東京建物(株)は10月16日、神奈川県高座郡寒川町で建設を進めていた物流施設「T-LOGI寒川」が9月30日に竣工したと発表した。同施設は、「T-LOGI」シリーズにおいて神奈川県内で開発済の物流施設として、「T-LOGI横浜青葉」「T-LOGI綾瀬」に続く第3弾。 同施設には竣工と同時にケー・エム・カーゴ(株)が入居し、同社専用倉庫として稼働を開始しているという。
〇同施設の主な特徴
①運用面、雇用面において優位性の高い立地
同施設は、圏央道と東名高速道路の利用が可能で、圏央道「寒川北IC」 や東名高速道路「厚木南IC」 を経由して、関東全域への配送のほか、東海道エリアへの広域配送にも適した立地となっている。また、「横浜港」を利用したドレージも見込めるため、千葉、東京といった巨大商圏への地域配送も可能。 寒川町は都心への通勤圏内にあり、5万人近い人口を有していることから、雇用面で周辺物流集積地帯と同等のポテンシャルを秘めている。
②使い勝手に優れる施設仕様
同施設は、4階建てボックス型の施設内に、T-LOGI シリーズの神奈川県内施設としては初の両面バースを採用。バース内には大型車計 45 台が接車可能で、車庫証明を取得し、車両の保管場所として利用することできる。また、1階の倉庫内耐床荷重を2tとしているほか、全フロアで2.5tフォークリフトの運用が可能な仕様としたことで、多様な商材に対応できるほか、垂直搬送基計6基、荷物用 ELV 計2基を備えており、縦搬送能力も十分な仕様となっている。
③環境配慮の取組
同施設では、他のT-LOGI シリーズと同様、屋上に設置した太陽光パネルにより発電された電力を商用電力と併せて施設内で自家消費する予定。また、同施設内で消費しきれない余剰電力については、東京建物が所有する施設に送電することにより、再生可能エネルギーを余すことなく活用する。同施設はこうした自家発電・自家消費の仕組みにより、環境に配慮した施設の証である「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」最高ランクである「ZEB」認証および「CASBEE」Sランクを取得する予定だ。
※「T-LOGI寒川」の施設概要
竣工:2024年9月30日
所在地 :神奈川県高座郡寒川町倉見1820-1(地番)
敷地面積:1万2,070.39 ㎡ (約3,651 坪)
延床面積:2万7,305.03 ㎡ (約8,260 坪)
形状:4層ボックス(1F両面バース)
構造:S造
耐震区分: 耐震
プラットフォーム: 1階 高床式1.0m
梁下有効天井高:各階5.5m
柱スパン:11.5m(W)×11.0m(D)
床荷重:1階2.0t/㎡、2~4階1.5t/㎡
ドックレベラー:1階 6基
バース数:大型車計45台
駐車場:普通車計13台(近傍駐車場あわせて計41台)
トラック待機場 3台