日本郵船(株)⇒子会社のInternational Car Operators N.V.が完全自動型立体駐車場をベルギー「ゼーブリュージュ港」に建設/欧州港完成ターミナルで初、効率化によりGHG排出量削減にも貢献

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 日本郵船(株)子会社のInternational Car Operators N.V.(以下、ICO社)は、ベルギー「ゼーブリュージュ港」で運営する完成車ターミナルで完全自動型立体駐車場建設を計画し、9月15日にベルギー政府から正式な建設許可を取得したと発表した。完全自動立体駐車場が建設されるのは、欧州港の完成車ターミナルでは初めて。完全自動型立体駐車場による収容作業の効率化とこれによるGHG排出量削減により、欧州自動車サプライチェーンの発展と環境負荷低減の同時実現を目指す。
 ICO社が運営する完成車ターミナルは世界最大級の規模で、欧州最大の貨物取扱量を誇る。現在は250haの平置き駐車場に完成車約7万5,000台を収容しており、2.5haの敷地に建設される立体駐車場の約1万台の収容能力がこれを補強する形となる。これによりICO社は、将来的に自動車の年間取り扱い台数を250万台から300万台に引き上げ、欧州の自動車市場の成長に対応する構えだ。
 立体駐車場が稼働すれば、これまでドライバーの運転が必要だった搬出作業は、入口でのシステム操作により自動的に搬出される仕組みに変わる。これによりヒューマンエラーのリスク低減と貨物運用の安全性向上が見込める。
同ターミナルでは、貨物運搬用クレーンをターミナル内に設置された風力発電設備の電力で稼働させる。駐車場は船舶の接岸位置に近く、駐車場と船舶の間の運転距離も短縮できるため、従来比で大幅なGHG排出量削減にも寄与する。

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