物流施設 投資関連情報2022版<3.24~3.30>

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<2022年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報> 
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

■日鉄興和不動産 (株)<3月24日>
⇒「LOGIFRONT尼崎Ⅱ」運営を開始、Amazonが「アマゾン尼崎フルフィルメントセンター」として利用

 日鉄興和不動産(株)は、兵庫県尼崎市の「LOGIFRONT尼崎Ⅱ」の運営を開始し、Amazonの西日本最大となる「アマゾン尼崎フルフィルメントセンター」として利用されると発表した。
 本施設は、日鉄興和不動産が手掛ける物流施設「LOGIFRONT」シリーズの中で最大規模となる総延床面積約10万㎡の大型物流施設。鉄鋼関連の工場跡地を物流施設用地に用途転換して建設された。大阪市中心街から10km圏内に位置し、阪神高速道路湾岸線「東海岸IC」から約1km、「中島IC」から約4km、阪神高速道路神戸線「尼崎東IC」・「尼崎西IC」から約5kmと交通利便性に恵まれているうえ、工業専用地域において物流倉庫として優れた操業環境にあることから、同社では関西圏全体を網羅する広域配送の物流拠点と位置づけ、「LOGIFRONT尼崎Ⅳ」、「LOGIFRONT尼崎Ⅲ」の計3施設の開発を一体的に進めている。
 本施設は1階にバースを配置した4階建ての物流施設。建物設計時よりAmazonと施設計画について協議し、倉庫内はブレースの無い構造、保管スペースのレイアウトのしやすさや配送効率に配慮した柱スパン、各階の梁下有効高さを最適な寸法にカスタマイズすることなど、テナント企業の意向に沿った設計とした。全館空調、ドライバー休憩室の設置、従業員専用駐車場及び駐輪場を十分に確保する等、従業員など施設利用者の快適性を追求。建物仕様も外壁には断熱性の高いサンドイッチパネルを、屋根には遮熱効果の高いダブル折板を採用するなど、環境負荷低減にも配慮した。

※「LOGIFRONT尼崎Ⅱ」の施設概要
所在地:兵庫県尼崎市東海岸町20-1他(地番)
延床面積:約10万㎡
建屋:鉄骨造4階建
着工:2019年12月1日
竣工:2021年2月5日

■オリックス不動産(株)<3月25日>
⇒埼玉県北葛飾郡の「松伏ロジスティクスセンター」に太陽光発電システムを設置、100%再生可能エネルギー由来の電力供給を開始

 オリックス不動産(株)は、埼玉県北葛飾郡で竣工した「松伏ロジスティクスセンター」(松伏LC)においてオンサイトPPA(第三者所有モデル)を用いた太陽光発電システムを設置し、テナント企業に対する100%再生可能エネルギー由来の電力供給を開始した。松伏LCの屋根にPPAで1,713kWの太陽光発電システムを設置し、発電した電力を施設内で自家消費するもの。夜間や天候の影響により電力が不足する場合も、オリックス(株)が非化石証書付き(トラッキング付き)電力(オリックスでは自社発電所を3基〔吾妻木質バイオマス発電所、相馬石炭・バイオマス発電所、ひびき灘石炭・バイオマス発電所〕を運営)を供給することで、施設内で使用する電力を100%再生可能エネルギー由来の電力で賄える仕組みだ。希望する入居テナントに対しては、再生可能エネルギー100%の電力の環境価値を譲渡し、余剰電力はFITやFIP制度を用いて売電する。本取組により、本施設のCO2排出量を年間約970.8t削減できる見込みだ。
 同社は、脱炭素化社会の実現に向けて環境に配慮した物流施設の開発に取り組んでいる。今後の開発施設(13物件で本システムを導入する予定)には、CASBEEの認証取得や全館LED完備などに加えて、100%再生可能エネルギー由来の電力を供給することでテナントニーズに応えつつ、施設の環境負荷軽減に努めるとしている。

