日本GLP(株)⇒国内最大級の冷凍・冷蔵マルチテナント型物流施設「GLP 川崎Ⅱ」の開発に着手/常温区画も設定し、3温度帯のニーズにも対応

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 日本GLP(株)は、神奈川県川崎市で延床面積約20万5,000㎡、収容能力約17.6万tの国内最大級の冷凍・冷蔵マルチテナント型物流施設「GLP 川崎Ⅱ」の開発を行うと発表した。
 同開発プロジェクトは、みずほリースグループのエムエル・エステート(株)が所有する土地に、日本GLPが「GLP 川崎Ⅱ」を開発する形で行うもの。施設は、地上5階建て、常温、冷凍、冷蔵の3温度帯に対応した冷凍・冷蔵マルチテナント型物流施設で、2025年3月に着工し、2027年8月末の竣工する予定だ。
同施設は、冷凍・冷蔵区画に加えて常温区画も備える日本最大級の冷凍・冷蔵マルチテナント型物流施設。最小区画は約800坪(約2,600㎡)から賃貸が可能で、最大35社のテナントが入居できる。フラッグシップである「ALFALINK」で実現した次世代物流施設のエッセンスを取り込み、“Shared Solution”のコンセプトを実現することで、入居企業同士の共創により新たなコールドチェーンを生み出すプラットフォームとして機能させることをめざすとしている。
 同物件の建設予定地は、冷凍・冷蔵物流施設が集積する川崎エリアに所在し、主要高速道路や最寄り駅、幹線道路へのアクセスに優れたプライム立地に位置する。首都高速神奈川1号横羽線「浜川崎IC」から約1.5km、「大師IC」からは約4.6kmの距離に位置し、関東全域をカバーするほか、直線距離で羽田空港から約6.9km、川崎コンテナターミナルから約4.0kmと、海上・空輸を利用した輸配送拠点としても活用可能だ。加えて、JR鶴見線「昭和駅」から徒歩約1分、川崎市営バス「昭和駅前」バス停と川崎鶴見臨港バス「扇橋」バス停から徒歩約4分の距離にあるため、通勤の利便性が高く、雇用確保にも有利な条件を備えている。
 同社は、冷凍・冷蔵賃貸型物流施設マーケットにおけるパイオニアとして、業界最先端の冷凍・冷蔵機能を備えた物流施設の開発に力を入れており、2016年からは冷凍・冷蔵専門チームを立ち上げ、これまでに30棟の冷凍・冷蔵物流施設を手掛けてきた実績がある。同社では、冷凍・冷蔵物流施設の提供にあたり、契約期間を常温同等に設定するほか、一部施設では温度帯も可変とし、小規模区画も用意する。また、初期投資や設備管理費のほか、冷凍・冷蔵設備の原状回復工事費において入居企業に投資負担を求めない。環境面では、自然冷媒、LED使用、電気は太陽光発電を館内に還元するなど、限りある資源を有効活用し環境配慮・省エネを推進している。
 GLP 川崎Ⅱは、こうした3つの特長に加え、川崎の湾岸エリアに位置する立地性と各階へのアクセス可能なダブルランプ付きという仕様の優位性を兼ね備える。庫内は、総貸床面積の約66%を冷凍・冷蔵区画とし、-25~+10℃で設定可能な可変温度帯区画も一部対応。また、3温度帯ニーズへの対応から常温区画も設置しており、あらゆる温度帯に合わせた使い方が可能だ。また、施設内には従業員専用のラウンジやレストラン、無人売店などの設置を予定し、快適な就労環境を整備する。
 ソフト面では、物流に携わる企業が直面する多様な課題をワンストップで解決し、支援する「GLPコンシェルジュ」サービスを冷凍・冷蔵物流についても強化。すでに入居している冷凍・冷蔵物流パートナー企業8社とのネットワークを通じ、荷物保管・庫内作業・幹線物流から納品先への配送に至るまでの各種ニーズに応じた、日本GLPならではのきめ細かなサポートと提案を行っている。
 同社はまた、兵庫県神戸市で関西最大級の全館冷凍・冷蔵および全館可変温度帯仕様のマルチテナント型物流施設「GLP 神戸住吉浜」の開発を進めており、2025年2月末に竣工する予定。GLP 川崎Ⅱ開発と合わせ、関西と関東での物件開発を進める。同社は今後もマルチテナント型冷凍・冷蔵物流施設の標準化と賃貸型冷凍・冷蔵物流マーケットの伸長をめざし、積極的な開発を推進するとしている。

〇同施設の特長
①常温、冷凍、冷蔵の3温度帯対応が可能で、さまざまな業態・業種に対応した最大35テナントの入居が可能なマルチテナント型施設。最小区画は約800坪(約2,600㎡)から賃貸が可能。
②地上5階建てで各階にアクセスが可能なダブルランプウェイを備え、庫内には中央車路を設置することで効率的な物流オペレーションを実現。
③総貸床面積の約66%を冷凍・冷蔵区画(一部-25~10℃で設定が可能な可変温度帯区画あり)とし、3温度帯のニーズにも対応するために常温区画も設置することでカスタマーのあらゆる温度帯のニーズに合わせた倉庫の使い方が可能。
④5階の一部には、スプリンクラーの設置に伴い通常の約2倍(3,000㎡)となる広防火区画フロアを設け、レイアウトや動線、マテハン設備の導入に対して高いフレキシビリティを確保。
⑤従業員専用のラウンジやレストラン、無人売店などを設置し、快適な就労環境を整備。45台分のトラック待機場を整備し、トラックドライバーの負担軽減に寄与。
⑥従業員用の駐車場は乗用車566台、駐輪場140台(バイク20台、自転車120台)分を備え、通勤利便性を確保。

〇同施設におけるサステナビリティへの取り組み
①災害への対応:免震構造の採用。また、非常用発電設備を有し、電気設備等を屋上に設置するなどの浸水対策を講じ、高い事業継続性を確保。
②環境への配慮:自然冷媒の採用、太陽光発電設備の設置、また全館LEDの整備を予定しており、地球・地域・社会環境に配慮した施設を目指す。
③環境認証の取得:CASBEE、ZEB認証を取得予定。

※「GLP 川崎Ⅱ」の施設概要
所在地:神奈川県川崎市川崎区扇町
敷地面積:約8万2,000㎡
延床面積:約20万5,000㎡
収容能力:約17万6,255t(C&F級:約28,275t、F級:約14万7,980t)
構造:地上5階建て、免震・PC造
着工:2025年3月(予定)
竣工:2027年8月末(予定)
認証取得:CASBEE認証、ZEB認証(予定)

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