設け、いずれにも従業員用の売店を設置する計画だ。また、倉庫内の防火区画壁には耐火断熱パネルを採用して、冷暖房設備設置時の熱負荷低減に繋げるとともに、鋼板製のパネル仕上げによる倉庫内の美観や耐震性の向上といった機能も含め、職場環境の向上に寄与する計画を実施する。
 環境対策としては、全館 LED 照明、人感センサー、節水型衛生器具を採用し、環境や省エネルギーに配慮する計画で、BELS 評価、CASBEE-建築(新築)の認証を取得予定。また、太陽光発電システムを導入して自家消費すると共に、(株)エンバイオ C・エナジー(CRE及び(株)エンバイオ・ホールディングスとの共同出資で2021年9月に設立したグリーン電力供給を主な事業とする新会社)から再生可能エネルギーを調達することで、使用電力を全て100%グリーン電力とする計画だ。また、発電した電力の一部を施設内に蓄電して、停電時に非常用電力として使用できる蓄電池システムの導入を計画しており、入居テナントのBCP策定サポートにつなげていく方針だ。

※「ロジスクエアふじみ野 A」の概要
所在地:埼玉県ふじみ野市福岡新田
敷地面積:101,128.48 ㎡(30,591.36 坪)
用途地域:工業専用地域
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:鉄骨造、地上4階建
延床面積:11万2,294.84㎡(3万3,969.18坪)(予定)
着工:2022年7月15日
竣工:2024年1月31日(予定)

(株)ビーイングホールディングス、(株)A2ロジ<7月19日>
関西にグループの新センター「関西第2TC」を追加設置、「関西TC」は「関西第1TC」に名称変更


 (株)ビーイングホールディングスは、「関西TC」(滋賀県)の業務拡大に伴い、グループの(株)A2ロジ運営の新センター「関西第2TC」を追加設置するとともに、「関西TC」の名称を「関西第1TC」に変更すると発表した。

※追加される新センター
名称:関西第2TC
所在地:滋賀県栗東市蜂屋589-1

※センターの名称変更
関西TC⇒関西第1TC
所在地:滋賀県栗東市蜂屋958-1

■(株)東京流通センター<7月20日>
「LOGI’Q南砂町」のPM業務を東急不動産(株)から受託、総延床面積は110万㎡超 TRCのPM事業は更なる躍進へ

 (株)東京流通センター(TRC)は、「LOGI’Q南砂町」のPM業務を受託した。
 「LOGI’Q南砂町」は、東急不動産(株)が東京都江東区東砂で開発を進め、2022年7月に竣工したもので、地上6階建て延床面積約1万6,600㎡の物流施設となっている。TRCは1967年の設立以来50年超にわたり、東京都大田区平和島で大型物流施設の保有・運営管理を行ってきており、これまで積み上げてきた物流施設の運営管理ノウハウを最大限に活かした多角的な展開を2017年から開始し、自社保有以外の物流施設のPM業務受託を進めている。現時点におけるPM業務の受託物件は合計32物件、総延床面積は約110万㎡。TRCは今後もノンアセットビジネス事業分野で、より積極的な事業を展開していく。 

※「LOGI’Q南砂町」の概要
所在地:東京都江東区東砂
敷地面積:約3,800㎡
延床面積:約1万6,600㎡
構造・階数:S造・地上6階

■アイリスオーヤマ(株)<7月20日>
宮城県角田市の「角田I.T.P.」の倉庫容量を約2.7倍拡大、新倉庫の稼働開始で


 アイリスオーヤマ(株)は、「角田I.T.P.」(宮城県角田市)内に建設していた新倉庫を竣工し、7月20日付で稼働を開始した。
 同社では、冷蔵庫や洗濯機、エアコンといった大型家電の販売が好調に推移している。また、2020年以降、長期化する新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、ネットサイトでの売上も拡大しており、これに伴う倉庫の保管能力を引き上げるとともに商品発送をより速やかに行える物流力強化の必要に迫られていた。今回竣工した新倉庫の稼働により、「角田I.T.P.」の保管能力は約2.7倍(2022年7月20日時点。自動倉庫、平置倉庫を含む)に増加し、拡大する大型家電の物流量に的確に対応できるものとなった。また新倉庫は平置倉庫のため、小型物品の保管に適した自動倉庫と比較し、冷蔵庫や洗濯機、エアコンなど様々な形状の大型家電の効率性に優れた保管・運搬が可能になり、円滑な物流体制の構築が見込める。同社は今後も、大型家電事業強化による物流の増加に対応できるシームレスな物流体制を実現していくとしている。

