■物流施設 投資関連情報2024版<5.9~5.15>

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<2024年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>

■(株)大創産業<5月9日>
東南アジア、中東地域へのグローバル物流拠点新設へ/マレーシア・インダ島で大型自動倉庫を着工、2027年1月の稼働を目指す
 

 (株)大創産業は、マレーシア セランゴール州インダ島ポートクランで大型自動倉庫「マレーシア新GDC(Global Distribution Center)」の建設工事に着手した。
 同センターは、首都クアラ・ルンプールから車で約 1 時間の距離にあり、マレーシア最大の港を有するインダ島で建設が進められており、2026年5月完工、2027年1月稼働の予定となっている。ASRS(Automated Storage Retrieval System:自動入出庫システム)をはじめとする最新技術が導入される同社最大の自動倉庫で、稼働後には、東南アジア、中東圏 22 の国と地域にある DAISO 約 600 店への輸送拠点を担い、国際物流のハブとして機能するほか、対象エリアでの新規出店による出荷量増加にも対応する予定。完工後は、雇用創出などを通じてマレーシアに貢献するほか、同社グローバル戦略推進に不可欠な、安定的な物流網の構築と出荷量拡大への速やかな対応を実現するとしている。
 なお、同社は、国内では9か所、海外では中国、ベトナム、タイ、ブラジル、アメリカなど 15 か所に RDC(Regional Distribution Center)を設置し、世界中の DAISO 店舗へのスピーディな配送を実施している。

※「マレーシア新GDC」の施設概要
所在地:Pulau Indah, Port Klang, Selangor
構造:鉄筋コンクリート造 5階建て
敷地面積:15万6,927 ㎡
延床面積:12万2,093 ㎡
着工:2024 年 5 月
完工:2026 年 5 月予定
稼働開始:2027 年 1 月予定

■(株)メニコン<5月14日>
千葉県八千代市に新設した「グローバルロジスティクスセンター」が本格稼働/同社最大の倉庫キャパシティを確保し、自動化とデジタル化で国内外の需要増加に対応


  (株)メニコンは、コンタクトレンズの物流拠点である「グローバルロジスティクスセンター」を千葉県八千代市に新設し、5月7日に本格稼働させた。
 同社の物流拠点は従来、国内向けの名古屋(愛知県)、北日本(宮城県)、西日本(福岡県)の3拠点、海外向けの小牧(愛知県)の1拠点と、合計4拠点体制だった。新拠点は、北日本と小牧のロジスティクス機能を集約し、海外および日本全国(主に関東以北)の得意先やユーザーへのコンタクトレンズ配送や海外製品の輸入業務を担う。そのうえで小牧は2024年度中に新拠点に統合する予定だ。
 近年は、1日使い捨てコンタクトレンズの需要が国内外で高まっており、これまで以上に安定的な物流体制の構築が急務となっている。新拠点は、今後の製品アイテム数や在庫量の増加に対応するため、同社最大級のキャパシティを有しており、業務の自動化・デジタル化によって労働負荷の軽減および省人化を実現することで販売戦略に見合った新たな物流体制を構築していく。
 今回の新拠点設立により、日本国内では、関東エリアにおけるサービスレベルの向上を見込む。また、新拠点が東京港や成田空港などへのアクセスに優れるため、効率的な製品の輸出入が可能となることから、同社グローバルビジネスの重要拠点と位置付けられている。
 新拠点は、福山通運(株)が2023年9月に新設した千葉八千代支店を賃借しており、倉庫内作業も福山通運に業務委託している。今後もメニコンは、福山通運とともに一貫して安全を追求しつつ、物流体制を強化し、全世界のユーザーに高い物流品質とサービスを提供する方針だ。

※「グローバルロジスティクスセンター」の施設概要
所在地:千葉県八千代市上高野1353-4 福山通運(株) 千葉八千代支店
敷地面積:1万8,292.84㎡
延床面積:1万6,876.42㎡(賃借分)

■山九(株)<5月14日>
2025年2月、横浜の本牧ふ頭に次世代型物流センターを新設/国際物流事業の収益拡大へ、エネルギー消費削減率 は100%以上を見込む


 山九(株)は 2025 年 2 月、環境に配慮した次世代型物流センター「本牧ロジスティクスセンター(仮称)」を神奈川県横浜市に新設する。
 新物流センターは、横浜港の中心的な役割を担う本牧ふ頭内に位置し、横浜港内で最大規模の倉庫になるという。拡大と再整備が進む横浜港の国際貨物量増加が見込まれるなか、同社は今回の新物流センター開設を機に、複数倉庫拠点の集約・拡充を進めるとともに、新物流センターを京浜地域における主要倉庫と位置づけ、国際物流事業の収益拡大につなげる。
 新物流センターは、東京中心部や羽田空港に車で 30 分圏内の距離にあってアクセス面に優れる点もアピールポイント。大型フォークリフト等豊富な資機材も有しており、製品から原材料製品までのあらゆる荷役に加え、入出庫から船積みまでのオペレーションに一貫工程で対応することができる。
環境面では、省エネと太陽光発電などを利用した創エネにより、エネルギー消費削減率は100%以上となる見込みで、国土交通省が主導する建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」と「ZEB認証」取得に向け、申請する予定だ。

※「本牧ロジスティクスセンター(仮称)」の施設概要
所在地:神奈川県横浜市中区本牧ふ頭 9-88
敷地面積:1万5,027.75 ㎡
施設面積:2万0,921 ㎡(倉庫 1万7,025 ㎡)
構造:S 造/4 階建て
設備:垂直搬送機 4 基、EV1 基、1 階高床/低床(ドッグレベラー10 基)

■野村不動産(株)、総合地所(株)<5月15日>
千葉県柏市「Landport柏Ⅰ」が3月29日に竣工/(株)拓洋、(株)ビューティガレージ等の入居により満床稼働

 野村不動産(株)は、総合地所(株)との共同事業である高機能型物流施設「Landport柏Ⅰ」が3月29日に竣工し、満床稼働したと発表した。
 同施設は、野村不動産が手掛ける「Landport」シリーズの一つで、免震構造採用や非常用発電機完備等のBCP対策に加え、4000kWまで受電可能な高圧電力の引込により自動化機器導入にも対応できる環境が整えられている。また、「柏IC」から約1.4km、都心まで約30km圏内に位置しており、広域配送に適した立地であるほか、各階にトラック接車可能なランプ型施設として入庫から出庫までのオペレーションを1フロアで完結できる仕様などが高く評価され、(株)拓洋や(株)ビューティガレージなどが入居を決めたことで、竣工前の2023年7月段階ですでに満床稼働となることが決定していたという。
 なお、同社は今後も柏エリアにおいて、同施設隣接地の「(仮称)Landport柏Ⅱ」、「(仮称)Landport野田」等の複数の物流施設開発を予定している。
 
※「Landport柏Ⅰ」の施設概要
所在地:千葉県柏市大青田577番地 柏インター西8街区1
敷地面積:5万1,560.12㎡(15,596.93坪)
延床面積:11万7,956.09㎡(35,681.71坪)
構造・規模:RC+S鉄骨造・免震・5階建て ダンブルランプ型、1階両面バース
着工:2022年7月1日
竣工:2024年3月29日

※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
 注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。

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