アサヒロジスティクス(株)⇒「花見台共配センター」の建替工事が竣工/常温庫へのエアコン導入や冷凍自動倉庫導入により労働環境をさらに改善、冷凍在庫保管容量は現センターの325%に拡充

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 アサヒロジスティクス(株)は、3月31日に物流施設「花見台共配センター」(埼玉県比企郡嵐山町)の建替工事が完了したことに伴い、4月15日に竣工式を行った。
 同施設は1995年6月に大手スーパーマーケット向け物流センターとして開設された。開設当時は「花見台TCセンター」や「花見台CFセンター」として運用していたが、その後、共配(複数顧客商品を同じ車両で配送すること)を中心としたサービス提供のためのインフラのさらなる強化を図るため、2010年4月に名称を「花見台共配センター」に変更。現在は外食チェーン向け商品の在庫保管や仕分け、配送業務を中心とした拠点として運用されている。
 同社は同施設を皮切りに本格的な物流センターの構築を進めてきたが、開設から約30年を経て施設の老朽化やキャパシティ不足、機能の不足等の課題が浮上。時代の変化にあわせて継続的に施設や設備の見直しを進める必要があることから、今回の同施設の建替工事をスクラップアンドビルドのモデル事業と位置付け、実施した。
 今回の建替工事を通じ、従業員の作業負荷を軽減し、より働きやすい環境を整備するため、常温庫にエアコンを導入する。また在庫スペース確保や自動倉庫等の導入によるシステム化などを推進することで、顧客の使いやすさを高め、効率的な物流サービスを提供できる施設とする。同社の共配ネットワークにおいては今後、同施設を関東のほか信越方面への幹線便の玄関口として機能させ、より幅広い顧客ニーズに対応できる環境を充実させる考えだ。
 新センター稼働に伴い、保管キャパシティは大幅に増強される。特に近年ニーズが高まっている冷凍在庫保管容量は、現センターの325%(新センターのみでは225%。現在稼働中のチルド・フローズン棟の改修も予定されており、その分の保管容量増強も含む)に拡充。これにより、多様な顧客ニーズにより柔軟に対応できる体制が整う。
 現状、同社の関東圏の共配センター6カ所(五霞、岩槻、松戸、千葉長沼、横浜、愛川)は満床に近づいているという。同社はこの現状を踏まえ、各共配センターの連携強化を図り、エリア全体での冷凍在庫保管能力が底上げすることで、より安定したサービスの提供を可能とする。また、ストックヤードおよびクロスドックスペースを拡充し、方面別仕分け体制の構築を進めることで、甲信越エリアへの配送対応や関東圏全体への配送網のさらなる拡充も視野に入れるとしている。

※「花見台共配センター」の施設概要
所在地:埼玉県比企郡嵐山町花見台7-1
竣工:2025年3月31日
敷地面積:1万1,849.44㎡(3,584.45坪)
延床面積:1万1,484.79㎡(3,474.14坪)
構造:鉄骨造、倉庫3階建て、事務所2階建て
設備:冷凍庫(-20℃)1,402.51㎡(424.26坪)うち自動倉庫634.91㎡(192.06坪)、冷蔵庫(8℃)2,986.72㎡(903.48坪)、常温庫2,710.71㎡(819.99坪)、超冷凍庫(-40℃)206.63㎡(62.51坪)、自動倉庫、事務所、休憩室、企業内保育園ほか ☆自家スタンド(設置計画中)

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