※「角田I.T.P.」新倉庫の概要
所在地:宮城県角田市小坂上小坂1番
総投資額:約40億円
敷地面積:34万8,767㎡(既存の敷地内のため、角田I.T.P.全体の敷地面積を記載)
建物総面積:3万7,500㎡
工事着工:2021年9月
稼働開始:2022年7月20日
新倉庫保管アイテム:大型家電、小型家電、生活用品など

■(株)シーアールイー<7月20日>
物流施設「ロジスクエア狭山日高」に係る信託受益権を売却、準共有持分20%を売却する予定


 (株)シーアールイーは、7月20日開催の取締役会で同社が開発した物流施設「ロジスクエア狭山日高」に係る信託受益権を売却することを決議した。信託受益権については20%の準共有持分を売却する予定だ。

※「ロジスクエア狭山日高」の概要
所在地:埼玉県飯能市芦苅場
敷地面積:3万6,815.37㎡(1万1,136.64坪)
用途地域:無し(市街化調整区域)
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
建物構造:鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造、地上5階建て
延床面積:8万4,132.04㎡(2万5,449.94坪)
着工:2019年2月1日
竣工:2020年6月30日

※売却先及び売却価格
売却先:CREロジスティクスファンド投資法人
売却価格(税別):36億1,200万円(予定)

※売却の日程
契約締結日:2022年7月20日
引渡・決済日:2022年7月22日(予定)

■中央日本土地建物(株)<7月20日>
「(仮称)一宮市物流施設プロジェクト」を着工、延床面積6万4,000㎡超のマルチテナント型物流施設
 

 中央日本土地建物(株)は、愛知県一宮市で開発を進めている「(仮称)一宮市物流施設プロジェクト」の新築工事に着手した。
 本物件は、2021年3月に開通した東海北陸自動車道「一宮稲沢北 IC」より0.5km、「一宮西 IC」(隣接する一宮JCTから名神高速道路にアクセス可能)より約3.7kmの距離に位置している。本物件建設エリアは、中部地方における物流の一大集積地・小牧市に隣接しており、名古屋市近郊へのアクセスだけでなく、中部地方全体への広域配送に対応可能。周辺には大手物流会社や生産工場が所在しており、拠点集約・分散ニーズの観点からも物流施設に適したエリアと評価されている。
 建物は地上4階建て、延床面積6万4,000㎡超、マルチテナント対応のスロープ型施設で、2023年12月に竣工し、同月に運用を開始する予定だ。1区画あたり6,500㎡超の計8区画まで分割可能とする計画。各フロアは梁下5.5m、荷重1.5t/㎡を確保し、スロープによって1階だけでなく 3階のトラックバースにも大型トラックが直接アクセスできるものとする。1階東側には入居企業様向けの共用ラウンジを設け、職場環境の向上および雇用促進に寄与する方針だ。
 同社は2022年5月に物流施設開発事業に参入し、第一号物件「LOGIWITH 厚木」の建設を進めている。本物件のほか、八王子市、習志野市でも物流施設用地を取得済みで、今後さらに物流施設の開発を加速していく予定だ。

※「(仮称)一宮市物流施設プロジェクト」の計画概要
所在地:愛知県一宮市大和町北高井字石田7 他(地番)
敷地面積:3万2,195.52㎡(約9,739 坪)
構造:鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造
規模:地上4階建
延床面積:6万4,373.43㎡(約1万9,472坪)
駐車場:乗用車130台、トラックバース80台、大型車待機用16台
着工:2022年 7月19日
竣工:2023年12月(予定)

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