
SGリアルティ(株)と三井不動産(株)は12月1日、大阪市淀川区で物流施設「SGリアルティ・MFLP大阪加島」の建設に着手した。同施設は「MFLP・SGリアルティ福岡粕屋」に続く2件目の両社共同事業案件。両社は相互の実績とノウハウを最大限に活用しながら、2027年9月(予定)竣工に向けて開発プロジェクトを推進する。
同施設は延床面積21万㎡超、地上6階建ての大阪市内最大の物流施設。ワンフロアの倉庫・バース面積は約3万㎡となっており、MH機器導入による機械化にも適した大空間を実現する。
同施設が位置する淀川区は人口・世帯数ともに大阪市内最大。同施設の周辺5km圏内の居住人口は約81万人で、雇用確保やラストマイル配送にも有利な立地だ。10km圏内には大阪梅田等の大阪中心エリアや、工場が集積する尼崎エリアがあり、阪神高速11号池田線「加島料金所」まで約2.2km、名神高速道路「尼崎IC」まで約4km、名神高速道路「豊中IC」まで約5.4kmと関西全域への配送に適する。JR東西線「加島駅」からは徒歩約4分で、従業員の通勤利便性にも優れる。
同施設は、関西圏で希少な危険物倉庫を併設し、昨今ニーズが高まる、リチウムイオンバッテリーや化粧品、塗料、漂白剤、殺虫剤等の保管・配送に対応する。省人化に伴う倉庫内自動化や労働環境改善のための倉庫空調の設置にも対応するため、電気容量は入居区画面積あたり35VA/㎡を確保。テナント企業の運用に柔軟に対応できる倉庫環境も整備する。
BCP面では、①地震発生時の被害を最小限に抑える、免震構造を採用、②防災センター内の設備や受電設備等の重要設備は、高潮発生時の浸水最大TP+4.45mを回避する高さに設置、③停電時のバックアップとして最大72時間対応の非常用発電機を設置するほか、災害時を想定した備蓄品倉庫を完備し、有事の際の入居テナントの事業継続をサポート、③大阪市が確保を進めている「津波避難ビル」への指定を予定し、地域の防災に貢献―の3項目に対応する。
同施設では、年間の1次エネルギー消費を実質ゼロとする最高ランクの「ZEB」認証および、DBJ Green Building認証の認証最高位の取得、CASBEE大阪みらいの最高評価の取得が予定されている。屋上屋根に設置する太陽光発電設備からは最大約4MWの再生可能エネルギーの供給が可能。このほか屋内照明のLED化等、環境に配慮したさまざまな取り組みを進める。
同施設の1階(約1万6,000㎡)にはSGホールディングスグループの佐川急便(株)に入居する予定。佐川急便は、同施設に大阪梅田を中心とするエリアをカバーする淀川営業所を移転する意向だ。
※「MFLP・SGリアルティ福岡粕屋」の施設概要
所在地:大阪府大阪市淀川区加島3-16-89
敷地面積:約9万4,302㎡(約2万8,526坪)
延床面積:約21万1,798㎡(約6万4,069坪)
規模・構造:地上6階建て・鉄骨造・免震構造
用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
着工:2025年12月1日
竣工:2027年9月末(予定)

