<2022年以降に建設・竣工・稼働する物流施設の情報>
※注①:情報内容は取得当時のもののため、年月日、時制など表現がその当時のままです。
注②:予定・竣工・稼働などの推移別で内容が重複している場合があります。
■日本梱包運輸(株)<7月7日>
「厚木営業所」を新規開設、神奈川県県央地区に新たな物流拠点
日本梱包運輸倉庫(株)は、神奈川県厚木市に「厚木営業所」を竣工し、開設した。
本施設は、延床面積1万8,835㎡の建屋に垂直搬送機や貨物用エレベーター、ドックレベラーなどを備え、多様な顧客ニーズに対応できるものとなっている。また、10t天井クレーン・5t門型クレーンを備えた木枠梱包場が完備されており、横浜港や羽田空港といった港湾地区へアクセスも良好なことから、海外への輸出入拠点としても利用できるという。
本施設は神奈川県のほぼ中央に位置し、県内交通の利便性に優れる。東名、新東名、圏央道の各ICに近く、東京、名古屋方面のほか、関越道、東北道も含め、東西北からのアクセスもしやすい。また、首都圏へのさらなるアクセス向上を図るために周辺道路の整備計画が進展し、近隣には新たに「森の里IC(仮称)」、「厚木北IC(仮称)」の整備計画もあり、利便性の一層の向上が期待されている。所在地は小田急小田原線の愛甲石田駅から4km、神奈川中央交通バス「森の里青山バス停」から徒歩2分に位置し、周辺エリアは住宅地と学園施設、先端技術産業の研究施設が立地するニュータウンに隣接している。近隣にはスーパーや総合病院もあり、居住環境にも恵まれており、ワーカー雇用面でも優位性があるという。
同社は今後、アクセス整備が拡大される立地条件や充実した設備に、同社が蓄積してきたノウハウを融合させ、多様化・高度化する顧客ニーズに対応していく方針だ。
※「厚木営業所」の概要
所在地:神奈川県厚木市下古沢1004
敷地面積:1万2,302.17㎡
構造規模:鉄骨鉄筋コンクリート造
延床面積:1万8,834.49㎡
有効高さ:最大5.5m
主要設備:貨物用エレベーター(3.5t/4.5t)、垂直搬送機(1.5t)
ドックレベラー、10t天井クレーン、5t門型クレーン
LED照明(倉庫・事務所)、非常用発電設備
■(株)ニトリホールディングス、(株)Sustech<7月8日>
ニトリ自社店舗及び物流倉庫の屋根上を活用した太陽光発電で連携、「FIP制度」を活用した日本初の最大級プロジェクトが始動
(株)ニトリホールディングスと(株)Sustechは、パネル設置が可能なニトリグループの店舗及び物流倉庫の屋根上を活用し、両社連携して太陽光発電を開始する。
同プロジェクトは、2022年度にスタートした再生可能エネルギーの主力化を加速させるための新制度「FIP制度」の活用を予定したもの。ニトリグループの店舗及び物流倉庫の屋根上にSustechが新たに開発・保有する太陽光発電設備を設置し、ニトリグループが電力を長期買取し、余剰電力については、Sustechが電力プラットフォーム「ELIC(発電量予測システム)」を活用して外部に売電する予定だ。
当初は30拠点程度の導入を予定。2030年度までに、設置可能な拠点に順次拡大することで、発電容量は総計80MW規模となり、本設備から発電される電力は年間10万MWh以上(一般家庭2万3,000世帯分の年間電力使用量に相当)となる見込み。「『FIP制度』を活用した、自社設備の屋根上における太陽光発電プロジェクト」としては、日本初でしかも最大級になるという。
ニトリグループは、環境に配慮した経営に取り組むとの基本方針のもと、気候変動が企業活動等への影響に対する情報開示を求めるTCFD提言に賛同し、積極的に推進する方針を表明。温室効果ガス排出量の削減などに取り組むことで気候変動への影響緩和に貢献することを目指す。また、化石燃料価格高騰などに影響されない安定的なエネルギー調達構造を組成するとともに、併せて「FIP制度」を活用して余剰電力を売電することで、社会に還元するスキームづくりに努める。本プロジェクトは、ニトリグループが掲げる温室効果ガス削減に関する定量目標「2030年度までに、2013年度比で50%削減(売上高1億円あたり排出量)、2050年度までにカーボンニュートラル(排出量実質ゼロ)」の達成に大きく寄与する見込み。