■(株)アルプス物流<3月24日>
⇒愛知県小牧市に新倉庫「アルプス物流 (新)名古屋営業所」建設を決定

 (株)アルプス物流は、愛知県小牧市に新倉庫「アルプス物流(新)名古屋営業所」を建設する。同社は中京地区に名古屋営業所と高森台倉庫(ともに春日井市)のほか、瀬戸営業所(瀬戸市)の3拠点を構えており、車載関連の荷主を中心に電子部品物流事業を推進してきた。同地区における事業規模拡大や新規顧客獲得に向け、自社物流拠点建設をかねてから計画しており、今回、愛知県小牧市に土地を取得し、開発許可を得たものだ。
 新倉庫は、現3拠点集約による保管効率向上に加え、輸送効率向上によるCO2排出量の削減を図るなど、環境配慮の視点も盛り込み、「流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律(物効法)」の認定を受けている。また、同社の強みである温湿度管理や静電気対策など電子部品等の取り扱いに適した設計とするほか、セキュリティ管理面でも万全の設備を整える方針。電子部品のピース単位での管理をする保管エリアに加えて、車載関連や輸出入貨物など大型貨物の取扱増加を見込み、パレット貨物の保管能力も確保する。

※「アルプス物流 (新)名古屋営業所」の概要
所在地:愛知県小牧市
土地面積:約2万2,000㎡
延床面積:約3万3,000㎡、地上5階建て
着工:2023年2月(予定)
竣工:2024年1月(予定)


■アリソンジャパン(株)<3月24日>
⇒新物流センター稼働でOEM向けフルオートマチックトランスミッションの安定供給とアフターサービス体制の強化を実現

 中型・大型商用車向けオートマチックトランスミッションの世界最大手メーカー、米・アリソントランスミッション社の日本法人、アリソンジャパン(株)は、同社製品の物流業務、カスタマイズを委託するアスカテクノス(株)の本社機能が東京都八王子市に移転、拡大したことに伴い、新アリソン物流センターを稼働させ、OEM向けアリソントランスミッション製品の出荷を2022年1月に開始したと発表した。
新アリソン物流センターは、OEM向けトランスミッション出荷量を従来の月間1,000台から1,400台に増加すると同時に、カスタマイズ作業エリアを29%拡大した。これまで作業エリアのクレーン本数を5本から7本に増やし、一度に対応できる作業数が増やすことで効率化を図り、生産性を向上させた。作業量の増加に伴い、保管量も月間1,420台から1,800台に27%増加。また、出荷時の品質の天候による影響を防ぐため、屋内の出荷場を454㎡増床し、入出荷時の作業効率を大幅に引き上げたという。
 アスカテクノスは、1997年にアリソントランスミッションのサービス代理店契約ならびに物流業務事業を開始し、2011年5月にはディストリビューター契約を締結した。米国やインドから輸入されたアリソン社製トランスミッションを各OEMメーカー向けにカスタマイズする事業と、東京、神奈川を中心としたトラック・バス事業者向けに中型・大型商用車向けフルオートマチックトランスミッションの修理、点検、オーバーホールといったアフターサービスを提供。2017年に取得したISO9001に基づいた作業・点検を実施し、顧客に対して高い品質の提供に努めている。またアリソン社製トランスミッションのカスタマイズ、修理、オーバーホールに必要な各種部品を保管し、入出庫管理業務も担うなど、アリソンジャパンと緊密な連携関係を構築している。 
 アスカテクノスは、年々増加する国内・海外向け車両に搭載されるフルオートマチックトランスミッションの供給体制を整える。また、アリソンの国内市場主力製品の大型路線バス搭載Tモデルがオーバーホールの時期を迎え、定期点検ニーズが高まることから、そのアフターサービス体制を整えるため、新物流センター内にサービスセンターを併設し、顧客の要望に迅速に対応できるものとした。リビルト品含む製品の出荷前確認テストで使用するスタンドを1台更新し、計2台のテストスタンドを用意し、顧客の安心・信頼が得られる製品を安定供給できる体制を整えている。2020年4月には新横浜に出張所を開設し、主に神奈川県下や首都圏の顧客に迅速なサービス提供を実現している。また、正規従業員数を過去5年で50%増員し、その約半数を米国のアリソン本社の定める研修を受講した認定サービスメカニックとして育成。増加する市場ニーズに安定したサービスを提供できる体制を整えている。
 一方、アリソンジャパンでは、国内外でのフルオートマチックトランスミッション搭載車の需要が年々増加していることから、それに対応するために安定的なOEM供給に努めるという。また、国内市場でのアフターサービスにおいてはトラック・バス事業者の満足度向上に努め、顧客の生産性向上に寄与する方針だ。