Sustechは、ニトリグループの店舗および物流施設の屋根等に太陽光パネルの設置や保守運用・メンテナンスの役割を担うほか、「FIP制度」に基づいて、同パネルで発電した電力をニトリグループに提供し、余剰電力についても独自に開発した電力プラットフォーム「ELIC」を活用し、余すことなく外部に売電する予定だ。
■(株)ロジランド<7月11日>
春日部シリーズの2棟目「LOGI LAND 春日部Ⅱ」が竣工、3 棟目となる「LOGI LAND 春日部Ⅲ」の開発工事にも着手
(株)ロジランドは、埼玉県春日部市に建築していた物流施設「LOGI LAND 春日部Ⅱ」が竣工し、角川流通倉庫(株)への引き渡しも完了したと発表した。
本施設は、地上4階建て延床1万9,371㎡の物流施設。国道16号線と4号線の交差するエリアに位置し、東北自動車道「岩槻.IC」及び常磐自動車道「柏IC」からもアクセスが可能で、東武アーバンパークライン「藤の牛島駅」から約1.4kmに立地している。宅配便主要ターミナルも近いことから、EC物流拠点としての需要も高いエリアで、周辺には住宅地も多いことから、従業員確保にも優位性があるなど、物流拠点として高いポテンシャルを有している。
本施設は、床荷重1.5t/㎡、梁下天井有効高5.5m、柱スパン10m以上を確保し、環境配慮から全館LED照明を採用。また、BCP対策として、電気設備の架台の高さを上げて浸水リスクを低減させ、さらに停電時に倉庫機能の一部をカバーするための非常用発電機を採用している。
同社はまた、同市内で3棟目となる「LOGI LAND 春日部Ⅲ」の開発工事にも着手しており、2023年7月に竣工する予定。春日部市でもドミナント戦略による物流集積地としてのさらなる発展に寄与することで、春日部市の地域活性化や産業振興に貢献する狙いだ。
同社は、昨今大きな問題となっている建設コストの上昇や用地の高騰に対して、独自の発想と工夫により賃料上昇を抑え、当初からのコンセプトどおり、テナントに寄り添った使い勝手の良い物流施設を最適地・適正賃料で提供していくとしている。
※「LOGI LAND 春日部Ⅱ」の物件概要
所在地:埼玉県春日部市永沼252番外
延床面積:1万9,371.95㎡
構造・規模:鉄骨造 地上4階建
■カワチ薬品(株)<7月12日>
「カワチ薬品栃木物流センター」を開設、新規出店加速への対応で物流合理化及び生産性向上を目指す
カワチ薬品(株)は、新規出店加速で現「関東物流センター」のキャパシティが超過することに伴い、物流の合理化及び生産性向上を目的に、新たな物流拠点として「栃木物流センター」を開設した。同社では、出店加速に向け、東北センター及び新設の「カワチ薬品飲料物流センター」と併せ、物流網の全体最適化を進めていく方針だ。
当センターは、現センターの約2倍の店舗数に対応し、現センター以上にDC比率を引き上げることで個口集約化を図るほか、納品回数や時間等の見直しにより、店舗の生産性向上を目指す。また、環境に配慮した取組としてトラック台数を削減し、CO₂排出削減に繋げるとともに、段ボール等の再生資源の回収も実施するなど、新たな取組も推進するとしている。
※「カワチ薬品栃木物流センター」の施設概要
所在地:栃木県下都賀郡野木町大字友沼6745-1
敷地面積:6万2,810m
延床面積:4万8,102m
建物構造:鉄骨造地上3階建
委託先:(株)PALTAC
対応エリア:栃木県、茨城県、群馬県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、福島県、長野県、
新潟県、静岡県、山梨県 (1都11県)
対応エリア店舗数:271店舗<全店舗数319 店舗 (2022年7月現在)>
稼働時期:2023年2月(予定)
■カワチ薬品(株)<7月12日>
「カワチ薬品飲料物流センター」を開設、商品集約化による収益性向上と店舗作業の効率化を図る
カワチ薬品(株)は、新設の「カワチ薬品栃木物流センター」と併せ、全体最適物流の構築に向けて、新たな物流拠点としての「カワチ薬品飲料物流センター」を開設した。
同社は、本センター開設を通じて商品の集約化を図り、収益性の向上を目的に店舗作業の効率化を図るほか、環境対策として、トラック台数を現在の約30%削減する方針だ。また、地域のインフラとしての使命を果たすため、店舗におけるローリングストックの最適な管理と、さらなる効率化を図り、機動性を確保することで、有事の際における地域住民への迅速な対応に繋げていくとしている。