■KICホールディングス(株)<3月25日>
⇒東京都あきる野市の物流施設開発用地を取得、「KIC あきる野ディストリビューションセンター」開発事業に着手

 KICホールディングス(株)は2022年3月25日、KIC あきる野特定目的会社を通じ、東京都あきる野市内の物流施設開発用地を取得した。
同社は、当該地で物流施設「KIC あきる野ディストリビューションセンター」の開発事業を進める。本施設は、中央自動車道「八王子IC」より約4.6km、圏央自動車道「あきる野IC」より約 3.8km、国道16号線「武蔵野橋南交差点」より約1.5km、JR東日本および西武鉄道「拝島駅」より約1.7km と、交通アクセスに優れた立地環境にあり、東京都心、西東京、埼玉西部並びに神奈川の幅広いエリアを網羅できる。
 本施設では、施設内の太陽光発電設備で発電した再生可能エネルギーの供給が可能なHES(Hybrid Electric Supply:複合型電力供給システム)を導入する。発電した電力を入居テナント企業が直接消費できる地産地消・蓄電型の電力供給システムで、環境負荷低減に加え、コストの低く、BCP対策上も有効だ。
 同社は、この東京都あきる野市での開発に加え、埼玉県日高市と神奈川県厚木市でも物流施設の開発を進めている。また、本物件開発のアセットマネジメント業務を受託する KIC アセット・マネジメント(株)は、金融商品取引業のほか、総合不動産投資顧問業の登録及び宅地建物取引業の免許を有し、物流施設の開発及び不動産ファンド運用事業を展開している。物件開発においてはESG投資など地球環境および地域住民に配慮し、より良い金融商品をより多くの顧客に提供するための企業努力をさらに推進していくとしている。

※「KIC あきる野ディストリビューションセンター」の計画概要
所在地:東京都あきる野市小川東1-1-7
敷地面積:1万4,706.26㎡(4,448.64坪)
用途地域:準工業地域
着工:2022年11月(予定)
竣工:2023年12月末(予定)
建物構造:鉄骨造
階数:地上4階
延床面積:2万5,804.71㎡(7,805.92坪)

■(株)ニトリホールディングス、(株)ホームロジスティクス(株)<3月28日>
⇒愛知県飛島村と埼玉県幸手市の2か所にDCを新設、国内物流拠点の再配置を推進

 (株)ニトリホールディングスは、愛知県飛島村と埼玉県幸手市にそれぞれ新たな物流センター「名古屋DC」、「幸手DC2」を開設する。
名古屋 DCは、東海・北陸エリアにおける同社初のDC。その立地は、名古屋港から約7kmの距離にあり、名古屋市中心部へのアクセスに優れ、東海・北陸エリアのカバーに適する。幸手DCは、 面積ベースで同社国内最大規模の物流センター。その立地は、圏央道の「幸手IC」に隣接し、 埼玉県白岡市の「関東DC」からも約11kmの距離にあり、関東・上信越エリアを広くカバーする。両センターの運用は、同社グループの物流事業を担う(株)ホームロジスティクスが行う。
 ニトリグループは、顧客サービスを強化するため、国内物流拠点の再配置を推進している。ニトリ店舗の出店加速、消費者のライフスタイル変化に伴う EC需要拡大などの環境変化に対応するため、物流センター機能の全体最適を図るのが目的。屋上には自家消費型太陽光発電設備を設置し、環境負荷低減への貢献もさらに進める。ニトリグループ一体で今後も顧客のさらなる利便性向上に取り組んでいく方針だ。

※「名古屋DC」の概要
所在地:愛知県海部郡飛島村竹之郷6-322
構造:S構造、耐震構造、地上4階建
敷地面積:2万1,394坪、7万724㎡
延床面積:4万2,787坪、14万1,445㎡
着工時期:2022年7月1日予定
竣工時期:2023年11月1日予定

※「幸手DC」の概要
所在地:埼玉県幸手市神扇字五反割753-1
構造:S構造、一部RC構造、耐震構造、地上4階建
敷地面積:3万2,196坪、10万6,433㎡
延床面積:6万3,647坪、21万403㎡
着工時期:2022年9月1日予定
竣工時期:2024年3月1日予定

■野村不動産(株)<3月29日>
⇒高機能型物流施設「Landport小牧ANNEX」が竣工・満床稼働、今後も京都・九州エリアへ順次展開の予定

 野村不動産(株)は、愛知県小牧市で建設を進めていた高機能型物流施設「Landport小牧ANNEX」が3月25日に竣工し、満床稼働したと発表した。
本施設は、「小牧IC」から約4.6kmに位置し、名神高速道路、東名高速道路、中央自動車道の三大高速道路へのスムーズなアクセスが可能。また、名古屋駅まで約22kmで、東海環状自動車道・伊勢湾岸自動車道のアクセスも優れており、愛知県内への即日配送が実現できる。仕様・設備面も、①車両と倉庫の高さを水平にする「テーブルリフター」の採用により、精密機器の荷役効率を向上、②倉庫部1、2 階は梁下有効高を6.5mとし、高い保管効率を実現(倉庫部3階は5.5m)、③大庇の採用によりバース部の無柱化を実現し、荷捌き効率を向上、④1階に大型シーリングファンを設置し、快適な倉庫内労働環境を確保――といった特長を有している。
 本施設は、単独利用 によるセキュリティの高さと庇による車両導線や荷役効率の利便性が評価され、(株)新開トランスポートシステムズの一棟利用が決定している。野村不動産では、Landportシリーズ入居後も継続して様々なサポートを行い、事業環境変化への対応ニーズに応えることで複数拠点の利用に結びつけるケースが増加していることから、今後も入居企業の多様なニーズに丁寧に対応しつつ、事業推進・拡大を図っていく。
 野村不動産はこれまでも首都圏以外のエリアにおいて「Landport 小牧」(愛知県)や「Landport 高槻」(大阪府)を展開している。EC需要の全国拡大に加え、物流業界の2024年問題による長距離ドライバー不足を解決するため、2023年2月竣工予定の「Landport 京都南」(S造4階建/延床面積6,881.22坪)、2023年5月竣工予定の「Landport 福岡久山」(S造2階建/延床面積6,317.25坪)に続き、今後も積極的に首都圏以外のエリアでの施設開発拡大を加速する方針だ。

※「Landport 小牧ANNEX」の施設概要
所在地:愛知県小牧市大字文津1000
敷地面積:5,936.07㎡(1,795.66坪)
延床面積:1万149.63㎡(3,070.26坪)
構造・規模:S造・耐震・地上5階建(倉庫3層)・ビル型
着工:2021年3月1日
竣工:2022年3月25日

■クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(株)<3月29日>
⇒茨城県つくば市で「LFつくば」を着工 2023年7月竣工を目指す