同社は今後も「お客様の健康で快適な生活を実現する」という理念のもと、地域に根差すドラッグストアとして、地域のインフラ機能を担い、持続可能な社会の実現に努めていく。
※「カワチ薬品飲料物流センター」の施設概要
出荷拠点数:4 拠点
① 栃木センター:栃木県芳賀郡芳賀町
② 茨城センター:茨城県常総市
③ 群馬センター:群馬県伊勢崎市
④ 宮城センター:宮城県仙台市
委託先:MKK・トランスポート(株)
対象エリア:栃木県、茨城県、群馬県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、福島県、
宮城県、山形県、岩手県、長野県、新潟県、静岡県、山梨県 (1都14県)
対象店舗数:カワチ薬品全店舗<参考:319店舗 (2022年7月現在)>
稼働時期:2022年11月より段階稼働予定
■日本梱包運輸(株)<7月13日>
「岩沼営業所」を新規開設、東北6県への配送網基盤の強化と南東北地区における倉庫保管機能の拡充で
日本梱包運輸倉庫(株)は、宮城県岩沼市に「岩沼営業所」を竣工し、開設した。
本施設は、2万9,908㎡の敷地に延床面積2万1,028㎡の3階建ての倉庫・事務所が建設されている。倉庫には垂直搬送機、貨物用エレベーター、ドックレベラーが備えられているほか、新たなWMSも導入し、多様な顧客ニーズに対応した管理能力強化も図られている。また、東日本大震災の教訓から、災害に強い設備環境を目指し、非常用発電機も設置したほか、津波や洪水に備えて設備機器を嵩上げするなど、BCP対策にも万全を期している。感染症対策では、抗菌・抗ウイルスドアノブを採用。事務所棟には滅菌装置を設置し、感染拡大を防止する体制となっている。
立地は、常磐道に繋がる仙台東部道路の「仙台空港IC」から1.2km、並行する国道4号線から約2.2kmの距離。東北6県に伸びる主要幹線道路との良好なアクセスが見込めることから、同社でもこれらアクセス網を駆使した配送基盤の強化を図っているという。また、東北本線「館腰駅」から約2.5km、仙台市の中心部からも20km以内の位置にあるため、通勤しやすく、周辺には大型商業施設もあり、働きやすい環境が整っている。同社ではさらに同等規模の倉庫建設予定地も確保しており、高速道、主要国道、国際港の各交通インフラに至近の立地条件を生かして、今後、ニッコンホールディングスグループの東北圏の主要拠点として中心的な役割を目指し、顧客ニーズに対応していく。
※「岩沼営業所」の概要
所在地:宮城県岩沼市空港西2-1
敷地面積:2万9,908.04㎡
構造規模:鉄骨造 3階建て
延床面積:2万1,028㎡
有効高さ:8.0m(1階・2階)、6.0m(3階)
主要設備:貨物用エレベーター、垂直搬送機
ドックレベラー、非常用発電設備
抗菌/抗ウィルス ドアノブ、滅菌装置(事務所)
LED照明(倉庫・事務所)
■霞ヶ関キャピタル(株)<7月13日>
「LOGI FLAG Fresh京都Ⅰ」を着工、自然冷媒冷蔵設備設置の賃貸型冷蔵倉庫に
霞ヶ関キャピタル(株)は、 アセットマネジメント業務を受託している「LOGI FLAG Fresh京都Ⅰ」の建設に着手した。
本施設は、京都市内から約6km圏内という好立地に位置し、名神高速道路「京都南IC」から約3.5kmと、近隣の公共交通機関からのアクセスにも優れる。当該地2km圏内の人口は約5万7,000人(世帯総数で約2万2,000世帯)であり、雇用確保や配送面で高い優位性を持つ物流適地だ。
本施設は、環境に配慮した自然冷媒による冷蔵設備を貸主側で設置した賃貸型冷蔵倉庫。建物階層を2層とすることで、倉庫内オペレーションの効率化を図っており、京都市内や近隣他府県の消費地に向けての地域配送から中域配送に適した物流施設。冷凍倉庫としての運用も可能とするため、建物の一部に防熱処理を施しており、温度帯に関係なく幅広いテナントニーズに対応できる仕様となっている。
※「LOGI FLAG Fresh 京都Ⅰ」の施設概要
所在地:京都市伏見区久我御旅町9-8他
敷地面積:1万873.24㎡(3,289.15坪)
延床面積:1万2,687.51㎡(3,837.97坪)
竣工予定:2023年7月末
建物構造:鉄骨造・地上2階(倉庫部分2層)