 グローバル不動産総合サービス会社のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(株)(C&W)は、茨城県つくば市でマルチテナント型の物流施設 「LFつくば」を着工した。グループ傘下のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド・アセットマネジメント(株)(CWAM)がつくばファシリティ特定目的会社を通じて2021年に開発用地を取得し、2022年3月24日に起工式を執行しており、2023年7月の竣工を目指すとしている。
 本施設は、約3万㎡の敷地に地上5階建て、延床面積約7万1,000㎡、シングルランプウェイを備えたマルチテナント型物流施設として建設される予定。バースには45Fコンテナ車を含む大型車両が1~4階へ直接接車できる。テナント区画は1フロア最大約1万2,000㎡、フロア分割により施設全体で最大8テナントが入居可能だ。4階と5階は保管効率を重視したメゾネット形式とし荷物用EV及び垂直搬送機で接続でき、駐車場も335台分を確保するなど、テナントの様々なニーズに柔軟に対応するものとする。建物内には最大8テナント分に対応した荷受けエリア(伝票処理室・休憩室・トイレ)や、カフェテリア・売店などを設置し、施設内ワーカーやドライバーにも配慮した快適な空間を提供する。
 計画地は、常磐道「桜土浦IC」から約7.8km、圏央道「つくば中央IC」から約8.0kmに位置し、北関東・東北エリアに加え、圏央道を利用して都心部を経由せず首都圏広域もカバーすることができる。計画地から30分圏内に約24万人の労働人口を抱えており、雇用確保の観点でも優位性がある。
 開発施設については、建築環境総合性能評価システム CASBEE Aランク認証、建築物省エネルギー性能表示制度 BELS5スター、ZEB(年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの建築物)を見据えた先進建築物を示すZEB Ready認証の取得を予定している。外壁には断熱性、耐久性の高いサンドイッチパネルを採用し、屋根には(株)日本ベネックスによる太陽光発電設備を設置する。また、BCP対応として24時間対応の非常用発電機を備え、停電時でも乗用エレベーター、電動シャッター、トイレ等が一定時間使用できるなど、事業の継続あるいは早期復旧を可能とする仕様を取り入れる。

※「LFつくば」の施設概要
所在地:茨城県つくば市さくらの森25-2
敷地面積:3万735.00㎡
延床面積:7万1,049.86㎡
構造:地上5階建、鉄骨造
着工:2022年3月
竣工:2023年7月(予定)
認証取得:CASBEE Aランク(新築)認証、BELS 5スター、ZEB Ready認証(いずれも予定)

■兵機海運(株)<3月29日>
⇒神戸市兵庫区内での倉庫用地取得を決議、多機能倉庫施設運用が順調に推移
 兵機海運(株)は、3月29日開催の取締役会で倉庫用地取得を決議したと発表した。
同社は、2020年1月から多機能倉庫施設を運営し、その運営が順調に推移していることから、収益性向上のため、神戸市兵庫区内の新たな倉庫用地取得を決定したもの。土地面積は約1万㎡で、取得のために約10億円を投じるとしている。 

※倉庫用地の概要
所在地:兵庫県神戸市兵庫区築地町7-22
土地面積:約1万㎡
取得価額:約10億円
取締役会決議日:2022 年3月25日
契約締結日:2022年3月25日
土地引渡期日:2022年3月31日

■プロロジス<3月30日>
⇒東北エリア最大のマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク盛岡」を着工、すでに賃貸面積約20%で大手3PLの入居が決定

 プロロジスは、岩手県紫波郡矢巾町でマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク盛岡」を着工した。
同社は、東北エリアで宮城県仙台市などに賃貸用物流施設を展開しているが、岩手県内での物流施設開発は「プロロジスパーク盛岡」が初めて。東北エリアの物流不動産市場で最大規模の物流施設で、延床面積は約10万㎡に達するという。すでに賃貸面積の約20%で国内大手3PL企業の入居が決定しており、引き続き入居企業の募集を進める。
 本施設の開発予定地は、東北エリアの物流動脈である東北縦貫自動車「盛岡南IC」から約4.7km(約8分)、県道13号からも約1.5kmと至近に位置する。盛岡市を中心とする消費地にアクセスしやすく、3時間以内に、南は仙台、北は本州最北まで到達可能。国道46号の利用により秋田県への配送利便性にも優れるため、青森・秋田・岩手の東北三県をはじめ東北地方広域への配送に適するという。
 近年は災害対策や、2024年4月からトラックドライバーの時間外労働への上限規制が厳格化する「2024年問題」への対応で、東北エリアでも拠点分散化ニーズが増加している。同社はこれまで東北エリアで仙台を中心に物流施設を提供してきたが、今後は仙台エリアに加え、北東北への中継地点として本施設開発予定地周辺への立地ニーズが伸長すると判断し、岩手県柴波郡矢巾町への進出を決定した。北東北エリアには大型物流施設が少なく、中でも各階アクセスにより平面使いができる最新鋭の物流施設は希少。県内でも賃貸用物流施設の空きは希少で、北上エリアや花巻エリアからの増床ニーズも見られるという。本施設入居予定の3PL企業も北東北エリアの拠点戦略の見直しに伴い入居を決定している。
 プロロジスは、約7万4,000㎡の敷地に地上3階建て、延床面積約10万㎡のマルチテナント型物流施設として本施設を開発する。上り下り専用のスロープを設けるとともに、各階のトラックバースを45Fコンテナセミトレーラーのアクセス可能な仕様とする。ワンフロアでの賃貸面積は約5,000㎡~約1万9,000㎡で、最大12企業の入居が可能。区画ごとに片面バース、両面バース、高床式、低床式を組み合わせた仕様とし、入居カスタマーの多様なオペレーションのニーズに応える計画だ。
 プロロジスは、東北エリアでこれまで9棟の物流施設を開発している。現在、宮城県内において(株)キユーソー流通システムのBTS型物流施設「プロロジスパーク仙台泉」および、ヤマト運輸(株)のBTS型物流施設「プロロジスパーク仙台泉2」を運営しており、賃貸面積約4万4,000㎡のマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク岩沼1」も2022年4月竣工予定のため、目下入居企業を募集している。

※「プロロジスパーク盛岡」 の計画概要
開発地:岩手県紫波郡矢巾町大字広宮沢
敷地面積:7万3,713.12㎡(約2万2,298.22坪)
計画延床面積:9万9,592.21㎡(約3万126.64坪)
構造:地上3階建、鉄骨造
着工:2022年3月
竣工予定:2023年冬

■大和ハウス工業(株)<3月30日>
⇒大和ハウス工業が長野県最大級のマルチテナント型物流施設「DPL長野千曲」を開発

 千曲市と大和ハウス工業が「災害時等における避難者の受け入れに関する協定」締結
大和ハウス工業(株)は2022年3月30日、長野県千曲市と「災害時等における避難者の受け入れに関する協定」を締結したと発表した。
大和ハウス工業が2022年4月中旬に長野県千曲市で着工するマルチテナント型物流施設「DPL長野千曲」を、災害発生時の千曲市指定緊急避難場所とし、避難者を受け入れる拠点とするもの。千曲市指定緊急避難場所としての使用範囲は、本施設1階・2階の共用部(ラウンジ・廊下)の一部で、48名の受け入れが可能だという。
 大和ハウス工業は千曲市と連携し、2019年5月、千曲市雨宮で千曲市初の公民連携による産業団地「Dプロジェクト長野千曲」(敷地面積:約14万4,000㎡)の開発造成工事に着手し、2021年8月にその工事を完了。2022年4月中旬には、「Dプロジェクト長野千曲」の1区画で長野県最大級となる「DPL長野千曲」の着工が決定している。
 「DPL長野千曲」は、地上2階建て、敷地面積3万7,003㎡、延床面積3万9,204㎡、最大4テナントの入居が可能。長野県内はもとより、県内から首都圏や中部圏へ向けて配送を手掛ける物流企業の入居を想定したマルチテナント型物流施設で、同社では昨今の物流業界における市場環境の変化に伴った物流ニーズに応えることができるものだとしている。本施設の2階には、就労環境の向上のために館内従業員の休憩スペース(ラウンジ)を設ける。また、災害発生時の早期事業復旧を可能とするため、電気設備や宅盤をかさ上げするなど、BCP対応も図る。
 本施設建設地は長野県千曲市北部に位置し、長野市南部に隣接している。信越自動車道と、中央自動車道につながる長野自動車道を結ぶ「更埴JC」に近接し、「更埴IC」から約1.7kmと近くに位置し、交通利便性に優れており、物流や産業集約拠点として適するという。

※「DPL長野千曲」の概要
所在地:長野県千曲市雨宮2857他
建築面積:2万1,011.16㎡ (6,355.87坪)
敷地面積:3万7,003.68㎡(11,193.61坪)
延床面積:3万9,204.00㎡(11,859.21坪)
賃貸面積:3万6,655.50㎡(11,088.29坪)
     最大4テナント、1区画約7,800㎡(約2,360坪)~
構造・規模:鉄骨造・地上2階建て
      最高高さ:16.4m、幅:135m、奥行き:138m   
建物用途:マルチテナント型物流施設
着工:2022年4月中旬(予定)
竣工:2023年4月(予定)
入居:2023年5月(予定)
総投資額:約70億円

■霞ヶ関キャピタル(株)<3月30日>
⇒埼玉県久喜市でマルチテナントにも対応可能な「LOGI FLAG 久喜Ⅰ」を着工

 霞ヶ関キャピタル(株)は、埼玉県久喜市でアセットマネジメント業務を受託している「LOGI FLAG 久喜Ⅰ」の建設に着手した。
 本施設は、東京都心から約50km圏内で、埼玉県さいたま市大宮区まで約20km圏内の好立地に位置し、東北自動車道「久喜IC」から約4.8km、「加須IC」から約5.8kmと近接しており、主要地方道である埼玉県道3号さいたま栗橋線にも沿っているため、交通利便性が高い。東北自動車道のほか、今後更なる延伸が予定されている首都圏中央連絡自動車道へのアクセスにも優れ、埼玉県下はもちろん、首都圏広域から東北エリアもカバー可能で、物流拠点の立地として高いポテンシャルを有する。
 本施設はマルチテナントにも対応し、2分割までの賃貸が可能。荷物用エレベーター2基、垂直搬送機2基を実装し、効率的な庫内オペレーションもサポートする。敷地の高低差を利用して設けた地下1階には普通車用の屋内駐車場を38台完備。荷物用エレベーター1基は地下1階にも着床し、屋内駐車場からの荷物搬入も可能だ。

※「LOGI FLAG 久喜Ⅰ」の施設概要
所在地:埼玉県久喜市八甫字前谷1368-1、他13筆
敷地面積:8,357.91 ㎡(2,528.26 坪)
延床面積:1万7,051.91 ㎡(5,158.20 坪)
竣工予定:2023年6月末
建物構造:鉄骨造・地上4階地下1階建(倉庫部分3層)
入居テナント:未定

■霞ヶ関キャピタル(株)<3月30日>
⇒宮城県仙台市の物流施設開発用地を取得

 霞ヶ関キャピタル(株)は3月30日、宮城県仙台市の物流施設開発用地を取得したと発表した。
同社は、EC市場の拡大や 2030年のフロン規制、冷凍食品の消費増加等で需要が拡大している物流施設の開発を推進しており、今回は同社物流施設ブランド「LOGI FLAG」の開発用地として宮城県仙台市の販売用不動産取得を決定したもの。本物流施設開発用地には、冷凍、チルド、ドライの3温度帯に対応可能で、最大4テナントへの賃貸可能なマルチテナント型倉庫を開発する予定だという。

※本販売用不動産の概要
物件所在地:宮城県仙台
予定用途:物流施設(3温度帯)
敷地面積:約1万8,000㎡

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